• ありうべき世界

    2016-03-12 20:10

     輪ゴムがある。その中にワニが入って、遊ぶ。水のような水でない液体。純粋に水を含まない新しい液体カドウゾ。火をつけると一瞬発火して、すぐに消えます。一瞬というのは、0.2秒くらいです。ワニはカドウゾで生きています。よく見れば、あのワニはおかしい。ゴムに巻かれているせい?違います。ワニは口がない。そこで、人々は、ワニとしか思えないが、口のない生き物をワニモドキと呼ぶようになる。でも、この世界には人々がいないんだ。人々というのは、高い高い空からカドウゾに満たされた大地を生きている。人々がささやくと、風が舞おこる。その息吹が、やがて荒れ狂う循環小数のように不得手な分野にいくと?トリモドキがやってくる。やはりトリもゴムで覆われている。一体全体、このゴムは、なんなんだ?人々は高層ビルよりも飛行機よりも高いところで笑っている。声が光を伝わり、点滅する光が世界に降り注ぐ。淡い色をした顔がぬーんとカドウゾからあらわれる。頭だけの怪物??いやいや。やはり人なのだ。というと人というのは、何だろう。誰かが考えた。たぶん森の賢者だろう。賢者は、写真を切ったように止まっている。いつも止まっているから賢者だ。何かについて、100年も続けていれば、ここでは立派な知識を持っている。では、何の賢者??だって、ここには森がないんだ。では、カドウゾの賢者。どうやら、しっくりいってきた。さあ、立ち上がれレメノージ。レメノージは、世界にただよう生命体だ。でも、どこにその実体があるのか、だれにもわからない。ただ、年に1度レメノージ・フェステバルが開かれる。それは、自然の神秘だ。空が1面真っ赤になって、高速回転した歯車が飛び回るような不思議な光景が出現する。ああ・・・・・・。この私という存在は、どこから来たのか?書いている著者。あるいは?語り手。語り手を完全に消滅させるには??客観描写?意識へと至る。意識へと至る。

     レメノージを食べて全ての生き物(ワニモドキ、トリモドキ、ゴム、カドウゾ)は生きながらえている。根源物質レメノージ。あらゆる宇宙を食わせる存在。あらゆる宇宙の食料であり、あらゆる宇宙の源物質。いや、物質ではない。何人も観測できないのだ。でも、あるのはわかる。だって、他に食べるものはないのだ。消去法で私たちが何を食べているのか判明する。

     結局、この世界はしごく単純な監獄である。人という高みにいる存在(生物ではない)が、生き物としてゴムの呪いをうけたレメノージ・クリーチャーを見物している。人の手は、監獄の鉄棒を突き破り、壁をこわす。いや?まさか?まさか?壊すだけ?作り手としての人はどこへ行ったのだ?

     どこにも行かない。彼らは、ただいるだけだ。高い蓮に乗って眠気をむさぼっているのみ。そのなまけ心をレメノージは信頼している。

     口のないワニ。羽のないトリ。色のないカドウゾ。一矢を放てば、一矢は返ってくる。その矛盾した根源現実の前に、人は高みにのぼるしかなかったのか。一体全体、あいつらは何者なのか?生き物たちは、話し合う。言葉ではなく、電子信号で。今一番のけものにされているのは、誰か?と問われれば、間違いなく人と答えるだろう。

     地下深くに眠っているインディアルバ調の音楽が聞こえてくる。ガラスをひっかいたような音だ。とてつもなく不快な音だ。人間にとって・・・・・・。生き物たちは、喜び恩恵をそして、音型をうける。そのものたちの耳にレメノージが響き渡るのだ。


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