
現在無期限活動休止中のDのヴォーカリストであると共に、ソロ・アーティストとしての活動も行っている浅葱(ASAGI)。彼の最新シングル「天輪獄」(2026年7月3日)は、太陽からの使者であり、罪人を処刑する金烏をテーマにした世界観やアグレッシヴかつテクニカルなサウンド、エモーショナルなヴォーカルなどが有機的に作用し合うことで、非常に魅力的な1曲に仕上がっている。浅葱の音楽に対する情熱の深さをあらためて感じさせる「天輪獄」を軸に、彼の音楽家としての資質の高さや音楽に取り組む意欲的な姿勢などを掘り下げたインタビューを、前後編でお届けする。
Interview:村上孝之
――「天輪獄」の制作に入る前は、どんなことを考えていましたか?
浅葱:今回は“金烏”という3本足の大烏がテーマですけど、実は構想はもう7年くらい前からあったんです。元々、「月界の御子」(2018年)という曲があって、浅葱を代表するような立ち位置の曲なのですが、それが月から地球にやってきたということを描いている曲なんですね。月界の御子は、月の使者じゃないですか。その対となるものとして太陽からの使者ということで、金烏をテーマにしたら面白いかなと思ったんです。“金烏/玉兎”という言葉もあるし、いつか太陽をテーマにした金烏というコンセプトのものを作るだろうなと思っていたけど、太陽というと夏のイメージが強いので、夏に出したいなという気持ちがあったんです。それで、今年の夏はやろうかな、今年の夏はやろうかなと毎年考えていたけど、作っては壊して、作っては壊してということを繰り返して7年間やってきて、ようやく今回自分が納得いく形になりました。