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記事 23件
  • マーク・コールマンの終わらない戦い■MMA Unleashed

    2015-04-16 19:01  
    55pt
    Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム。今回は感染症と股関節のケガで寝たきり状態の「マーク・コールマンの現状」……。

    マーク・ザ・ハンマー・コールマン(50)は、1991年オハイオ州立大学時代にNCAAディビジョン1で優勝、1992年にはバルセロナ五輪に出場、その後転身したMMAの世界では、創世記のグラウンド・アンド・パウンド戦法のパイオニアとして、UFC初代ヘビー級王座を獲得、PRIDE GP 2000で優勝するなど、輝かしい実績を残した。股関節置換が必要となったのは、長年の激闘の代価だ。
    「股関節置換手術を受けたのは2年前だ。当初はうまくいったかに思えたが、だんだん具合が悪くなってきた」(コールマン)
    2014年初頭に撮影された「ジ・アルティメット・ファイター19:チーム・エドガー対チーム・ペン」(TUF19)に、コールマンはBJペンチームのレスリングコーチとして出演、はつらつとした姿を見せていたのだが、撮影が終わって自宅に戻った頃から、関節がしきりに外れてしまうようになったという。
     
  • “四天王プロレス”の光と影――三沢光晴■小佐野景浩のプロレス歴史発見

    2015-04-16 17:46  
    77pt
    プロレスラーの壮絶な生き様を語るコラムが大好評! 元『週刊ゴング』編集長小佐野景浩の「プロレス歴史発見」――。今回取り上げるのは「三沢光晴」!! 全日本プロレス系の話題のたびに、いい話がこぼれ落ちてくる三沢光晴。プロレスがますます好きになる小佐野節を今回も堪能してください! イラストレーター・アカツキ@buchosenさんによる昭和プロレスあるある4コマ漫画「味のプロレス」出張版付きでお届けします! 4月度更新記事一覧! レイザーラモンRG、柳澤健「レスリングのルーツ」、太田章「フォックスキャッチャーの時代」などが読める!http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/201504
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    ①スターダム世IV虎vs安川惡斗は不穏試合ではない!!
    ②北原光騎が天龍引退に万感の思いを込めて「佐山シューティング、天龍同盟、SWS……」
    ③ビル・ロビンソン最後の弟子・鈴木秀樹「プロフェッショナルレスリングを大いに語る」
    ④Uと馬場を支えた黒衣の絵描き! 更級四郎 キミは「ほとんどのジョーク」をおぼえてるか?
    ⑤ご意見番・小原道由が世IV虎vs安川惡斗をぶった斬る!
    ⑥高校球児がアメリカに渡りUFCを目指すまで〜松田干城のボストン生活〜
    ⑦小佐野景浩×安西伸一 『ゴング』×『週プロ』天龍番だった男たち
    ⑧インディの聖地・新木場1stリングとは何か? 管理人を直撃!
    ⑨達人は実在する! 日本最後の幻想・柳龍拳ロングインタビュー
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    ――今回のテーマは「三沢光晴」でお願いします! 
    小佐野 わかりました。三沢との出会いから話すと、私は80年から『ゴング』でアルバイトを始めたんだけど、月刊誌だからそんなに取材は必要なかったこともあって、若手レスラーたちと喋る機会はなかったんです。三沢は81年の春に全日本プロレスに入団したんだけど、初めて喋ったのは84年の1月。
    ――だいぶあとになるんですね。
    小佐野 日本テレビで番組対抗のかくし芸大会ってあったでしょ。
    ――鶴田さんが白雪姫に扮したりするやつですね(笑)。
    小佐野 そこで全日本チームが優勝かなんかして、副賞としてグアム旅行を獲得したんですよ。そこでグアム特訓をやると。『ゴング』は月刊誌だけど、記者を派遣することになって、ボクが行くことになったんです。そのときに越中(詩郎)さん、冬木(弘道)さん、(ターザン)後藤くんがいて。そこで三沢、川田(利明)と話す機会ができたんです。
    ――しかし、副賞でそんなに大人数を連れていけるんですね。さすが当時のテレビは予算があるなあ(笑)。
    小佐野 天龍(源一郎)さんくらいかな、来なかったのは。ほぼ全員参加ですよ。とはいっても、グアムでも三沢とそこまで話し込んだわけじゃないんだけどね。
    ――あの当時、若手プロレスラー三沢光晴にはどんな評判があったんですか?
    小佐野 三沢は前年の札幌大会でルー・テーズ杯の決勝を越中さんと争っていたけど、キャリア的には下から2番目。川田が一番下で、その次が三沢、3番目が後藤だったから。でも、メキシコ遠征の大抜擢を受けたくらいだから、評価は高かったんですよ。
    ――メキシコ遠征というのは“大抜擢”になるんですか?
    小佐野 というか、海外に行けることが凄いんです。81年8月にデビューして、2年半の84年3月に海外に行けるなんて昔の全日本ではありえないもん。だって大仁田(厚)さんや渕(正信)さんは海外遠征までに6年以上かかってるし。
    ――新日本と違って、全日本の海外遠征のあり方は違うんですかね。
    小佐野 まず全日本には若手同士が切磋琢磨するような状況はなかった。新日本の前座はヤングライオンという若手同士の闘いがあったけど、全日本は単なる“前座”。というのは、全日本には日本プロレスから流れてきたベテランレスラーがいっぱいいたから。
    ――あー、なるほど。
    小佐野 そうするとキャリアに差のある選手の闘いになる。三羽烏と言われた渕、大仁田、ハル薗田にしても、伊藤正男さんや桜田さん相手に5~6年近く、ひたすらやられ続けるというね。同期同士で競って上を目指すという世界ではないんだから。三沢と一緒にメキシコ遠征が決まった越中さんも、三沢の3年先輩だからね。
    ――そう考えると三沢さんは大抜擢ですね。
    小佐野 三羽烏がようやく海外に出て、越中さんだけが残って、後藤が入ってきた1年後に三沢が入門してきた。その81年に国際プロレスが潰れて、冬木さんとアポロ菅原さんがやってきた。そのとき全日本の現場監督が佐藤昭雄さんに変わって、全日本の前座の路線が変わったんです。
    ――どう変わったんですか?
    小佐野 佐藤昭雄さんは17歳で日本プロレスに入ったんだけど、日プロにも若手同士で切磋琢磨する環境はなかった。自分がそうだったから、よけいに若い者同士で競わせたかったんですよね。で、82年に川田も入ってきて、なんとなく全日本の若手が揃ってきた。そこで佐藤さんは、それまでボディスラムやドロップキックしかやっちゃいけない若手にそれぞれ個性を見つけてあげて「おまえはこうしたほうがいい」と教え始めたんです。
    ――前座に“革命”が起きたんですね。
    小佐野 あの頃の新日本の前座は髙田延彦vs山崎一夫が注目されていた時期だったと思うんだけど。全日本では越中vs三沢が名物カードになった。デビュー間もない三沢がバンバン飛んでいたしね。なぜそれが許されたというと、現場監督の佐藤さんが、若手の技を嫌がらずに受けてあげていたから。
    ――現場監督自ら身体を張ったら、ほかのベテランレスラーも従わないといけないですね。
    小佐野 そうそう。ブッカーの佐藤さんが受けるんなら、ほかの選手も受けないといけない。だから若手を伸び伸びと育てられたわけ。ただ、佐藤さんも古い世界の人間だから、やたらと大技を使うことは許されない。「なぜその技を使うのか?」ということを噛み砕いてプロレスを教えていたんですよね。
    ――海外に行かせたのは、より伸び伸びと育てられるからですか?
    小佐野 それもあるけど、当時は海外という“空白期間”を経ないとメインイベンターになれない。下から這い上がっていくなんて当時はありえなかったから。だから佐藤さんにとってみれば、三沢光晴というのはひとつの“実験台”だったんです。キャリア3年でも、こうやれば上に行けるんだというプロレスラーを作りたかったんです。三沢にはそれだけの素質があるし、前座にこのままいて負け癖がついてイメージも悪くなる前に海外に行かせてあげたいと。そのあと2代目タイガーマスクになったのは馬場さんの考えだけどね。
    ――メキシコに渡った三沢さんはすぐに2代目タイガーマスクとして帰国しますよね。
    小佐野 越中さんと2人でメキシコに渡り、サムライ・シローとカミカゼ・ミサワになった。メキシコに行ったのは3月で、7月頭には馬場さんからメキシコに電話があって。電話を受けたのは越中さんだったのかな。「三沢を日本に帰してくれ」と。それが2代目タイガーマスクの誕生です。
    ――タイガーマスクありきのメキシコ遠征ではなかったんですね。
    小佐野 馬場さんは本当は佐山タイガーを全日本に上げようとしたけど、ギャラが高いと。そのときに全日本と提携していたジャパンプロレスの大塚(直樹)さんが「梶原(一騎)先生と交渉はできますよ。タイガーマスクの中身に入る選手はいますか?」と。そこで馬場さんの頭に浮かんだのは三沢光晴だった。
    ――2代目タイガーマスクは、まず“器”ありきのプロジェクトだったんですね。
    小佐野 それだけ馬場さんが三沢光晴の実力を買っていたわけですよね。若手の頃から受け身は凄くて、三沢の受け身は音だけでわかると言われてましたから。受け身の音を聞いた馬場さんが「あれ、三沢だろ」って言うくらいで。
    ――そこまで違うんですか!(笑)。
    小佐野 うん、三沢の受け身は音がバラけない。そもそも全日本出身の選手は「受け身の音だけで顔を見なくても全日本出身かどうかわかる」って言いますからね。天龍さんも2000年に全日本に戻ったとき、05年にノアに上がったときに「全日本の受け身の音だ!」って感じたそうだから。秋山準も全日本の受け身の音にこだわりを持ってますよ。
    ――そこまで徹底的に受け身を練習するんですね。しかし、メキシコに取り残された越中さんも複雑ですよねぇ。
    小佐野 翌年の夏には新日本に移籍しちゃうんだけど。三沢が売り出されたことが悔しいというよりは、メキシコに一人取り残されてしまった。ほっぽり出されてしまったことが大きな理由になったと思う。
    ――全日本の海外遠征って“放置主義”ですよね。
    小佐野 あの時代は全員放置ですね。ジャンボ鶴田以外は、天龍さんもファンクスに面倒見てもらったのは初めだけで、あとは放置。天龍さんはジョージアでブッカーのオレイ・アンダーソンとぶつかって1ヵ月試合から干されたりしてたからね。飯が食えない(笑)。
    ――天龍さんクラスで放置って凄いですねぇ。
    小佐野 それは教育方針というか、馬場さんの中には「レスラーは自分で食っていくもんだ」という考えがあったんでしょうね。馬場さんがアメリカでそうやって稼いでいたからかもしれないけど。評判が良ければ日本に戻すという感じで、ビジネスライクだったんですよね。
    ――馬場さん、シビアですね。
    小佐野 取り残された越中さんとすれば、全日本は俺を必要としていないけど、新日本は必要としてくれる。移籍したのはそういうことだと思うんですよ。
    ――当時としては若手が移籍するのは珍しいですよね。
    小佐野 それに越中さんは馬場さんの付き人だったんだから。で、三沢は帰国して2代目タイガーマスクとしてのお披露目をしたあと、越中さんへの日本食を持って、またメキシコに戻ってるんですよ。それは対戦相手を探す目的もあったんです。自分の手の合う相手を見つけにね。作/アカツキ
    ――しかし、キャリア3年で2代目タイガーマスクってハードルが高いですよね。
    小佐野 それに初代タイガーと比べて身体が大きいじゃない。そうすると空中殺法が綺麗じゃないというか。三沢も士道館の添野館長のところに習いに行ったけど、ついにローリングソバットはマスターできなかった。スピンキックはできたけど。
    ――三沢タイガーはローリングソバットはやりませんでしたね。
    小佐野 川田はできたんですよ。川田は三沢のトレーニングパートナーとして一緒に士道館に通っていてね。身体の小さい川田のほうがいろいろとおぼえちゃうわけです。あの頃の川田は三沢より細かったから。
    ――2代目は川田さんでもよかったんですかね?(笑)。
    小佐野 2代目タイガーは初代より身体が大きくてヘビー級で対応できるという触れ込みだったんだけど。まず初代の動きができることが大前提でしょ? 初代の動きだけをさせるなら川田のほうがよかったんだよね。で、川田は習った動きを得意気に見せてくれるんですよ(笑)。
    ――ハハハハハハ! 川田さんらしいですね(笑)。
    小佐野 「こんなことできるんですよ!」って。馬場さんは「……リング上ではやるなよ」と注意していたけど(笑)。
    ――せっかくの2代目タイガーが台なしになりますよね(笑)。
    小佐野 初代の動きを真似しなきゃいけないのは大変だったと思う。三沢と仲良くなったのはタイガーになったあとなんだけど、ファンにサインを書いても「俺じゃねえしなあ」って感じでね。
     
  • 『ワイルド・スピード SKY MISSION』■高橋ターヤンのバトル映画地獄編

    2015-04-16 17:39  
    33pt
    映画ライターで北米MMA事情通の高橋ターヤンがプロレス格闘技関連の映画を紹介するコーナー。今回はロンダ・ラウジー出演の『ワイルド・スピード SKY MISSION』です!<a href=<アクションの大博覧会!シリーズ最強の敵を迎えた感動作『ワイルド・スピード SKY MISSION』>
    世界的大ヒットシリーズ『ワイルド・スピード』。4/17に公開となる最新作『ワイルド・スピード SKY MISSION』は、その集大成とも言える作品だ。
    ヨーロッパで暗躍していたオーウェン・ショウの犯罪組織を壊滅させた、ドミニクとその仲間たち。記憶を失ってショウの組織に所属していた恋人レティを取り戻し、ロサンゼルスで平穏な日々を送ろうとしたドミニクたちの元に東京から電話が入る。電話の主はデッカード・ショウ。オーウェンの兄であるデッカードは、ドミニクの仲間であるハンを殺害。さらにドミニクとその仲間たちに執拗な攻撃を仕掛け始める。弟の復讐に燃えるデッカードと、仲間の復讐に燃えるドミニク。両者の対決はアブダビ、そしてロサンゼルスを舞台に激しさを増していく……。 
  • “復活”川尻達也今年で37歳インタビュー「いまの若いモンは……(ドン!)」

    2015-04-13 11:48  
    56pt
    3度目の網膜剥離を乗り越えて6月20日のUFCドイツ大会で復帰する川尻達也インタビュー。手術前のインタビュー(http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar575950)から半年……UFC参戦を自らの格闘技人生の最終コーナーを位置づける川ちゃんに1年ぶりの試合をどう捉えているのか。(聞き手/ジャン斉藤)4月度更新記事一覧! レイザーラモンRG、柳澤健「レスリングのルーツ」、太田章「フォックスキャッチャーの時代」などが読める!http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/201504■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
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    ①スターダム世IV虎vs安川惡斗は不穏試合ではない!!

    ②北原光騎が天龍引退に万感の思いを込めて「佐山シューティング、天龍同盟、SWS……」

    ③ビル・ロビンソン最後の弟子・鈴木秀樹「プロフェッショナルレスリングを大いに語る」

    ④Uと馬場を支えた黒衣の絵描き! 更級四郎 キミは「ほとんどのジョーク」をおぼえてるか?

    ⑤ご意見番・小原道由が世IV虎vs安川惡斗をぶった斬る!

    ⑥高校球児がアメリカに渡りUFCを目指すまで〜松田干城のボストン生活〜

    ⑦小佐野景浩×安西伸一 『ゴング』×『週プロ』天龍番だった男たち

    ⑧インディの聖地・新木場1stリングとは何か? 管理人を直撃!

    ⑨達人は実在する! 日本最後の幻想・柳龍拳ロングインタビュー
    ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■――川尻さんが試合から遠ざかってるあいだUFCでいろいろと動きがありました。とくにドーピング問題は大激震です。
    川尻 いまに始まったことではなく、昔から「みんなドーピングしている」と言われてましたよね。そんなに実感はなかったんですけど、最近のニュースやドーピング関係の本とか読むとホントやってたんだなって。大沢(ケンジ)さんがここのインタビューで取り上げていた『シークレットレース』を読んだら、ドーピングしないほうがバカなんなじゃないかっていう世界もあるわけですし。 
    ――MMAの世界でも、アメリカやブラジルの選手は感覚が違うんですかね。
    川尻 そうなんでしょうね。ボクらがリポビタンDを飲む感覚みたいなもんで(笑)。
    ――「元気がないから飲むか!」みたいな(笑)。
    川尻 シウバもやっていたわけじゃないですか。
    ――ええと、どっちのシウバですかね(笑)。アンデウソンもあの大ケガから1年で復帰するとか信じがたかったわけですけど……。
    川尻 大沢さんも同じケガして復帰までもっと時間がかかってますからね。ヴァンダレイ・シウバも検査に引っかかってますけど、発覚したのはたまたまじゃなくて、ずっとやってますよね?(笑)。
    ――PRIDEラスベガス大会のときの身体の萎み方はちょっとビックリしましたねぇ。アスレチックコミッションのチェックが入るとこうも違うのかなと……。
    川尻 昔カミプロでヴァンダレイとインリン様の対談があったじゃないですか。そのときヴァンダレイは誰かのセコンドで来日してて試合はなかったんですけど。ヴァンダレイが服を脱いで上半身裸になったときの写真を見て驚きましたよ。オフのときとはいえ、弛んだオッサンの身体なんだって(笑)。
    ――“魔法”が解けてたんですかねぇ。
    川尻 そういう中で戦うしかないんだなって覚悟はありましたけど。成長ホルモン剤みたいなものを使えば、いつもより練習はいっぱいできますし。
    ――やっぱり疲労回復の面が大きいんですね。
    川尻 たとえば1日朝昼夜の3部練をやったら、回復するまでに1日2日は要しますけど、それが半日で回復できるならメチャクチャ強くなりますよ。何もやっていない日本人とはそういう積み重ねの差が出てるんだろうなって。大沢さんも言ってましたけど、そんな中でも日本人はよく闘ってきてますよね。ナチュラルの中でやったらUFCのチャンピオンになってたんじゃないかなって(笑)。
    ――過去の戦績はリセットしてもらいたいですよ。桜庭和志vsヴァンダレイ・シウバもすべてノーカン!(笑)。
    川尻 日本人でも誰かドーピングやってくれないかなって。俺も引退したらやってみたいですよ。ドーピングすればこんだけに違うんだ……って実感がないから。
    ――どれくらい効果が実感してみたい(笑)。
    川尻 トレーナーの山田(武士)さんもメチャクチャ練習してるからやってくれないかなって(笑)。
    ――日本人で疑惑のある選手って聞いたことあります?
    川尻 聞いたことないですけど。◯◯◯◯くらいじゃないですかね。
    ――MMAはもうやってないですけど、皆さんその選手の名前を挙げますね(笑)。
    川尻 日本人でやる人はほとんどいないですけど、日本はできる環境にはありますからね。イベントもチェック機能がないじゃないですか。
    ――ちなみに川尻さんの復帰戦は、規制強化される前の6月なんですよね。新ルール導入は7月からで。このインタビューの続きと、レーザーラモンRG、柳澤健、映画『フォックスキャッチャー』、更級四郎×ターザン山本、三沢光晴物語、雀鬼・桜井章一の記事が読めるお得な「8万字オーバー記事詰め合わせ」はコチラです!  
  • プロレスラーの海外遠征■小原道由のクレイジートーク

    2015-04-10 00:42  
    56pt
    元・新日本プロレスの“狂犬”小原道由が吠えまくる連載インタビュー第3回。今回は海外遠征時代の思い出……道場破りも受けて立っていました!■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
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    ①スターダム世IV虎vs安川惡斗は不穏試合ではない!!

    ②北原光騎が天龍引退に万感の思いを込めて「佐山シューティング、天龍同盟、SWS……」

    ③ビル・ロビンソン最後の弟子・鈴木秀樹「プロフェッショナルレスリングを大いに語る」

    ④Uと馬場を支えた黒衣の絵描き! 更級四郎 キミは「ほとんどのジョーク」をおぼえてるか?

    ⑤ご意見番・小原道由が世IV虎vs安川惡斗をぶった斬る!

    ⑥高校球児がアメリカに渡りUFCを目指すまで〜松田干城のボストン生活〜

    ⑦小佐野景浩×安西伸一 『ゴング』×『週プロ』天龍番だった男たち

    ⑧インディの聖地・新木場1stリングとは何か? 管理人を直撃!

    ⑨達人は実在する! 日本最後の幻想・柳龍拳ロングインタビュー
    ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■――今日は「プロレスラーの海外遠征」についておうかがいしますが、新日本若手時代の小原さんのヨーロッパ遠征はどうやって決まったんですか?
    小原 ヤングライオン杯で優勝してイギリス遠征という流れだったんですけど。ボクらの時代はヤングライオンの人数が少なかったんでワンナイトトーナメントだったんですよ(笑)。
    ――総当りのリーグ戦ではなかったんですね。
    小原 2試合やったのかな。あのときは新日本に入って2年目くらいで。ボクは身体ができていたこともあってデビューが早かったんですよね。4月に入って6月中旬くらいにはデビューしてましたから。
    ――かなり早いですよね。
    小原 でも、べつに海外修行に行きたい気持ちはなかったんですけどね(苦笑)。結局レスラーは会社の命令に従うだけですから。
    ――行き先の候補はイギリス以外にあったんですか?
    小原 当時はアメリカという選択はなかったですよね。WCWとWWEが牛耳ちゃってて、若い選手がそういった大きいところで試合はできないじゃないですか。
    ――カナダのカルガリーはどうだったんですか?
    小原 あの頃はもうダメだったみたいですね。佐々木(健介)さんがカルガリーがいた頃はまだなんとかなったんですけど。あとはメキシコやヨーロッパしかなかったんですよ。メキシコはスタイル的に合わなかったんで、それでイギリスに決まったと思うんですけど。プロレスの世界ってアバウトじゃないですか。段取りっていうものがないんですよ。こっちは初めてイギリスに行くし、英語も喋れないのに、ただチケットを渡して「行ってこい!」ですからね(笑)。
    ――ハハハハハハ! 海外に出ているあいだ給料は出るんですか?
    小原 いや、出ないですよ。現地で試合をして稼ぐんですけど。
    ――それだと生活するのが大変じゃないですか?
    小原 イギリスに行く前に送別会をやってもらったんですけど、餞別が凄かったんですよ。全部で300万円くらい。
    ――ファッ!? 餞別だけでそんなに!
    小原 送別会だけじゃなくて、いろんなところに挨拶して回ったらそれくらいの金額になったんですよ。あの頃はまだバブルが弾ける前で世間の景気がよかったですから。会場で誰かに挨拶すると5万円くらいポンとくれましたからね。このインタビューの続きと、レーザーラモンRG、柳澤健、映画『フォックスキャッチャー』、更級四郎×ターザン山本、三沢光晴物語、川尻達也、雀鬼・桜井章一の記事が読めるお得な「8万字オーバー記事詰め合わせ」はコチラです!  
  • WWEはロンダ・ラウジーをどうしたいのか■MMA Unleashed

    2015-04-10 00:33  
    33pt
    Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム。今回はWWE年間最大イベント「レッスルマニア」に登場したロンダ・ラウジーについて!

    2015年3月29日、カリフォルニア州サンタクララのリーバイス・スタジアムで開催された「レッスルマニア31」のメインイベント前に、ロンダ・ラウジーが登場し、HHHに腰投げ、ステファニー・マクマホンにスタンディングのアームロックを決める大立ち回りを演じた。おおざっぱな流れは次の通りである。

    (ステファニーとHHHが、ザ・ロックといがみ合う。怒ったステファニーがロックに張り手。ステファニーをにらみつけるロック)

    【ステファニー】さあどうするの、ロック? 女を殴る気? 私のリングで私を殴る気?さあ、ここから出て行きなさい!

    (ロック、いったんリングから降りる。退場しようとしてふと思い返したように振り返り、最前列で観戦中のロンダ・ラウジーのところにいく。ロックにうながされ、バリケードを飛び越えてロンダがリングイン)

    【ロック】ステフ、ロック様は女性をなぐったりしない。でも、ロック様の友達には、喜んで女性を殴る人がいるんだ。

    【ステファニー】ロック、あなたは私とロンダも友達だっていうことを知らないの? 私はロンダ・ラウジーの大ファン。そしてロンダも私の大ファン。ロンダ、ロックなんかに洗脳されて、レッスルマニアで大暴れすればよいとでも思っているんじゃないの? バカらしい。ロンダはたしかに、丸腰なら世界最強の女性。オクタゴンの女王。MMAの世界なら、私だってロンダに楯突いたりしない。でもここは四角いリング。私の四角いリング。だからロンダ、ほかの小市民たちと同じように客席でレッスルマニアを楽しむつもりがないのなら、私のリングから出て行きなさい。いますぐに!

    【ロンダ】わかっていないようね。私が足を踏み入れた以上、このリングはもう私のもの。どうしても出て行けというのなら、力でやってみれば?
     
  • 格闘技ぶらり途中下車〜八王子珍道中〜■MMAオレンジ色の手帖

    2015-04-10 00:22  
    33pt
    格闘技ブログ「MMA THE ORANGE」の管理人オレンジがディープなエピソードをお届けする「MMAオレンジ色の手帖」! 今回は八王子グルメ&格闘技興行レポート都内の桜はちらほら散り始めましたが、4月の格闘技界はまだまだ花盛り。UFCでは堀口恭司がフライ級チャンピオンシップに挑めば、修斗新宿FACE大会は発売1週間足らずでチケットがソールドアウト。まさにこれから見頃を迎えます。その中で一風変わったイベントが開催されたのをご存知でしょうか。それは「TTF CHALLENGE 04」と「DEEP八王子超人祭り!」の合同興行。長南亮が主催して質の高い玄人好みのマッチメイクで人気を博している「TTF」と八王子を拠点にバラエティー豊かなラインナップを揃える「超人祭り」。水と油? 無鉄砲な鉄砲? 生まれも育ちも大きく違う大会がまさかのコラボレーション。トータル23試合が用意され、案の定悲喜こもごもの感情が交差するロングラン興行になったではありませんか。そこで今回のMMAオレンジ色の手帖は八王子界隈で行われたこの局地的な格闘技イベントを大特集。試合内容はそこそこに好事家が好きそうなエピソードをいつも通りにゆるく綴っていきます。題して「格闘技ぶらり途中下車〜八王子珍道中〜」! 今宵も電波と充電の続く限りよろしくお願いします。まず最初に触れておきたいのは会場となったエスフォルタアリーナ八王子。初めて耳にした方も多いと思いますが、それもそのはず昨年の11月にオープンしたばかりの八王子市の総合体育館です。しかし、市の施設と侮る事なかれ。外観も内装もショッピングセンターや美術館かと思うほどキレイな建物。施設内にはボルダリングの設備やフットサルコート、ヨガなどを行うスタジオ、託児所まで設置される充実ぶり。モテるための要素満載じゃありませんか。中目黒や恵比寿あたりにあっても何ら不思議ではありません。しかも、試合が行われたメインアリーナはとにかく広い!多摩地区最大をうたっているだけあって、なんとバスケットコートが3面も取れるほどの広さを誇ります。2階~3階に設置された観客席だけでも2000席もあるというから横浜文化体育館や大田区総合体育館レベル。知らないうちにとんでもないハコができたものです。新たな格闘技の聖地誕生かと期待が高まりましたが、気になるのは都心からのアクセス。最寄の京王高尾線の狭間駅は高尾山の一歩手前ですよ……。新宿駅から50分、東京駅からだと1時間オーバー…。電車の本数も1時間5〜6本と少なく、今大会終了後に終電で帰宅したという大会スタッフもいたというから気軽に開催するわけにはいかないのでしょう。そんな狭山駅には開場1時間前の昼12時に到着。ロングラン興行を覚悟して早速の腹ごなしへと向かいました。手早く済ますには会場近くのイトーヨーカドーに入れば済みますが、せっかくなので狭山グルメ? 高尾グルメ? を満喫すべく地元のお店を探してみることに。「孤独のグルメ」の井之頭五郎ばりの嗅覚を効かせて会場と逆方向に歩くことしばらく。あたりは格式ある民家ばかりで不安は募る一方。突如「抜刀術」の看板が出現した時にはさすがに昼食を諦めかけました。それでも根気よく歩き続けると15分くらいで大きめの街道沿いにチラホラとお店を発見。ステーキのげん、すた丼などに食指が伸びましたが、ここは徹底して「地元」に拘りましょう。本格的な店構えの中華料理店「典代婁」に思い切って突撃してみることに…。気さくなご夫婦で営んでいるいかにも街の中華屋の雰囲気ですが、味は混じりっ気なしの超本格派。メニューの先頭に書いてあった麻婆豆腐は山椒の効きっぷりがハンパじゃありません。独特の爽やかな風味が鼻と口を通って脳に直撃!追撃のパウンドとばかりにラー油の濃厚な辛さがジワジワと効いてきます。豆腐の触感や大豆の味わい、程よい辛さといい、全てが絶妙のバランス。都心でもここまで本格的な麻婆豆腐は味わえないですよ。挟間の麻婆豆腐恐るべし…。それもそのはず、帰宅後に食べログをチェックするとなんと3.41という高得点!思わず納得です。その他にも麺類、飯類、一品料理に点心とバラエティー豊かなメニューが並んでいるので、次回の狭間大会の時にはマストでしょう。 
  • プロレスラーと柔術のスパー!■二階堂綾乃のオールラウンダーAYANO

    2015-04-05 23:34  
    33pt
    新日本プロレスの選手イラストを描いてキャッキャしていたプオタ女子・二階堂綾乃がいつのまにかMMAジムに通いだし、試合出場を目論む模様をイラストレポートすることになった当コーナー。今回はプロレスラーと柔術スパーをしてみたところ……
    先日KUSHIDA選手のブログをチェックしていたら、柔術を練習したという内容の記事を見つけました。ライガーさん、中邑選手が柔術をやっているのは知っていましたが、KUSHIDA選手も柔術をやっていたんですね。
    しかも練習をした柔術ジムは「カルペディエム」。
    知っているぞ。あの、青山とか広尾とかおしゃれな場所にあるおしゃれなジムですな。棚橋選手が愛読していることでおなじみ、37.5歳の男性のためのファッション雑誌「OCEANS」に載るほどファッショナブルで、しかもWEBサイトのデザインもおしゃれなうえ、英語とフランス語対応の電話番号まで備えているという、おしゃれの極み
  • レイザーラモンRGインタビュー「ラッスンゴレライから考える世Ⅳ虎vs安川惡斗」

    2015-04-03 09:46  
    76pt
    「〇〇あるある早く言いたい」ネタなどでおなじみのお笑い芸人レイザーラモンRGだが、ゼロゼロ年代中盤のプロレスファンからすれば、伝説のプロレス団体『ハッスル』“陰の主役”としてハードな受け身を取るプロレスラーとしての姿が懐かしい。先日、その『ハッスル』で共に笑いと涙を振りまいてきた安生洋二が引退。その引退興行にRGがサプライズ登場して「Uインターあるある」を披露したが、感動と興奮冷めやらぬその翌日――RGに『ハッスル』の思い出と、プロレス者としては黙っていられないあの話題、世Ⅳ虎vs安川惡斗を見立てていただきました! 早く言いたい!! 
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    非会員でも購入できる大好評インタビュー詰め合わせセット! par14は大好評インタビュー9本、8万字オーバーで540円!!  試し読みも可能です! http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar760930

    ①スターダム世IV虎vs安川惡斗は不穏試合ではない!!

    ②北原光騎が天龍引退に万感の思いを込めて「佐山シューティング、天龍同盟、SWS……」

    ③ビル・ロビンソン最後の弟子・鈴木秀樹「プロフェッショナルレスリングを大いに語る」

    ④Uと馬場を支えた黒衣の絵描き! 更級四郎 キミは「ほとんどのジョーク」をおぼえてるか?

    ⑤ご意見番・小原道由が世IV虎vs安川惡斗をぶった斬る!

    ⑥高校球児がアメリカに渡りUFCを目指すまで〜松田干城のボストン生活〜

    ⑦小佐野景浩×安西伸一 『ゴング』×『週プロ』天龍番だった男たち

    ⑧インディの聖地・新木場1stリングとは何か? 管理人を直撃!

    ⑨達人は実在する! 日本最後の幻想・柳龍拳ロングインタビュー
    ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■――本日はRGさんが「前田日明」として登場された安生洋二引退興行についてうかがいたいんですが、先日RGさんはツイッター上で女子プロレスの世Ⅳ虎vs安川惡斗戦に反応されてましたね。
    RG いやあ、これは女子プロレスにとっては大チャンスですよね。
    ――大チャンスですか!
    RG ボクたちはプロレス的な物の中に見え隠れする感情にワクワクしてきたじゃないですか。それはたとえば長州さんの「嚙ませ犬」発言や、新生UWF神社長の「大仁田さん、チケット持ってますか?」発言とか。
    ――その中の一つが「また来た!」ということなんですね。
    RG いますぐロッシー小川さん(スターダム代表)に会って「女子プロ、面白いですね!」って絶賛したいです。なんならスターダムのマッチメイク会議にも参加したいですよぉ!
    ――マッチメイカーRG、爆誕!
    RG ボクは立命館大学で学生プロレスをやってきて、そのサークルには一つ下の棚橋(弘至)も入っていたんですけど。大学のときからプロレス漬けの生活で、ビックマッチのときは京都から東京まで試合を観に行ったり、珍しい試合のビデオが手に入ったら皆で見て。もういろんなジャンルのプロレスを見まくってました。“プロレス予備校”に4年間通っていて、いろんなプロレスの科目を勉強してきたわけですよね。
    ――90年代は様々なプロレス格闘技が生まれた時期ですから、科目がドッと増えた時期でもありますよね。
    RG シルクロードじゃないけど、いろんなプロレス文化がファンのもとに向かってきてましたね。最初はみんな“猪木科”と“馬場科”。棚橋は“猪木科”が終わったあとに“藤波科”を進んで。僕とHGは“アメプロ科”を選択したわけですけど(笑)。当然女子プロレスも大好きで。いまだに1994年11月20日東京ドーム「憧夢超女大戦」のチケットを持ってますからね。観に行けなかったんですけど。
    ――全女最後の全盛期の頃ですね。
    RG あの頃はすべての興行を見に行くのに忙しくて。新日本の福岡ドームの『レスリングどんたく』前日に、福岡でJWPの興行があったんで前乗りしてJWPも見に行ったりしてましたよ。
    ――そんなRGさんからすると、スターダムの世Ⅳ虎vs安川戦は大チャンスだと。
    RG 久しぶりにいろんな人間から、あの試合について聞かれました。スポーツ新聞にも大きく載ったので、プロレスを最近見てない人たちからも反応があって。こうやって注目されることはチャンスだと思ってます。世Ⅳ虎選手は“平成のダンプ松本”になれるチャンスだし、安川選手もストーリーを作れるし、あの試合にはドラマがあった。プロレスを知らない人にしたら、どの団体が何をやってるかわからないけど、それってエジプトの象形文字がわかるときと一緒だと思うんですよ。何文字かわかるとズバババッてそこに書いてある意味がわかるようになるみたいな。
    ――知らない人にとって、取っ掛かりがあれば違ってくるんでしょうね。
    RG 「世Ⅳ虎」という解読方法を持ったら、世Ⅳ虎選手から、いまの女子プロレスの状況がズバババってわかるチャンスだと思うんですよね。試合がああなってしまった原因はどうあれ、これは女子プロの「ラッスンゴレライ」が出たわけですよ!
    ――ど、ど、どういう意味ですか!?(笑)。説明するまでもないですけど、ラッスンゴレライは最近大ブレイク中の「8.6秒バズーカー」の持ちネタですね。
    RG まず最近のお笑い界をざっくりと説明すると、「はねるのトびら」「M-1」「エンタの神様」というお笑いを支え続けてきたバラエティ番組が終わってしまい、「R-1」「THE MANZAI」「キングオブコント」はあるんですけど、そこでチャンピオンになったとはいえ簡単には売れない状況が続いてる中、馬鹿売れしたのがラッスンゴレライです。
    ――王道の売れ方ではないんですね。
    RG そこは「あったかいんだから〜♪」のクマムシでも良いんですけど。うまかったり、華があるからと言って世間に刺さるわけではないというのが、お笑い業界に18年にいてわかるんですよ。うまさや面白さだけでは世間に受けるかどうかはわからない。女子プロ界もかわいい選手、凄い試合をする選手はたくさんいるんでしょうけど、世間に刺さったのは、今回の試合だと思うんですよ。プロレス業界的には批判もされている試合ですけど、とにかく刺さってしまったんです。
    ――ラッスンゴレライもネット上では「つまらない」という声に溢れてますが、世間に刺さってますね。
    RG そこは関係ないんですよ。世の中って「面白い」「つまらない」だけじゃないんです。選ばれるのはそこだけじゃない。なぜいま世Ⅳ虎対安川戦をラッスンゴレライで例えたかと言うと、“プロレス予備校”で習ったことのひとつに「何か起きたらとにかく転がしていく」という教えがあるじゃないですか。これは“新日本プロレス科”で習ったことですけど。
    ――小川直也vs橋本真也の“1・4事変”も突発的に起こりましたけど、あの事件を転がしたから拡がっていきましたね。
    RG そうなんですよ。だってラッスンゴレライのおかげで、吉本興業の幕張、大宮、沼津などの各劇場が超満員になってますからね。
    ――ラッスンゴレライ効果で満員札止めですか!
    RG ラッスンゴレライを見るために劇場にたくさんのお客さんが詰めかけている。ラッスンゴレライをきっかけにして「あ、こんな芸人もいるんだ」「こんな場所でお笑い見れるんだ」って知ってもらえればいいんですよね。
    ――ボクも沼津に劇場があるなんて知りませんでした(笑)。
    RG そういうことなんですよ。これに近い話でいうと、昔キングコング(西野亮廣、梶原雄太)がキャーキャー騒がれてるとき、ボクたちは「ケッ! 俺たちのほうが面白いことやってるぞ!」って僻んでいたんです。でも、皆が妬んでる中、ケンドーコバヤシさんだけが、キングコングに「ありがとう。おまえたちがこんなにお客を呼んでくれるから、自分みたいな人間も劇場に出れるんだ……」って感謝の言葉をかけていたんですよ。
    ――なるほど。アンドレ・ザ・ジャイアントやリック・フレアーが出るからフルハウスになって、ほかのレスラーのギャラが上がるのと同じ論理ですね(笑)。
    RG そこはコバヤシさんもきっとプロレスに学んだことなんでしょうねぇ。だからラッスンゴレライを「面白くない」って言うのは簡単なんですよ。あと、ちょっと話が変わるかもしれませんが、テレビで「一発屋の収入がこんなに落ちました」って企画が嫌いなんです。一発屋って言って蔑む感じが嫌で。海外では「one-hit wonder」と言うんですけど、一発当てた偉い人って意味で。
    ――その人が一発当てたことによって業界も潤うからリスペクトしてるんですね。
    RG 『エンタの神様』に出てた「ですよ。」って芸人がいるんですけど。
    ――「あ〜い、とぅいまてぇ〜ん!」の「ですよ。」ですね。
    RG 「ですよ。」はいまメチャクチャ面白いんですよ。当時より大声でハイテンションで芸をやってて、それはまるでミル・マスカラスの必殺技クロスチョップのように「出たっ~!」って感じでお客さんが沸いてるんです。
    ――ロック様のピープルズエルボーじゃないですけど、やり続けることで説得力が増していきますね。
    RG 「one-hit wonder」は業界の功労者なんだから、ドシっと構えて売れなくなったからスタイル変えるんじゃなくて、演歌歌手のヒット曲みたいに大事にしてもらいたいです。それにトップで人気があり続けるがゆえに身に付くものもあって。WWEのジョン・シナなんかはまさにそんな感じじゃないですか。
    ――ポジションが選手や芸人を育てるんですね。
    RG だから、世Ⅳ虎選手はあの事件を捨てることなく大事にしてもらいたいんですね。こうなったら北斗晶さんへの道もありえますからね。北斗さんをテレビで見ない日がありますか?
    ――ダンプ松本と北斗晶への2つの道が選べるレスラーってなかなかいないですね(笑)。このインタビューの続きと、柳澤健、映画『フォックスキャッチャー』、更級四郎×ターザン山本、三沢光晴物語、川尻達也、雀鬼・桜井章一の記事が読めるお得な「8万字オーバー記事詰め合わせ」はコチラです! 
     
  • 頭部への打撃の蓄積が、脳の容量と処理スピードを減少させることが判明■MMA Unleashed

    2015-04-03 09:33  
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    Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム。今回は「頭部ダメージの蓄積」の研究結果!
    頭部への打撃の蓄積が、脳の容量と処理スピードを減少させることが判明
    「クリーブランド・スタディ」中間報告より
    頭部への打撃の蓄積が認知症などのリスクを高めることは、これまでにフットボール選手などの遺体解剖結果などから医学的にも明らかになってきている。しかしながら、どの程度の打撃の蓄積が、どのようなメカニズムで、どの程度脳の構造や機能を変えうるかについての研究は、いまだ十分に行われていない。
    まさにこのような問題意識をもって、ラスベガスのクリーブランド・クリニックでは現在、長期研究プロジェクト「プロフェッショナルファイター脳健康調査」を実施している。このほど、研究が始まってから4年を経過したことをうけ、現時点までの途中経過報告が取りまとめられ、専門医学誌に掲載された。
    研究に参加しているのは、現役および引退したプロボクサーとプロMMAファイター、および比較参照グループの一般人、合計500人。うち、ボクシングかMMAのファイターライセンスを持つ18歳から44歳までの現役選手は101名で、この4年間に平均で10試合に出場している。