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  • 小飼弾の論弾 #260 「アメリカで発見された巨大リチウム鉱脈、ゲームエンジンUnityのやらかし、全米自動車労組の一斉スト」

    2023-09-26 07:00
    550pt

     「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
     無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします!

     今回は、2023年09月19日(火)配信のテキストをお届けします。

     次回は、2023年10月03日(火)20:00の配信です。

     お楽しみに!

    2023/09/19配信のハイライト

    • iPhone 15 Pro、どう?
    • Unity問題と「素材を売るビジネスは難しい
    • 「AIとクリエイター」とUAWストの「週休3日制」
    • 視聴者質問「面白かった本」「人生初の体験」「過去の思い出」
    • 糖尿病治療とメタンロケット、リチウム鉱脈4000万トン、温暖化のこれから
    • 「今年のイグノーベル賞」と「ジャニーズ問題と企業」

    iPhone 15 Pro、どう?

    山路:まぁしかし9月に入ってもう後半だというのに、この暑さですよ(笑)。

    小飼:あと、もう秋分まで1週間ないんだよ。

    山路:マジか(笑)、お彼岸、

    小飼:けっこう日が落ちるの早くなったし、日が落ちてから聞こえてくる虫はどうも蝉じゃなくて鈴虫なんですけども。

    山路:しかしなんか日中の気温がぜんぜん下がってないという、

    小飼:だからやっぱりまだ日中歩けませんね。

    山路:感覚的にバグる感じ、ありますよね。太陽の傾き具合と気温の関係みたいなことが。

    小飼:そうそうそう。秋分さんが来るあたりで一挙に下がってくれるといいなぁ。

    山路:最近めちゃ蚊に刺されるようになったんですけど、蚊がようやく活動できるようになったらしくって。35度ぐらい日中ある日っていうのは、けっこう蚊が活動できないそうですよね。今ぐらいが蚊にとってはじつは一番いいのかもしれないですけどね。

    小飼:じつはタワマンのてっぺんで一ついいことっていうのは蚊も少ない。じつはけっこう標高差でありますね。上に人が多くいると一緒に蚊を連れてきちゃうっていうのはあるんだけれども、外から入るっていうことはまず考えなくていい。

    「タワマンってゴキブリ出るの?」(コメント)

    小飼:ゴキブリも少ないですね、というのか、うちでは出たことないですね、ゴキブリは。

    山路:関係あるんですか、

    小飼:蚊は人が連れてくるのが。

    「札幌今22度で半袖だと寒い」(コメント)

    山路:ああ、そうなんだ。

    「12階に住んでいる人は、セミは来る?」(コメント)
    「タワマンのてっぺんて暑そうって言うけど、暑いですか?」(コメント)

    小飼:そう、基本的に確かに暑くはなるんですけども、うちの場合、リフォームの時に断熱材も入れたので。それもあって、まぁ暑いけどれも、てっぺんゆえに暑いという暑さではないと思う。

    「下に飲食店が入っているとゴキ必至」(コメント)

    山路:確かにね、でも下に飲食店入ってるって、あんまり高層階ではないとは思いますけれどもね。この9月といえば、Appleファン大喜びの、iPhoneの発表が。

    小飼:ついにLightningでなくなったという。

    山路:弾さんは予約したんですか?

    小飼:まぁ、僕は毎年してますね。というのも、ちゃんと一つ世代が下がったのは妻や娘に譲るので。

    山路:ちゃんとというよりは、自分の罪悪感の捌け口ですよね。いいことしてるみたいなこと言ってますけど(笑)。

    小飼:まぁでも、3世代ぐらいは平気でもつので。

    山路:私は今使っているのがiPhone12 Proで、それで3年ぶりに予約して買い替えるんですけれども、15 Proに。USB-C以外にもいろいろけっこう面白い機能ついてるなぁと思って。

    小飼:Proと無印のやつの違いが今回は大きいよね。

    山路:特にUSB-Cの転送速度。

    小飼:今まではSoCも同じだったんだよね。無印とProで。でも今回は無印のほうはだかA16 Bionicで、これと、これ14proなんですけど、これと同じで。どうせ買うのであれば、Proですね、今回はお勧めは。Titaniumとかそういうのを除いても。でも、無印のほうは確かにUSB-Cにはなりましたよ、でもなったというだけで、たとえば転送速度が上がるとかそういうことはぜんぜんないんです。

    山路:今のLightningと変わんないわけですよね。

    小飼:転送プロトコルはUSB2であると。だから安物のAndroidと同じだという。

    山路:それだったらiPhone、最新の15にしなくても13とか14とかの中古でもいいんじゃねえかみたいな、

    小飼:なんだけど、じつは今回一番驚きだったのはAirPods Proの、(コネクタを指さしながら)ここも変えたこと。これも変えたんですよ、今回。

    山路:エントリーモデルもやっぱりUSBにせざるを得なかったということでしょうね。あと個人的に、今回久しぶりにiPhone15 Proのカメラまわりにはかなり興味もってまして。たとえば、この12とかでもポートレートモードとかあるじゃないですか、14とかなんかはたとえば後からフォーカス変えたり、ボケ具合変えられるみたいなことがあるんですけど、iPhone15 Proだと普通に撮った写真に関しても深度情報を持ってて、それで後からフォーカスを変えられるという。

    小飼:まぁそれもあって1枚あたりの容量というのはまた増すんだろうね、

    山路:私、1テラのストレージのやつ、予約注文しましたけどね。

    小飼:今回、けっこうニュースとして大きかったのは、iPhoneだけではなくてiCloudのストレージも一挙にマックスの奴が6倍か、2テラが今までマックスだったのが、12テラになったという。でも、たぶんそれでも足りないって言ってる人たちは足りねーんだろうなぁ、動画とか落としてる人たちは。

    山路:カメラマンは、かなり写真に関して、スチルの写真だけでも、もうぜんぜん足らないって言ってる人が多かったんで、そういうプロ向けに用意したサービスだとは思うんですけどね。

    小飼:うちはファミリーシェアで2テラの半分ぐらい、半分弱ですかね。僕が一番使ってないか(笑)。

    山路:弾さん、iPhoneのストレージをいつも最小のに、できる限り小さい奴頼もうとしますね。

    小飼:あ、でもないよ、さすがに128は飛ばしてます、

    山路:あれ、128でしたっけ、今回の最少ストレージは、

    小飼:そうなんですよ、というのか、いまだに128のモデル用意するんかよ、お前っていう感じなんで、

    山路:安いのも出してますって、エクスキューズ。

    小飼:Proは256かな、どうなのかな、とにかく僕はもういつも256のやつを買ってますね、ストレージは。

    山路:あとカメラで気になっているのが空間ビデオを、iPhone15 Proでは撮影できるようになったという。

    小飼:でもさ、それはVision Pro自体をカメラにするのが一番良くね?って思うんだけど、

    山路:それはそうだけど、でも今からなんか記念の写真を空間イメージングで撮っておきたいみたいな、そういう用途もあるじゃないですか。

    小飼:(コメントを見ながら)使用済み、あ、ファミリーのちょうど半分だな、半分弱かと思ったけど、今うちファミリーが、

    山路:ファミリー共有のiCloud?

    小飼:長女が一番使っているな、僕が一番使っていない(笑)。僕が一番写真撮らないからな。

    山路:それにしても相変わらずAppleのそのストレージのボりようには、

    小飼:そうなの。だからストレージいっぱいボるのにさ、いつもiPhoneに1テラ……、

    山路:今使っているMacBook Air、余裕で超える値段ですからね。

    小飼:でも、CPUの性能もついにProのほうに載せている、A17 Proになるのか。ついについにM1よりも高性能だという。

    山路:なんかねAV1のハードウェアデコーディング機能ついたりとか、

    小飼:でもdecoderだけなのか、さすがにまだencoderは詰めないのかと。やっぱりencoder積んでなんぼ、なところあるので。

    山路:まあ配信なんかとかの用途だったら、そらそうなんでしょうけど。あとそのA17 ProのにはGPUにレイトレーシングの機能、

    小飼:そう、あれはすごいやらあきれるやら。いや、だからリアルタイムのゲームでレイトレーシング使えるようになるのけっていうのは、ちょっと感覚がバグりますね。

    山路:私のレイトレーシングのイメージって、90年代にCGとかいろいろ出始めた頃に、めっちゃ時間がかかる手法みたいなイメージが、

    小飼:そうそうそう、1枚レンダーするのにクラスターぶん回して一晩かかるみたいなね、

    山路:そのイメージがまだあるもんだから。なんかレイトレーシング、スマホに載るっていうのはびっくりですよね。まぁそんな感じで、とりあえずiPhoneとかはそれなりに楽しみにしてますよということなんですが、それ以外で何か今回の発表とかで気になることありましたか?Apple Watchの新モデルとかいろいろありましたけど。

    小飼:まぁ順当といえば順当なんだけれども、でも確かに、ムーアの法則の果てが見えてきたと。今回のあのA17 Proの売り口上に、トランジスタの幅がシリコン原子12個分だと、12個? リソグラフィーでそこまでいけるのって、

    山路:数えられるんだ。

    小飼:もう後は、もうフラッシュメモリーみたいに立体化するしかないよね。

    山路:日本の半導体を盛り上げたい人たちは日本にはそういう3Dの積層技術があって、みたいこと言うけど、それ本当に世界の中で競争力あるのか、正直ちょっと私がようわからん、

    小飼:日本にあるんじゃなくてキオクシアにあるんだがな、だからその辺、勘違いしてほしくないよね。いや、だから日本すごいんじゃないんだよ。じゃあ仮に日本がすごくても、「あなた」はすごくないから。

    山路:あっはっは、そうですね。そこのところで、その技術を持っているのは企業だったりとかするわけですからね。

    小飼:そうそう、あるいは傑出した個人になったりね。だから、そこは勘違いしないほうがいい。

    山路:積層技術って、私も半導体のほうの最先端のこと、そんな詳しくないんですけど、そんな、それこそ来年とか再来年のオーダーでそういう3D積層技術みたいなものでロジック半導体って作れるものなんですか?

    小飼:まぁ歩留まり、どうなるかだよね。今ですらさ、コアが複数あるものというのは、かつてだったら不良コアが1個でもあったら全部捨てたのを、今はそこだけdisableして売ったりしてるじゃないですか。

    山路:そうやって、クオリティによって区分けして売れるような力がある企業だったらうまく回せるかもしれないけど。

    小飼:本当でも、また最近になってシリコン需要を喚起するアプリケーションが出たからね。LLM(大規模言語モデル)という。だから同じAIでもLLMだね。ただ、どこにシリコンが必要かというふうに言ったら、学習フェーズなので、(iPhoneを示しながら)こっち側ではないんだよね。

    山路:まぁ推論フェーズに関していえば、けっこうでかいLLMのモデルも、このAppleシリコン上でけっこう使えるみたいなふうな話も出てきて、またそこでちょっとAシリーズとかMシリーズでAIを動かすのが流行ってくるかもしれないですけどもね。
     私、今回iPhone 15 Pro、1テラのストレージのやつ頼んだのは、もしかしたらこれから3年ぐらいのあいだにLLMのでかいやつとかを使ったアプリがいっぱい出てきて、取っ替え引っ返して使うみたいなこともあるんじゃないのと思ったんですよね、

    小飼:あとあれか、iPhoneと一緒にiOSも入れ替わるんですけれども、iPhone 8とiPhone Xがサポートの対象から外れましたね。ついに外れてしまいましたか、まだけっこう使ってる人いるのに。

    山路:でも、なんだかんだAppleサポート長いほうではありますよね。2年ぐらいでOSサポートをやめちゃう会社も、けっこうあったりしますからね。まぁなんだかんだ言って、iPhone 15、個人的にも楽しみにしております。本当ね、立体写真とかどうなるのか、すごい楽しいんですよ。私昔から、立体写真が好きで(と言いながら、FinePix REAL 3D W1を取り出す)

    小飼:これすごい、コンデジとか久しぶりに、しかもコンデジで3Dで撮れるコンデジだ、

    山路:撮った奴を3Dで見られるというとてもマニアックな製品です、

    Unity問題と「素材を売るビジネスは難しい

    山路:本当にこういう立体写真をiPhone15 Proで撮って、何らかの形でネットなりとかね、そういうところでも共有できるんだったら、3D写真マニアとしては嬉しいところなんですけれども。ということでちょっと、IT絡みでもう一つ、Unityですよ。

    小飼:ああ、

    山路:iPhone 15は楽しげな話題だったんですけど、Unityはまぁまぁやらかしちゃったんじゃねーのみたいな話がありまして。このUnity、ゲームエンジンですよね、最近のそのもう、立体に限らず2Dのゲームなんかでも、本当、

    小飼:『ポケモンGO』とかも。Nianticのゲームも3Dは確かUnityだったと思う。そう、これ最初出た頃っていうのはUnityのクレジットも出てたんだよね、ポケモンGOとか、

    山路:今は出なくなった?

    小飼:今はNianticとザ・ポケモンカンパニーのロゴだけだね。『ポケモンGO』が出た当初はUnityのロゴが出てたよ。確かに覚えてる。

    山路:このUnityが、ライセンスのルールとかを変えて、まぁインストールベースでカウントしようと。

    小飼:ただ、本当に豊作貧乏を地で行ってて、Unityの、だから決算の推移を見てると。売上は順調に伸びてるんだけども、累積赤字はもっと順調に伸びているという(笑)、ちゃんと売上をあげる術を。いやー、でもなんと言えばいいのかな、コンシューマーが手にするファイナルプロダクトではなくて、中間物を作ってるソフトウェアインダストリーっていうのは本当に、どうやってそれを現金化したらいい、なんかマネタイズっていう言葉、なんなんか僕引っかかって使いたくないんだけど、難しいところはあるよね。だから、そうやって考えるとAdobeってすごいよな。

    山路:あのね、ほんとけっこう毎月高い使用料をとって、それでも売り上げ伸ばしてますもんね。

    小飼:だってMac税よりも高いよね、Adobe税って、使ってる人たち。ハードウェアよりも高くつくもんね、今はサブスクリプションになってて、いっぺんにドカンとかかるのではなくて、毎月毎月取られるように、

    山路:月6000円以上かかりますよね、

    小飼:でも、ちゃんとそれだけのお金を取れるわけだ。それで少なくともAdobe製品を作って使った作品には、Adobe税はかからないよね。いや、だからPhotoshopで描いた絵が100万バズしたので、1インプレッションあたりAdobeにいくら払えっていうことにはならないよね。

    山路:それやったら、Adobeから一斉にユーザー離れるだろうなあ。

    小飼:なんと言えばいいのかな、ソフトウェアプロダクトそのものに値段をつけて売るという点では、Adobeって本当に古き良きソフトウェアカンパニーなのね。

    山路:機能を確かに毎月のように向上はさせてるし、なんか金を払うことの納得感というは作ってるわけですもんね。

    スタッフ:あれ、Microsoft Officeもそうでしたっけ、

    山路:Officeは、今はもうほぼサブスクがメインになってますよね。

    小飼:そう、だからMicrosoftといえばOfficeはまさにそれのモデルですよね、サブスクリプションであろうが、ワンオフであろうが、ソフトウェアそのものに金を取って、そのソフトウェアを使って、作ったプロダクト、パワポのスライドにまでMicrosoftの金払えなんて言ったらえらいことだよ、
     でもUnityがやろうとしたことというのは、まさにそれではあるんだよね。

    山路:ただUnityのライバルと言われるUnreal Engineっていうのはぜんぜん違うライセンス体系で、あれは何でしたっけ、100万ドル以上の売り上げのある企業は5パーセント払えみたいな話でしたっけ、なんかそれでうまく利益を出してたりするじゃないですか。何が分かれ目になったんでしょうかね。

    小飼:最近になって経営者が変わったので、そろそろちゃんと売上げで黒字化してくれっていう圧力はかかったんだと思うんだけど、でも本当に難しいよね、どこでお金取るのかっていうのは。

    山路:これって結局、ゲームエンジン単体でマネタイズするというのは、本質的には不可能で、アプリストアを抱えてたりとか、なんかそれこそでかい企業の別の部署があってその中の一環として組み込まれてて初めてなんか成立するみたいな話だったりするんですかね。

    小飼:ねぇ。

    山路:それこそ、今だったらUnityってすごい株価も下がってるし、どこか、VR、ARをやろうとしている、AppleだったりMicrosoftだったり、なんかその辺のところが手を出して、

    小飼:Oracleだったり。

    山路:Oracle? そんなところに手出してくるんですよね(笑)。

    小飼:わからん。

    山路:そしてダメにする、みたいなことになったりとかするんでしょうか。

    「Unity、そもそも違法アセット問題とかまだ解消してない気がする」(コメント)

    山路:ほー、なるほどね。Unityって使いやすいっていうことも言われてたりするし、

    「いらすとやさんが急に値上げしたら、日本終わる」(コメント)

    小飼:いや確かに思考実験というのも面白いね。ある日いらすとやさんが急に有料化したとか。いらすとやさんのライセンス、野放図に使えるものではないんだよね、確か。

    スタッフ:はい、決まってます。一つの動画につき、20個までは無料で使っていいってなってます。

    山路:それ、あんまり守ってない人も多かろうなぁ。

    スタッフ:まぁそうでしょうね。

    山路:大手のメディア会社なんかはけっこうちゃんと払ってると思うけれども。

    「いらすとや、たまに海外でも使われている」(コメント)

    山路:へええ、海外のポスターにも使われている。すごいグローバリゼーション。すごいけれども、本当になんというか、いらすとやさんはあれ、個人でやってるんですよね。いちおう今でも。

    小飼:確か個人だと思います。

    山路:だからなんというか、もうそこのところは自由度を高くできるんだろうけど。株主がいたりとかして、でかい規模のビジネスやらんといかんところは大変ですよね。

    スタッフ:ちょっと単純な質問なんですけど、こういうケースの場合、こういうケースというか違うなぁ、

    山路:Unityの場合ってこと?

    スタッフ:Unityもそうなんですけど、いらすとやさんもそうですけど、お金を得るためにはどんなことをすればいいんですか?

    山路:はっはっは、

    スタッフ:たぶんTwitterにも言えるのかなと思うんですけど、

    山路:それがサクッと一言で言えたら、私は億万長者にすでになってますよね。

    小飼:まぁでも、最終製品を作ってるというのは強いね。Appleがまさにそうじゃん。まさにエンドプロダクトなわけじゃん。

    山路:前、弾さん、B2BよりもB2Cのほうが遥かに難易度が高いってことを言ってましたよね。

    小飼:そうそうそう。でも、その代わりやり遂げた場合は遥かに強いんだよね、B2Cというのは。UnityはまさにB2Bなわけじゃん。

    山路:ある意味、他の代替のツールがあったりしたら、そこに逃げられちゃう、

    小飼:AdobeはB2Bのようにも見えるんだけど、じつはB2Cなのね。だからいちおうエンド(のクリエイターが顧客)なわけよ。

    山路:確かになぁ。個人のユーザーでも使ってたりはするし、アマチュアからプロ、クリエイターっていう最終的なところは握ってる、

    小飼:だから素材じゃないんですよ。Unityは素材なんだよね。だから素材を売るビジネスというのは、なかなか難しいものがあるよなぁ。

    スタッフ:それはコストが安いからこそみんなに広まって使われて、コスト安い上に儲からない、

    小飼:いや、だけれども、要はコストというのは何に対してというもので、Adobeぐらい高くても、Adobeぐらいいろいろなことが、Creative Suiteぐらいいろいろなことができれば、みんな高い高いと言いつつ買うわけじゃん。

    山路:あと、もう最初からプロフェッショナルを対象にしてたということがありますよね。プロフェッショナルというか、プロクリエイターと言えばいいのかなあ。

    スタッフ:あとは先行者利益って言ったら、あれですけど(笑)。

    山路:まぁそういうところはあるな、いろいろその印刷、DTP業界みたいなところでも、デファクトスタンダードになったりとか、

    小飼:だからUnityもいっそ、そこまでを目指すか。だから単に3Dのアセットとライブラリを提供するだけではなくて、そこで3Dゲームに限らず、3Dアプリケーションの開発がだからすべて完結するような。

    山路:AR、VR、なんかゲームみたいなことのやつを全部握れるみたいなものが、

    小飼:Visual Studioのすごい奴みたいな。っていう方向性がありなのかもしれない。

    山路:でも、それってすごい開発コストと時間が、

    小飼:全くその通り全く、その通り。

    山路:Microsoftだって一朝一夕にこのVisual Studio Codeなり、あるいはVisual Studioを作ったわけじゃないですからね。大変な時間をかけて作ってきたわけですからね。

    スタッフ:なんか稼げるものを片手に抱えた状態で、こういうUnityみたいな活動するっていうのが一番よろしいということですね。

    山路:まぁMicrosoftはそういうところありますよね。Visual Studio Codeとか、無償で提供してもそれこそクラウドで稼いで。それを使ってる人がもうVisual Studio Codeを使ってみたいな流れ、作ってたりしますしね。いや、ほんとビジネスって大変、ITで稼ぐのって、ほんと大変だわ。

    小飼:エンドを持ってないというのは辛いところだよね。だから要は、他を使いますっていう今回の騒動のようになってしまいがちだよね。

    「Appleのように金払いのいい客向けのB2Cが最強」(コメント)

    小飼:本当にその通り。だけど本当にそのニッチというのは狭いわけだよな。(iPhoneを示しながら)これに至っては、椅子は2つしかなかった、iOSとAndroid。Microsoftですら、3つ目の椅子は取れなかったという。

    山路:しかも大抵のスマホメーカーは儲かってないという(笑)。

    小飼:そういうことです。それはなぜかと言えば、スマートフォンは作ってもエンドプロダクトは作ってないから。なんでAppleが金のなる木を持ってるも同然の商売をしてるかって言ったら、エンドプロダクトになってるからです。今すごい強烈なのは、(iPhoneを示しながら)これだけ作ってもエンドプロダクトじゃないんですよね。AppStoreとiCloudがあって初めてエンドプロダクトになるわけですよ。だから、今時のエンドプロダクトを作るっていうことの重さがわかるでしょ。

    山路:恐ろしい(笑)。

    スタッフ:じゃあひょっとしたらですけど、SteamといUnityが組めばけっこういいところ、

    小飼:それはなんかすごい幸せな構図に思えるけれども、じゃあSteamってそんなに財務状況いいの? どうなんだろう。

    山路:Steamは非上場の方針みたいですね、ずっと。ただあそこは儲かっていて、本当にPCゲームの世界ではもうある意味一強というか、のポジションではあります。ただPCゲームの世界ってひっくり返りやすい。

    小飼:だからエンドポイントを持ってるよね。

    山路:Unreal Engine作っているEpic Gamesは、そのポジションを取ろうと必死なわけですね。

    スタッフ:今のところ、そういった意味だとEpic、Unreal Engineのタッグはけっこう盤石ですね、こういうことがある、ないっていうのは一貫しているというか、サービスがって意味だと。

    山路:まぁ本当、EpicがSteam的なストアを手に入れたら鬼に金棒みたいなところはあるんだろうけどもなぁ。

    「つまり弾さん山路さんの欲しいものを作ればいいの」(コメント)

    山路:私はともかく、弾さんが欲しいものを作れたら、確かに。

    小飼:でもえらいハードルが高いな、

    山路:あんま金使わないですからね、弾さん(笑)。弾さんも買うApple Watchを作るために、一体どれほどの企業がスマートウォッチにチャレンジをして破れていったかという、

    小飼:いや、でもさすがにVision Pro買っちゃうんじゃないかと、いや、いつ買えるようになるのかという。来年アメリカから、というふうにはなっているけどね。

    スタッフ:しかしSwitchとかでも、いわゆるUnityが対応して「おーっ」って、これで同人系のようなSteam系のゲームとか入ってくるぜとワクワクしたんですけど、

    小飼:(コメントを見ながら)Xiaomiもストアを持ってない、App Storeを持ってない。

    スタッフ:ああいうのって、任天堂さんからライセンス料とかもらえないもんなんですか?

    山路:ん?

    スタッフ:要は、SwitchがUnityに対応したっていうの、

    山路:ああ、それは考え方なんやろうね。それはただビジネスモデルはけっこう根本的に変えなきゃいけないから、それはいいアイデアですねって言っても、すぐできるようには。個々人の開発者から取るっていうんじゃなくて、そういうアプリストアを持っているような会社からライセンス料を取って、Unityはビジネスをしたらどうかって言ってるわけですよね。

    スタッフ:そうですそうです、

    山路:それはさっきSteamなんかで言ったように、うまくいけばいいんだろうけど、

    小飼:任天堂ダメだよ、プラットフォームが持ってるがゆえにプラットフォーム固定になっちゃうから、だからSteamはいいアイデアだと。

    スタッフ:ああ、なるほどね。

    小飼:いや、Steamといえばさあ、前、山路さんが持ってきたじゃん、

    山路:SteamDeckですね。

    小飼:そういう製品はあるけれども、あれがなくてもやってけるじゃん、Steamのメインの端末はWintelのゲーミングPCだよね。プラットフォームは。

    スタッフ:ただいちおう、今回の騒動の原因としてはインストールに対して課金をしたのが、もうそもそも、

    小飼:しかもインストール数をどうやって数えるのかっていうのが、もうぜんぜん不明瞭なわけだよね。しかも、今まであのダウンロードされた分というのまで遡って課金するぞみたいなことを言っちゃったらしいね。

    スタッフ:ちょっとね、いろいろコロコロしてましたね。要はリセマラって、1回アンインストールして、またインストールしてガチャ引き直すとかってありますけど、こういうのは1回として認めますとか、でも機種を変えたら、それは2回ですとか言ったりとか、そこら辺もちょっとフワフワしてましたよ。

    「ゲームのアナリストですが、ダウンロード数数えるの超しんどいです」(コメント)

    小飼:超しんどいよ、

    山路:技術的にそんなんできるのかよ、みたいな話ありますもんね。

    小飼:しかもAppleとか総ダウンロード数しかつまびらかにしないからね、客層とかっていうのはダウンロードされたほうにも教えないからね、App Storeって。だから、それはプライバシーなんですよ。ソフトウェアデベロッパーもいくつ出たか、ぐらいしかわからないんですよ。

    山路:そうか、もう本当に最初の最初から原理的に無理なわけだ。

    小飼:細かいmatrixというのはわからない。

    スタッフ:というか、できるとしたらそのカウントするバックドア的な仕組みが入っているということになりますね。

    小飼:あるいはゲームをする時に、そのゲームアカウントのほうを数える、アプリアカウントではなくて。たとえば僕の場合、同じあのIDでポケモン、iPhone2つで運用してるんですけど、両方に『ポケモンGO』が入ってますけど、それは一つとして数えるべきですよ、アカウントの数を数えるときは。

    山路:でも、そうなると本当にきちんとUnity IDを取った上での、アプリみたいな形、そうとう紐付けるの、

    小飼:そもそも、数え方をUnityに左右されちゃうわけで、それはなかなか厳しいでしょう。

    山路:本当にUnity頑張ってもらいたいですけども、なかなか大変ですねというところで。

    小飼:中間は辛いよ、というやつですね、まさに。

    山路:よく”Winner takes all.”みたいな言い方をするじゃないですか。だけど最近の物事って、全部取らねえと勝者になれないみたいなところないですか、

     
  • 小飼弾の論弾 #259 「街中のAIカメラで人の行動分析はあり?エロサイトを見るのに身分証が必要?日本でもスマホで直接衛星通信」

    2023-09-12 07:00
    550pt

     「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
     無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします!

     今回は、2023年09月05日(火)配信のテキストをお届けします。

     次回は、2023年09月19日(火)20:00の配信です。

     お楽しみに!

    2023/09/05配信のハイライト

    • 「マスクと陰謀論」と「渋谷でAIカメラ」の法律問題
    • 「アダルトサイトの年齢確認」と「プライバシーは法でまだ決まってない」
    • ライドシェアと「タクシー減った問題」と処理水放出と禁輸について
    • 「ざっくりやってる禁輸」と「全世界的に大人しくなった若者」
    • インドの国名と経済成長と社会問題
    • 映画『バービー』紹介「後頭部をガツンとやられた」

    「マスクと陰謀論」と「渋谷でAIカメラ」の法律問題

    山路:先週、映画見てきたんですけど『バービー』。

    小飼:ああ、怪作でしたね。

    山路:映画ドットコムなんかで見るとけっして点数は、

    小飼:怪しいの怪作であるし、心地よいの快の快作でもあるし。

    山路:日本での評価はけっこう低いように思うんですけど、レビューサイトとか見ると。あれっていうのはやっぱりどっちかっていうとマーケティング、広告の失敗だったのかな。「バーベンハイマー」っていう炎上騒ぎがあったじゃないですか。『バービー』とオッペンハイマーの映画を合わせて、核爆発起こっているところでバービーが「イエーイ!」みたいなことをやっていてそういうことを映画会社が利用したみたいなことが。ただ映画内容自体は、

    小飼:とっても不謹慎なところが良かったよ。だからよく、ちゃんとこれ、マテルの、マテルというのはバービー人形を売ってるところです、の公式の映画ですから。

    山路:頭おかしいですね(笑)。

    小飼:よくここまで踏み切るなという。

    山路:マテル社が一番頭おかしいと思いましたけどね(笑)、あの映画の中で。これ、バービーの映画っていうのは実はけっこう、今のアメリカのホットトピックというか、社会現象を扱っている話で。

    小飼:想定視聴者はあくまでも大人です。もう、人形のバービーから卒業した人たちですね。だから、こう言うのもなんだけれども、日本のアニメとかだと、大人も大きなお兄さんとか大きなお姉さんという扱い、だからその辺なんといえばいいか、逆なんだよね。

    山路:大人がメインターゲットですよね、

    小飼:だから子供が見たら、本当に夢ぶち壊しになるんじゃないかというぐらい、エッジの効いた映画でしたね。

    山路:ちょっとこれ、後で詳しく語りましょうかね。やらかしっていうことについてで言うと、イーロン・マスクは相変わらずすごいやらかしてますよね(笑)という話から行こうかと思ってるんですが。もうまずは、このウクライナでネット遮断をしやがったというような話。

    小飼:あー。

    山路:このすごいウクライナ側が攻めている時にネット遮断をして、なおかつその高額な通信料をアメリカに要求した、ただ最初無料で提供してたわけだし、民間企業のやってることだから、

    小飼:いや、無料と言いつつアンクルサムに、アメリカ政府に金出せって言って出させてたんじゃなかったっけ?

    山路:それからまた足らなくなったってことなんですかね。またそれを値上げしてきたってことなんですかね、細かいその料金の交渉自体についてはちょっとわからないんですけれども。それにしてもなんかこれがうまくやってたら、こういうニュースにはならんなぁと思うから。さらにイーロン・マスクのやらかしというか、謎のこととしてはユダヤ人陰謀説を唱えるようになったという。X、広告主が減ったのはユダヤ人の陰謀のせいという、

    小飼:なんか、あまりにもろに陰謀論すぎて、あいた口が塞がらないというのか。

    山路:いろいろ力を持つロビイストがいるのは確かだと思うんですけど、それってあまりにも不用意な発言じゃないですかねっていう。彼らがこういうふうにして、こういうふうに圧力をかけたから減ったっていうならともかく、とりあえずユダヤ人が悪いっていうのは誰にとってもプラスにならないって感じがするんですけどね。

    小飼:ね。

    山路:これはやっぱり金持ちの狼藉の一つなんですかね。

    小飼:でも、社会的に影響力のある大富豪が陰謀論にハマるというのはべつに、マスクが初めてでもないし、ましてや最後でもないんだよね。有名なところでヘンリー・フォードが親ナチだったというね、有名どころでは。

    山路:ほぉー。そういえば、スティーブ・ジョブズも怪しげな民間療法にハマって、命を落とした。

    小飼:だけども、その場合は本人の命にしか関わらなかったので、わりと本人の偏見をあまり垂れ流さなかった、わりと禅だけあって、内向きだったというのは、せいぜい本人が。ただあれ、手術で助かったかどうかっていうのもまた微妙で、むしろ肝移植まで受けて、膵癌の5年生存率って1桁パーセントなんですよね、今でも。
     で、30年前も同じくらいの数字で、ぜんぜん良くなってない。その中で7年生き延びたというのは、なかなか頑張ったほうなんじゃないかと。

    山路:そうか、なんか最近膵臓なんかに関してもMRI的なやつでちょっと調査はするようにはなってきましたけどもね。

    小飼:(コメントを見ながら)そうです、懐かしいやつです。

    山路:それでも生存率ってそんなに上がってないんですね。

    小飼:そう、膵癌は難しいね。なんか本当に改善が見られない数少ない癌なんだよね。肺癌ですら5年生存率伸びてるのに。膵癌はなかなか、膵癌のサバイバーっていうのは本当に稀です。

    山路:胃癌とか乳癌とかは劇的に改善しましたね。

    小飼:胃癌とか乳癌とかだと、死ぬと思わないもん。もちろん胃癌でもスキル性の、進行のやたら速いやつとかありますし、乳癌でもステージ4とか行っちゃうとそれはもう命にかかるんですけれども。早く見つかったやつというのはね。

    山路:イーロン・マスク、さらにユーザーの生体情報や学歴、職歴も収集しようという(笑)、これはどうなんですかね。

    小飼:Facebookになりたいの?

    山路:生体情報って、これまだ詳しいことはわかってないって記事にも書いてあるんですけど、生体情報収集ってどういうことなんですかね?

    小飼:いや、あれなわけ、タッチIDするのかな。フェイスIDするのかな。

    山路:(Apple製品の)タッチIDの良さってデバイス完結しているとこだったりするわけじゃないですか。

    小飼:まぁそうなんだよね。

    山路:それを生体情報収集って、何をするつもりなのか、

    小飼:どの生体情報なんだろうね。生体情報って言っても、いろいろあるじゃん。もちろん指紋もあるし、顔の形とかもあるし。で、瞳の虹彩とかもあるし、何を集めようって言うんだろう。

    山路:まぁこれ、よく言われているXが決済アプリ、決済金融システムを目指しているみたいな話があって、そういう取引なんかのことに使おうと思っているのかもしれないですけどもね。

    小飼:いや、でもそれ用途と言うのが先でしょ。収集へというのではなくて。

    山路:先にポリシー変えて、集めるってこと先に始めるってのはなんかおかしな話ではありますよね。そのイーロン・マスク、そういうやらかしはしている一方で、相変わらずStarlinkは素晴らしい仕事をして。このauスマホとも連携する。

    小飼:そう、具体的にはどの端末が繋がるんだろうね。新しいiPhoneとかが繋がるようになるのかね。

    山路:ただスマホ側は特別なものではない、みたいな言い方もしてますよね。

    小飼:いや、もちろん周波数とプロトコルさえ合ってれば、宇宙からでも、宇宙からの電波でも十分届くけど、問題は衛星から携帯端末まではいいとして、端末から衛星っていうのはこれ、電波の出力足りるのかなと。ビームフォーミングとか、携帯だとできないよね。Starlinkのアンテナってフェーズドアレイアンテナになってるじゃないですか、実質あれ、パラボラアンテナと一緒でものすごい指向性が高いんですよね。だから、弱い衛星の電波も受けられるし、遠くの衛星までも電波飛ばせるんだけれども。そこ、どうしてるんだろうね、ものすごいゆっくりにするのかな。通信速度を落とせば、電波の出力も落とせるっていうのが、理屈としてはわかるんだけれども。

    山路:auの発表では、最初はSMSから始めてみたいなふうに書いてありますね。SNSで本当にテキストの数バイトとか、そういうレベルを送るんであればってことなのかもしれないですけどね。

    小飼:だから衛星から端末まではほとんど問題ない。

    山路:これ、衛星直接通信、普及してきたら、なんか普段の生活で変わることとかってありますかね? やはり災害時の利用がメインですかね。

    小飼:山歩きする人とかっていうのはむっちゃありがたい機能だよね、これ。

    山路:あとは海外を気にせずに、簡単なメッセージぐらいなら送れるみたいな話になったりする、

    小飼:ただ海外は今、国ごとにきめ細かくインサービスなのか、そうでないのかっていうのをやってるよね。

    山路:ahamoもなんか20ギガとかなんかついてますもんね。

    小飼:ahamoはありがたいよね、あれは。ただ人気出すぎて、都内で遅いという問題が(笑)。

    山路:なんかドコモの回線、最近都内のあちこちで遅くないですか(笑)? 改善してる改善してるって言うんだけど、なんかえらく遅く感じるんですけどね。

    「学歴の収集って何?」(コメント)

    山路:たぶんX/Twitterのプロフィールに入れた学歴とかを収集するということかな。

    小飼:今のところ学歴入れる欄なんてないよね、Facebookと違って。

    山路:それを増やしていくってことなんですかね?

    小飼:どころか、職業欄もないよな。職業欄でなくて何だったっけ、特技欄みたいなのはあったよね。

    山路:あったっけ。

    小飼:いやー、だから作家でとか、Twitterブルーになるとそれで広告を発信できるとかって、その辺どうなったんだろうね。

    「首都圏は遅いのか」(コメント)

    山路:ドコモの話ですが、なんか渋谷周辺とかやたら遅いそうですね。

    小飼:そうですね、山手線の駅内で混んでる時間とかっていうふうになると遅かったり、切れちゃったりしますね。

    山路:IIJで遅いのはしょうがないなと思ったんだけど、ahamoでもけっこう遅かったりするんですよね。

    小飼:いや、むしろ今IIJのほうが繋がったりするからね(笑)。このあいだ1度切り替えたぞ、ahamoでどうしても繋がらないのでIIJにフォールバックして。

    山路:え、でもIIJもドコモ回線なんでしょ?

    小飼:だから同じ回線でも、どうなんだろうね。局舎で、あの時は不思議だったな、IIJのほうがスパッとつながって。そんなこともあるんだと。ダメ元でやってみたらうまくいったという。

    山路:なんかドコモの技術力がどうも最近、なかなか信用できない、

    「楽天のauローミングで衛星使えるのかな」(コメント)

    小飼:だからどの端末が対応しているのかっていうのを知りたいですね。すでにアメリカでの発表では、今売られてる端末も既に衛星対応してるみたいなことを言ってたけども。日本の場合、一番大事なのはiPhoneで、iPhoneが対応してるのか、それとも今月出るやつからなのかっていうのは知っておきたいけれども。

    山路:確かに。これ、今度出るやつは私も買おうかなと思ってるんで、iPhone15ですよね。

    小飼:15になるはずですね。いや案外14Sとかになったりして(笑)、そういうどうしようもないネーミングの寄り道が復活したりして。

    山路:次回の論談の時にはもう詳細わかってるわけですよね。まだ予約は始まってないかな。

    小飼:さすがにUSB-Cになるのかどうかって。

    山路:いや、もうなってほしいですね、正直。持ち歩くケーブルとかアダプターとかちょっとでも減らせるんで。

    小飼:いや、まぁでも他にiPhone以外にも、AirPodsとか、あとキーボードとかマウスとかの充電に使われているので、まだけっこう死なない、けっこうLightningが死ぬのに時間がかかると思うんだけど。

    山路:今回のiPhoneの発表と同時に、たぶんその辺全部USB-Cに変えてくると思いますけど。

    小飼:ただUSB-Cどうなんだろうね、コネクト壊れやすいっていうのは確かなんだよね。

    山路:あと防水にしにくいとか。ただまぁそこのところは、製造技術のAppleなんでなんとかしていくんじゃねえのっていうふうには期待はしてるんですけどもね。

    「SDカードも対応するかな」(コメント)

    山路:いやーiPhoneはSDカード対応しないだろうな。

    小飼:まぁ直には対応しないだろうねっていうのも、すでにカードリーダーが出てるじゃん。でもLightningのやつは買い直しだね。だけど、たぶんiPad用のがそのまま使えるよ。iPadのType-CでSDカードを挿すやつ、あるじゃん。SDカードとHDMIが付いてるやつだっけ、ドングルあるじゃん。
     ああそうだ、それでEU対応といえば、たぶんUSB-Cよりもでかいイシューとしてはバッテリーもreplaceableにするかしないか、という。

    山路:あれEU対応の話でしたっけ?

    小飼:だからEUもバッテリーはめ殺しはもうやめろっていう動議を挙げたところがあるんだよね。もしそれが通っちゃうと。

    山路:しかしメーカーからしてみると、べつにAppleを擁護するわけでもなんでもないですけど、今の時代にバッテリーを取り外し全部可能にしろって無理があると思いませんかと。

    小飼:いや、でもUSB-Cの導入をここまでAppleが遅らせたっていうのも不思議な話で、というのも、そもそもType-Cを主に設計したのはAppleじゃん、

    山路:Lightningの技術を使って、Type-Cとかやってるはずなんですよね、

    小飼:そう、裏返してもちゃんと繋げるようになったという。

    山路:Lightningのアクセサリーのライセンスビジネスがおいしかったのかもしれないですけどもね。

    小飼:あるいは不良コネクターが多すぎて、認証チップを入れないとダメだとか。

    山路:iPhoneとかが仮にUSB-C対応することで、もっとわかりやすくケーブルの規格がなっていくとよかったりしますけど、Appleのほうでたとえばもうすごいわかりやすい基準つけて、ケーブルを明示させるみたいな動きが出てくるといいんじゃないのかなと。

    小飼:いや、でもMFiってそういう規格じゃなかった、

    山路:ただライセンスはAppleに払わないといけないやつですよね。

    小飼:払うのか? Appleが認証してくれるのは確かだよね。
    (コメントを見ながら)(USB-Cに関する仕様が)多すぎるよね、しかもわかりづらかった、やっと速度で分類するようになった。

    山路:Thunderbolt3があり、4があり、転送速度の違いがあり。これ、かなり詳しい人でもわからなかったりしますよね。ジェネレーション3.1が云々、

    小飼:3.1に3.2に、だけども今はそういう言い方ではなくて、速度で分類しようという。

    小飼:ざっくりとした分類としてとりあえず充電だけができるやつ、高速な信号のやりとりできるやつって、一番しょぼいのと、一番いいので分けてますね。だから僕も、その2種類を持ち歩いてますね。

    「ケーブルが混ざったらわからなくなる」(コメント)

    山路:そうなんですよね。ケーブルの規格を決めるときは、ちゃんと端子のところに明示しろっていう仕様をつけとけって思いますけど、

    小飼:でも一番いいやつっていうのは、一番安いやつの20倍くらいの価格しますからね。一番安いやつって、もうダイソーとかでも500円とかで、

    山路:電線みたいなもんですよね、一番安いやつは。

    小飼:買えますからね。に対して、一番いいやつっていうのは安くても3000円ぐらいするのかな、その代わり40Gigabpsで通信できるっていうのは、あれはすごいと思う。

    山路:どんどんiPhoneで扱う写真とか動画もでかくなってますからね。

    小飼:あれでMac同士つなぐと、本当40Gigaでつながるんですよ。

    山路:丸ごとコピーが簡単に、

    小飼:そうそうそう。

    山路:じゃあちょっとネットIT絡みで、次の話題。けっこうびっくりしたんですけど、渋谷に100台ぐらいAIカメラを置いて、渋谷にやってきた人の行動を追跡して分析しようという。

    小飼:それはどこの中国の方がやろうとしているの?

    山路:なんかこう、地方ではすでに導入しているみたいなことを言ってたりするんですよね。

    小飼:Nシステムとか?

    山路:日本全国での取り組み実績、国立公園における人流調査や渋谷区ハチ公バスの調査、そういう東京以外のところでも何か鹿島での人流とか、名古屋市でもやってるとか、そういうことを打ち出してるんですけど、どうなんですか? 個人の名前とかを特定するわけじゃないにしても、一人一人の行動を追って、それを分析することができるというのは個人情報的な問題はないですか? 個人情報ではないんですかね、この場合。

    小飼:いや、もちろんあるんだけれども、そもそも個人を追跡しちゃいけないっていう法はまだないんだよね、じつは。

    スタッフ:えっ、

    小飼:ない。いや、もしそういうのがあったら警察とかすごい困ることになるじゃん。だから、その人の意志に反してその人の持ち物を検査するとかっていうのは、それはちゃんとれっきとした法があるんだけども。ただ、その人がその辺歩いてるということをカメラで追跡するというのは、どんな法に抵触するのかって言ったら、抵触しないわけですよ。

    「盗撮とかダメなんでは」(コメント)

    山路:盗撮は性的な目的みたいなところが認知されないとダメですよね。

    小飼:盗撮もあれじゃないかな、条例止まりじゃなかったかな。具体的にどんな刑法犯になる?
     条例どまりじゃなかったっけ?

    スタッフ:いや、撮影罪ですね。っていうのが、ちょっと待ってください、詳細はリンクで。

    山路:性的姿態撮影と処罰法、あ、法律になったのか。

    小飼:おぉ、それはいつできたんだ。

    山路:これ、わりと最近ですよね。

    小飼:わりと最近だよな。

    山路:今年とかじゃないですか? 7月13日ですね。これはあくまでも、性的なっていうようなことを取り締まることが目的なやつですよね。

    「直近だ」(コメント)

    山路:そうですよね、本当にごく最近ですよね。

    「最近スポーツ選手の撮影に罰則つきませんでしたか」(コメント)

    山路:これ、まさに撮影罪によるところじゃないですか。

    小飼:いわゆる撮影罪。やっぱり今までは条例だったんだね。それは僕、正しく理解してたね。これの法律自体、いやでも性的姿態撮影など処罰法なんだね。

    「セイ的ってsexialのほうが、staticのほうじゃなくて」(コメント)
    「そういうのって何をもって性的ってするの」(コメント)

    山路:そこのところにある程度は恣意的な判断が入るところはあるとは思うんですけども。いちおう例示はされていますよね。

    小飼:これの法律、法の名前長いぞ。「性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律」。なげー(笑)。

    山路:つまり、かなり限定してるってことですよね。

    小飼:かなり限定してるっていうことです。だから、いわゆる盗撮にあたる行為というのを包括的に取り締まれるような法律ではないね、これどう見ても。

    山路:仮にたとえば、私がその辺の街中出て、その辺のとこカシャカシャカシャと撮ったとしてもべつに、それは何の問題もない。

    小飼:だから少なくとも、さっきのアイデアだかイデアだかはこの法律では取り締まれないと思う。

    山路:仮にそれを大きく引き伸ばしてポスターにでも使ったりしたら、問題になることはあるかと思う、

    小飼:「性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律」が法律の名前です。

    山路:すごい、なんか一行に入りきらない。

    小飼:すごい限定的だね、これ。

    山路:実を言えば、AIカメラとかを使わなくても、それこそテレビ放送なんかで、テレビ番組なんかでちょっと背景に映ってる人とか、そんなんとか紐付けていったりとか、あるいはSNS上の画像っていうのを紐付けていったりとか、そんなことをしたら、今でもすごく広範な情報って手に入りますよね。

    小飼:できるでしょうね。

    山路:それって取り締まるべきなんでしょうか? その突き合わせる、突合させるような行為。

    小飼:やっぱりこれ実際にやられてみて、それに対する異議申し立てが出てっていう形でないと、線引きができないでしょ。だから今、この段階でここら辺にラインがあるというのは言いにくいだろうね。

    山路:技術的な進歩も見えないですしね。

    小飼:たとえば自分の家の庭先に監視カメラを置いといて、それをずっと録画しておいて、その中の人物を特定するっていうのは何の罪にもならないでしょ。だけど、けっこうなことができるよね、それで。自分の家の庭先だけでも。

    「なろう小説のタイトルかよ」(コメント)
    「弾さん、法律にも詳しいけど、法律書読まれてるんですか?」(コメント)

    小飼:いや、この法に関してはあんまり存在とかも詳しく知らなかったけれども。だけども、やっぱり包括的に通りすがりの人を撮影するということそのものを犯罪行為にするっていうのは、だいぶかけ離れてるよね、これ。この長ったらしい名前の。

    山路:本当、あんまり広く解釈するなよっていう意図がすごく込められてる、そこまでは行ってないよっていうことを明確にしてる。

    スタッフ:質問なんですけど、このクソ長い名前の法律の、あくまでも性的な、性的な、性的な、だからねっていうふうに訴えてる、こういった書き方というのは今話題にしてる街中のAIカメラで行動追跡とか、今後、車のナンバーとか撮影されたりして、

    小飼:してますね、Nシステムとか。

    スタッフ:ありますよね、そういうのの邪魔にならないようにやっぱり配慮する上で作られた法律になってる、

    山路:邪魔にならない?

    スタッフ:そういうのもダメじゃないかってなったりしないように、っていうことですね、今後できるであろうやつとか。

    山路:邪魔にならないというか、Nシステムみたいなものに関しては、それ用の法律があるんじゃないの?

    スタッフ:なので、あくまでもこういう目的をちゃんと明記しているというか、というふうな書き方になっているっていうのは配慮に配慮を重ねて、

    小飼:でも、じつはNシステム自体、公然の秘密だったはずだよ。だから公には認めてたっけ? そういうものがありますという。

    山路:そうかそうか、あれは法的なやつがどうなっているのかっていうのは、あんまりしっかりしてないのか。なんか意外にグレーなとこで物事っていうのは動いてたりするということなのかな。

    「利権からも」(コメント)

    山路:うーん、これはどっちのほうですかね、イデアのほうですかね。その利権というか、それでビジネスで利益を上げようとするところはいっぱいいると思いますけどね。デパートなんかにそれを設置して人流分析したりとか、そういうことっていうこと自体は今でも普通にやっていることだと思いますし、それを街全体でやるってところでぎょぎょっとみんなしたんじゃないですかね。

    「Nシステムも以前問題視されてたような」(コメント)

    山路:確かにそうかもしれないですね。

    「アダルトサイトの年齢確認」と「プライバシーは法でまだ決まってない」

    山路:もう一つ、プライバシーというかに関していろいろ考えさせられるニュースがありまして。このアダルトサイトの閲覧時に年齢確認を義務付けるのは違法という(笑)。

    小飼:アメリカのどこだっけ、この判決で出たの。

    山路:どこだったかな、テキサスだったかな。テキサスですね。この年齢確認、

    小飼:どうすりゃいいねんっていう。

     
  • 小飼弾の論弾 #258 「クロアチアのスーパーEVと躍進するベトナムEVメーカー、中国大手不動産の倒産」

    2023-08-29 07:00
    550pt

     「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
     無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします!

     今回は、2023年08月21日(月)配信のテキストをお届けします。

     次回は、2023年09月05日(火)20:00の配信です。

     お楽しみに!

    2023/08/21配信のハイライト

    • 「頑張ってほしかったZoom」と「オープンソースはユースケースを限定できない」
    • 「ARM上場の影響」と「ゼルダとGDP」
    • フェラーリに余裕で勝つクロアチアの電気ハイパーカー
    • SAKURAと海外EVのディーラー網と「電動バイク3億台」
    • EVで日本は逆転できないだろうというところまではまだ来てない
    • 「サンフランシスコで自動運転」と「恒大破産の海外への影響」

    「頑張ってほしかったZoom」と「オープンソースはユースケースを限定できない」

    山路:なんかコメントで「倒産の話は無料枠?」って、恒大の話のことかな。

    「オープンソースの件、聞きたい」(コメント)

    山路:ああ、オープンソース、ちょっと軽く炎上してますよね。

    「この番組を楽しみに1週間生きてきました」(コメント)

    ちょっと重すぎませんか(笑)、私らにかけられている期待が。そこまで期待に応えられるかどうかわかんないんですけれども、とりあえず今日も暑いですよね、と。

    小飼:そうですね、今日も暑かったです、過去形でもないが。

    山路:この暑さで、まぁ前回はサボテンが枯れちゃった話とかしたんですけど、競馬の競争馬も亡くなってしまった、

    小飼:ありゃま、

    山路:ディープインパクトの血統を受け継ぐ有名な馬らしいんですけれども。それが熱中症で亡くなって。で、競馬の世界ではナイターにしたほうがいいんじゃねーのみたいな議論が高まっているという(笑)。高校球児よりも(笑)、

    小飼:大事にされている、

    山路:大大事にされている、

    小飼:あるいは部活小中高生よりも、

    山路:なんであんなに高校球児は踏みつけられるのかなぁ、みたいなとこはありますけどもね。

    「まずは甲子園やろ」(コメント)

    山路:そうですね、そっちのほう、対策したほうが絶対早くすべきですよね。

    「お金産むから」(コメント)

    山路:高校野球、なんでお金産んじゃいけないんですかね。

    小飼:なんででしょうね。

    山路:べつに大儲けするとかそういうんじゃなくて、単純にお金取って配信して、それ、いろいろ高校野球の業界というか、それに還元したら良くないですかって思うんですけど。

    小飼:あと、なんでいつも甲子園でやるんだろう。

    山路:あれ、ドーム球場じゃダメなんですか、名前つけて、第二甲子園てつけてべつにやりゃいいじゃないですかって(笑)、

    小飼:まぁでも、確かに全英テニスはウィンブルドンでやってはいるけれども、そんなに球場としてあれなわけ、いいわけ?

    山路:そんなこともないと思いますけどね、

    小飼:野球全然わかんないんだよ、

    山路:まぁだから、そのブランド価値みたいなものっていうのが私らピンときてないっていうことはあるんでしょうけどもね。

    「決勝だけ甲子園でやれば」(コメント)

    山路:まぁそうですよね。

    小飼:まぁそれ言ったら、僕も馬をわかんないけどもね。堀江さんに、「弾さん馬好きですか」って言ったら、「美味しいです、馬刺し」って答えちゃいましたからね(笑)。

    山路:この番組見てる人も、そんなに熱く甲子園とかにブランド価値感じてない人多そうですけどね。

    小飼:まぁ、でも馬が熱中症で死んじゃうっていうのはな。まぁでも確かに、馬と人間と一つに似たところって、どっちも汗かきなんですよね。馬は毛がある分、熱はこもりやすいだろうな。人間のほうが熱には強いはず。

    山路:サラブレッド、べつに熱に強いわけでも何でもないみたいな、全然ない話聞きますしね。これ、なんか本当に2、3年ぐらいこういう猛暑とか続いたりとか、あるいは増えてきたりとかしたら、けっこう社会としての生活サイクル、サマータイムにするのバカげてるにしても、会社の始業時間を7時からにするとか、そういうことは何か十分にありそうな、

    小飼:あるいは日本でもシエスタの習慣が、

    山路:というか私、べつに暑くなくてもシエスタとってますけどね(笑)。なんでみんなシエスタをしないでちゃんと働くことができているのかが、不思議でしょうがないんですけれども。みんなシエスタをしなくても大丈夫な遺伝子を持っているのかなぁ。

    「馬にも塩分が重要みたいな」(コメント)

    小飼:いや、それはどの生物にも塩分は重要なんだけども、汗をかくものというのは特に重要です。

    山路:ああ、出ますもんね、その時に一緒に。馬のコメントで

    「馬のお金払ってもらった議員いた」(コメント)

    山路:いたいた、いましたねー。なんか3000万だったか、もっとか。なんだか、それがすごい金を立て替えてもらってみたいな。そういうところで政治家とか、あるいは富裕層とかに「馬」っていうのはけっこう刺さるキーワードなんかもしれないですけどもね。

    「お盆休みに台風が必ずぶつかる」(コメント)

    山路:この辺のところもなんか毎年のようにズレてきそうではありますけれどもね。

    小飼:でも、そもそもお盆っていうのも、本来は旧暦だった、実はその辺、七夕を7月にやるか8月にやるかっていうのと似てて、旧暦通りだとしたら、お彼岸とも言うし、その彼岸花というのは秋のものでしょ。よく考えたらこんな、夏のド暑い時に盆が来るっていうのはおかしいといえばおかしいんだよ。

    山路:そうですよね、確かに、

    小飼:それ言い出すと、新年もあれだよね、

    山路:1月の半ばぐらいに、

    小飼:春節にやらなきゃいけなくなるんじゃないかという。

    山路:台湾とか中国とか、今でもそっちのほうで正月はメインに祝ってますけど、

    「地方によっては七夕を旧暦でやるところあります」(コメント)

    山路:ああ、ありますね、確かに。

    小飼:仙台とかはちゃんと8月にやる。

    「夏休みなくなっちゃう」(コメント)

    山路:こんなにみんな一斉に夏休み取らなくてもいいんじゃないかと思いますけどね、全国で。地域によって違ってもいいと思うし。

    小飼:そうそう、もっと分散させたほうがいい。

    山路:学校に関しても。会社なんかも、お盆とかにみんな一斉に休まなくても、普通に有給を好きに取れよとは本当に普段から思っとるんですけどもね。なかなか自由にはみんな働けないですよね。

    「甲子園を北海道にしたらいいのに」(コメント)

    小飼:ただ北海道行ったら、猛暑になったりしてね、北海道、例の東京オリンピック札幌マラソンみたいな。

    スタッフ:いやいや、今年も北海道30度超えてますからね。

    山路:ああ、なんかすっかり避暑地でも、もうなくなってきましたよね。じゃあちょっと、

    「私は部署で一人だけ連休を取らずにずらしました」(コメント)

    山路:そのマインドは重要ですよ。じゃあちょっと、働き方の話出たところで軽くZoomの話題、触れときましょうか。Zoom、あのオンライン会議のZoomの会社が、社員に出社を指示という、なかなかじわじわ来る話でありますよね。これ、ただこれってどうなんでしょうかと、結局、人が働くのにリモートワークは向かなかったっていうふうな。

    小飼:リモートワークで全てはできないというふうに、これはどうなんだろう、白旗宣言として受け取るべきなのか、単に、いやZoomといえども出社したほうがオプティマルなことはあるよっていうふうに受け取るべきなのか。でもZoomで完結することってけっこう少なくないし、パンデミックのピークの頃っていうのは本当Zoom様々だったよね。

    山路:法人相手との仕事してたりとかすると、このオンライン会議が根付いたことでめちゃめちゃ私、楽になりましたけどね。本当につまんない用事で会議とか、やたら昔は呼び出されたのが、もうそういうのはなくなりましたからね。顔合わせではリアルで会うことはありますけど。

    小飼:ただフリーランスの人が、まぁ我々みたいな、客と打ち合わせするというのと、社内で何かを詰めるというのは、例えばペアプログラミングとかっていうのはリモートでできなくはないけれども、どうなんだろうというね。

    山路:私ペアプログラミングってやったことないんですけど、やっぱあれっていうのは単純にコードを書けば、やり取りできればいいっていうもんじゃなくて、そこのところで何か話し合いながらやるもんなんですか、人間同士、生で。

    小飼:いろんなやり方があるんだけど、実は僕は苦手で(笑)。
     今すぐ手を出したいんだけども待ってなければいけなかったり、その逆に手を出してほしくない時に手が出てきたりっていうので。

    山路:本当にできる人、すごいなとか思っちゃったりもするんですけどもね。本当に効率上がるんでしょうか。

    小飼:パッチの送り合いのほうが、僕としては、まぁ古いタイプの人間だからなのかもしれないけれども。ペアプログラミングっていうのは苦手だな。

    山路:働き方として、非同期になったことがネットの素晴らしさじゃないかと私は思ってたりもするので、何かこう、リアルタイムを、同期を要求するこのZoomも含めて、オンライン会議とか苦手なところがある、

    小飼:ただ今のこの場というのも、まさに同期でやってるわけで、山路さんと僕がインシンクでやってるわけで。だから、ちょっとじゃあ、『論弾』をリモートで、それぞれ一人ずつの部屋で、Zoomでできるかって言ったら、僕はやり切る自信はないかな。

    山路:Zoomとかって、微妙なタイムラグがありますよね。

    小飼:あるよね。すこし計算して話してた、

    スタッフ:いちおう今写ってるようなこの画面構成でディスコードで二つ並べて、話せる内容を表示して、いちおうできはするとは思いますけど。やっぱり話しているときの空間になるんですか?

    山路:何なんだろうな。その、たぶん、情報を、相手が言おうとしているっていうのを、相手の音で発言する前に、情報として捉えていたりもして、早めに対応しているとかっていうこともあるのかもしれないですよね。

    小飼:それはある。

    山路:そのへんのところが、オンライン会議だとちょっと情報量が少ない、

    小飼:あとけっこうラグがあるというね。

    山路:ただなぁ、それでも8割は、

    小飼:それでも頑張って欲しかったな、Zoomは。

    山路:完全フルリモートで全部できますと言って欲しかったですよね。

    小飼:あるいは、こういうリリースを出さなくてもいいだろうと。だから、出社させるのもけっこうだけど、こっそりやれとかね(笑)。そういうわけにはいかないのかしら。

    「がっつり会社員という方と、元々フリーランスの方でリモート機能的な仕事の仕方への慣れがだいぶ違うかと」(コメント)

    小飼:違うだろうね、それは。

    山路:あと、やっぱり仕事、会社員にとっての仕事って居場所だったりとか、コミュニティみたいな要素っていうのもあるから、フリーランスでどっかの取引先の仕事と、本当にもう仕事だけと割り切ってやってるっていうのはやっぱりだいぶ違いはしますけどもね。じゃあちょっと仕事絡み出たところで、もう一つ。仕事関係、若者の早期退職をAI部が分析というこの、またディストピア臭のする(笑)、いかがでしょうかと。

    小飼:何、じゃあ分析したところで何、

    山路:そういう奴を採らないってことですよね。早く辞めそうな奴は取らない。

    小飼:ああ、これってあれか、採用の時のスクリーニングとして、そうか。就職前なんだ。

    山路:そうです。

    小飼:そう、就職しなければ退職もしないわけだからね(笑)。

    山路:ただこれって、若者の対応力舐めてませんかと。絶対この早期退職の傾向が出ないようにマニュアル本が出回ると思うんですけど。

    小飼:出回るよね。

    スタッフ:これ、AI逆に使えないんですか。早期退職されやすい会社をAIが分析、

    山路:そうすべきだよね(笑)。

    スタッフ:で、こういうふうに出てますから改善していきましょうっていう方向が良くないですか?

    山路:あるいは経営者とかがね、バカなことをいう可能性が高いかどうかを予測するとかね。この人材不足の時に早く辞めそうな奴を判定しても、その早く辞めるっていう奴って、もしかしたら優秀かもしれないじゃないですか。その会社の業績とかを見たりとか、そういうことの判断が早いという意味で優秀な人間もあると思うから、それをやるのはいかがなものかとも思いますけどね。

    「倒産しない会社をAIで分析したほうがいいか」(コメント)

    スタッフ:そうか、むしろ若者が会社選びに使いそうですよね。AIを、もうこれからは。

    山路:ただ、そのAIを使うとこに金を払うのはやっぱり企業のほうだから、採用のコストを下げるようなサービスのほうが需要はあるんでしょうけどもね。この流れでちょっとIT絡みで一つ最近話題になっていた、改めて話題になっていた、

    小飼:久しぶりに誤用を見たね、しかもわりと、大御所というのか、有名どころがやらかしたなぁという。

    山路:東大の松尾研究室が、

    小飼:有名どころですよね、

    山路:非営利で使うやつを出したんですよね。で、それを「オープンソース」っていうふうに表現しちゃったんですよね。それがけっこう波紋を呼んでいるという。私もきちんと理解してなかったんですけれども、オープンソースで、それを非営利に限定するっていうようなライセンスはできないわけなんですね。

    小飼:できない。

    山路:ある意味、作ったほうがどういうふうに使われるかを指定することはできないようにしている。

    小飼:そう。だから、ユースケースを限定しちゃダメなのね。ユースケースを限定するライセンス、イコールもうオープンソースではない、だから。ピリオドだから。

    山路:これ、ちなみオープンソース以前にはそれこそリチャード・ストールマンなんかがやってたフリーソフトウェアっていうムーブメント、運動ありましたよね。その違いだったりもするわけなんですか、それとも、

    小飼:それとも違う、

    山路:それでもないのか。これ、オープンソースでそのライセンスを、作り手のほうが、

    小飼:使い方ね、

    山路:ああ、そうそう、使い方を絞ることができないというのはソフトウェアとかを商用でも問題なく使えるようにってことを考えて、やっぱそういうふうにしてったってことなんですかね、オープンソースが、

    小飼:この場合の、何、オープンソース一般の話?

    山路:厳密な定義のオープンソース、そういうふうにライセンスとかで縛れないようにしたっていうのは、もっといろんなとこで活発に商用で使われるようにっていう意図があったのかなって。

    小飼:どっちかっていうと、商用ソフトウェアからのムーブメントだったのね、オープンソースというのは。だから、お金が動くときに、お金によって足枷をはめられないようにするために。だからどっちかっていうと、ストールマンのフリーソフトウェアの立場からは、ある意味真逆の立場からの動きだった。

    山路:FSF(Free Software Foundation)ほうって、けっこうなんていうのか、自由みたいなことをまず挙げて、イデオロギーっぽい感じの、ソフトウェアを解放するとかなんかそんなような感じだったような、

    小飼:だから、「非自由にする自由がない」の自由なの。だから、すごいラディカルな自由なんですよ、フリーソフトウェアファウンデーションのフリーというのは。だから、拘束する自由はないんです、そこに。

    山路:GPLを採用したソフトのコードを取り入れると、利用しているものも全部GPLにしなきゃいけないとか、

    小飼:まずもってそのソフトウェアをどういうふうに利用するのかというのはライセンスで縛れない、どのオープンソースライセンスでも。そのソフトウェアそのものを改変したり、援用したりするときにそれぞれのライセンスの違いが出てくる。例えばGPLの場合というのは、もし自分のところで、そういうのを改造したりした場合というのは、改造したソースも公開「しなければ」いけない。要するに、自分で作ったところだけをブラックボックスにするっていうのはダメなのね。

    山路:ああ、なるほど、なるほど。

    小飼:だから、全部オープンしなければいけない。強制しなければいけない。

    山路:それは確かにビジネスとすごく折り合いが悪そうな。

    小飼:そういうところというのは、追加した部分とかっていうのはオープンにしなくてもいいですよっていうのがBSDとかMITとかの、より緩いほうのオープンソースライセンスなんですけど、その場合でも、ユースケースというのは縛れない。だから悪人は使っちゃいけませんとかっていうのはダメなの。

    山路:そこのところでユースケースを縛らないようにしたことのメリットというのは結局、何だった、どういう意図があってその縛れないようにしたんですか? 例えば、こいつには使わせたくないみたいな縛りができないようになっているとか、

    小飼:いや、だからそれはもうその時点でオープンでないという。アウトオブクエスチョンだったわけです、それであればオープンを名乗るなと。

    山路:なるほど。そこのところはある意味、リチャード・ストールマンなんかの言っていることと共通するところはあったわけなんですね、理念的には。

    小飼:だから、それであればちゃんと別の言葉を使うべきで、例えばノーコマーシャルライセンスみたいな言い方ができるわけですよね。

    山路:クリエイティブコモンズとかがあるわけですしね、

    小飼:あります、だからCC BY-SA、だから4でしたっけ、松尾研究室が、

    山路:そうそう、ちゃんとクリエイティブコモンズのやつには準拠している奴を、なんかオープンソースと言っちゃったみたいなところがあったわけなんですよね。しかもLLMの、大規模言語モデルのオープンソースのソースってなんだよ、みたいな話ですよね(笑)。

    小飼:そうなんだよね。

    山路:大規模言語モデルを公開して、それはソースなんかいみたいな話もあるし、結局、適切な言葉がないっていうことなんでしょうねと、要は。それでちょっと興味深いニュースがあって、そういうオープンソースとかの言葉を定義して管理している団体、オープンソースイニシアティブですか、そこが最近この言ってる、言い始めたのがLLMとかそういうものに対してオープンであるっていうことがどういうことか、そういう言葉だったりとか、そういうものを定義するムーブメントを始めたという、

    小飼:確かにね、ノンコマーシャルとか適切な用語が見当たらないというのはあるのかもしれないけれども、でもオープンソースは言っちゃダメだと、看板にちょっと偽りがありすぎという。

    山路:ただこう、本当にIT系のソフトウェアエンジニアの人だったら、それって言うのはまぁ知ってて当然のことなんかもしれないけれども、世の中でオープンソースっていうことが使われた時に、商用不可にはできないっていうことを理解している人がどれだけ、

    小飼:いや、でも松尾研でそれやっちゃダメでしょ。

    山路:(笑)そうですか。確かにそれはそうですね、情報系のなんというか、総本山みたいなところでやったら、

    小飼:そうそうそう。

    山路:信頼性を失っちゃいますよね。

    小飼:お前は何言ってるんだ、みたいな話ですね。

    「ARM上場の影響」と「ゼルダとGDP」

    山路:これはちょっと確かに厳しく追及されても仕方のないところだったかもしれないですよね。じゃあちょいとIT系の続きで、これデカいと思うんですが、いかがでしょうかと。

    小飼:今まで何をやってたんだという。そもそも孫さんのところが買収して、いったん非上場にする前は上場されてたんだよね、ARMは。

    山路:ずいぶん昔に私、ARMの株持ってましたよ、伸びると思って。それを孫さんが買ったせいで、なんかはした金をもらって泣く泣く。

    小飼:ああ。

    山路:そのまま伸びたの確かなのに、なんか全然嬉しくなかったですね、あの孫さんの買収は。

    小飼:いや、だからなんか一周して元に戻ってきましたっていう(笑)。

    山路:もっと早くになんかそういうことできたんじゃないかと思うんですけどね、孫さんが買収してなかったら。そんなことないですか、

    小飼:いや、もうそもそも孫さんが買ったのがいけないっていう話にはなってはしまうよね。

    山路:今回上場すると同時にAppleやSamsungとか、あとNVIDIAが出資するっていうところまで、

    小飼:もともとNVIDIAが全部買い取るという話だったんだけど、それはだからダメだって物言いがついちゃったんだよね、FTC(米連邦取引委員会)から。で、それでこういう形になったと、本当に、本当にグルッと一周したなぁという。

    山路:今回の座組みをは弾さん的に見てどうですか?

    小飼:いやー、まぁグルッと一周したよなぁという感想しか出ないけども、その間に孫さんがARMを買った頃っていうのは、RISC-Vとかって本当に知る人ぞ知る、だったんだよね。今けっこう伸びてきてはいる、

    山路:ジム・ケラーとかもね、プレイヤーとして大物も出てきたりとか。

    小飼:だからある意味、ARMを取り巻く状況というのはARM的視点では、悪化というのか、向かい風ではあるわけだよね。

    山路:これからどうです、上場して、

    小飼:とは言っても、現在のライセンシーがなかなか強いですしね、これもそうですし。

    山路:上場して伸びるんでしょうか、さらに株価は。

    小飼:どうなんでしょうね。でも、もともと孫さんが買った時にもそんなに、はっきり言って割高には見えましたね。

    山路:ああ、そうですか。ほうほう。

    小飼:PERが3桁だったっていう記憶はありますよ、孫さんが買う前にね。

    山路:Qualcommなんかとちょっとビジネスモデル的にはやや似ているところもありますね。知的財産権で商売してるあたり、

    小飼:まぁ、でも知的財産権だけ、なんだよね。Qualcommの場合、ファブレスとは言ってもちゃんと作ってもらってるわけですよ、Qualcomm自体がTSMCとかにお金を払って、これだけチップを作ってちょうだいってやってるわけです。そこが決定的に違う。ARMはチップは自分では作らない。

    山路:そうか。かなり危ういといえば危うい会社でもある。

    小飼:そうなんです。

    山路:それこそ、より優れた設計というか、そういう設計思想みたいなもんが現れてきたら、塗り替えられちゃうっていうことではあるわけなんですね。

    小飼:まぁそういうことだよね。

    山路:やっぱりリアルなものを作っとるって、半導体の世界でもリアルなもの作りに携わっていることっていうは、かなりデカいことなんですかね。

    小飼:けっこう違う。

    山路:いや、面白いですね。まぁでもちょっと株価はチェックしておきたいですね、伸びるのかどうか。あともう一つ、相変わらずのお騒がせ、

    「オリンピックとかネタ掴みますね」(コメント)

    山路:(笑)ネタ掴みますね、か。じゃあArmも買っとくかな、とりあえず、ネタになるから。急落するかもしれないな。
     このニュース、Xがブロック機能を削除という。

    小飼:あ、じゃあまずスパムとかなくなったのかよ。で、僕はブロック機能、唯一使っているのが、要はスパムアカウントですね。ただ基本的にブロックの主な使い方っていうのは見たくない、見られたくないユーザーというのを自分のタイムラインから排除するということで。

    山路:で、まぁイーロン・マスクはこの機能というのは意味ねーよみたいなことを言って排除、

    小飼:じゃあどうやって自分のタイムラインから不快なものを見ないですむような、のがあるのを配慮するのかっていう問題はあるよね。

    山路:ミュート機能で十分なんじゃないか、みたいなことだったりするんですかね。

    小飼:どうなんだろう。そう、だからミュートとブロックの違いっていうのは、ブロックの場合、されたほうがブロックされているというのがわかるんだよ。だからその人のタイムラインに行けば、あなたブロックされてますって出るから、

    山路:ああ。ミュートはスレッドごとになるんですか、

    小飼:ミュートは出ないんだよね。ミュートはたぶんユーザーごと。発言ごと、それから、それから何があったっけ、けっこう細くできるんだよね。あとキーワードごと。

    山路:それで十分じゃねえかみたいなことを言ってるんだけど、かなり悪質、

    小飼:そう言ってた? ミュートがあるからいいじゃんって、

    山路:ミュートっていうのは具体的には言ってないですね。

    小飼:そうなの?

    山路:ブロック機能っていうのが、

    小飼:確かにミュートを残して、ブロックを消すというのは、それならありかな。べつにブロックされている事実は相手に知らせる必要はないと。

    山路:ミュートに関しては、マスクの今の発言に関しては言及はしてなかったですけど、そういうことかなと私は捉えましたけどね。

    「相互フォローしてるけど、ポストが多い割にはつまらない人はミュートしてる」(コメント)

    山路:(笑)。ブロック機能を排除するとかいう以前に、そもそも煽り的なアカウントとかが増えるような施策をどんどん今Xやってるようにも見えるんですけどね。

    小飼:そうなんだよね。スパマーが喜びそうなことばっかりしているような。特にチェックマークは、そうだよね。金払えば、

    山路:Twitter Blueやってチェックマークついた人は収益化ができる、みたいな話ですよね。

    小飼:そういえばあれって、マーク消せるの?

    山路:そうですね、私も実はTwitter Blueやってるんですけど、なんかいかがわしいアカウントに見られるのがイヤで、青いマークを非表示するオプションを選んで、Twitter Blueに加入しているということがわからないようにわざわざしてますよ。

    小飼:いや、だから本来の意味でのベリフィケーションをやってほしいですよね。

    山路:本当に。

    小飼:ペイドでなくて、ベリファイド。

    山路:それだったらまぁ月1000円ぐらいはなぁ、

    「一番困るのは河野太郎」(コメント)

    小飼:そうかもしれない、

    「課金ユーザーのみブロックとか大丈夫かな」(コメント)

    小飼:いや、でもかつてであればそういったことというのも、自分でAPIを叩けば、Twitterクライアントを作ればできたんだよね。あるいはサードパーティーのクライアントだが通せば、わりと楽にできたんだよね。要は、Twitter自身に機能がなくても。例えば、チェックマークがついているアカウント「は」見せない、みたいなことっていうのは。Twitterの機能としてはなくても、サードパーティーのクライアントとしては実装できたんだよね。

    山路:これなんていうか、前にもマスクの苦手なことは物理っぽい、物理関係のことは得意だけど、人間相手のことは苦手っていうのは話をしたじゃないですか。本当に、このXに関してイーロン・マスクがどういうふうなものにしたいっていうビジョンが見えないんですよね。

    小飼:まぁCEOを外から入れた形にはなってるけれども、でも今でも誰の声が一番反映されるかといったら、マスクの声のように見えるからね。

    山路:なんかそんなスーパーアプリを作るみたいな構想自体は言うけど、SNSとしてのTwitterをどういうふうにしたいっていうふうなビジョンは、あんまり彼からは見えないですけどもね。

    「ユーザーの心情は少なくとも理解してないっぽいな、マスクは」(コメント)

    小飼:してない、してない、

    山路:その辺のところの共感性の薄さは何かこう、ちょっと病的なものを感じますけどね、正直(笑)。

    「リストしか見てないんだよな」(コメント)

    小飼:それ、なかなか賢い使い方だと思うけど、僕はもうあまりにずぼらで。リストすらろくに作ってない。

    山路:私はもう最近リストしか見ないですね、この人と同じ。お勧めで見ると無限に見ちゃうじゃないですか。

    小飼:あんま無限に見ちゃわない。

    山路:そうですか(笑)、リストとかでも、この人、これを見るみたいなことを決めとけば、なんか追い切れるというか(笑)。

    小飼:だけども、リストを管理するというテーマが今度発生するじゃん。

    山路:まぁそうですね、それはそうですね。お勧めのをなんか適切な決めた時間の分だけ見るみたいなふうにできればいいんでしょうけれどもね。あと、このIT関係で軽いニュースというか、『ゼルダの伝説 ティアーズ・オブ・キングダム』、

    小飼:そんなにすごい影響が出たの、

    山路:GDP、その四半期のGDPを押し上げる効果があったというような報道が(笑)。

    小飼:これって、コンソールはSwitchだけだけですよね。で、そんだけ影響が出るの?

    山路:みたいですね。

    小飼:そうなの?

    山路:新作ゲームの中でも、特に『ゼルダ』じゃねえかみたいなふうにこの、リンク出した記事では推測をしてる、

    小飼:でも上がるほうに影響が出たんだ。プレイヤーが仕事ほったらかしにすることによって、下がるというふうに言い出すかと思いきや。

    山路:それが出るのは次の四半期かもしれないですね(笑)。いや、私も『ティアキン』やってますけど、ヤバいですよ、中毒性というのが。常になんかやらせる、やることがある、

    小飼:そもそもSwitchを持ってもいないんだよね。娘は持ってんだけれども。

    山路:もうインボイスの悪影響を上回るんじゃないかっていうぐらい、生産性を押し下げる効果はあるんじゃないですか、

    小飼:はっはっは、なのにGDPを押し上げるっていうふうに言ってるのはあれかな、まぁ単純に、

    山路:売り上げで、

    小飼:でも他にも波及してるっていうことだよね、なんか1000万本ぐらい売れたらしいけども、

    山路:そうですね、しかも、しかもすごいのが、これソシャゲ的なガチャとか、後からの課金て一切ないんですよ。DLC、追加コンテンツはたぶんこれから出てくるんでしょうけど、そんな、そういうちまちま課金するみたいなことはなかったりするし。いや、すごいですよねと。本当になんか任天堂が悪い会社に支配されたらどうなることか。

    小飼:けっこういらっしゃいますね、買ってるのにまだやってないという人が。ここにもいたし。

    「買ってるのにまだやってない、怖いから」(コメント)

    「水木一郎ニキが生きてたら、またとんでもない時間やってたんだろうな」(コメント)

    小飼:そうですね、

    山路:水木一郎さん、『ゼルダ』のファンだったんですか?

    「なんか正当派で稼いでるのかっこいいね」(コメント)

    小飼:ほんとそう思う。ゲーム内課金ではなくって。

    山路:それがやっぱり長期的な会社の信頼にもなっているわけですからね。

    「水木一郎さん、前作3000時間やってたらしいですよ」(コメント)

    小飼:3000時間って、だって1年が8000何時間だっけ、

    山路:1日10時間、毎日やっても、1年間。すごいなぁ。

    「ヤバすぎだろ」(コメント)

    山路:いやほんと、その通りですよね(笑)。

    小飼:1年て、8765時間しかないんだよね。ここでの1年というのは平均の1年ですね、1年365.2425日で計算しました、グレゴリオ暦で。

    山路:いや、すげーわ。いやまぁ確かに、やるのが怖いというのもよくわかりますよ。

    小飼:寝る間どころか、飯の間も惜しまないと、これ3000時間というのは無理だな、もう。

    山路:サンドイッチ伯爵みたいな感じで、摘まめるものをシェフに作らせる(笑)、

    小飼:そうそうそう、いつ歌ってたんだよ(笑)。

    フェラーリに余裕で勝つクロアチアの電気ハイパーカー

    「水木時空になってるんじゃ」(コメント)

    山路:まぁちょっと、『ゼルダの伝説』いいニュースではありましたと。で、今日、タイトルにもしてたEV。今日弾さん、EVについて語りたいモードですか。

    小飼:そうですね。

    山路:まずこれ、クロアチアの発明家、エンジニアが作ったレーシングカー、レーシングカーじゃ、ハイパーカーと言わなきゃいけないですかね、

    小飼:そうですね。スーパーカーというのは、まぁフェラーリの普通の奴とか、ランボルギーニの普通の奴とか、要するに数千万円オーダーのものというのはスーパーカーなんですけども、それよりも一桁お高い奴はハイパーカーというらしいですよね。

    山路:縁のない世界だ(笑)。これが2、3億ぐらいなんでしたっけ、

    小飼:はい、ただ何がすごいかって言ったら、それもEVになったと。EVでなくって、内燃機関で一番すごいハイパーカーというと、たぶんブガッティという会社が作ってるやつだと思います。ブガッティという会社を聞いたことがないという人、ちょっと手を挙げてみてください。まぁブガッティという会社があるわけです。売ってる車はまぁ要はmillions of dollarsのオーナーが、

    山路:本当にハイパーカーなわけなんですね、

    小飼:で作ってるところの車についているエンジンというのは、さて、ここで問題です。内燃機関の複雑さを示し指標として、気筒の数、ピストンの数というのがあるんですよ。ピストンがいくつついてるでしょう、そのブガッティが売っている、

    山路:『マッドマックス』で出てきた、あの信者たちが崇めてたのがV8エンジンですよね、

    小飼:はい、その倍ついてるんですよ、W16なんですよ。それで、かつてのフランスのメーカーで、いったん没落しちゃったんですけれども、名前ごとフォルクスワーゲングループが買い取って、改めてフォルクスワーゲンが作った一番すごいエンジンの車を作らせたのが、今のブガッティなんですけれども。それがまず、ヴェイロンというハイパーカーが出て、それが1000馬力。

    山路:1000馬力。

    小飼:その後の後継モデルとして、シロンというのを出したんですけど、それが1600馬力。だからピストンがまず16個ついてて、8ではなくって、W16っていって、4列かける4列。

    山路:(笑)

    小飼:1個1個のピストンにバルブが4個ついてるんですよ。64バルブ。