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記事 23件
  • 【Dropkick】『誇り、帰還』制作の葛藤…佐藤大輔×速水健朗「煽りVとエヴァとオザケンと――」

    2013-03-20 10:34  
    UFC日本大会の煽り番組としてBS朝日で放送された『誇り、帰還』は、煽りVアーティストの佐藤大輔が制作したことで大きな話題を呼んだ。UFCを運営するズッファが権利を所持するPRIDEの試合映像を佐藤大輔が構成し、そこに立木文彦のナレーションがかぶさる。もう実現することはないと思われていた組み合わせだ。放送後、UFC日本大会のチケットの売れ行きが伸びたことから、日本におけるPRIDE神話、煽りVの神通力をあらためて思い知らされた瞬間でもあった。
     そんな佐藤大輔氏から「評論家の速水健朗氏に会えないか」という連絡が入った。速水氏はショッピングモール論や若者論、『ラーメンと愛国』などの著者で知られた若手論客であり、『Dropkick』でも何度かインタビューで登場。佐藤大輔氏の煽りVにも言及しており、今回は対談というかたちで煽りVという表現の行方、有効性について語り合っていただいた。(聞き手/ジャ
  • 興行における試合数の増加と手売りチケット、そのメリットとリスク■橋本宗洋

    2013-03-20 09:58  
    105pt
     3月17日のパンクラス・ディファ有明大会は、やたらと長く感じられた。
     いや感じられたというか、実際に長かったのである。16:30開始の第二部は全13試合。終わったのは21:30すぎ。5時間興行だ。二部だけでもかなりのもんだが、第一部ではネオブラッド・トーナメントとパンクラスゲートの試合が計11試合行なわれてもいる。
     しかも判定決着が多く、特に休憩明けの後半戦は6試合中3試合がドロー。こうなると体感時間はさらに長くなってしまうわけだ。試合数が多いというのは、まあ試合がハマればそんなに気にならないんだけど、ハマらないとかなり疲れる。そういうデメリットというか、リスクがある。
     これはパンクラスに限らず、後楽園ホールやディファ有明で大会を開催する団体の多くに共通する傾向。後楽園の場合は昼興行と夜興行で別々に使用料金が発生し、時間的な制限があるが、それでも多いところは多い。これがディファになると丸一日借りることができるから、昼間から夜までガッツリ試合を組める。合計20試合を超えることも珍しくないのだ。
     じゃあなぜ、主催者は試合数をたくさん組むのか。理由の一つは、もちろん選手数が多いから。ベテランにも若手にもチャンスを与え、健康的なランキング争いを実現するには、どうしても試合数を組まなきゃいけないということはある。
     もう一つは集客だ。選手には、多かれ少なかれ友だちや職場の仲間がいて、そういう人たちが応援に来る。後援会がついている選手だっている。ジムでインストラクターをしている選手なら、ジムの会員さんだって来る。彼らが買う、いわゆる選手の手売りチケットが、券売ではかなり重要なのだ。 
  • 【Dropkick】関西学生プロレスOB対談 男色ディーノ×リットン調査団・藤原

    2013-03-19 00:30  
    「学プロ出身」が貶められたのは過去の話。現在は新日本の棚橋・真壁をはじめカミングアウトした選手も珍しくなく、また2月末には関東関西九州のプロレス研究会が初めて集った「学プロサミット2013」が後楽園ホールで開催されるなど、学プロの文字を見る機会も増えた……といってもまだまだプヲタのあいだだけの話ではあるけれど。
     そして学プロ出身者としてレスラー以外にも芸能人やメディアなどで活躍している人も目につくようになってきた。その中でも結成25年を越えるベテランであり、独自世界のコントで知られるリットン調査団は桃山学院大学プロレス研究会のオリジナルメンバー。そして同じく関西のプロレス研究会出身の現役選手といえば、大阪学院大学出身・DDTプロレスリングの男色ディーノ選手。今回はリットン藤原さんとの一騎撃ち対談、知る人ぞ知る変態対談になるか……と思いきや、藤原さんの「馬場原理主義」に男色殺法はどう対峙し
  • 【Dropkick】「番組に手応えはないです」…ライガー×博多大吉の『獣神☆大吉』誌上実現!!

    2013-03-18 14:54  
    福岡発・噂のプロレス番組『獣神☆大吉』が誌面で実現! MCをつとめる、プロレス大好き芸人として知られる博多大吉さんと、バラエティ対応には定評があるライガー選手に番組の実態を伺いました〜。ーー今日は、福岡で不定期放送されているプロレストーク番組『獣神☆大吉』(九州朝日放送)で共演中の、ライガーさんと大吉さんにお話をうかがいます!大吉 ……対談の冒頭から恐縮なんですけど、あの番組って、じつはボクあんまり手応えはないんですよ。ライガー あ、そう?(うれしそうに)。いやあ~ オレもないんだよね!ーーえーっ!(笑)。大吉 いつも「これ、ホントに番組として放送できるのかな?」というテキトーな内容でやってるんですけど、スタッフさんも「それで大丈夫です!」という感じで非常にゆるいんですよね。ライガー もうね、オレらは素でやってるだけ。この前なんて、うちの後藤(洋央紀)がガンガン酒飲んで一升瓶開けて、フラフ
  • 【Dropkick】レスリング五輪排除問題、その本質――柳澤健インタビュー

    2013-03-17 15:11  
    『1976年のアントニオ猪木』の著者として知られ、近著の『日本レスリングの物語』では日本レスリングの歴史を描ききった柳澤健氏が、世界的騒動となっているレスリングの五輪排除問題を徹底的に語る!そこには紀元前にさかのぼる騎馬遊牧民と西ヨーロッパの因縁があったのだった……濃厚2万字インタビュー!!(聞き手/橋本宗洋)――レスリングがオリンピックの中核競技から除外されるというニュースで、世間的にも大騒ぎになっています。レスリング関係者、経験者は当然なんですが、一般のスポーツニュース、ワイドショー、ラジオのニュース番組あたりでもかなり大きく取り上げられてますね。
    柳澤 でも、基本的に日本人はレスリングに関心がないと思いますよ。関心を持つのは4年に一回だけで。
    ――まあオリンピックのときだけですよね。
    柳澤 そのオリンピックだって、どれだけの人がしっかり見てるかというと疑問でしょう。
    ――あ、そうか。
  • 空手団体が主催するUFCニューヨーク大会!? ■MMA Unleashed

    2013-03-15 12:10  
    105pt
    法の抜け道? ずっと前からUFCニューヨーク大会は開催可能だった!?
    毎年恒例、ニューヨーク州議会でのMMA解禁法案の行方が報じられる時期となった。今年は、これまでMMA反対派の急先鋒だったボブ・ライリー議員、多数派リーダーのロン・カネストラリ議員という有力者の引退もあり、また上院の多数派リーダー、ジョー・モレーレ議員がMMA解禁法案の発起人になることを発表するなど、これまでになく法案通過への機運が高まっている。
    ニューヨーク州でMMA禁止法が成立したのは1997年のこと、ズッファではMMA解禁のロビー活動を2008年から継続して行なってきた。そして2010年以来、MMA解禁法案は各種の小委員会や州議会上院を賛成多数で通過している。今年もすでに62票中、賛成47票で上院を通過した。しかし問題は、法案は最終的に下院を通過し、知事の署名をうけてようやくに発効するのであるが、これまで一度も、下院
  • マーク・ハントのかっこ良さ!! ■大沢ケンジの日本格闘技化計画

    2013-03-14 13:05  
    105pt
     3月3日のUFC JAPANは日本人がたくさん出たし、セミファイナルとメインがもの凄い試合だったので、自分のコラムを読むような格闘技好きの皆さんはいろいろなところでUFC JAPAN に関する記事を目にする事が多いことでしょう。それでも自分はこのいあだのUFC JAPANについては語りたいので語らせてもらいます。
    本当にセミとメインの2試合は、男を語る上でわざわざ言葉等は必要がない。この試合を見ておけば男らしさというものがわかるだろう、という試合だった。
    とくに、メインのシウバvsスタンの昭和の漫画のような打ち合いは、勝ったシウバはもちろんのこと、負けたスタンもわざわざシウバの得意な距離で打ち合う男気を見せて二人とも最高に痺れた。だが、自分的には試合を見終わったときに俺はこんな男になりたかったんだ〜と思わせてくれたマーク・ハントは、前日計量から試合が終わってすぐのケージ内でのインタビューまで、最初から最後まで男気たっぷりで、自分のMMAの歴史の中でも一番だった。 
  • 【Dropkick3月18日発売】表紙はヴァンダレイ!UFC JAPAN大特集、獣神×博多大吉!!

    2013-03-12 14:22  
    表紙は帰ってきた我らが誇り、ヴァンダレイ・シウバ!!  UFC日本大会を通して「格闘技カルチャーの行方」を徹底特集! 定価1000円(税込)ポッキリで3月18日(月)発売です!
    ☆これでレスリング五輪競技排除問題のすべてがわかる!
    『1976年のアントニオ猪木』『日本レスリングの物語』の著者が解き明かす
    レスリングとオリンピック まだらのルーツ
     柳澤健 2万字インタビュー
    「五輪のレスリング排除問題の本質は
    騎馬遊牧民と西ヨーロッパの3000年にも及ぶ対立にあるんです」
    ☆PRIDEの遺産か、呪いか――。
    煽りV アーティストと若手論壇の論客による
    「エヴァンゲリオンとオザケンと煽りV論」
    佐藤大輔×速水健朗 
    「俺は要するにPRIDEを引きずった人と言われるのがいま一番しんどくて」
    ☆誇りと歩んだゼロゼロ年代――
    夢見る書評家が恐れ多くも芥川賞作家と語り合う「90年代~PRIDE絶頂期
  • 【全文公開】3.9『U-SPIRITS』で見た金原vs近藤という“実験”の現代性■橋本宗洋

    2013-03-12 13:09  
     3月になって、興行における観客の存在、その大切さをあらためて噛みしめている。試合がおもしろいかどうかが興行のすべてじゃないってことだ。満員の客席、そこにいるファンの気持ちが一体になることで、興行の充実度はとてつもなく高まる。
     3.3UFC日本大会が、まさにその好例。3月9日の金原弘光主催興行『U-SPIRITS again』もそうだった。DEEP佐伯代表いわく「世界一の格闘技会場」である後楽園ホールに集まったファンは、UWFを見て育った“同窓生”だ。みんな思い出を共有している。前回もそうだったが、第一試合開始前に会場はほぼ満員。それがなぜかも、みんなわかってたはずだ。
     U系団体恒例の全選手入場式が見たかったのだ。UWFメインテーマね合わせて手拍子やりたかった。
     どの試合にも背景があって、それを観客もわかって見ている。ハンス・ナイマンは53歳、身体も動きも全盛期よりは衰えているけど、
  • 【全文公開】ブライアン・スタンの負けの美学■MMA Unleashed

    2013-03-07 13:52  
    大盛況に終わったUFC Japan 2013大会、多くの米MMAメディアもラスト2試合にはアドレナリンが上がったようで、「ヴァンダレイ・シウバ vs. ブライアン・スタン」は年間最高試合クラス、とくに1Rは史上最高ラウンドだったなどと興奮気味に書き立てていた。この大会をライブ中継した米Fuel TVも、開局以来これまでの最高視聴率のほぼ2倍の値をたたき出し、局内がお祭り騒ぎ状態になっていると報じられている。
    今回は、一夜・二夜あけて、米MMAメディアが少し冷静な頭でこの大会をどう報じているかを眺めてみたい。話題はもっぱら、シウバの去就に集中していたように思う。また、われわれの目にはあっぱれな負けっぷりにも見えたスタンの「負けの美学」について、米国でどのように報じているかを紹介してみたいと思う。
    (MMA Mania)
    あまり気は進まなくとも、パンチドランカー症について話さないといけないとき