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<第20回>

YOSHIKIの”ありえねーっ!”伝説は数多い(笑)。

「控え室で食べたカレーが辛すぎて、怒って帰ってしまった!」とか、「控え室のシャワーが熱すぎて、怒って撮影を飛ばした!」とか、ア然とするような噂が密かに広がっていた。

「ははは、そんなのありえねーっ」

それまでは他人事だと思って、俺は笑い飛ばしていた。
実際に自分がキョーフ体験をするとは、夢にも思っていなかった......。

そんな中、YOSHIKIのソロ表紙撮影の日を迎えた。
しかも、YOSHIKIが初めてヌードに挑戦するのだ!
俺達撮影スタッフの気合は、並大抵じゃなかった。

"間違いなく大きな話題になる!”

今考えると、こんな企画をよく提案したもんだ。
俺も”怖いもの知らず”だったってことか(笑)。

撮影セットは実に大掛かりだった。
俺、デザイナー、カメラマン、助手、ヘアメイク、スタイリスト、レコード会社スタッフ等、総勢10人あまりのスタッフは郊外の大型スタジオに集結し、当日朝早くからセッティングを始めた。

午後には準備万端で、後はYOSHIKIの登場を待つばかりだ。
当然、控え室シャワーの温度調整にも手抜かりはない!(笑)

”よし、これで大丈夫!”

みんな、少し緊張気味の面持ちで言葉数も少ない。

待つこと1時間.................................”少し遅いな”
.
.................................................................................

2時間..............................................”もうそろそろかな"

........................................................................................

3時間..............................................”こりゃ、なんか変だぞ”

................................................................................................

レコード会社のスタッフがバタバタし始める、。

数十分経っただろうか。

レコード会社スタッフ「(申し訳なさそうに)スミマセン......YOSHIKIさんの体調が悪くて、本人はまだ家に......。
今日のところは、いったんお帰り願ってもよろしいでしょうか。本当に申し訳ありません」

俺「ははは(空虚な笑)、こんなこともありますよね。また仕切り直ししましょう。
じゃ、次の撮影日は、追ってお知らせください」

俺達は力無く、朝から3時間もかけて準備した撮影セットをバラし始めた......。