続・携帯漫画産業の危機とその問題について
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続・携帯漫画産業の危機とその問題について

2013-02-15 00:34
  • 8





まずは出版市場の歴史を大まかにお話しましょう。

出版社とはそもそも何なのかと言うと、かつて作家には作ったものを販売する
場所がありませんでした。

今のように大規模な同人誌即売会もなければネットもない時代です。
そこで出版社は市場を作りそこで販売する代わりに作家から市場使用料を払ってもらう
形にしたわけです。

最初はその市場も小さく貸本という形での市場でしたが大きくなるにつれ
貸本を借りる人数も増えてくるとそういったユーザーに本が回らなくなってきます。
要は需要に対して供給が追いついてない状態になったわけです。

そこで市場は変化をし始めます。
そう、雑誌の販売出版です。それでも最初は月刊誌でした。
その後順調に市場は拡大し、1959年3月17日週刊誌の販売へとこぎつけます。

小学館のサンデー、講談社のマガジン、その後集英社のジャンプなどが発刊されます。
1975年の第一回の同人誌即売会(以後コミケ)が開始されると同人誌市場が
盛り上がりました。

この時代出版社は作家を育てることに情熱を注いだ時代だとも言えます。
漫画家もプロとしての誇りに満ちていた様です。

ジャンプ全盛期になると出版社とコミケの間に需要と供給が生まれ、ウインウインの
関係になります。

そこで現れたのが同人作家からの引き抜きです。
雑誌の数も毎月創刊される様な事態で全盛期には100冊近い雑誌があったとされています。
これが過剰供給となりこの数年後には一気に廃刊ラッシュになりました。

しかし2000年を過ぎてからそれまで威厳を保っていたジャンプやサンデーといった
主流雑誌の売り上げが下降します。
それまで雑誌の人気を支えていた作品が終了するにつれて後継作品が思ったより
振るわず減収に繋がったとされています。

これは2000年代以前の作家に頼りきり、作家を育てる事を怠った市場のツケだとも
言えます。

丁度この頃1996年辺りから携帯市場が拡大、インターネット時代の基礎が生まれます。
携帯の液晶が大きくなり解像度も高くなるにつれてインターネットも普及、携帯で気軽に
ネットが見れる時代になります。
アマゾンなどのネット販売サイトやyoutube、ニコ動などの動画サイトの普及に触発されて
ネット人口が増加、そこに需要と供給が生まれ、携帯漫画産業の市場が誕生したわけです。

携帯漫画産業もまた、出版漫画産業を習って作家との関係を出版社と作家の関係として
構築しますが、コミケやとらの穴、DLサイトなどの自由に個人で出版できる土壌が
生まれている現代においてあまり魅力的なシステムではありませんでした。

今では様々なツールを使って写植も簡単にできますし、ロゴデザインも差ほど難しいもの
ではなくなっています。
それなりに知識さえあれば個人でのプロ並の出版が可能なわけです。
こうなっては既存のシステムの魅力が更になくなってしまいます。
出版社の場合、雑誌に連載しているプロ作家であるという誇りと、単行本を出せば
印税がもらえるという目標が生まれますが、携帯漫画産業においてこの2つが全くと
言っていいほどありませんでした。
極端な言い方をすると出版市場の模倣でありつつもそこに権威も金も存在しない訳
ですから作家としては魅力的には感じません。

要は前回もお話した通り、需要と供給があってこその市場であり、それを支える
供給先である作家のモチベーションこそが市場を支えているとも言えます。
そのモチベーションから生まれた作品を読んだ読者が更に作家を刺激し、相乗効果を
もたらす。これが市場の仕組みです。

今日の携帯漫画産業の衰退の開始は上記に書いた需要と供給の相乗効果を視野に
入れなかった事が最も大きいのではないでしょうか。




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アニメも漫画もネットが流行ってから大変ですねー
便利になるのとシステムの進化が追いついてなくてギクシャクしてる感じです~

>これは200年代以前の作家に頼りきり、作家を育てる事を怠った市場のツケだとも
言えます。
どうでもいい指摘かもしれませんけどゼロ一個足りないです~
79ヶ月前
×
>>1
ナイス指摘ですwwww

どの業種もでしょうがここ10年は特に進化のスピードが加速してて合わせるの大変ですよね^^;
79ヶ月前
×
栄える産業も廃れる産業にも理由があるのですね。
今回も勉強させて頂きました、刀娘も完成されたんですねー、かっこいいです!
79ヶ月前
×
>>3
経済市場は生ものなんて言いますが、確かに生きてるんだとこうやって身近に感じると実感しますねw
結局人間が寄り集まったものが市場ですから当然ちゃ当然なんですがw

刀娘何とか完成させました^^
また参加させていただきます^^
79ヶ月前
×
携帯漫画と呼ばれる業界があったことすら知りませんでした。IT業界に身を置き、漫画や小説を読むことを趣味とし、電子出版に興味を持っていたにもかかわらずです。携帯文化というものがいわゆるネット文化とは別のクラスタとして発達していたのに気づいていなかったのでしょう。
79ヶ月前
×
>>5
IT業界に身を置く方ですら知らないんですねww
携帯漫画はどうもオタク産業ではなく、一般のライトユーザー向けの産業の様ですね~
とはいえ書いたとおりユーサー層がいまひとつ掴めてませんので
売れてるものの筋を追った感触での話しなんですがw
確かにクラスタの理解をしてなかったのがこの危機を生んでるのはほぼ
確実だと思いますねw
79ヶ月前
×
いわゆる携帯漫画業界の創世記に身を置いていた者です。
一つガラケー時代にはキャリアの個人情報管理が厳しくて、サイト全体としての男女比とかは教えてくれたりもしてたのですが、ある作品を読んでいる特定ユーザーの情報なんてのは絶対出てきません。まあサイトとしてアンケートetcなどである程度把握することは可能なんですが。
また、当時はケータイでの時間つぶしに携帯コミックは悪くない相性だったと思いますが、現在ではスマホの隆盛による派手な演出のソーシャルゲームなどに需要がシフトしてたりするんじゃないかなぁと。
あと上に述べられていたクラスタの問題は、それこそゲーム業界の人たちがモバゲー何それおいしいの?と同じかとw
78ヶ月前
×
>>7
おお、業界の方でしたか。
個人的には携帯漫画を描いていて手ごたえとしては女性の方が
多いような気がしました。
携帯漫画産業からソーシャルゲームに移る時点で読者層としては
漫画好きではなく純粋に暇つぶしのスナック感覚で読んでいるとも
感じましたね。
スマホで拡大縮小をしたり漫画のコマ割のまま表示できるように
なったので少しは盛り返すかな?とも考えていたのですが
どうもそんなわけでもなさそうですねぇ。
今じゃめっきりパズドラだのとソーシャルゲーム産業の方が
隆盛を極めていて漫画産業は根本的なとこをどうにかしない限り
復活の機会はないのかもしれませんね^^;
78ヶ月前
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