ユーザーブロマガは2021年10月7日(予定)をもちましてサービスを終了します

国債破産
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

国債破産

2018-05-18 06:02
    国債は、前述したシンジケートで、全てが決まっている。彼ら21社のグループが中心となって取引している場が、国債市場だ。この市場は、他の金融市場と同様にコンピューターの中に存在している。つまり、もろにハッキングの対象だ。

     コンピューターの中にある国際ネットワークなので、通信衛星にも直結している。そのため通信衛星経由で入り込めば、物理的な専用回線で無くても、受け付ける。星野は、衛星通信を監視していて、そのIDとパスワードを抜いた。驚くことに、各社がIDとパスワードを入力すると、回線中には、そのまま暗号化されずに流れている。IDとパスワードを入力した後からが、暗号化されているのだ。そこで、衛星経由で、アドレスとIDとパスワードを流すと、その会社の人間に、なりすますことができた。

     今まで、買い取りが多く、国債金利が安く取引されていた。これを逆転させるのだ。

     国債市場に入り込んで、30分間売り浴びせを仕掛けると、国債価格は、暴落する。後は、自動的に、各社のシステムが売り浴びせを始めるはずだ。

     極端に言うと、仮に国際価格がゼロまで落ちると、国債の元金がゼロになる。元金がゼロになれば、国債で調達できる資金がゼロになる。調達力がゼロでは、資金は一円も使えなくなる。ゼロ円の国債をいくら売ってもゼロ円だからだ。

     アメリカの場合と違うのは、現金は消え去ってはいないところだ。消えて無くなるのは、国家の機関の資金のみ、つまり国債だけだ。

     国債が紙くずになるだけで、現金が紙くずになるのではない。

     消費者も、企業も『お金』は無くならない。国の機関だけが『お金』が無くなる。こうなると、官僚たちは、自分たちの給与も貰えない。国債によって資金調達が出来なくなり、国は、給与もガソリン代も電話代も払えない。一切の経費が払えない。

     さて、公務員の給与などの経費は、消費主義で解決できる。公務員の給与を無償で提供するのだ。そのため、公務員は、自分の給与を確保するために、いやでも、消費主義を採ることになる。これがハッキングの目的だ。

     一度、消費主義が稼働すると、後戻り出来ずに、邁進する。

     パソコンを起動する。今は日本時間では夜中、欧米は昼間だ。衛星通信用のアンテナの電源を入れる。パソコンのカードにアンテナをつなぎ、チューナーを回して、接続ポイントを探る。ポイントを見つけると、そこにアドレスを打ち込み、IDとパスワードを入れて侵入した。今日の侵入は本物だ。緊張感があった。

     星野は、国際国債市場に侵入した。そこで、シンジケートを抜けた住菱グループになりすまし、国債を売り浴びせた。

     国債市場は先物が無い、現物だけなので、空売りが出来ない。そこで住菱グループになりすまして、持ち分を売り浴びせた。30分の売り浴びせで、市場が動くと読んでいたが、40分たっても、各社動かない。星野の額に冷や汗が流れる。だが、42分たったところで、動きが始まった。

     自動的に、売りを始めるシステムが稼働した。これは株式の売買システムと、同じものだ。グングン、値が下がり始めた。元金割れを起こせば充分だったが、半額を切るような勢いだ。

     シンジケートに参加していた、世界の投資銀行が売り始めたのだ。しかも、株式とは違うので、落ちた価格は、再度値上がりするようなものでは無かった。これで、ハッキングを抜け、成り行きに任せた。でないと、自分の存在が、ばれてしまう。

     官僚の国家が、破産した。彼らの給与も退職金も消えた。官僚だけを狙いつぶした。
    広告
    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。