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海恵堂異聞:M.c.s. 海探抄之十一
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海恵堂異聞:M.c.s. 海探抄之十一

2017-08-06 00:00


    「………おう、おつかれさんでやすね」



     京雅さんの最後の一発が、私の背を通り過ぎていく。

     京雅さんから、戦う意思は見られない。

     京雅さんとの対戦は、ここで終了だ。

    「よく頑張りやしたね。こりゃあっしの負けでやんす」

     京雅さんの一声に、周りの妖精が一際大きな歓声を上げた。

    ニンゲンヤッパリツヨカッター

    キョウガサマモマケター

    キョウハタイヘンダー

    「…さて、そいじゃ"天平は"元に戻しやしょうか」

     そう言って京雅さんは指をパチンと鳴らす。



     あ、れ………



     京雅さんが指を鳴らすと、視界がぼやけて体から力が抜けて…その場に座り込んで立つことが出来なくなる。身体がひどく、重い…目が、見えない…
     

    「…京雅さん、私に何をしたんですか?」

    「………」

    「京雅さん!」

     見えないながらも私が声を上げると、京雅さんの声が耳に入ってくる。

    「…あんたさんは確かに勝ちやした。試合の結果は間違いなく勝利でやんす」

    「なら…」

    「ですが、あんたさんも気付いているはず。勝っているのは"試合"だけで、あっしとの"勝負"は…いや、あっしら姉妹との"勝負"はその領域に立つことすら出来ていないと言うことに…だから、こうしてあんたさんを"視覚の牢獄"に捕らえさせていただきやした」

    「………いつから、いつの間に私を…」

    「そりゃあもうあんたさんを品定めしたときでやすよ。あんたさんはあっしの目を見なければ良かった。あっしの能力は"目を操る能力"でありんす。アレだけ至近距離であっしの目を見たんでやすから、あっしが制御してなければ今頃廃人でやすよ?」

    「ぐ………」

    「あんたさんは勝負には勝った。ですが、あっしら海の姉妹には未だに勝ててはおりやせん。どうぞ好きなところから巻き戻しやんせ?」




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