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<第28回>

'92年頃からだろうか。

それまでこのシーンは、バンドマンがお化粧をしていたことから、一般的に”お化粧系”と蔑称で言われていた。
このことに、俺は少し苛立ちを持ち始めていた。

”何かビシッと決まる、カッコいい言葉がないかなぁ...”

数年前、他社発行ムックのインタビューに応えて、YOSHIKIが、

「(ビジュアル系って言葉は)星子さんがヒデちゃんの言葉をパクったんじゃないかな」

みたいな発言をしている。

こらっ、正確には違うぞ!
hideの言葉を転用したんですっ!(笑)

アルバム「BLUE BLOOD」のジャケットに書かれていた”PSYCHEDELIC VIOLENCE CRIME OF VISUAL SHOCK”の”VISUAL SHOCK”部分を抜粋して、

「この新しい刺激的なロックシーンは、お化粧系じゃなく、ビジュアルショック系だ!」

と、'92年頃から前職の「SHOXX」(Visual & Hard Shock Magazine)誌上で言い始めたのは、私のような気もします。ハイ(笑)。

それが、YOSHIKIの”誤解”を生んだのかも知れません(笑)。

ま、生前のhideにもからかわれたからなぁ...。

hide「オヤジね。俺の作った言葉を勝手に使わないでくれる?お金もらうよ!(笑)」

”ビジュアルショック系”が時間とともに”ビジュアル系”に詰まっていき、その後”ビジュ系”、そして現在では”V系”ってのもありますが(笑)。

ちなみに俺は、(株)スターチャイルドに続いて'01年に(株)ジィーコネクションを設立し、ここで新たな雑誌「Zy.(ジィ)」(Stylish & Community Rock Magazine)を創刊した。

この命名の起源も、よく訊ねられる。

コレは簡単。俺が爺(ジィ)だから!

...................................................

ってのは、ウソ(笑)。

'01年春頃から、”次世代のための新雑誌”創刊を考えていたんだ。
でも、なかなかいいネーミングが浮かばない。

昔、俺はhideから

「オヤジはネーミングの天才だ!」

って言われてたから、何気に自負がある(笑)。

この頃すでに、X-JAPANは解散していた。

”Xはもういない...Xの次の世代は....。Xの次のスペルは...YZ......読めないな。ひっくり返したら、ZY......これだっ!”

"デザイン的にはZyのほうがオシャレだし、これからは間違いなくインターネットの時代になるから、Zyの後ろにドット(.)を付けよう”

コレが真相だ。

”X亡き後も、次世代のビジュアル系バンドが出現する!”

ことを、強く願っていたんだ。

'03年ぐらいからは、また少しずつ新しい芽が出始めていたような気がする。
そして、'05~'06年にかけて”ネオ・ビジュアル系”として一気に息を吹き返したのである。

日本の音楽シーンの中で、唯一”ジャパンカルチャー”として世界に羽ばたいたVisual-Keiに対して、
「(ビジュアル系は)もう古い!」
なんて言うやつは、誰もいなくなった。

ビジュアル系は、今でも、そしてこれからも光り輝き続ける!

そう、守護神のhideと共に。

追伸:

昨年12月、星子は観光庁より「YOKOSO! JAPAN大使」に任命されました。

これで、ビジュアル系は日本国に認められたことになります。
苦笑いしてるhideの顔が浮かぶなぁ......。

hideが「Xあってのhide」と言うならば、俺は「hideあってのビジュアル系」だと思ってます。
この前はゆっくり語れなかったので、近い内に三浦海岸へ行くつもりです。

墓前で一緒に飲むビールが旨そうだぁぁぁぁ!(笑)