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  • 小飼弾の論弾 #227 「金本位制復活に、388万人の国外流出、ロシアは三度崩壊する?」

    2022-05-18 10:00
    550pt

     「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
     無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします!

     今回は、2022年05月10日(火)配信のテキストをお届けします。

     次回は、2022年05月24日(火)20:00の配信です。

     お楽しみに!

    2022/05/10配信のハイライト

    • ウクライナ情勢と「ロシア海軍と軍港」「プーチンも謝るレベル」
    • 「金本位制の可能性」と日本の景気
    • 「ウクライナの戦争は長期化する?」と「マスクにしかTwitterは運営できないかも」
    • 視聴者からの質問「コンピューターの作り方」と「本物のチューリングマシン」
    • 『戦争は女の顔をしていない』『石の花』紹介
    • 「アメリカ最高裁と中絶問題」解説と「高温ガス炉」「パワー半導体」など

    ウクライナ情勢と「ロシア海軍と軍港」「プーチンも謝るレベル」

    山路:じゃあさっそくなんですが、まぁもうやっぱり今も世界のニュースの半分ぐらいを占めているウクライナ侵攻、なんかその、この前戦勝記念日、昨日か、ロシアあったんだけど、

    小飼:なんかえらいスベってたというのか、情報量ゼロみたいな感じで。

    山路:あれ、びっくりしたんですけど、ロシアが嘘をつかないと言うか、その戦果を膨らまして言わないほど押されてるってこと?

    小飼:そう、だから針小棒大にはするんだけど、たとえば真っ赤な嘘は言えなくなっちゃいましたね。おそらく、情報手段の発達で。たとえばキーウをもう占領しましたとかっていうのは言えないわけじゃないですか。

    山路:だけど、マリウポリをなんかもう支配下に収めたぐらいのことは言うかなと思ったんですけど、それも言わなかったってことは(笑)。しかもこれ、未確認情報ですけど、フリゲート艦までまた今度は沈没させられたという話まで出てきて。

    小飼:しかも今度、新しいやつね。そう、だから沈没させられたのかどうかはとにかくとして、あのクラスのやつというのはわりと急ごしらえなんだけれども、もう本当に黒海艦隊向けに作ったというやつで、どういうことかって言うと、

    山路:違うってこと?

    小飼:いや、背景としてまずNATOの東方拡大というのがあって、アメリカの軍艦が黒海にも入ってきたと。アメリカの軍艦が黒海に入ってくるっていうのはどういうことかって言うと、アメリカの軍艦が黒海から巡航ミサイルをロシアの本土に対して撃てるじゃないかと。だから、これを迎撃する手段が欲しいということで、その前にもっと先進的なデザインのフリゲートを作ってたんですけど、ゴルシコフ級って言って。そっちのほうが間に合わないからということで、だから割と手堅く作ったのが、

    山路:旧来型というか、

    小飼:そうそう、旧来型というのか、まぁでもそれ黒海で作ってたんですけれども、2014年にクリミア半島併合します。なんですけれども、それ用のガスタービンエンジンはウクライナで作ってたと(笑)。

    山路:っていうか、それ忘れてたのかお前らみたいな感じなんですけど(笑)。

    小飼:そう、だから4番艦以降は、けっこういろんなのが宙に浮いて。

    山路:しかもその、そういうガスタービンみたいなことをウクライナで作ってたってことは、その戦艦、軍艦の仕様に関してはめちゃめちゃウクライナ側が細かく知ってるっていうことでもある、

    小飼:そういうことでもあります。

    山路:特性というか、

    小飼:そう、何しろ、じつはウクライナで作ってという(笑)、いや、でもじつはモスクワもそうなんですよね。そう、ロシア海軍っていうのは主に3つの地域に分かれてて、1つは日本でも一番身近なところで言うと、太平洋。これが一番新しい。同じく日露戦争のおかげで日本人にはおなじみのバルト海。そして黒海なんですけども。黒海の艦隊というのは、基本ずっとウクライナだったんですよね。

    山路:なるほどね。しかしフリゲート艦を沈められてるみたいなところってのはちょっと笑える話ではありますけどね。

    小飼:海軍は笑っちゃいますねと言うのか、今やウクライナはもう実質海軍がない状態なのに海軍力があるという。なんとも不思議な。

    山路:これって、太平洋艦隊みたいなものを呼び戻すみたいなことにもなっちゃったりとかするんですか?

    小飼:今、ボスポラス海峡通れなくなってます。

    山路:トルコの、

    小飼:黒海というのは内海なんですよね、地中海の。地中海にしか出入り口がないんですよ。大洋に出ようと思ったら、ボスポラス海峡を渡って、その後ジブラルタル海峡を通って、あるいはスエズ運河を通っていかなきゃいけないんですけれども。

    山路:じゃあもう海軍に関してはロシアは今ちょっと詰んでる?

    小飼:詰んでるというのか、昔からの悩みだったんですよ。まとも海軍港が欲しいというのは。あれだけ領土が広いのに、3つあるうちの2つというのは簡単に他国に閉鎖されちゃう。で、じゃあ北極海があるんじゃないかと、でも北極海は冬に凍っちゃうわけですね(笑)。

    山路:なんかこうサハリンのほうとか、その辺の、あっちのほうとかはなんかこう、海軍港とかにはならないんですか?

    小飼:もちろんあるんですけれども、海軍港っていうのはそこに港があればいいというわけではなくって、そこに工業力もなければいけないわけですよね。新しい艦を建造したり、大規模改修をしたりとかっていうのは。じゃあ、どのレベルの港がいるかって言ったら、横須賀とか呉なんですよ。ロシアにとってその規模っていうのは、もうサンクトペテルブルクとセヴァストポリしかないんです。

    山路:もうある意味、ロシアにとっては新しい都市を作るみたいな話なわけだ。

    小飼:そうそうそう。ウラジオストクでもぜんぜん足りない。じつはけっこうあれじゃないですか、この番組でも不沈空母という、中曽根康弘大御大のセリフが出てきましたけれども(笑)、でもアメリカ海軍が空母の母港にしてるんですよね、横須賀って。

    山路:ふーん。そういうレベル、それに対抗できるレベルのものをやらないといけないわけだ。

    小飼:横須賀一個分の軍港もないと見ていいですね。まぁでも、でもなんとか核ミサイル潜水艦のパトロールは維持してるらしい。

    山路:しかし不思議なのが、こんなに冷戦から時間もあったのに、なんというか、極東でそんな軍港を一つ作れなかったっていうのはなんか、

    小飼:いや貧乏だったから、ずっと貧乏だったから。わりと金回りが良くなったのは、

    山路:天然ガスの価格が、

    小飼:そう、化石燃料のおかげで、それもわりと最近の話で。

    山路:そうか(笑)、いや軍事詳しいっすね、本当に(笑)。

    小飼:いや、でも逆にロシアの立場になってみると、こんな使いにくい国土ないなっていうのはいつも思いますよ。

    山路:でかいわりに、でかいからこそ。

    小飼:北の端で。

    山路:北極海とか凍ってて、使い物にならない土地もあって、

    小飼:逆にアメリカがいかにヤバいかっていうのも、太平洋と大西洋、両方にあるでしょう。しかもその間を結ぶパナマ運河も、まぁ実効支配しているようなものじゃないですか。少しトーンダウンしましたけどね。いちおうパナマというのは独立国ということになってますけどね。

    山路:素朴な疑問として、ロシアがその広大な土地とかを全部、その一国で治めようとしなきゃ済む話じゃないですか(笑)、そんなの、

    小飼:まぁそれもそうです、それもそうです、土地が多ければいいというものではないっていう格好の例なんですよ、ロシアのあり方っていうのは。

    山路:けっこういろいろ笑っちゃうようなことっていうのがロシアのほうでは起こってたりとかして。陰謀論者Qアノンっているじゃないですか、ロシア国内にもQアノンがいるらしいんですけど、ロシア国内のQアノンはプーチン政権の言うことを疑い、

    小飼:オウムもいたぐらいだからなあ。

    山路:プーチン政権ということを疑い始めたっていう(笑)、他の国の陰謀論者から、いやいやおまえたち何言ってんだって、たしなめられてるっていう(笑)、もうなんか、わけがわからない状態になってるんですけどもね。

    小飼:まぁでもこう言うのもなんだけども、なんだかんだ言ってネット時代というのは、嘘をつくのも工夫がいるなというのか、真っ赤な嘘はつけなくなったなと。要するに、本当に火もないのに煙を起こすというのはダメだなと、やっぱり種火ぐらいはいると。

    山路:でも、本当に戦勝記念日の話だけど、マリウポリは十分種火ぐらいの話にはなったと思うんですけども、それもならんのかっていうのはびっくりな話なんですけどね。

    小飼:いや、本当にもう靴の中の小石みたいな存在なんでしょうね。

    山路:マリウポリは今。はー。しかしこう単純に考えて、製鉄所一つでよくあんなに持ちこたえられるなっていうのが、何か。

    小飼:大義名分がなくっても、単に戦闘に勝利するというのであれば、ガスなんですけどね、毒ガス一択なんですけど。

    山路:それだと大義名分が立たなくなっちゃうわけだ。

    小飼:大義名分がないわけでもないんですよね。そう、こう言うのもなんですけれども、全面戦争でないことで、特殊作戦なのでという縛りができちゃってるわけですよね。

    山路:だから大量動員もできないし、

    小飼:特殊作戦なのに、なんでガスを撒くんだ(笑)、核攻撃するんだっていうことになる、

    山路:でもそれを言ったら、虐殺とかはどうなるんだっていう話になるんですけどもね、

    小飼:その虐殺にしても、こう言うのもなんですけれども、ホロコーストレベルではないわけじゃないですか。いや、十分にひどいんだけどね、病院に爆弾を落とすとか、

    山路:拷問して殺すとか、

    小飼:十二分にひどいんだけれども。でも桁が二つ違うんで、第2次大戦のときのやつというのは、今のところは。

    山路:ホロコーストの話が出たところで、これ行っときましょうか。プーチンも謝る(笑)、

    小飼:プーチンも謝るレベルという、新たな表現が出ましたね。ガンジーも助走つけて殴る級の。

    山路:何て言うのかな、なんでそうなるみたいな話なんですけども、これまぁ、ラブロフ外相がヒトラーっていうのはじつはユダヤ人だったんだよみたいな、もう手塚治虫の『アドルフに告ぐ』みたいなことを言い始めちゃって、

    小飼:ここ笑っていいところなのだろうか、でもおかしいものはおかしいよね(笑)。

    山路:で、イスラエルが激おこになってプーチンが謝ったって、ロシア国内では報道されてないらしいですけど、イスラエルのほうは謝ったって。ただ不思議に思ったのは、そこまでプーチンがなぜユダヤ人に、イスラエルに気を使うのでしょうかと、

    小飼:やっぱり敵に回すのが嫌な国家ですよね。こう言うのもなんですけれども、今のロシア四面楚歌って言うかって言うと、まぁそうでもないな、いわゆる西側の包囲網っていうのは、けっこう穴があって、たとえば中国も穴になってますし、インドも穴になってますよね。イスラエルもまぁ、穴とまでは言わないけれども、たとえば、ウクライナのほうでも、どうせならアイアンドームくれって言ってても、それはダメだって言ってたのに(笑)、こう言われちゃったら、軍事支援も、ガチの軍事支援を(笑)、

    山路:アイアンドーム、もうウクライナに設置するぞみたいな話になっちゃうかもしれないっていう。

    小飼:そうそうそう。

    山路:なんかプーチンがウクライナのことをネオナチ、ネオナチってひたすら言い続けてるのって、イスラエルの機嫌をとっている面もあったりとかするのでは、

    小飼:いや、それはさすがにエクストリームではないか、いや、もう、もはやあれでしょうね。プーチンの中では、もうナチというのはもはやドイツとかっていうのももう離れちゃって、

    山路:俺の敵(笑)?

    小飼:そうそうそう、ロシアの敵みたいな。

    山路:なんかこう、本当にただの悪口みたいな感じになってますよね(笑)。

    小飼:今では、Zマークが、アルファベットのZが、スワスティカの逆卍の代わりになってるけど、でもよく考えたら、ナチにもZ入ってますね。

    山路:そうですね、確かに。

    小飼:ただそれはじつは略語で、

    山路:国家主義社会労働者党でしたっけ、

    小飼:nationalなので。もともとナチではないんですね、Zではないんですよね。略語からきました。

    「Zの文字が使えなくなったら辛そう」(コメント)

    山路:いや本当ですよね、なんかチューリヒとかも社名のロゴを変えなきゃいけないんじゃないかみたいなことを話出てましたね。

    小飼:そうだよ、水木兄貴に謝れという(笑)。本当に。ナチズムって言えば、もう、何でもいいかっていうと、ナチズムっていう言葉そのものが使いづらくなっちゃいましたね、おかげで。

    山路:なんか更にまたアホなニュースのほうをしておきますと、盗んだ農業機械が使用不能にされちゃったっていう、リモートでコントロールできる、

    小飼:まぁでも、今どきの重機というのはウクライナのそれにかかわらず、みんなそうです、日本も少なくともKOMATSUのやつであればリモートロック全部かけられる。全世界の。

    山路:ロシアってそういうものが、最新型の農業機械がないから知らなかったみたいなことなのかな、

    小飼:その可能性はなきにしもあらずだけれども、でも制裁を受ける前というのは、西側からも買ってたんじゃなかったっけな、イタリアのイヴェコのトラクターとかってなかったっけ、どうでしたっけ、

    山路:ただまぁその、ロシア人のリテラシーっていうのが全部の地域で同じじゃないですしね。特にその今、前線に送られている兵隊ってめちゃめちゃ地方の、それこそ水道も通ってないみたいな、そういうちっちゃい田舎の国から送られているみたいな話は聞きますけどもね。

    小飼:いや、まぁでもトラクターパクる連中はさすがにわかる、でもどうなんだろうなあ。

    山路:あとこの、いろいろまたキナ臭いというか、謎の自殺報道みたいなもんもあったりとかして、これなんか、オリガルヒが自殺報道が相次いでいるという話ですけども。

    小飼:もしかして自殺に見せかけて謀殺してるっていう可能性はないのだろうか、資産を接収するために。

    山路:というか自殺する必要はあるのでしょうかと、オリガルヒの人たちは。

    小飼:いやまぁ、それは彼らの立場になってみないとわからないけれども、でも、目端のきくやつというのは、

    山路:もう逃げちゃってる、

    小飼:もう逃げちゃってる。

    山路:もう今ロシア国内にいるオリガルヒは、

    小飼:外貨にできるものは外貨にして、まぁまぁヨットは仕方がねえなみたいな(笑)。

    山路:じゃあ今残ってるオリガルヒは、もう完全に詰んだ状態なのかもしれない。

    小飼:どうなんでしょうね、いやでも仮に謀殺しちゃった場合というのは、口座にあるお金とかっていうのは出せなくなっちゃうと思うんですけどね。
     不動産とかの名義は勝手に書き換えちゃうという荒業が使えるかもしれないけども。何度も繰り返しになりますけれども、ロシア帝国だった頃の、さらに本物のツァーリがいた頃のロシアの拡大主義の時の富の形と、現在の富の形っていうのは違うんですよね。現在の富の形っていうのは、あんまりはっきりとした形を持ってなくて、それは権利だとか知的財産だとかノウハウだとか、要するに人と人との関係で生ずるものであって、

    山路:単純にこう金塊を持ち運べたらどうにかなるみたいな話ではぜんぜんないっていう、

    小飼:そうなんですよ。

    山路:これはあとオリガルヒじゃないんですけど、ロシアの銀行のガスプロムバンク、あるじゃないですか、そこの副総裁がロシアを脱出して、ウクライナ軍に参加したという(笑)、

    小飼:ウクライナの生まれだったらしくて。

    山路:なんか、すごいですよね(笑)、日本で言ったら、まぁなんていうか、なんだ、みずほの副頭取みたいな感じ、

    小飼:そうですね(笑)、そうですね。

    山路:みずほの副頭取がなんか別の国行って、なんか軍隊に加わったみたいな感じなんですかね。あと、ちょっとびっくりしたニュース、これウクライナ人の大学教授が、

    小飼:ああ、戦場で講義やってるという、

    山路:そうそうそう。

    小飼:すげえな、そんな、本当『MASTERキートン』に似たような場面が、しかもそれ、2次大戦のときのロンドン爆撃の時の、あくまでも思い出話として出てきたんだよね、戦場で講義してる、授業やってるっていうのは。オンラインでやってるっていう、

    山路:しかもそれは、その大学教授は軍隊に所属してるみたいですけどね、あれ(笑)。

    「何の学問」(コメント)

    山路:学問の内容までは書いてなかったですけどね。

    小飼:ちょっとあれなんだよね、スマホに向かって喋ってる場面で、もう少し画面みたいなものが見せたらよかったのに、

    山路:それにしてもこう、実況レポートされるだけでも普通の大学の講義の数倍の密度になる可能性がありますね。

    「金本位制の可能性」と日本の景気

    山路:で、そのロシアのトンデモニュースで、なんかこうこれに尽きるというのはこれなのかなと思うんですけれども、また弾さんの脱力が(笑)、ロシアの中央銀行は否定してるんですけど、ロシアの政府のほうは、なんか、

    小飼:確かロシアって財務的には大した国じゃないんですけども、前にも言ったように、人口が半分以下の韓国ぐらいのGDPしかないよとは言いましたけど、それでも基本に金本位にできるほど金は持ってないはず(笑)。

    山路:これ単純にその金本位にするっていうことは、金の裏付けで紙幣を発行するってこと、金を発行するってことですよね。つまりは、

    小飼:そうそうそう、だから持ってる金の分しか通貨を発行できないということ、裏を返すと。

    山路:そんなのでなにも買えないから、またロシアのその例によって嘘つきでいい加減なその札とかをガンガン、仮に金に換えられますよって刷ったら、それはそれで信用されなくなって暴落するじゃないですか。

    小飼:どこかに埋まってるのかしらね、

    山路:金が(笑)。

    小飼:いや、だから北方領土とか。いや、じつはそれが五稜郭にあってとか(笑)、

    山路:そこで『ゴールデンカムイ』に(笑)、それ言っちゃってよかったの?(笑)

    小飼:いや、それで北海道はロシアの固有の領土だということになってみたいな。

    山路:それはちょっと続編期待ですね、『ゴールデンカムイ』の。

    小飼:いや、でも確かあれだとなあ、8000億円くらい、たった8000億円かよみたいな(笑)。

    山路:今の時代に金本位制に移行してメリットのある国ってあるんですか?

     
  • 小飼弾の論弾 #226 「マスクのTwitter買収劇に見る、会社を買うってどういうこと?」

    2022-04-26 07:00
    550pt

     「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
     無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします!

     今回は、2022年04月19日(火)配信のテキストをお届けします。

     次回は、2022年05月10日(火)20:00の配信です。

     お楽しみに!

    2022/04/19配信のハイライト

    • 『月曜日のたわわ』と「世の中こんなもんだなって思い込ませる」広告
    • 「吉野家シャブ漬け」解任の「問題点」
    • マスクTwitter買収提案と「株主は神様」
    • 株式会社と違う「新しい形態」と「利益の上がらない仕事」
    • アメリカのレンドリースの意味とロシアの「極道戦車」
    • 「 開張型の稲」と「標準理論」「新しい発電素子」

    『月曜日のたわわ』と「世の中こんなもんだなって思い込ませる」広告

    小飼:夏時間ということで、10分ほど、

    山路:中途半端な夏時間だなあ(笑)、

    スタッフ:機材トラブルで申し訳ありませんでした。

    小飼:ハードウェア的に問題があるやつで、今回は本当にバックアッププランが使えたということで、ちょっとありがたかったです。

    山路:配信用のアプライアンスがなんかちょっとバグったかなんかしてうまく動かなく、フリーズして動かなくなって、パソコンに直結して配信したということでいいんでしたっけ。

    スタッフ:スイッチャーはそのまま、ビデオ入力で入れてやるっていうやり方でやってます、ケーブルが弾さんのうちにあって助かりました。

    「稀によくある」(コメント)

    山路:稀なのかよくあるのか、どっちなのか。

    小飼:2:1ぐらいとかね。

    山路:で、早速なんですけれども、今日タイトルに会社を買うってどういうことみたいなこと書いたんですけれども、

    小飼:なんかいっぱい事例が出てきたよね、

    山路:すごい事例が(笑)。いきなり今日飛び込んできた事例がこれですよ、

    小飼:あれです、シャブ漬け来ます、シャブ漬け来ます。皆さんもちゃんとあれですよ、でもこういうところでシャブ漬けっていうふうに言ったらね。

    山路:どうしましょう、シャブの話から行っちゃいますか。

    小飼:シャブ漬け丼から行く(笑)、

    山路:シャブ漬け丼(笑)『月曜日のたわわ』あたりから、

    小飼:すごいタイトルだなこれ、すごいタイトルだなあ。

    山路:うん(笑)、

    「月曜日のたわわ生娘さんシャブ漬け」(コメント)

    小飼:(笑)、ひどい! ひどい、ひどい。

    山路:月曜日のほうからいきます? 月曜日のほうからちょっと行ってみましょうかね。

    小飼:そっちのほうが軽い話題と言えば軽いわな。

    山路:じゃ、これから行ってみましょうか。これ『月曜日のたわわ』という漫画がありまして、ヤングマガジンかな、

    小飼:ではなくて、元々このタイトルの通りに月曜日に上げてたんですよね。いつも月曜日に。で、まあそれがまあ人気になって、メジャーデビューして、でいいのかな?

    山路:もともとは同人誌というか、

    小飼:同人誌というよりTwitter漫画ですよね。

    山路:それがまあこの日経の全面広告でバーンと出て、月曜日、まあこう元気に、みんな元気になるみたいな感じの、そういうコピーがついていて、

    小飼:まあ、微エロで釣るっていうのは、まあ別に珍しくもなんともないわけじゃないですか。なんだけど、だから腹を立ててる人の声で一番大きかったのは、絵とかそういうことではなくて、だからコピーライティングのほう。

    山路:あー、

    小飼:要は、これで今週も元気にとかって言って、いや、でもこれ、見られてるほうはたまったもんじゃないと。

    山路:ああ、つまり女性の側にとってはっていう。

    小飼:そうそう。

    山路:嬉しいのは男だけやろうという、主に。

    小飼:人類の半分に中指を立ててるなという(笑)。

    「お前らのことじゃないのにな」(コメント)

    山路:相当これもまた炎上しそうなコメントですな。

    小飼:炎上狙いだったのかな、どうなんでしょう。

    山路:この問題ってよく本当に起こるじゃないですか。それこそちょっと前だったら、えーとなんだっけ、なんたらちゃんは遊びたい、献血のパンフで、割と巨乳キャラの子が使われて、宇崎ちゃん、『宇崎ちゃんは遊びたい』か、で何か揉めたりとか、そういうのは本当に度々あるんですけれども、今回のってそれどう考えるべきかなと。私は正直、あの全面広告見て「うげっ」とはなったんですよね、正直。

    小飼:そもそも僕は日経どころか新聞全然取ってないので、本当にどこの国の話というよりも、ウクライナとロシアの話がもう全然忙しくて、え、そんなことあったのっていう正直言ってそんな感じだったんですけどね。

    山路:だけど、こう何て言うのかな、男から見てもちょっとあれは「うげっ」となるというか、まあ私の個人の感想ではあるんですが、そういうものって別にそんな堂々とそういうものを見るんじゃなくて、もうちょっとこそこそ見ろよとかっていうのはまず思ったことだったんですよね。

    小飼:だから、こそこそ、大勢に対して見る場としてはTwitterという理想的なメディアがあって、だからそこに収まっているうちはとても良かったんだけど、

    山路:Twitterだったら自分がフォローしたものを見るっていうことだから、ある意味積極的にプル型で観るもんだけど、

    小飼:だからそれをマスメディアにあてはめちゃったところでミスマッチが起こったっていう、まあ割とよくある話ですね。

    「新聞にはあれ以上の広告バンバンあるやん」(コメント)

    山路:まさにそうですよね。

    小飼:全くその通り。まったくその通り。

    山路:それこそなんていうか、医学、インチキ医学情報みたいな感じの本の広告なんかもバンバン出てたりとか、あの生霊がどうたらみたいな話とか、

    小飼:今やマスメディアの広告って、もうそんなんばっかりじゃん。

    山路:(笑)

    小飼:だから、それでますます遠ざかるんだよね。これ、まだ紙の広告がマシかもしれない。だって、マスメディアのWebにある広告とかさ、ほんとエロ漫画の広告ばっかりやん。すいません、それすら僕、AdBlockerで全部殺してるんですけど(笑)、

    山路:プレミアムじゃない、金払わないでYouTube見てると表示される広告も、凄いですよね。もう、なんか毛生え薬と情報商材しかないんかみたいな感じの。

    「『プレイボーイ』の新聞広告もひどいぞ」(コメント)

    山路:何だろう、誰に対して怒ればいいのかっていうのが正直よくわかんなくなってくるところがあるんですけれども。

    小飼:怒る対象としては広告主でしょう。だからなんでそういうところに広告を出すんだと。いや、だからどこにどういう広告を出すのかっていうのは、販売戦略として重要じゃん。この場合は確かに、だから炎上した結果を売れるっていうことはよくあるわけじゃないですか、

    山路:たしかに、

    小飼:往々にして炎上マーケティングというのを仕掛けたりするわけですけれども。この作品の場合、それが適切だったかどうかっていうのは、ちょっとわからない。

    山路:これが本当にそれこそ、進撃の、同じ講談社の『進撃の巨人』の広告だったら、仮にちょっとグロいシーンだったとしたらどうなのかみたいな。

    小飼:あれね、巨人がエレンの母ちゃん食ってるところとかね。

    山路:それだったら、またちょっと違ったのかどうかみたいなところもあるんですけど。これ、表現の自由みたいなことに関してはこの場合、弾さんは、

    小飼:ぜーんぜん関係ない。表現の自由とかうんぬんの前に、商品なんです、しょ・う・ひ・ん。だから生肉を野菜売り場に置くのが適切かとか、そういう話ですよね。でも確かにしゃぶしゃぶを推すのであれば、それもいいかもしれない(笑)。

    山路:しゃぶしゃぶ(笑)。

    小飼:繰り返しますが、商品なんです。だから、これを公開するなとかっていうのは誰も言ってないし、Twitterで作者の人をフォローしてればいくらでも見れるわけですよね。

    山路:これが例えば、今回新聞に広告として出たじゃないですか。新聞だったら、ある意味新聞を購読してる人がまあ見るもんだっていうことはあるんですけど、これが例えば、街中に大きな看板で出る場合は、

    小飼:(コメントを見ながら)吉野家の話はこれからがっつりしますので、楽しみにしてください。

    山路:これ町中にデカい看板でこれが出たんだったら、どうだったんでしょう? 弾さん、意見変わります?

    小飼:いや、広告として効果あるのかなっていうのは、だからそれ常に思いますよね。

    山路:もう単純にそういう問題であって、

    小飼:それを言ったらパイプテクターとかわけわかんない商品の広告をそれは地下鉄に載せといて、だからそれでうちにも導入しようっていう人いるのかしらね。ただそういうのを置いておくことで、直接それが売り上げにつながらなくても、あ、こういう商品というのは社会的に受け入れられてるんだっていう洗脳効果は確かにありますよね。水素水しかり。

    山路:なるほどね。

    小飼:プラズマクラスターしかり。

    山路:単純に商品に誘導するだけが目的じゃないかもっていう、

    小飼:ニセ科学のほうがずっと問題なんだけれども、広告でバンと見せることで直接売れなくても、これは世の中に受け入れられてるんだ、だから世の中こんなもんだなっていうふうに思い込ませる効果は確かにある。おっぱいの大きな女の子というのは、おじさんたちの癒しなんだ、だからそれは世の中にとっていいことなんだっていうふうに思わせる効果はあるんですよ。だから実際に巨乳の人の苦労とかっていうのは全く知らずして、実際大変なんですよ。どっちかって、どっちかって言うかじゃなくて、確実に苦労が多い。だから、実際の巨乳な人というのは十中八、九、筋肉と取っ替えられるのであれば筋肉にしたいって言いますよね。

    「吉野家シャブ漬け」解任の「問題点」

    山路:肩こりひどいそうですしね。じゃあ、ちょっとそのこれも、企業の話なんですけど。早速これ行ってみましょうか。吉野家の、

    小飼:キターーー。

    山路:吉野家の、生娘シャブ漬け丼っていう(笑)、

    小飼:まあこれ自体はどうしようもない話で、もう何というのかな、1発レッドカードというのか、レッドカードではなくって、審判を平手打ちしちゃったような、

    山路:わっはっはっは、

    小飼:なんて言えばいいのかな、ウィル・スミスをさらに1段すごくしたような事例なんですけども。一つ驚いたのが、吉野家ホールディングスが、実際のところ、シャブ漬けの、やくざ的な喩えを使うのであれば、破門したわけですよね、これを言ってのけた常務取締役の伊東さん、伊東氏を。で、どうやって破門したかと言うと、吉野家というのはまず事業体の吉野家を100パーセント子会社とする吉野家ホールディングスというのがあって、伊東氏の立場というのは、吉野家ホールディングスの執行役員、執行役員というのはこれ法的なエンティティではないんですね。だから部長とか次長とかと同じで、

    山路:職名というか、

    小飼:社内的なまあ呼称なんですね、日本では法的なエンティティはない、アメリカだとあるんですけど。その子会社であるところの吉野家の常務取締役、常務というのは単なる肩書きなんですけど、取締役というのはもうこれ会社法でりっぱに役割を定められてるエンティティで、まずこの2つの立場、厳密に言うとさらにこれ、雇用されてたはずなので、

    山路:この執行役員っていう、ヒラじゃないですけど、従業員として吉野家ホールディングスに雇用されてたという、

    小飼:そうそうそう、だから立場が3つあると思ってください。完全に縁を切るためには、この3つを全部切らなければいけないんですけれども、まず子会社の吉野家の取締役、これは親会社が100パーセント株を持ってますから、親会社のほうで株主総会を開いて、解散したという形を取れます。

    山路:解任ね。

    小飼:解任。あ、ごめんなさい、解散してたらあれだ、会社のほうですね、解散が当てはまるのは。別の言い方をすると、取締役というのはじゃあ誰がクビにできるかというと、株主なんですね。他の取締役にはできないです。でもニュースというのか、プレスリリースでは吉野家ホールディングスで取締役会を開いて、解任決議を出して可決したと。それで何で、株主総会やってないのにクビい出来るかって言ったら、親会社なので。親会社なので、みなしで株主総会をやったことにできるんです。

    山路:100パーセント持ってるわけですもんね。

    小飼:それは会社法319条ですね、一応そういう規定があるんですけれど、でもその場合にも、あくまでも見なしなので。だから親会社のほうで株主総会に相当することをやってたから、そこでちゃんと決議を取ったというのは少なくとも議事録は作らなきゃいけない。普通はその議事録の中身というのをダイジェストしてプレスリリースに乗っけるんだけど、株主って言葉が出てこない。だからそこはちょっと気になったから、だから法的にそれはOKなはず、というのか、ちゃんと、まさか法務のチェックを受けてないはずはないので、

    山路:まさかないだろうと。

    小飼:だから、ちょっともっとはっきり誤解がないようにとは思うけれども、OK。その次に、親会社のほうの執行役員、執行役員というのは単に偉い肩書きの、部長とかと似たような、要はだからこの人はえらい社員、従業員であるぞというのの記号なんですけれども、を解任したと。要は例えば部長とか課長とかっていうのを降格して、平社員にすると。これもあの確かに吉野家ホールディングスの取締役会の裁量でできます。ここで一つ問題なのは、このプレスリリースには、要はそのプレスリリースが発せられた本日以降、伊東氏との契約関係は無くなりましたと、ございませんと書いてあるんです。ということは雇用も無くなったはずなんですけれど。

    山路:吉野家ホールディングスがそう言ってるわけなんですよね。

    小飼:だから、普通というのか、こういう場合よくあるのは、すぐにクビにするのではなくて、社長付けとか、まだ写真ではあるけれども、

    山路:なんか部署は、所属部署はないみたいな、

    小飼:座敷牢に押し込むという、

    山路:社長付けを座敷牢と言うと(笑)、

    小飼:だから前段階があるんですよね、その前段階ふっ飛ばして、もう伊東氏とは一切縁を切ったと。伊東氏って書き方をしてるんです。だから、少しでも会社に立場が残っているのであれば、敬称略すはずなんですよ。
     弊社社長の伊東が、弊社取締役の伊東がとか、弊社社員の伊東がっていうはずなんですけど、一切、絶縁したからこそ「伊東氏」という表現が可能になってるんですけども、じゃあ、解雇っていうのはそんなにすばやく手っ取り早くできるもんだったのっていう。ちょっと僕もそこ、わからなくて、僕が実地で体験した取締役としての経験は、執行役員っていうエンティティがまだ日本でそれ流行ってなかった頃、会社法も今みたいにきちっとしてなかった頃、まだ有限会社すら存在していた頃のものなので、

    山路:前世紀の話ですもんね。

    小飼:ちょっと古いかもしれないですけども、でも、基本を押さえていれば、あ、こうなっているはずだっていうのはわかるんですね。それは何かって言うと、会社にとっての神というのは株主なんですよ。だから、神を冒涜する行為というのは要するに株主を冒涜する行為で、取締役を選任するというのはこれ、株主の特権なんですよね。だから株主が選んだ人たちなので、君たちこれ会社を経営しなさいっていう、取締役が別の取締役を勝手に解任するっていうのはできないんです。

    山路:あー、なるほどね、なるほどね。

    小飼:ただし代表権を取り上げるっていうことはできます、そこまではできます。

    山路:取締役会の中で、誰かの代表権を取り上げることができるんだ。

    小飼:そうそう、だから単なる取締役と代表取締役の違いっていうのは、代表取締役というのは法人としての、会社の決定というのはできるわけですよね。例えば契約を結ぶ時というのは、必ず会社名だけではなくて、代表取締役のサインなりハンコなり、

    山路:実印、私もよく押しますよ、契約書に。

    小飼:そうなんです。だから実は、日本の法務局のほうの印鑑登録というのは残ってるんですよね、実は。実はそこの部分っていうのは、完全に印鑑フリーにまだなってないんですよね、確か。法務局は確かあれは。でも、個人取引ではもう、ほぼ一切、押印するっていうことはなくなったんです。それはさておき。だから代表取締役というのは、実際に人の手が必要、法人という手がない存在で、実際に手が必要な時に、手を動かせる立場の人を法人と呼ぶ、代表取締役、

    山路:法人の何ていうか、アバターみたいな位置づけなんですね。

    小飼:そうです。その脳みそに当たる部分っていうのが取締役会なんです。だから、そのメンバーではあるけれども、取締役というのは。代表取締役というのはまた格別なんです、運動神経にアクセスできる、代表取締役は。普通の取締役と代表取締役の違いっていうのはそこなんです。
     だから、代表取締役を解任するということは他の取締役にもできるんですけれども、解任された場合でも、その時点ではまだ取締役なんです。その人を本当に取締役会から叩き出せるのは株主総会だけなんです。なんだけど、株主総会っていう言葉が出てこないので「えっ」てなったんですよね。で、「えっ」てなった方というのは、僕以外にもいっぱいいらっしゃったみたいで、だからおかげで法務クラスタの人たちが、一体どういう機序で、どういうフローで伊東氏を叩き出したのかというのを解説してましたよね。僕もあれなんですよ、親会社なので、親会社のほうで、そう、見なしでOKになってたんですね、僕も319条の実例っていうのはあんまり知らなかったんで。見なしでOKになった、見なしでOKになったけど、見なしでやったというのがプレスリリースになかったというのがまず一つ気になってたところで。プレスリリースでもっと気になったのは、会社、会社じゃないや、ホールディングスのほうの執行役員を解任したっていうのも、これもまたOKなんですよね。だからここまではOKなんですけれども、一番びっくりしたのは、

    山路:執行役員を解任すること自体は、部長を降格するようなものだから、本当にそのホールディングスの経営陣の任意にできてしまうと。

    小飼:一番気になったのは、本日以降、当社と同氏との契約関係は一切ございませんっていう、だから一文が最初のパラグラフの、最後のところにある。だからこれ、一言余計なんです。いや、だから本当にそれできたのと。例えば懲戒解雇とかであれば、懲戒解雇って書かなきゃいけないんです。懲戒解雇ってなかなか難しいです。この場合はOKなのかっていうの、ちょっと僕もわかんない。

    山路:これ、あくまでもなんていうか思考実験とかですけども、例えば雇われた被雇用者と雇用主が、お互いに同意して、雇用契約を解除するってことはできますよね。

    小飼:いや、本人の意に反して、会社における地位を取り上げるっていうのはものすごいハードルが高く設定されているんですよ。例えば役員の場合というのは株主総会が必要ですよね。役職の場合は取締役会が必要です、要は部長を課長にしたりとか、課長を平社員したりとか。

    山路:執行役員をヒラにしたりみたいな、

    小飼:そうそうそう。だけど、その人の最後の雇用契約を取り上げるというのは、それこそ本人が刑事罰でも食らわない限り、

    山路:だけど、本人が雇用契約を解除するっていうことを、

    小飼:待って。待って、だからそれは本人の意に反してる場合。本人が辞めるって言ったら、いつでも、どこでも、理由の有無に関わらず、辞めれるんです。会社を本人の意思で辞めるというのは、一身上の都合の一言だけでいいんです。そこを言いたかった。

    山路:あー、なるほどね。

    小飼:そうなんです。だから、普通はそういう形をとるんです。本人が辞めたというかたちにさせるんです。だからその場合は本人が辞めるっていう形にしやすいように、例えば使い込みがあったとするじゃないですか、だからこの場合、使い込みの弁済できない部分は不問にするとかね、そういうことするんですよ。それくらい、懲戒解雇っていうのは難しいんですよね。だから、この場合はだから最初の2段まではストンストンていくのがわかるんだけど、最後の段階どうやったんだろうなっていうのは。僕もこういう、これに似たような場合っていうのは、これに似たような場合っていうのとはちょっと違うな、そう、だから元役員の方に辞めていただいたことがある、辞めていただかざるを得ないんですよ。そう、だから本人の意思であれば、いつでも、どこでも。だけど、その本人の意にそぐわないためには、その本人の意思に逆らってやるためには、きちっと法的な手続きをとらないと、

    山路:それこそ逮捕されても、すぐに雇用契約解除を勝手にできるわけじゃないですもんね。

    小飼:そうなんです。いや、吉野家の気持ちはすごいわかりますよ。吉野家、本当、吉野家のツラに泥を塗ったわけですから。

    山路:本当に、すごい塗り方ですよね、しかも(笑)。マーケティング担当の役員が。

    小飼:これは一つ憶測なんですけども、その前にですね、この吉野家ホールディングスによる、リリースの前に、前日ぐらいですか、詫び文が出てるんですよね。当社役員の不適切の発言についてお詫びというのが。これは吉野家ホールディングスではなくて、株式会社吉野家の名前で出てるんですけれども、これが全然トーンが違うんですね。詫びてはいるんですけど、具体的な処分というのは全然ない。そう、大変申し訳ございませんでした、で尽きてる、だから具体的にどういう処分が発言者に降るのか、そもそも、この当社役員の不適切発言についてのお詫びという文章の中には、伊東氏の名前というのが出てこなくて、「株式会社吉野家常務取締役企画本部長が」なんです、名前が出てこない。

    山路:ほうほうほう。

    小飼:この文章が書かれたのは、その伊東氏本人じゃねという。

    山路:何かそのメタデータか、

    小飼:そう、メタデータの中に、PDFのメタデータの中に、作成者Ito Masaakiと書いてある(笑)、ちょっと待て。ちょっと待て。

    山路:これってつまりは、この時点で広報を通してないのかと、疑いたくなる、広報どころか法務を、

    小飼:そう、むしろこれ、不適切発言以上にまずいことなんですよ。核兵器を積んだ艦船が、統合参謀本部とか大統領とか、要は核兵器を使う権限がある人ではなくて、現場の判断で射っちゃったようなもんですね、これ。よほど深刻な問題で、ただこれに対する譴責というのは出てきてないですね、プレスには。

    山路:これは結局そのまんま掲載されてるってことなんですか、今の詫び文、

    小飼:そうなんです、だから今も、魚拓取るまでもなく。

    山路:あら、そうですか(笑)。URLを出せば普通にみんな見えてしまうという。

    小飼:共有しましょうかね。

    「吉野家の顧客対応を見てると、その辺前からガバガバだよ」(コメント)

    山路:どっちゃにしても、きちんと会社内のガバナンスがどうなってるのかっていうのがさっぱり見えてこない話ではありますよね。

    小飼:まず最初の部分ですね、これは。

    山路:当社役員の不適切発言についてのお詫び、はいはい。なるほどね。

    小飼:そのまま転がってるんですね、はい。魚拓取るまでもなく。

    山路:これはじゃあ本当に、吉野家の広報的には問題ないと思って出してるってことなんだなあ。

    小飼:少なくとも、事業会社の株式会社吉野家にとっては、この文章は問題ないっていう、取り下げもしてないですしね。に対してですね、ここで次の行きましょう。

    「吉野家トップページからも見られるぞ」(コメント)

    山路:あ、そうですか、吉野家トップページから普通に見られるんだ(笑)。あー、すごい、確かに本当だ、ニュース、新着情報の中に入ってますね。

    小飼:これはもうずっと表示で。これ両方見比べて見てください。とても同じトーンとは思えない。これに関する一番自然な説明というのは、最初の部分は伊藤氏のもう自作自演で、まあ要は株式会社吉野家の取締役会も通ってないし、ましてや吉野家ホールディングスのほうの取締役会も通ってない、

    山路:そんなことありえるの? (笑)

    小飼:いや、でもそれが一番合理的な説明なんですよね。

     
  • 小飼弾の論弾 #225 「ロシア紙のヤバい社説、古くて新しい正規表現」

    2022-04-13 09:35
    550pt

     「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
     無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします!

     今回は、2022年04月05日(火)配信のテキストをお届けします。

     次回は、2022年04月19日(火)20:00の配信です。

     お楽しみに!

    2022/04/05配信のハイライト

    • 「ロシア紙のヤバい社説」と「チョルノービリを知らない世代」
    • 「人に再投資しなかった」ロシアの「Grand Theft Nation」文化
    • 「中国から逃げる外国資本」とロシアの外貨準備高のショボさ
    • 『教養としての「数学I・A』紹介と「リスキリングと調べる手間」
    • ロシア解体の可能性について
    • 「超正規表現と停止性問題」と「小5なマスクのTwitterへの影響」

    「ロシア紙のヤバい社説」と「チョルノービリを知らない世代」

    山路:今回タイトルに「赤い森」とか書いちゃったんですけど、いきなり重い話しかないんですけど(笑)、なんか明るい軽い話とかっていうのはないんですかねと。

    小飼:桜が今東京では見頃で、だからあと1週間ぐらいは持ってくれるのかなと。

    山路:なんかNHKの天気予報みたいな感じになってきましたよね、話題が(笑)。

    小飼:いや、でもさ、それを見ても、あれ、

    山路:なになに?

    小飼:何かの音を拾って、音がなんかしてる、

    山路:MacBook Airから音出てるとか、そんな感じでは。

    小飼:これ音切ってんだけどな。

    「弾さん髭伸びましたね」(コメント)

    小飼:ああ、

    「いい話はまだ世界が滅んでいない事」(コメント)

    小飼:いやまあ確かにそれはあるということは、じゃあ、恐怖の社説も紹介はしておきますか。

    山路:え、このタイミングでいきなりやっちゃうのは何て言うか、

    小飼:なんかいいニュースは後に持っていきたいという(笑)、

    山路:あるのか、ほんとに、いいニュースあんのかよっていうところですけど(笑)、じゃあこのロシア語の、

    小飼:まあでも少なくとも、キーウの戦いをウクライナが制したというのは少なくとも、節目としてはいいニュースですよ。最初のうちは、もう何日で占領されるんだって最初のうちは言ってたじゃないですか。

    山路:誰もあれ、奪回なんて信じてなかったですよね。

    小飼:すごいことです。

    山路:本当に、自分だったらって言うのも愚かですけど、自分がそのゼレンスキーの立場だったら、国外脱出しないかって誘われたら、あ、じゃあ逃げますって言っちゃったかもしれないと思うんですよ、自分だったら。

    小飼:まあでも、なんと言えばいいのかな、もう、クソ度胸で直感でキーウに残ってたような雰囲気を出してましたけど、でもその後だから分析してみると、ちゃんとキーウは落ちないということを確信を持った上でいたようですね。

    山路:ただ、その分析を知ってたとしてなお100人の政治家がいて、そいつらのうちが半分が残れたかって言ったら、そんなことは決してないと思う、

    小飼:だって、ミサイル一発で消し飛びかねないですからね。

    山路:いやあ、本当に、少なくともガッツがウクライナの支援引き出したところはありますからね。すごい話なんですけど。じゃあちょっとその、ロシアの、さっき出した話も、

    小飼:(コメントを見ながら)Spring4Shellの話、いや、だからこれもまた暗いというのか、どっちかって言うと有料のほうに持っていこうかと思ってたんだけど(笑)、ああ、またかのやつね、Spring4Shell、

    山路:Spring4Shellって、これはIT関係の脆弱性とかそういうやつ?

    小飼:こないだLog4jが出たでしょ、

    山路:また新しいのが(笑)、

    小飼:そうそうそう、

    山路:また新しい脆弱性が(笑)。脆弱性だらけ、じゃあ脆弱性の話は限定のほうにまとめておきましょうか。割と面白い脆弱性の話もあり、ので、さっき弾さんが言いかけた社説の話、これリンクもう1回出しましょうかね。これ、

    小飼:魚拓も取られてましたね。ちゃんとコメントでも出てくる、

    山路:あ、出てます?

    小飼:いや、コメントの人が出してて。いや、だからやばい論文、すごいな、やばい社説というだけで、ちゃんとドンピシャのあててくる、22番と26番のコメントに(笑)、

    山路:あれって読んでて気分悪くなりませんか?

    小飼:すごいね、だから、あそこまでおぞましいものというのを、どれくらいぶりに見ただろうな。『デビルマン』の雷沼教授かよみたいなね。

    山路:要はもうウクライナはナチズムに染まってて、やつらは再教育の仕様がないから全部消して、

    小飼:まあ、民族浄化というやつですね。

    山路:それをえーっと、あれはどういう立場なんだ、国営の情報紙になるのか、が出してるわけなんですよね。勝利宣言の記事を間違って出したところだって弾さん、前言ってました、

    小飼:そうそうそう、だから、キーウが2日で落ちるはずのときには思わず流してしまったという、のを流してたところですね。

    山路:そこがなんかジェノサイド、

    小飼:うん、すごいよ、もうウクライナ人、ウクライナの連中、ウクライナ人という言葉すら使ってない、ウクライナの連中はもう思想的に手遅れだと。だから、上書きするしかないと。それもだから再教育して上書きするんじゃなくって、もう、

    山路:人間として上書き、

    小飼:入れ替えないとダメだと。入れ替えないとダメだと。

    山路:これ、彼ら、その社説の中で反ナチみたいなことを掲げてナチズムナチズムって言ってるんですけど、彼らが言ってるナチズムって結局何なんですかっていうのがさっぱりわからない。

    小飼:うん、ナチズムどころかクメール・ルージュだよね、こうなると。全入れ替えとか、

    山路:弾さんのマイクがハウリングを起こしてっぽい、

    小飼:起こしてる、あ、どうです、あ、こっちか、ちょっと失礼して、すいません、音、

    山路:よくわかりましたね、これ、コメントで弾さんのほうのマイクっぽいって。ファミコンみたいな音。

    小飼:はい、どうでしょう、今度はどうかな? なおったです、はい。

    「手の込んだ録画演出」(コメント)

    山路:何のために(笑)。

    小飼:まあそういうことにしておこう。

    山路:っていうか、私らは何か犯罪をしようとしてるんですかっていう(笑)。

    小飼:たぶん、ロシアの衛星から干渉が(笑)、

    山路:ここまで意味のわからない、アリバイ作りはないよな。

    スタッフ:いやいや、これで無理だったら、実在の証明は実質無理ですね。

    小飼:いや、でもなんて言えばいいのかな、かつてのオウム真理教でも言わないような、なんかあまりに幼稚な、本当になんて言えばいいのか、一瞬でバレるような、

    山路:あれ、素朴な疑問なんですけど、みんなああいうことを信じてるんですかね? 大本営の言うことっていうのを、どの程度はみんな信用してるのか。

    小飼:ただ信じうるっていうのは、別にロシア人が格別アホでマヌケだからっていう説は僕は取らない。どこの国でも、社会状況が重なり合うと、ああいう状態になり得るっていうのは、今の僕はだから、そういうふうに納得しているというのも、『この世界の片隅に』の最初の頃を思い出してください。

    山路:まだ戦争が始まる前の、

    小飼:そうそうそう、

    山路:広島市とか呉市とか、

    小飼:そう、まだ第二次世界大戦が始まる前の、本当に昭和のドタマぐらいですね。あの頃って、今の日本と同じぐらい英語が文化として受け入れられている。ちゃんと、キャラメルの箱にも、そもそもキャラメルというのが英語ですし、ちゃんとCaramelっていうふうに書いてありましたよね。それでモボモガがというのもね、モダンボーイス、モダンガールスの訳じゃないですか。だから、敵性、それが本当にたったえーとだから、

    山路:10年ちょいぐらいか、

    小飼:10年ちょいで、もう鬼畜米英になるわけですよ。ロシアが崩壊したのが1991年なので、

    山路:ソ連がね。

    小飼:ごめんごめんごめん、ロシアはこれから崩壊すると思うけど、それは置いといて、とりあえず崩壊したのはロシアではなくてソ連です、ソビエト連邦です、失礼いたしました。から、もう30年経つわけですよね、31年目ですよ。

    山路:それこそ、あとでも出てきますけど、チョルノービリの話とかも知らないロシア人もいっぱいいたりもするわけですしね。

    小飼:本当に、戦争知らないどころか、ウクライナで戦ってる連中というのは、ソ連を知らない子どもたちなんです。

    山路:そうかそうかそうか、そうだそうだ。戦争どころじゃねえわ。

    小飼:あのさ、これ言うとさ、かなり、ただでさえ老けてるところにもっと老けると思うけどさ、僕らゼレンスキー大統領よりも年上なんだよ。

    山路:へええ、そうでしたね(笑)。

    小飼:まだ40代です、ゼレンスキー大統領。兵隊の皆さんが僕らの、僕の娘、長女よりも若いのが戦場、

    山路:20歳そこそこの、20歳切ってるやつもいるわけか。

    小飼:いや、本当にそうですよ。で、じつはその彼らというのは本当に、アメリカだったらミレニアルと呼ばれるぐらいの世代ですね、要は今世紀になってから、

    山路:Z世代か、本当に、

    「人に再投資しなかった」ロシアの「Grand Theft Nation」文化

    小飼:いや本当に、本当にZジェネレーションです、アメリカで言うと。じつはまだその頃というのは、まずソ連が崩壊して、そのあとに98年に、世界の金融危機になって、その時にロシア1回デフォルトしてるんですよ、だからかなりロシア経済もガタガタで。人口ピラミッドで見ると、凹んでるんですよね。

    山路:ちょうど今はコメントでも、ロシアも少子化進んでるっていうのがあったんで、ちょっと関連データ出しておきましょうか。かなりガタガタです、ちょっと今出したリンク見ていただくとわかるんですけど、20代の前半が異常に少ないんですよね。そんなピラミッドあるみたいな感じの。

    小飼:いや、日本のはもっと悲しくなるんですけれども(笑)、コンスタントに、

    山路:日本はよくある少子化のやつじゃないですか、でもロシアはもっとその人為的というか、何かあったなという感じの、変な感じのグラフになってるんですよね。

    小飼:すごい歪なんです。

    「少子高齢化じゃなくて、よい感じの国ってあるの」(コメント)

    山路:まあアメリカかな、比較的。

    小飼:アメリカはある意味、とても健全な。

    山路:だからこそ富が集中していってるっていうのもありますよね、それで言うんであれば。

    小飼:いまだにG7の中で人口が増えているのはアメリカとカナダだけか。

    「ロシア、女性が少ないから男性モテるのかな」(コメント)

    山路:どうなんだろう(笑)。男性、ロシアの男性、寿命まだ短いんじゃないかな。

    小飼:女性が多いからというふうに言っても、どの国でも男女逆転、ある程度年齢が経つと、男性のほうが死にやすいので、女性のほうが多くなるんですけども、ロシアの場合、それがいつ起こるかって言ったら、30代なんですよ。これはけっこう早い。

    山路:そんなに?

    小飼:男女数が逆転するのが。日本の場合、40代後半ぐらいになりますね。それくらいになると、だからおじちゃんよりもおばあちゃんのほうが多くなるんですけども。

    山路:ちょっと前の人口の統計だと、ロシアの男性って平均寿命60切ってたこともありましたよね。

    小飼:ありました。だから金融危機の頃とか本当に、そうで。

    山路:なんかウォッカ、アルコールの飲みすぎなんかっていうのが原因にはあげられてたけど、

    小飼:でもアルコール消費量はけっこう順調に減ってるんですよね。

    山路:ただ少子化もまた進んでるというか、

    小飼:はい、再び、

    山路:今でも、

    小飼:今、日本と同じぐらいですね。1.5ちょっと切るぐらいです。

    山路:これでそんな、何ていうのか、若いやつで兵隊に送ってどうすんねんみたいな気がするんですけれどもね。
     いや、これ本当に何というのか、若い人が戦地に送られて、どんどん磨りつぶされて死んでいってるっていうの、大丈夫なのかいと思うんですけれどもね。さらにその、戦地に送られたロシア兵がやってることっていうのがまたいろいろすごかったりもする。ベラルーシで泥棒市開いたそうですよ。略奪品の。なんというか、

    小飼:まあでもこう言うのもなんだけども、そういう戦場での狼藉というのは、本当にどこの国の兵隊もやってることではあるんだよ。

    山路:ただそれがこう、何というか、

    小飼:ああも堂々とだとね、

    山路:それに対してウクライナも黙っちゃいねえよというのが、これ、ウクライナ政府、死亡ロシア兵をAIで特定し家族に連絡。あとこれ以外にも、そのBucha、BuchaにそのウクライナのBuchaにいた部隊、ロシアの部隊の兵隊全部の、本名とパスポート番号と、なんか所属部隊まで全部公開して、

    小飼:Webに上がってるという、

    山路:まあ該当する人はたぶんロシア国外にもう出られなくなっちゃいますよね。

    小飼:だからそういうところは、かつての大日本帝国と今のロシアと、すごい既視感がいっぱいあるんですけれども。やっぱあの、いろいろ変わったところはあって。やっぱりネットの存在というのは一番でかい違いですよね。そう、だからその兵隊のスマホで持ち主の母の所に電話したりとかね、それがですね、どう見ても、iPhone5か、第一世代のSEかわかんないんだけど、とにかくTouch IDのやつなので、どう考えても死体にタッチさせてロックしたっていうのがね、なんかすごい痛いよなと。

    山路:これコメントで「どうやって特定したの」ってありますけど、ロシアのSNSから画像を収集して、なんか億枚単位でなんか画像とか収集して、同定に使ってるみたいですけどもね。

    小飼:いまだに金盾とかに比べるとはるかにザルなので、

    山路:金盾っていうのは中国の、

    小飼:中国の。

    山路:それにしてもこのウクライナのサイバー戦というか、その情報戦能力すごくないですか。

    小飼:まあ実質、サイバー戦争ではもうNATO参戦してるようなもんですから。

    山路:ああ、いわゆるNATOが。

    小飼:だけども、ウクライナ軍自体の実力もすごいなと。これは、こう言うのもなんですけども、純粋に敵に回したくないなと。

    山路:何でこんなにサイバー戦が充実してるんですかね。

    小飼:やっぱり一つには、ロシアとの戦争というのは昨日今日始まったものではなくて、もう遅くともクリミア半島ぶん取られた時にはもう始まってるっていうふうに見なす、だからもう8年間戦争やってるわけですよね、その計算で言うと。だから、その間に爪を研ぎ続けてきたっていうのも一つありますし。けっこうIT産業の下請け先として、

    山路:これ、私が今この表示に使ってるアプリ、Documentsっていうやつなんですけど、ウクライナ製なんですよね。なかなかよくできたこれもアプリで。ほんと、資源とかなくて産業とかがあんまりないからこそ、そういうITにとにかくぶっ込んだってことなんですかね、その国の要請とかリソースを、

    小飼:リトアニアとかも彷彿させますよね。

    山路:エストニアとかあの辺のところとかも、

    小飼:バルト三国ね、

    山路:なんかIT強いイメージがあるけれども、やっぱり資源何もないし、特にそのサイバー戦とかを充実させなきゃいけないっていうことがあんのかな。

    「国が貧しいとITにガチになるって聞いたけどマジ」(コメント)

    小飼:でもさ、貧しい貧しいって言って、確かに額面の上でのGDPというのは一人頭で見てもロシアの半分ってことになってるんですけれども、けっこう豊かな生活をしてたっていうのを、

    山路:都市の様子見ても、キエフの、キーウ、今はキーウですね、様子見ても、お洒落じゃないですか、とてもいい感じで。

    小飼:車も本当に、普通にだから欧州で走ってる車がいっぱい走ってますし、メルセデスさえいましたからね。

    山路:ジニ係数自体が低いってことなんですかね。

    小飼:そういうことなんでしょうね。ロシアの場合、オリガルヒがドスンと持ってて。残りの国民の大半はボットン便所だと。でもそのロシアを分析してる連ツイに、ロシア人の過半数はポットン便所って表現が出てきて、

    山路:えと、ポットン便所って、英語で、

    小飼:Potholeですね、本当に、だから穴掘ってそこにするという、

    山路:Potholeの、そうなんだ(笑)。

    小飼:ちゃんと書いときますね。

    山路:へえ。

    小飼:本当に、これでポットン便所。

    山路:へー、勉強になった(笑)。しかし信じられないです、じゃあこのロシアって、言ってみたらソ連の時もぜんぜん貧乏だったわけじゃないですか、結局わかったのは、多くの人は。それ以前のロシア帝国の時も、農民とか農奴とか妨げられて、非常に苦しい生活を送ってたりもしててみたいなことを言ってて、じゃあ彼らは豊かになったときっていうのはなかったんですか。

    小飼:あったはずなんだけれどもね。いや、でも結局ロシアの体たらくっていうのは、人に投資しなかったことに尽きるんですよね。