【ケルブレ小説】久我山家の日常・長兄襲来
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【ケルブレ小説】久我山家の日常・長兄襲来

2017-04-21 02:40
    この小説はケルベロスブレイドの二次創作小説となります。
        ――――――――――――――――――――――――――――――――――
    「わかった。殴り込みをかけてた全共闘の学生を、得意のボクシングで返り討ちにするジョー山中だ」
    「姉さん、当たりです」
     椎名とクーガーの前でボクシングのポーズをしていた七瀬はそう言って、そのポーズを解いた。椎名は満足そうに、ひとつ頷く。
     なにをしているかといえば、七瀬が出題する「細かすぎて伝わらない、音楽モノマネ」でなにをモノマネしているかを当てるゲームである。七瀬はミュージックファイターをやってるので音楽に堪能なのだが、嗜好が偏りまくっているため、出題される問題も、マイナーかつ奇妙なものがほとんどだ。椎名は妙な知識を多くもっているのでなんとか答えているが、音楽にさして興味がないクーガーは半分寝ていた。
     その時だ。
     不意に、インターフォンのチャイムが鳴った。だいぶ良い時間なので、クーガーの注文するネット通販の宅配ということは考えられない。
    「はいはーい、どなたですかー?」
     ちょうど立っていた七瀬が、ドアを開けに出る。
     ガチャリ、とドアが開く。
    「七瀬! あなた、美人になったわねぇ」
     黒髪で切れ長の瞳の美人が、そこにはいた。容貌から歳の知れないその『女』は、七瀬の手をとってぶんぶんと振っている。
    「あ、あの……どなたですか?」
    「あら? わたくしの顔を観て、わからないの?」
    「なんだ、なんだ? 七瀬、誰が来たんだ――傀兄さん!?」
     椎名がやってきて、その相貌が驚きによって見開かれる。
    「え、兄さん……って?」
     七瀬はきょとんとしている。兄がいるのは当然知っていることだが、そういえば、最近の兄の写真などは見たことがないことに思いあたる。
    「椎名、あなた、七瀬にわたくしの写真、見せていなかったの?」
    「いや……その。奴隷から解放されたばかりの七瀬に、『兄はゲイでオカマだ』という事実を伝えるのは酷な気がしてな……」
    「え、じゃあ、この人は『男』でボクの兄さんというのは間違いないんですね?」
     椎名は七瀬の問いに、頷くことで答えた。
    「嫌ですわ。『ゲイでオカマ』なのではなく『バイでオカマ』ですわ」
     切なそうな顔をする傀。その表情は椎名よりも七瀬よりも、より女らしく、美しい。
    「ま、まぁ、なんだ。立ち話もなんだし、上がっていくか?」
    「いえ。今日は挨拶にきただけですわ」
    「挨拶?」
    「これを――」
     傀が手渡したのは、引っ越しの粗品だった。
    「ま、まさか、兄さん!?」
    「うふ。そうよ。お隣に引っ越してきたの。これから、よろしくですわ。椎名、七瀬」
     にこりと微笑む傀。
     とても美しく、妖艶さすら感じさせる『男』だった。

    「ぶ、ふぇっくし!」
     ちなみに、クーガーは爆睡モードに入っていて、傀と出会うのはもう少し先のことになる。
        ――――――――――――――――――――――――――――――――――
     なんというか夜中に「すげぇ美人のオネエ」のキャラを作りたくなって、衝動的に作ったのが、傀です。傀のプロフはコチラ
     これからは4キャラでの漫談を描いていこうと思いますので、よろしくお願いします。
                                  echo 2017/04/21 2:39

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