たつき監督作品の解説役・・・っていうかりなじについてのメモ
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たつき監督作品の解説役・・・っていうかりなじについてのメモ

2019-05-23 20:35

    前のエントリでは視覚的描写について言及しましたが、たつき作品にももちろん言語的な解説役がいます。しかし、彼女らの解説は、あくまで「彼女らの認知による解説」であり、またそのシーンで解説をするに至る背景が一部の隙もなく固められているようです。


    けもフレならボスはバグったパークガイドロボットだから空気を読まずに割り込んでフレンズやパーク設備の解説をしまくるし、他方フレンズたちは、博士たちであってすらその知識はかなり怪しく、非常に主観的なものになっているし、興味のないことは一切説明しない。そしてその興味は元となった動物の習性やイメージから導き出されたものであり、軸が通っていることから納得につながっています。

    一方ケムリクサなら一番解説役を担っているのはやはり、りなじでしょうか。ほかの姉妹も解説をすることはあるもののほとんど自分の興味の範囲に限られている中、りなじは積極的にトリビアチックな知識も披露する傾向があります。さてその賢いりなじが解説役なのは賢いから・・・ではありません(多分)。

    半分妄想になってしまいますが、姉妹で最も知に長けたりょくだけを妹に持ち、戦闘力でも劣っていたりなは、おそらく結構肩身の狭い思いをしていたと推察されます。建築能力は裏方としては優秀であるものの、肝心な場面で今一役に立てていないという思いが、趣味のアニメでもポジティブな言い方ではあるが具体的にうかがえます。「守れなかった」ことを明示的に悔い悲しんでいるのはりん、そしてりつですが、「守る力すらなかった」りなの胸中はいかほどだったでしょうか。ムードメーカーとして笑顔を貼り付け続けるその姿は、まるでピエロのように哀愁を誘います。

    そうして、少しでも役に立ちたい、せめて減ってしまった家族の賑やかしになりたいという願いで、りなという人格を捨ててまでモモイロを使うに至ります。その時、姉妹、特にりょくに対する想い・コンプレックスが凝縮されたのが、「りなじ」という人格だったのではないでしょうか。守れなかった愛すべき妹の補填になるべく、知恵に振った分身。そんな彼女の前に現れた、りょくに似た好奇心を持つわかば。彼に対して、今度こそお姉さんとして面倒を見てあげたい。だから(知っている範囲になるが)色んなことを教えてあげるし、かわいい妹にしたかったように、べたべたする。味覚で分かれている説がありますが、だとするなら苦味が最も似合うでしょうか。・・・だからやはりりなじは妹ではなく、姉キャラなのです。最高にエモい・・・っと、ちょっと長くなりすぎました。

    ともかく、解説役になるという点だけでもこれだけの説得力があるのです。りなじ一人とってもこれだけ複雑な人格形成が姉妹やそのほか様々な設定や物語の展開と引き立てあうように組み立てられている。うますぎる。まるでブロックパズルのように美しい構成です。


    ・・・もっかい見直してこよっと!

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