底辺の経済論:水道民営化に寄せて-民営化と貧困
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底辺の経済論:水道民営化に寄せて-民営化と貧困

2019-08-27 02:46

    先日、ネット上で、水道民営化によるパブリックコメントが実施された。

    (現在は終了している。)

    ということで、公共物が自由化(民営化)された時に、供給が減少する事例についてまとめておこうと思った。

    それまで『公共サービス』だった物が非公共となった場合、供給(質と量)が減少する:フリーライダー問題

    公共性の高い物、例えばインフラ系については、費用を払わない人も利用することができてしまうため、費用を支払った人の支払い損になる。

    故に、自由市場において、それら公共サービスの供給は原則、縮小していく。

    過去、これについては自分のブログでも取り上げた。

    フリーライダー問題:公共サービスが自由競争下で供給過少となる実例について | ゲーマー逃避行ブログ

    簡単にまとめると

    • ドイツポスト民営化:
      ドイツの郵政が民営化し、郵便局数が30%減少した事例(直営店に関しては3分の1)
    • アメリカの健康保険:
      そもそも健康保険が公共サービスではない。破産者の理由の6割が医療費であり、そのうち8割が民間の健康保険加入者という情報を載せている。

    いずれも公共サービスでない者に関しては供給量(量・品質)が下がる結果になっている。

    ※ アメリカの保険に関しては元々皆保険制度ではないので、以前より下がっているとは言えない。あくまで日本の公的な保険と比べると、という話。

    その他の事例(国内の供給量について)

    電力

    不明。日本では、完全自由化は2016年からなので、そろそろ何かしらの情報が出てくるんではないかと思う。

    鉄道

    全国で廃線が進んだがJR北海道が特に悲惨。

    JR北海道の鉄道網、15年後は半減か…維持困難路線を正式発表 | レスポンス(Response.jp)

    もっとも、国鉄時代の路線をそのまま維持できるとは思えないが。

    電話

    おそらく、民営化において最も成功している「と、思われる」分野なのはイメージだけでもあるだろう。

    単純に回線を使った技術革新により、サービスが拡大し「一般家庭における通信費」が増大したからである。

    図録▽主要国と比べ重たくなった日本の通信費負担

    急激に通信費による家計負担が伸びていることが示されている。

    じわりと増加する携帯電話代負担…電話料金と家計支出に占める割合をグラフ化してみる(最新) - ガベージニュース

    ざっくり言うと日本は電話通信費の負担がざっくり30年前より倍に増えたことにより、供給量が増え民間投資も活発になった。

    郵政民営化

    日本では郵便局減少などの現象は起きていないが、最近下記が話題になっている。

    • 郵便の土曜日休配
    • かんぽの違法契約・営業

    最後に:公共サービスと民間サービスの違いが招く貧困

    以上から一つだけ言えるのは「民営化」は「豊さ」を提示できない。

    これは公共サービスの指標が「あまねく人へのサービス」であり、民間企業の「利益効率性を求める生産」とは違うものだから。

    公共サービスから民間に代わった時、この「あまねく人」からあぶれた人・地域が貧しくなっていくのは必然と言える。



    【執筆者】
    ・blog:ゲーマー逃避行ブログ
    ・Twitter:@daij1n


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