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記事 24件
  • RIZINアンバサダー蒼瀬くるみちゃん12000字インタビュー

    2024-09-09 00:00  
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    RIZINアンバサダー蒼瀬くるみさんインタビューです!(聞き手/ジャン斉藤)【1記事から購入できるバックナンバー】・セコンド大塚隆史が見た朝倉未来戦「蓮くんは五輪アスリート級の取り組み方だった」
    ・RIZINを実況したくてフジテレビをやめた男・鈴木芳彦アナウンサー
    ・和術慧舟會創始・西良典「総合格闘技がなかった時代の話をしよう」
    ・牛久、斎藤裕に勝ったフェザー級・裏最強!! ユータ&ロックは実在した!!


    ☆この記事はニコニコチャンネル停止中の7月24日にnoteに掲載されたものです
    ――コナー・マクレガー目当てにUFC303を現地観戦するはずがマクレガーがケガで欠場になってしまって。それでも予定どおりアメリカには行かれるんですよね。
    くるみ 明日から行ってきます!!(笑)。航空券代はキャンセルできなくて55万円ぐらいかかっちゃうので……。
    ――55万円! 
    くるみ それだったら、もったいないからさすがに行こうかなと。向こうで友達と会う約束もしちゃってたんで。
    ――ちなみにUFC303のチケットはおいくらですか?
    くるみ ……全部で230万円ぐらいでした。
    ――は?(笑)。
    くるみ UFC303の6月30日は自分の誕生日もであったから、自分のごほうびじゃないけど、電子チケットじゃなくてプラスでお金を払ってスーベニアチケットにしたり、前日の計量イベントのチケットも買ったら、そんなにかかってしまって……というか、まさか230万円だと思わなかったんです。朝6時に起きてチケットを買ったんですけど、ドルの計算を間違えてゼロをひとつ勘違いしちゃって……。
    ――「23万円?安いじゃん!」って(笑)。
    くるみ そう! 「マクレガーを20万円で見れるんだったら全然いい!」って買ったあとに、決済のメールが……血の気が引く感じで「うわっ、やった……」って。でも、行きたいし、もうしょうがない。楽しもう!!って
    ――マクレガー欠場でチケットの返金はあるんですか?
    くるみ スーベニアチケットや計量イベントは返金なしなんですけど、大会自体のチケット代は返ってきます。ネバダ州の法律でメインのカードが変わると返金しなきゃいけないらしいんですよ。そこはまあ不幸中の幸いでした。
    ――まだいつかは発表されてないですが、仕切り直しのマクレガーの復帰戦は現地で見ます?
    くるみ 行きたいんですけど、そのときに休みが取れるかわかんない。今回は事務所に無理なお願いをして長めの休みを取れたし、RIZINの大会もたまたまなかったので。次はタイミングが合うかどうかわかんないし、もしまた流れたら……。
    ――マクレガーのことだから可能性はゼロじゃないですねぇ。
    くるみ RIZINでも選手のケガで試合がなくなるときがあるじゃないですか。自分はRIZIN側にいるので、欠場は仕方ない理由がわかるんですけど、残念がるファンの気持ちが痛いほどわかったというか。230万円が返ってこないとなったら怖いですよね(苦笑)。
    ――しかし、UFCはカードによってチケットが高騰するから怖いですよね。
    くるみ 230万円でもRIZINでいうところのVIP席じゃないですからね。すごく見やすい席ではあるんですけど。
    ――でも、マクレガーが欠場するなら230万円はちょっと……というわけですよね。
    くるみ ちょっとさすがにヤバくないですか? なんのための230万かわかんない!! 
    ――ハハハハハハハ!
    くるみ 代わりがペレイラvsイリーになって「RIZINアンバサダーだし、イリーが見られるならいいじゃん」って言われたんですけど……。
    ――「RIZINアンバサダーなのにイリーの試合で満足しないのか!」と怒り出すのがSNS社会ですよ!(笑)。
    くるみ もちろんイリーの試合を見たい気持ちもあるんですけど、230万はちょっと大きいかな……っていう。
    ――UFCラスベガス大会を現地観戦したことのないのに偉そうに言いますけど、ラスベガスのUFCは格闘技観が変わるくらいの大熱狂みたいですよね。しかもマクレガーの復帰戦だから、とんでもない騒ぎになるんだろうなと。
    くるみ いや、絶対すごかったと思います。行きたかったあ。……まあアメリカには行くんですけど(苦笑)。
    ――アメリカ観光も楽しいじゃないですか。
    くるみ いやいや、UFC観戦というメインイベントがない旅行ですよ?「私、何しにアメリカ行くんだろう?」と思って……何したらいいんですかね?
    ――今日はこうして格闘技に230万円を払うまでになるまで……の話を聞きたいと思います。
    くるみ 私、今年はRIZINオフィシャルカメラマンの保高(幸子)さんに写真を撮ってもらったり、Dropkickもずっと会員だったんで、取材はうれしいです。なんか夢が叶って。
    ――ただでさえ会員が31名しかいないのに、ニコニコがぶっ壊れて5人くらいしか読んでないから、そんなに大したもんじゃないですよ(笑)。
    くるみ いやいや、でもホント嬉しいです。
    ――くるみさんはものすごく勉強熱心ですよね。
    くるみ どうなんですかねぇ。MMAを見ることは日課すぎて、もはや勉強だと思わないです。最初の頃はホント勉強でした。RIZINの仕事を始めたときは、シュートボクシングと修斗の違いもわかんないような状態で……。
    ――修斗をやるために上京したけど、間違えてシュートボクシングに入門しちゃったマッハさん(桜井マッハ速人)じゃないですか!
    くるみ まったく同じですね(笑)。なので最初の頃はもう何がなんだかわかんなくて。
    ――ちょっと言いにくいかもしれないですけど、最初はひとつの仕事として取り組んだ感じだったんですか?
    くるみ いや、RIZIN自体はもともと見てたんです。だからRIZINで仕事ができるのは楽しいし、嬉しかったです。私はもともとボクシングが大好きだったんですけど、RIZINも普通に何度か現地観戦したこともあって。他の仕事の関係から「ボクシング、すごい詳しいんだね」ってことで、GYAO!のRIZIN事前番組に出ることになったんです。あれは(那須川)天心選手と堀口(恭司)選手の試合のときですね。
    ――昔はGYAO!でRIZINのライブ配信やアーカイブを扱ってましたね。
    くるみ 最初はアンバサダーでもないし、いまみたいにここまでの仕事になると思ってなくて。RIZINにちょっと触れて格闘技好きとしてラッキーだなってくらいでした。
    ――MMAにはどういうイメージがあったんですか?
    くるみ ボクシング好きだったから、寝技がわからなくて。寝技の展開になったときにヒマになっちゃう……あ、いまは全然楽しいですけど!
    ――MMAを知らないとたしかにヒマですよね(笑)。当然UFCなんかもよく知らないし。
    くるみ いや、マクレガーのことは知ってて、好きだったんです。
    ――230万円を払う素養はあったと。
    くるみ UFCはよくわからないけど、マクレガーは好き。要は全然浅い(笑)。ボクシングはめちゃくちゃ詳しかったんですけど。
    ――なんでボクシングが好きになったんですか?
    くるみ 私が札幌時代に仲のよかった友達が全日本のランキングに乗るような強い子で。ボクシングで上京したんです。私も東京に来てたので、その子の試合を見に行ったりしてるうちに、他の選手や大学のリーグ戦なんかもチェックするようになって。
    ――大学のリーグ戦とかマニアックすぎますね。
    くるみ 高校野球の甲子園みたいな感じでドラマがあって面白くて。そのうちにボクシングにすごく詳しくなりました。
    ――その頃のボクシングのスターは誰ですか?
    くるみ やっぱり井上尚弥選手はずっと強かったんですけど、私の友達はアマチュアの時代に藤田大和選手と戦ってたんですよ。のちのちRIZINに藤田選手が出てきたときは「うわっ、藤田大和だ!」って驚きましたね(笑)。
    ――もともと格闘技が好きになるタイプではあったんですね。
    くるみ そうかもしれないですね。私、オタク気質なのかなって。なんでも好きになると全部突き詰めたくなっちゃう。で、2020年最初の浜松大会からRIZINアンバサダーとして勝利者インタビューや事前インタビューをやるようになって。
    ――アンバサダーという肩書はどう思ったんですか?
    くるみ 「アンバサダーって何?」って感じです(笑)。
    ――それまでも芸能人・タレントがナビゲーターを務めることはよくあったんですが、こういう役回りってファンからの風当たりは強いわけじゃないですか。
    くるみ 最初は大変でしたよ。
    ――「最初は」ですか?(笑)。
    くるみ ハハハハハハハ。私も最初は「ビジネス格闘技好き」ってずっと言われてて(笑)。アンチという存在に遭遇したのは人生で初めてだったんです。「なんでこんなに文句を言われるんだろう」って悲しくて……。
    ――仕事どころか趣味として楽しんでいても、アンチからの攻撃を食らったことでそのジャンルから距離を置くタレントは多いという。
    くるみ 私も格闘技に関わって4年5年近く経つんですけど、それで格闘技から離れちゃう人を見てきてるんですよ。同じものが好きなはずなのに否定されると、やっぱり悲しいですよね。傷ついちゃいますよね。気持ちはすごくわかります。私も何度もRIZINに「もうやめます!!」って言ってます(笑)。
    ――あ、そうだったんですか。
    くるみ 榊原さん、笹原さん、N野さんに「もうやめます!」ってことで何回も話し合いして。でも、榊原さんはやっぱり口がうまいので(笑)。
    ――ハハハハハハ! N野さんはともかく、あの2人は適当に言いくるめることが得意ですからね(笑)。
    くるみ すごく楽しそうな未来のビジョンを話してくれて、私も「これからのRIZIN、楽しそうじゃん!」みたいな感じでこうして残ってます(笑)。
    ――昔からタレントがプロレス格闘技に足を踏み入れると攻撃されがちなんですよ。
    くるみ やっぱそうなんだ。私の前にRIZINでやっていた、おのののかさん、朝比奈彩ちゃんはどんな感じだったんですか?
    ――おのさんも理不尽に叩かれて、ボクが擁護テキストを書いたほどですよ。たとえば朝倉海に勝ったマネル・ケイプが試合後、実況席に「どうだ!」と言わんばかりに雪崩込んできたら当然、驚くじゃないですか。でも、おのさんに「朝倉海が負けたショックで顔が強張っている!」という批判があって(笑)。
    くるみ いや、それはビックリしますよね(笑)。
    ――最初から詳しいタレントさんはいないし、逆に何も知らない視点も必要で。視聴者とイチから成長していく面白さもあるんですけど、新人時代の乙葉さんが新日本プロレスでそんな役回りをやってた時期があったんです。
    くるみ へえー、そうだったんですか。
    ――鉄のハートを持っていたのが◯◯◯◯さんで。プライベートで一切イベント関連のネタを発信せず。
    くるみ すごい!完全に仕事と割り切ってる(笑)。
    ――主催者側は◯◯◯◯さんを試合に夢中にさせることが裏テーマになってましたね(笑)。
    くるみ ファン的にはどっちがいいんですかね。知らないとダメですけど、あまりにも知ってると嫌がられるじゃないですか。
    ――まあ、どっちにしろ万人に認められないってことですよね。
    くるみ イヤな結論を出さないでください(笑)。でも、私も格闘技ファンに成長させてもらったところはありますね。いろんなことを教えてもらいましたし、そこはアンチだけじゃないってことですごく感謝しています。
    ・つなぎの解説だと思っていたら
    ・JMOCのジャッジ講習会
    ・JOYに怯えている
    ・柔術、キックのジムに通う理由
    ・ツイッターに戻りたいが…
    ・「榊原さんのセリフ、前にも聞いたよ!」
    ・他の女性と一緒に頑張りたい……12000字インタビューはまだまだ続く


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  • 【プレイバック】小川良成…孤独と苦難から生まれた「孤高のテクニシャン」■小佐野景浩

    2024-09-08 00:00  
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    プロレスラーの壮絶な生き様を語るコラムが大好評! 元『週刊ゴング』編集長小佐野景浩の「プロレス歴史発見」――。今回は「小川良成…孤高のテクニシャンの歴史」です。【1記事から購入できるバックナンバー】・全日本プロレスで何が起きているのか■事情通Zの「プロレス 点と線」
    ・掣圏道SAプロレス、馬場元子さんの思い出■長井満也
    ・エル・リンダマンのグレイトなプロフェッショナルインタビュー
    ・「海外修行で感じた異様な新日本プロレス」■AKIRAインタビュー②
    ☆この記事は2020年5月に掲載されたものです――NOAHの小川良成選手のレスリングマスターとしての注目度が上がってますね。
    小佐野 彼の場合は周期的にこうやって注目されるんだよね。プロレスが荒れてくると脚光を浴びるというか。プロレスのスタイルが変化していくときに普遍的な小川良成のプロレスが注目される。
    ――小佐野さんが小川選手と初めて会ったのはだいぶ昔のことですよね?
    小佐野 初めて会った日のことは覚えてないんだけど、『ゴング』が週刊化されたのが1984年なんですよ。その年の5月から私は『ゴング』の担当記者となった。小川が入門したのはその年の夏前ぐらいなんです。入門の頃から知っててデビューした初めての選手が小川良成。
    ――小川選手は53歳ですから長い付き合いですね(笑)。
    小佐野 17歳の頃から知ってるから53歳になったと聞いてビックリしちゃってますよ(笑)。小川は高校をやめて全日本プロレスに入門したんだけど、その頃の全日本の合宿所には寮長の冬木弘道、ターザン後藤、川田利明の4人しかいなかった。
    ――凄い組み合わせ!
    小佐野 小川以外にも新弟子はいたんだけど逃げちゃったし、冬木さんはその年の11月にメキシコに修行に出ちゃったから、3人だけになっちゃった。小川は先輩の雑用仕事が大変だったのか、2~3回いなくなってるんですよね。「あれ、消えたんだ」と思ってまた別の日に道場に行くと小川の姿はある。
    ――どういうことですか?
    小佐野 結局小川がいないと後藤と川田が雑用をやることになるから困るわけですよ。百田光雄さんなんかも小川を説得したみたいですよ。小川のお父さんが厳しい人だったみたいで「家にいるより、こっちのほうがいいだろう?」と(笑)。
    ――ハハハハハハハハ! 合宿所より怖い実家って!
    小佐野 戻ってきても、なかなかデビューできなかった。翌年の85年にはジャパンプロレスが全日本にやってきて選手が溢れ過ぎちゃったしね。小川は身体が細くて体重は70キロ程度だったから、デビューするまで1年以上かかったんですよ。85年の9月。
    ――当時で1年といったら、かなり時間がかかったほうですね。
    小佐野 アメリカから帰国したカブキさんが「オマエは何ヵ月練習生やってるんだ?」って呆れるぐらいだから。彼がまだ幸いだったのは、天龍(源一郎)さんの付き人をやっていた冬木さんがメキシコに行っちゃったことで、練習生の頃から天龍さんの付き人になったこと。天龍さんがねじ込んでデビューさせてもらったんですよ。「1年も練習生やってるんだからデビューさせてやってくれ」と。
    ――天龍さんの配慮がなかったら、もっとデビューは先延ばしにされていたかもしれないんですね。
    小佐野 天龍さんが「オマエは身体が小さいから目立たないといけない」ということで、黒と黄色の縦縞のロングタイツを履けと。もうそのタイツが派手すぎて 客席から笑いが起きるぐらいだったんですよ(笑)。
    ――冬木さんと川田さんのタッグ「フットルース」の派手なバンダナとタイツも天龍さんのアイデアだったそうですね。ロックンロールエクスプレスの影響で(笑)。
    小佐野 天龍さんが「ジャパンにも挨拶してこい」ということで、小川はその派手なタイツのままジャパンの控室に向かったんですよ。そして「全日本プロレスでデビューすることになりました小川です!」と挨拶したら、長州さんたちに大笑いされて(笑)。
    ――ハハハハハハハハ!
    小佐野 全日本の先輩たちからも「かわいそうになぁ」と言われてね。デビュー戦は天龍さんが控室から出てきて試合を見てくれたらしいんですよ。 小川いわく「ちゃんとタイツを履いてるかどうか確認したんじゃないか」と(笑)。
    ――チェックが厳しい(笑)。
    小佐野 デビューした当初の小川は、相手をロープに飛ばして自分もロープに飛んだ反動でエルボーパッドみたいな技をやっていて。それも天龍さんのアドバイス。「オマエは身体が軽いからこういう技をやってみろ」と。天龍さんにはかわいがられたみたいだね。小川は付き人として巡業中に天龍さんのコスチュームを毎日洗濯するでしょ。シリーズ中に洗濯代ということで、新人の試合のギャラをはるかに超えるお小遣いをもらってたらしいから。「気付いたら20~30万円もらってましたよ」と。
    ――さすが天龍源一郎!
    小佐野 ただ、環境的には小川の下には誰もいないでしょ。孤独は孤独でジャパンプロレスの佐々木健介だけは仲が良かった。お互いに下っ端同士だからね。ジャパンプロレスには新人の馳浩がいたけど、彼はエリートだから。
    ――そのうち小橋建太、北原光騎、菊地毅の3人が全日本に入ってくるんですね。
    小佐野 この3人の後輩との人間関係は微妙で。菊池や北原は小川よりも年上なんですよ。それに菊池はレスリングの大学チャンピオンで、北原はシューティング(修斗)をやっていた。
    ――バックボーンがあったんですね。 
    小佐野 小橋も早生まれだから小川とは学年が一緒。そういう後輩たちが87年に入ってくる。それまでにも新弟子は何人か入ってきたはずなんだけど、長続きしなかった。ジョン・テンタや高木(功)とか経歴がある人は入ってるんだけど、彼らは普通の新弟子とは違うから。小橋、北原、菊池の3人は同期だから仲がいい。 小川はこの3人とは絶対につるまないし、若手の頃は小川のことは大嫌いだったはず。だってイヤな先輩だもん(笑)。
    ――ずっと孤独だったんですねぇ。
    小佐野 そのあいだ小川はずっとドンジリなんですよ。ようやく新弟子が入ってきたと思ったら年上や同い年だったり。しかもその頃の小川はスランプで。87年の正月シリーズで花巻で試合があったんです。笹崎(伸司)との第1試合でダイビングボディアタックをやったら、着地の位置が悪くて左から手をついてしまって、左肘を脱臼。そのまま救急車で運ばれて4月ぐらいまで復帰できなかった。その1年後の88年にもマイティ井上さんと試合でまた左肘を脱臼しちゃって、夏ぐらいまで休むことになった。翌年の89年の夏か秋ごろには三頭筋を断裂しちゃって移植手術を受けてる。
    ――毎年何かしらケガをしてるんですねぇ。
    小佐野 90年に師匠の天龍さんはSWSに移籍するけど、小川はその手術もあって長期欠場中。仮にSWSに移ろうにも無理だった。小川本人はSWSに移籍するつもりはなかったと言ってるけど、その気があっても天龍さんにはついていくことはできなかった。
    ――小川選手は天龍同盟の一員でしたけど、そこまで天龍同盟のイメージは強くないですね。
    小佐野  小川いわく「俺は天龍同盟でも何でもなかった。ただの天龍さんの付き人だ」と。 天龍さんが離脱以降、後輩の小橋と菊池は超世代軍として存在感を出していた。小川は鶴田軍のメンバーだったけど、そのイメージもあまりない。ずっと前座のファイトに徹していたね。
    ――海外修行にも出てないですよね。
    小佐野 あの年代で海外に行ってるのは北原だけ。小川がようやく脚光を浴びたのは、秋山準が出てきた頃。90年代半ばだよね。
    ――もう10年選手になってから! <まだまだ続く>
    この続きと齋藤彰俊、長井満也、小川良成、AKIRA、『極悪女王』……などの「プロレス記事9本6万字詰め合わせ」が550円(税込み)が読める詰め合わせセットはコチラhttps://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar2204344この記事の続きだけをお読みになりたい方は下をクリック!1記事200円から購入できます!
     
  • もう手が付けられない!! 久保優太“大覚醒”インタビュー

    2024-09-07 00:00  
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    斎藤裕を撃破した久保優太1万字インタビュー(聞き手/ジャン斉藤)


    ――久保選手は沖縄に滞在中ということでZOOMでの取材になりますが、休暇中に申しわけないです!
    久保 大丈夫です。ジャンさんからはけっこう前から期待していただいたので。
    ――木下カラテ戦の戦いぶりから、高橋遼伍戦のときも「絶対に何かが起こる」と思いましたし、やっぱりストライカーのMMAはロマンがあります! いまはホテルの部屋なんですか?
    久保 違います。ここはボクの別荘なんですけど……。
    ――別荘!
    久保 沖縄のホテル事業に投資したりして、年に4分の1くらいは打ち合わせや仕事で沖縄にいたりするんです。だから今回もお休みではなくて仕事で来てます。
    ――とはいえ仕事の最中の取材になるので、お時間いただいてありがたいです。今回の斎藤裕戦はいままでのMMAキャリアの中でも会心の出来だったんじゃないですか?
    久保 そうですね。MMAでやりたいことというか、立ち技で使えていたことがMMAでもだんだんできてきたなって。高橋選手の試合のときにそういう手応えを感じつつあったんですが、今回も練習どおりに動けるようになってきましたね。
    ――理想のMMAができるようになってきたと。
    久保 そこはトレーニングで実験しながら日々練習してきた成果を試合に出すことができてきたのかなというふうに思います。
    ――久保選手はK-1時代から距離設定がとにかくすごいと評価されています。今回の試合も序盤から自分の距離を把握できたこともあって、斎藤選手の打撃がほぼ当たらないし、テイクダウンもされない。
    久保 まず技術的な話をすると、たとえばパンチにしろキックにしろそれぞれの距離ってあるじゃないですか。打撃が当たる距離、タックルが入れる距離。例を挙げるとすれば、目の前の敵を倒すのにわざわざ爆弾は落とさないですよね?
    ――ずいぶん極端な例ですね(笑)。
    久保 はい(笑)。どこで何を使うか、どういう技を使うか。パンチの距離なのに蹴りを出してもそれは適切じゃないし、蹴りの距離なのにパンチで出しても適切じゃないし、タックルの距離でパンチ出しても適切じゃない。この距離ならどういう攻撃をするか。そこをしっかりと頭に入れて戦っているところはありますね。
    ――キックと違ってMMAの攻防は多岐にわたるから、距離設定も難しくなってくるんですよね。
    久保 はい。最初はかなり難しかったです。とくに木下カラテ選手とやったときは……あの試合はものすごく勉強になりました。練習と実戦の違いというか、本気で打撃を当てにきながら、テイクダウンを狙ってくる。そういう選手と初めて5分3ラウンド、フルでやったので。練習で出せていることが2割ぐらいしか出せなかったし、めちゃめちゃ疲れたんですよ。高橋選手とやったときより全然疲れて「なんでこんなに疲れるんだろう……」と。それこそ1ラウンドはテイクダウンされても蹴り上げから立てたんですけど、3ラウンド目は疲れて疲れて立てる気がしなくて。
    ――そういう経験を積んで学習していった成果が高橋戦であり、今回の斎藤戦だったんですね
    久保 そうですね。練習って周り道することがたくさんあって。ちゃんと正しい方向で進めればいいんですけど、そう簡単ではないし、「ここは違ったかな」「この練習は違うな」って周り道することで強くなっていくこともあるんですね。
    ――回り道も時には必要だと。
    久保 あとは「焦り」ですよね。高橋選手のときもそうなんですけど、試合の2ヵ月前の勝率10~15%ところからやらなきゃいけない。その焦りが自分を向上させますね。今回の試合2ヵ月前の記者会見のときに「試合当日まで成長して斎藤選手を乗り越えます」という話をしたのは本音です。会見の時点で試合をやったらボクは間違いなく勝てないけど、2ヵ月かけて強くなって成長することによって勝てる。そのためにはいい意味で焦って練習するしかないんですね。
    ――斎藤選手とやってみていかがでした?
    久保 力がとにかく強いことはわかってたので、組まれたときの対応ですよね。そこは宮田(和幸)代表から教えてもらったレスリングの技術がかなり有効でした。そのへんは宮田代表がYouTubeでも話してるんですけど、力の強い相手に対してどうすればいいのか。逆に斎藤選手にプレッシャーをかけられたし、腕をパンパンにさせることができたんじゃないかと思います。
    ――オリンピアン直伝のテクニックで対応したと。
    久保 直前まで「斎藤選手のような力の強い相手に対してどうすればいいんですか?」ってことを宮田代表に伺いながら対策を練って。そういう技術をしっかり習得してきたつもりなので、2ヵ月間で相当強くなったと思ってます。
    ――斎藤裕戦というハードルがあったことで、テイクダウンデフェンスもレベルアップしたということですね。
    久保 そうですね。ボクは理想のファイターとしてミルコ・クロコップをいつも挙げているんですけど、ミルコのようにストライカーでもMMAで勝てることに憧れがあって。キックボクサーのボクが勝つことによって複雑な心境のMMAファンもいるかもしれないんですけど、同時にキックボクサーやキックファンに希望を与えられたかなと思ってて。最近は皇治選手、芦澤(竜誠)選手もそうですけど、立ち技の選手がMMAに転向してるじゃないですか。マーケットの中心がMMAになっているので、MMAに参入する立ち技の選手は増えている。そういう人たちに希望を与えることができたんじゃないかなって思います。
    ――立ち技からMMAに転向した久保選手と平本選手が同じ日に打撃で初KOをしたというドラマもありますね。K-1ファイターのポテンシャルのすごさもありながら、3~4年MMAの練習を続ける努力も人並み外れているんだろうなって。
    久保 ボクはMMAデビュー戦で太田(忍)選手に負けて、名前を出してはいけない某YouTuberさんと騒動を起こしてしまって。あれからSNSには出してなかったんですけど、それでも影でこそこそMMAの練習を続けてました。宮田代表のBRAVE、上田さんのFIGHTER'S FLOW、弟(久保賢司)の打撃レッスン。このルーティンはずっと欠かさずやってきましたね。
    ――だからこそ、いまがあるわけですね。今回の試合で唯一ヒヤリとしたのは、コーナーのテイクダウンの攻防にブレイクがかかった直後、斎藤選手の右フックがヒットしたところです。
    久保 ボクのミドルに対して斎藤選手がパンチを合わせてきたやつですね。あれは間違ったミドルキックを出してしまったからです。
    ――間違ったミドルキック?
    久保 今回は基本的にカウンターミドルキックを打たなきゃいけなかったんですね。斎藤選手がパンチで合わせようとして、ボクのミドルキックで吹っ飛んでるシーンがありましたよね。あれが本来やるべきカウンターミドルキックなんですけど。あの右を食らったときは普通のミドルキックを出してしまった。だから斎藤選手に簡単に合わせられちゃったんです。あれはボクのミスですねぇ。
    ――ミドルでも狙いに違いがあるんですね。
    久保 そうですね。ボクの蹴りってびっくりするくらい効くんですよ。相手に「ヤバイな」ってビビらせることもできるんですけど、高橋選手のときはそれができてなかったんですよ。だから弟と「今回は昔のK-1時代のときのように蹴り込もう」って話をしてたんです。なぜ高橋選手のときは蹴れなかったかというと、キックボクサーがテイクダウンされるときって蹴り足を掴まれるときが多いんで。だから蹴りを出せずパンチ中心になるし、蹴りをあまり使わずに戦いがちなんですけど、テイクダウンされないという自信がついたら全然蹴れるじゃないですか。
    ――前の試合でテイクダウンされない自信がついたから、がんがん蹴れた。たしかに今回は蹴りまくってましたね。
    久保 ボクの左ミドルキックってバットでフルスイングするくらいの威力があるから、一度でも喰らえば、相手が警戒するようになるんです。
    ――当たる・当たらないに関わらず、左ミドルを気にしながら戦わないといけない。抑止力になるわけですね。
    久保 今回は相手がタックルやパンチだったりで入ってきたときのカウンターとしてミドルキックを使ったんですけど、斎藤選手のフックを食らったときは不意にいつものミドルキックを出してしまって、「あ、これじゃない、これじゃない!」って。
    ――斎藤選手はちょっとしたミスも付け込んできたと。
    久保 そこは本当にさすがだなって思いました。
    ――久保選手の「ボディ効いただろ?」アピールが炎上してましたけど(笑)。前回の高橋戦もそうでしたけど、上田トレーナーと「こういう展開になったらアピールしよう」と決めてたわけですね
    ・ロボットになれる強み
    ・最後は三日月蹴りではない
    ・ミルコvsヒース・ヒーリングのイメトレ
    ・鈴木千裕選手の打撃は朝飯前
    ・いまの自分があるのは朝倉未来選手のおかげ
    ・平本選手とは「RIZINのアデザニヤvsペレイラ」のように……1万字インタビューはまだまだ続く


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  • 孤高のプロレスラー、小川良成引退■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」

    2024-09-06 00:00  
    200pt
    プロレスラーの壮絶な生き様を語るコラムが大好評! 元『週刊ゴング』編集長小佐野景浩の「プロレス歴史発見」――。今回は孤高のプロレスラー、小川良成引退です!

    <1記事から¥100から購入できる連載記事! クリックすると試し読みできます!>
    最高のプロレスラーだった曙さん
    令和の女子プロ! 小佐野景浩の東京女子プロレス講座
    中嶋勝彦を見よう/「プロレスの仕組み」論
    東京スポーツ新聞社制定「2023年度プロレス大賞」
    追悼“テキサスブロンコ”テリー・ファンク
    G1クライマックスに圧倒的な価値観を!ALL TOGETHERに見えたリアルな関係 
    【永田三冠議論百出】全日本プロレスは大丈夫
    清宮海斗の「顔面蹴り」と「平和ボケ」
    プロレス大賞の選考は毎年難しい
    私が愛した“若獅子”アントニオ猪木この旦那にしてこの妻あり!! 天龍源一郎を支えたまき代さん
    頑固一徹! 追悼・ターザン後藤さん
    大谷晋二郎選手の試合中の事故について
    『至高の三冠王者 三沢光晴』を書いた理由
    プロレスと結婚した風間ルミさん
    武田有弘☓小佐野景浩 「これまでのノアと、これからのノア」

    『ゴング』と東スポの元記者が語るプロレスマスコミ黄金時代/小佐野景浩☓寿浦恵一
    【14000字対談】小橋建太☓小佐野景浩「あの頃の全日本プロレスを語ろう」
    北尾はなぜ大成しなかったのか■柴田惣一☓小佐野景浩 マスコミ大御所第2弾柴田惣一☓小佐野景浩 プロレスマスコミ大御所対談「スクープ合戦はガチンコの闘いだった」全日本プロレスの「うっかり八兵衛」が明かす全日本秘話あの日の全日本プロレス、SWSを語ろう■北原光騎×小佐野景浩嗚呼、阿修羅・原……修羅ごときそのレスラー人生!!
    冬木弘道は「俺はやっぱり死ぬんだな」とニヤリと笑った…


    ――サイバー攻撃のドタバタもあって久しぶりの小佐野さんインタビューは、ここ最近のプロレス界のニュースを振り返ってもらいます!
    小佐野 よろしく。
    ――まずがノアの小川良成が電撃引退発表。首のコンディションが大きな理由ですが、びっくりすることに引退試合も引退セレモニーもやらないと。
    小佐野  そこは彼らしいよね。「それじゃあ……」ってあっさり去っていってしまう。昔からそういうスタンスなんですよ。いまから40年前、ボクが全日本プロレス担当記者になったときに、彼は17歳の新弟子だった。新弟子からデビューするところを見た初めてのプロレスラーなんです。そういう関係もあって仲はよかったから心を開いてくれたんだけど、インタビュー取材は基本的にNG。長い付き合いだけど、正式にインタビューしたのは2回だけ。
    ――小佐野さんでも2回だけってことは、他でも取材できてないってことですねぇ。
    小佐野  その2回も天龍さんがテーマだったから受けてくれた。『ゴング』で天龍同盟の増刊号につくるときに、小川本人に直接お願いしたら「天龍さんのことだったらいいっすよ」ってことでノアを通さずやったら、本が出たあとに仲田龍さんから文句を言われてね(笑)。ほら、当時の天龍さんは全日本に復帰したばっかりの頃。ノアと全日本は緊張状態にあったでしょ。
    ――ノアからすれば、全日本の話題はよろしくない。だから小佐野さんも団体を通さなかったわけですね(笑)。
    小佐野  でも、小川は天龍さんがテーマならOKなんですよ。もう一度の取材は、天龍さんの引退が決まったときのGスピリッツ天龍特集。
    ――2回とも天龍さんがテーマというのがいいですね。
    小佐野  こっちとしては技術の話をしたいんだけど、そこはNG。雑談でそういう話をするぶんにはいいんだけど、それが文字になるのはダメ。それなのに最近はノアの解説をやってるからビックリしている(笑)。
    ――引退試合をやらなかったり、取材を受けなかったり、そこはテコでも動かないんですね。
    小佐野 彼は天龍さんの付き人になった以降は天龍さん以外の言うことは聞かない……ぐらいのイメージを持たれて。とはいっても、天龍同盟入りも直訴したわけではなく、天龍さんから「オマエは天龍同盟だから」とレボリューションTシャツを着せられてね。そんな経緯だけど、ものすごく天龍さんを尊敬していた。天龍さんとプロレスのスタイルは違うけど、人としての生き方に惹かれたんじゃないかな。たとえば巡業中の洗濯代としてお金をもらって、巡業が終わるときにはギャラよりも多くなっちゃう(笑)。
    ――コインランドリーでの洗濯の手間賃がとんでもない額になるわけですね(笑)。
    小佐野 でも、そういう人についてたからお金は貯まらない。お金の使い方を教わったけど、貯め方は教わってない(笑)。
    ――江戸っ子とプロレスラーは宵越しの銭は持たない!
    小佐野 昔から孤高の人に見えるのは同期で残ってる人が1人もいないこともある。みんな途中でいなくなった。ミステル・カカオも同期だったけど、やめちゃったしね。それに入門した翌年にジャパンプロレス軍団がやってきて、選手が一気に増えてまだ身体も細かったからデビューができない。デビューしたのはん85年だったけど、入門してから1年以上経っていた。
    ――入門からデビューまで1年以上かかるって相当ですね……。
    小佐野 当時、アメリカと日本を行ったり来たりしていたカブキさんに「オマエ、まだデビューしてないのか」って驚かれたくらいだから。デビューしたあとも左肘の脱臼グセから長期欠場することがあって、そのあいだに後輩の小橋建太、菊地毅、北原光騎がガーっと上がったから、不遇な若手生活を送ってたんだよね。小川いわく「小橋たちは売り出されたけど、俺なんかはどんじりの若手だった。俺はいなくてもいい人間だ」という自覚はあった。
    ――当時の全日本は小川良成を売り出そうする気配はなかったですね……。
    小佐野  だって、あんなに身体が細かったら、まず馬場さんが売り出そうなんて思うわけがないよね。・「ザックは新日本に取られちゃいますよ」(小川)
    ・すごかったG1の竹下幸之介
    ・こびてきたのは小池都知事のほう
    ・いびつな昭和の政治と興行
    ・プロレスラー青木真也の評価……まだまだ続く
    この続きと齋藤彰俊、長井満也、小川良成、AKIRA、『極悪女王』……などの「プロレス記事9本6万字詰め合わせ」が550円(税込み)が読める詰め合わせセットはコチラhttps://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar2204344この記事の続きだけをお読みになりたい方は下をクリック!1記事200円から購入できます!
     
  • トレーナーから見た「2024年のドーピング問題」■タケダイグウジ

    2024-09-05 09:00  
    200pt
    平本蓮ドーピング疑惑騒動! パフォーマンス向上スペシャリストとして多くの格闘家をサポートするタケ ダイグウジさんに話を伺いました!(聞き手/ジャン斉藤)【1記事から購入できるバックナンバー】・RIZINとUFCの違いは? 初心者に優しい「MMAとドーピング」講座■タケ ダイグウジ
    ・【カラダの研究】計量失敗する人・しない人■タケ ダイグウジ・ロック様のマーク・ケアー物語…MMAが「みじめな戦い」だった時代
    ・三崎和雄が“家族”としてクレベル・コイケを支える理由
    ☆このテキストは8月22日に配信されたものを編集したものです――以前からタケさんには計量オーバーやドーピングなど、ファイターの身体についてお話を伺ってきましたが、今回は平本蓮選手のドーピング疑惑騒動を取り上げます。なかなか物騒なテーマですが、まあDrokickは会員31名しかいないクローズな場なので拡散はされません、たぶん(笑)。
    タケ ハハハハハハハ。ボクもRIZINファイターを指導してますし、20年近くこの業界にいますんで、べらべら喋ってもなんのプラスにもならないんですよ、本当に(苦笑)。
    ――専門家ほど慎重になるテーマですよねぇ。この件に関してはRIZINも平本選手も現時点で何も声明を出していません(この配信は8月22日に収録)。タケさんと電話が繋がる前に、この件に関するボクのスタンスを視聴者に説明してたんですが、この騒動は表に出てこない話も絡み合ってるから厄介ですよね。
    タケ ジャンさんはどんな話をされていたんですか?
    ――ボクが話したのは今回の騒動には3つのポイントがあると。まず平本選手の検査結果が1つ目のポイント。2つ目はこの騒動を受けてRIZINのドーピングシステムはどう変わっていくのか。3つ目は告発騒動の裏側ですよね。SNSにアップされたあの電話の主は明らかに平本選手に近い方だし、告発前にこの音声情報を匂わす選手・関係者が見受けられた。いろいろと不審な点があるから、検査結果が判明したところでいろいろと問題化するんじゃないかなと。けっこう危ういと思ってますよ。
    タケ まず言えるのは時期的にまだ検査結果は出ないんじゃないのかな(9月5日に結果判明)。RIZIN以外で国内で検査をやってるのはパンクラスさんのタイトルマッチですけど、試合後だいたい1ヵ月ちょっとあとぐらいに「陽性反応者は出ませんでした」と発表されてますよね。春先の女子のタイトルマッチで風邪薬が原因でどっちの選手にも出ちゃったことがありましたけど。
    ――パンクラス女子フライ級タイトルマッチの端貴代vs重田ホノカで両選手とも陽性反応が出たやつですね。風邪薬や漢方薬の使用で悪質ではないとして罰金等のペナルティだけでしたけど。
    タケ あれは「うっかりドーピング」のたぐいで、罰金はあるとしても、あれを突くのはどうかなと思ったんですけど。あのときも発表までに試合後から1ヵ月以上かかっていますよね。
    ――試合が3月31日にあって、発表されたのは5月14日ですね。
    タケ それくらいかかるってことですね。採取したものを海外に送って、その検査結果が戻ってくるまでのタイムラグ。UFCはもっと早いですけど、それでも1ヵ月後ぐらいじゃないのかなって。なので、ファンの皆さんも「まだ結果が出てないの?」と思うかもしれないですけど、そこは仕方ないんですね。
    ――あの電話のやり取りを聞いてトレーナーの立場からどう思われました? 
    タケ あの音声が本物かどうか、巧妙に編集されているのかは現時点ではわからないんですが……あの電話主の言い分だとちゃんとサイクルを組んでやってるんだろうなあってことですね。要はケア剤を入れて打ち消している。ビックリしたのは電話の主が注射のやり方を平本選手から引き出そうとしていたことですよね。本人が自らやってるんだって。
    ――そこは不自然ですか?
    タケ だって、どこかのクリニックに行けば打ってくれますからね。以前のインタビューでもお答えしてるはずですけど、男性の更年期障害の予防で低容量のテストステロンなんかの補充療法をやってくれるクリニックはいっぱいあるんですよ。実際ボクの友人の開業医もやってますし、それを聞きつけて大相撲方面から「入れてくんないか」というオファーがあったみたいなので。
    ――大相撲はなかなかアレですよね……。
    タケ だから町医者でもできなくはないんですよね。ただ、自分でも普通に買えちゃうから、ビルダーは自分でやってますよね。実際ボクのトレーナーの後輩で普通に打ってる子がいたんですけど、「錠剤を飲むと肝臓や内臓が荒れるからボクは注射です」って平気で言ってました。下っ腹、もしくはお尻に打つんですけど。
    ――あの音声ではSARMs(サームス)を使用していると。
    タケ サームスは錠剤らしいんですよね。男性ホルモンを骨と筋肉に優先的に入れるもので、比較的副作用が少ないと言われているんですけど。サームスにもいっぱい種類があって、あの品番で調べたら、骨を強くして筋肉増強作用も高いのでちょっと副作用がある。いわゆる女性化だったり、あとは睾丸の萎縮や肝臓をケアするためにケア剤をある程度、入れておかないといけない。あの音声ではそのへんのことをちゃんと言ってますよね。怖いのは電話の主は平本選手にそれを言わせようとしてることだし、それを完璧に指導できているということは自分もやってる立場だと思うんですよ。
    ――電話の主も自分の身体に入れている可能性があると。
    タケ 自分もやってるか、そういう指導してる。こういうふうにいうと「じゃあ、どこのトレーナーなのか」という話になっちゃうんですけど。ボディービルダーのトレーナーさんにはそのへんのことに異常に詳しい人がいっぱいいるんですよ。
    ――いまのMMAも、じつはやってるファイターが多いはずですよね。UFC以外は抜き打ち検査はやってないし、RIZINやパンクラスのように検査自体があることが稀。PFLは今シーズンからUSADAと提携して抜き打ち検査体制を整えましたが、それは昨シーズンに陽性反応者が大量に出たからで。
    タケ そうですね。このあいだもヘビー級で優勝した選手が出場停止になりましたよね。
    ――2021年のPFLヘビー級リーグ戦王者ブルーノ・カッペローザですね。2023年にも9ヵ月出場停止処分を受けて、今回は1年間の出場停止。
    タケ あとUFCでシャラ・マゴメドフの相手がケガで欠場したから、10日前に緊急オファーをされた選手が検査に引っかかって。試合をすることなくUFCからリリースされたうえに2年間のサスペンド。
    ――ジョイルトン・ルターバッハですね。「UFCからオファーがあると思わなかったからやっていた」と(笑)。
    タケ そんなファイターは山程いると思いますよ(笑)。
    ――PFLの大量発覚騒動もそうですけど、ケア剤で打ち消せるから手を出したけど、結果的にうまくいかなかったわけですね。・USADA提携後のUFC
    ・身体を見ただけではわからない
    ・現実的なドーピング体制とは?
    ・格闘家のプライドとモラル……まだまだ続く


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  • ヒロヤ“MMA人生チャレンジ”12000字インタビュー

    2024-09-03 23:12  
    200pt

    超RIZIN3で所英男戦が決まったヒロヤ12000字インタビューです!(松下ミワ)【1記事から購入できるバックナンバー】・THE MATCH総合演出・佐藤大輔「天心も武尊もちゃんと送り出せる映像を作りたかった」
    ・サトシ、クレベル…ボンサイ柔術の大恩人・坂本健インタビュー
    ・内柴正人が出るなら出ません……矢野卓見、QUINTET出場辞退騒動を語る
    ・所英男46歳 ヒロヤに負けたら即引退SP


    ☆このインタビューはニコニコチャンネル停止中の7月1日にnoteに掲載されたものです。――超RIZIN3への参戦が発表されたヒロヤ選手ですが、昨年7月の超RIZIN2、そして年末興行とビッグイベントへの参戦が多いですよね!
    ヒロヤ そうなんですよ。昨年は10月のRIZIN LANDMARKにも出てるんですけど、やっぱり注目度の高いイベントへの出場はうれしいです。
    ――超RIZIN3の対戦相手が所英男選手に決まりましたが、率直にどう思いました?
    ヒロヤ いやあ、シンプルにめちゃめちゃうれしいですよ。やっぱり大晦日の新井丈戦で勝ったから、そういう知名度もあってレジェンドの選手と当ててもらえてるのかなと思うと、ボクのなかでも何かストーリー性を感じるので「ここは勝たないとな」と思ってます。
    ――所選手についてはどういう印象があります?
    ヒロヤ 自分とちょっと似てるんかな? みたいな。キャラクター的に。
    ――あ、やっぱり。それは試合の盛り上げ方とか、お客さんのハートの掴み方とか?
    ヒロヤ そうそう、似てますよね。泥臭くても自分の生き方を格闘技で見せてるというのはボクもそうなんですけど、やっぱり所選手の格闘技に対する向き合い方というのは、本当に長いスパンで続けられてるじゃないですか。HERO’S、DREAMのときに活躍していて、一回格闘技の波が落ち着いて、それでもまだ続けていてRIZINでもう一回頑張ってるというのを見ると凄く尊敬します。
    ――ちなみに、所選手の試合ってリアルタイムでご覧になってます?
    ヒロヤ いやー、リアルタイムでは見たことないですね。だって、何年前ですか?
    ――所選手がHERO’Sで花開いたのは2005年、DREAMは2008年スタートです。
    ヒロヤ その頃、ボク小学1年とかですもん(笑)。どっちかというと『ドラえもん』とかアニメを観てましたから。でも、やっぱり格闘技の世界に入ったらそのへんも全部わかるじゃないですか。UFC PIとか行くと、めちゃくちゃPRIDEの映像とか流れますからね。
    ――それはジムの中で?
    ヒロヤ ジムもそうですけど、サウナやプールでも。しかも、日本人の試合がけっこう多くて。だから当時活躍していた人たちというのも知っていきますよね。
    ――所選手は「負けたら引退」と言われていますが、その相手に自分が選ばれてるというのも凄いですよね。
    ヒロヤ そこもシンプルに格闘家としてうれしいですよね。そんなレジェンドの決意のある試合でボクを指名してくれてるのは。それにいまRIZIN側が、名前もあってマッチメイク的にもいい感じで試合が面白いであろうと認めてくれて、ボクを選んでくれたというのは、やっぱめっちゃうれしいです。
    ――試合もスイングしそうですし。
    ヒロヤ 必ず面白い試合になると思いますよ。それに、ボクはすべてで圧倒する姿を見せたいんですよね。ボクは新年明けてアメリカ修行に160~170日ぐらい行ってたんですけど、そのあいだ丸々7ヵ月ぐらい試合をしてないんで。
    ――アメリカ修行の様子はヒロヤ選手のYouTubeにも上がってますが、そんなに長い期間行ってたんですね。
    ヒロヤ じつは、7ヵ月も試合期間が空くのも初めてで。去年なんかブレイキングダウン、DEEP、RIZINを合わせて合計6試合してるんで。
    ――そんなに(笑)。
    ヒロヤ けど、7ヵ月の空白を利用してアメリカに行って、ここでさらに強くなったところを見せたい……というか、自分がどんなパフォーマンスをするのか、それをリングで出すのが自分自身が楽しみです。
    ――ところで、ヒロヤ選手って印象としては打撃系とか寝技系とかではなく、本当にトータルファイターという感じですよね。
    ヒロヤ オールラウンダーですね。「何が得意?」ってけっこう聞かれるんですけど、相手によるという感じです。まあでもオールラウンダーだから、最初の頃は勝ち星がつかなかったというのもあって。特化型じゃないんでね。
    ――そもそも、バックボーンは何かあったんですか?
    ヒロヤ バックボーンはないです。まったくナシ。それで19歳くらいのときに格闘技を始めただけですね。
    ――それって地下格闘技からですよね。そこに出るきっかけってなんだったんですか?
    ヒロヤ なんか、飛び入りでした。
    ――と、飛び入り!?
    ヒロヤ 体重とか関係なく、めっちゃデカくてキックのチャンピオンみたいなヤツと試合しましたね。でも、そこでボク負けたんで「格闘技、クソおもんないわ」と思って。ケンカは自信があったんですけど「やっぱり格闘技は違うなあ」みたいな。そういう言いわけをして俺は格闘技から離れていたんですけど、その試合自体は凄く盛り上がってたんですよね。
    ――当時から沸かせるファイターだったんですね。
    ヒロヤ ガンガン攻めはするけどKOされるという。で、後日、友達と飲んでるときに、そのときの主催の人たちにたまたま会って。「あのとき飛び入りで試合に出てくれとった子よね?」「また次、地元で大会あるから出てくれへん?」みたいな。だから俺は「出えへん、出えへん」とか言ってたんですけど、ボクと一緒にいた相方は「俺、出るわ」と。その相方は、同じ大会に飛び入りで出て勝ってたんですよ。
    ――その方も飛び入りなんですか(笑)。
    ヒロヤ そうなると「なんか俺、ここでビビっとうと思われたらイヤやな」みたいな。若いんで、そういうのってあるじゃないですか。
    ――メンツの問題ですよね。
    ヒロヤ だから「ほな、俺も出るわ」と。そこで出るとなったら、もう恥かきたくないんで、今度はめっちゃ練習したんです。そしたら一緒に出る予定だった相方は、そのあいだに捕まっちゃって。
    ――ええー! ちょっと話が急展開すぎます!
    ヒロヤ だから「そいつのぶんも頑張らなあかん」となって、当てられたのが地下で4戦無敗みたいなヤツやったんですけど、負けると言われながらも勝ちましたね。で、当時って、ちょうど(朝倉)未来さんがROAD FCに出るぐらいの頃だったんですよ。
    ――未来選手がROAD FCに参戦していたのは2017年です。
    ヒロヤ ボク、アウトサイダーのときは、正直「べつに地下のチャンピオンレベルでしょ」ぐらいに思っていたんですけど、ROAD FCで勝って「この朝倉未来って人、面白いな」「この兄弟、凄いな」と。そのときボクは夢が何もなくて、けっこう自分の人生に焦りを持ってた時期だったので、そこで「格闘技やりたいな」と思ったんですよね。「嘘でもいいから、この人らみたいになれたらいいな」という思いで格闘技をはじめました。
    ――当時、未来選手に直接コンタクトを取ったことがあったそうですよね。
    ヒロヤ ああ、格闘技を始めて1年ぐらい経ったときに、どうせ本気でやるなら東京がいいんやろうなというのは薄々は気づくじゃないですか。でも、ぶっちゃけ行きたいジムもべつにないし、この朝倉未来という人のファイトスタイルめっちゃいいなと思ってたので、そのときにインスタでDMしましたね。
    ――その行動力は凄いですよ。
    ヒロヤ そうっすか? ただ、未来さんもまだYouTubeとかやられてなかった頃だったので、普通に返事もくれて。そのときの返答としては、和術慧舟會HEARTSを紹介されたんですよ。「フライ級ならHEARTSとかのほうがいいかもしれないですね」と。
    ――というか、返事をくれた未来選手もやさしいですね。
    ヒロヤ YouTubeをやる前だったので、送るタイミングもよかったのかもしれないですね。いまは絶対に返ってこないですよ(笑)。
    ――大忙しいですもんね(笑)。
    ヒロヤ いやー、もう死ぬほど忙しいと思います。でも、その頃から凄い人だし、シンプルにカッコいいなと思ってたんで。
    ――当時というのは、関西でずっと練習されてたんですよね?
    ヒロヤ 最初、兵庫県姫路市にある華王州(カオス)という道場で練習していたんですけど、地下で絶対に負けたくなかったんで、始めて1年ぐらいでパラエストラ加古川でプロと練習するようになって。そのあとに、神戸の総合格闘技道場reliable(リライアブル)という、けっこうパンクラスとかDEEPに選手を出してるジムがあるんですけど、そこが打撃特化型のジムで。ボクも打撃が課題だったんで、そこから1年はreliableさんに行かせていただきました。
    ――未来選手にDMを送ったのはどの時期だったんですか?
    ヒロヤ パラエストラ加古川から次に移るぐらいの時期ですね。で、未来さんからはHEARTSを紹介されたんですけど、未来さんと一緒に練習できないなら意味ないなと思って。だから「未来さんは東京でどういう練習しているんですか?」と聞いたら「一緒に練習できるというよりは、ボクは出稽古のほうが多いんで」みたいなことだったので、「覚悟あるなら来てください」と言ってくれたんですけど、そのときは上京しなかったんです。
    ――やっぱり一緒に練習したい思いが強いから。
    ヒロヤ まあでも、正直そこは俺が一歩踏み出せなかった部分なんかなと思ってるところなんですよ。さっき「行動力がある」と言ってくれましたけど、そのときは「東京はまだ違うのかな……」と思っちゃったっすね。
    ――次のきっかけとして「朝倉未来一年チャレンジ」があって。引き寄せられてる感じがありますね。
    ヒロヤ だから、いまとなってはそのとき行かなくて正解……いや、どっちでも正解だと思うんですけどね。ぶっちゃけ、どうせ行ったら頑張れるタイプではあるんで。
    ――ただ、一年チャレンジの企画があったとしても、またそこで選ばれるのも大変ですよね。だって500人とか1000人くらいの応募があったと言われてますし。
    ヒロヤ それくらいあったみたいですね。
    ――自分が選ばれると思いました?
    ヒロヤ 絶対に選ばれるなと思いました(キッパリ)。
    ――えー、凄い!
    ・DMを送ったことを明かしたのは……
    ・地獄の「朝倉未来1年チャレンジ」
    ・DEEPの“朝倉兄弟ロード”
    ・批判と炎上を耐えるメンタル術
    ・まだ「RIZINの」ではなく「ブレイキングダウンの…」12000字インタビューはまだまだ続く……


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  • 考察系YouTuberとケーフェイ■事情通Z

    2024-09-03 22:45  
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    プロレス格闘技業界のあらゆる情報に精通する事情通Zのコーナー。今回のテーマは「竹下幸之介の評価」「鷹木信悟退団の噂」「ジュリアとアイスリボンの決着」「ドリーさんと西村修の電流爆破」などです!【1記事から購入できるバックナンバー】・恐るべきプロレス団体リングスの真実■長井満也インタビュー
    ・理不尽小僧・金村キンタロー「インディで年収1500万……一銭も残ってないです!」
    ・アジャ・コングインタビュー最終回……さらば! 私が愛した全日本女子プロレス
    ・【燃えるマリーゴールド】ロッシー小川が悪いのか■事情通Zの「プロレス 点と線」
    ――真夏の祭典・新日本プロレスのG1決勝戦なんですけど、当日券が残っていたり、満員札止めではなかったそうですね。
    事情通Z これは何度も繰り返してきたけど、コロナ明けからプロレス界全体のパワーが落ち込んでいて、新日本に限らず客足が戻ってきてない。理由はいろいろとあるんだけど……一部のオールドファンが喚き散らす「戦いがないから」ではない(笑)。
    ――じゃあ、なんで「戦いがあった」はずの昭和プロレスが興行的に沈んでいったのかという話ですねぇ。
    Z 今年のG1も決勝戦まで都内近郊で興行がいくつかあったし、正直最終戦も事実上の決勝戦ワンマッチだしね。
    ――ワンマッチで埋めるのもすごいことなんですけどね。優勝はザック・セイバー・ジュニアでしたけど、DDT/AEWから初参戦したKONOSUKE TAKESHITA(竹下幸之介)は決勝トーナメントに進むも準々決勝で敗退。リーグ戦5勝4敗の戦績を含めて新日本の扱いかたが議論になってます。・竹下幸之介の評価
    ・鷹木信悟退団の噂
    ・ケーフェイの固さ
    ・ジュリアとアイスリボンの決着
    ・ドリーさんと西村修の電流爆破……まだまだ続く
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  • 令和のスポーツ冒険家! 安保瑠輝也「一歩踏み出しても、死ぬわけではない」

    2024-09-03 11:33  
    200pt
    安保瑠輝也12000字インタビューです!(聞き手/松下ミワ)【1記事から購入できるバックナンバー】・川尻達也vs鈴木芳彦「RIZIN開国の不毛な議論」23000字
    ・ヒクソン来襲!! 安生道場破り、幻の長州戦真相――中村頼永インタビュー後編
    ・万智がいろんな意味でヤバイ! 女子格NEXTスターインタビュー
    ・プロレスラー、SNS、リアリティショー……この3つを背負うのは重すぎる■菊地成孔
    ――安保選手は超RIZIN.3のあと、フィリピンにあるマニー・パッキャオ邸を訪問されてましたね。
    安保 ああ、行ってきました。
    ――凄い! どういうきっかけで家までお邪魔できたんですか?
    安保 パッキャオ選手のマネジャーで、日本とフィリピンのハーフのエミルさんという方がいるんですけど、このエミルさんとつながって連絡先を交換したんです。
    ――それで訪問OKに。
    安保 今回は試合後2週間は何もせずにオフにすると決めてたし、スダリオ剛戦、ショーン・ストリックランド戦と続いたんで、ちょっと夏っぽいことしたいなと思って。それで、とりあえずフィリピンに行くことにしてたんですけど、フィリピンに決めたのは、パッキャオ戦を経て自分がどんだけフィリピンで認知度が上がってるのか知りたかったんですよね。
    ――それは面白い発想ですね(笑)。
    安保 最初はパッキャオさんと会う予定はなかったんですけど、エミルさんとコンタクトが取れて。そうしたら、パッキャオさんも実家のあるジェネラルサントスという場所からマニラの自宅に帰ってきてるというので、会わせてもらえることになりました。でも、最初は15分しか時間が取れないと言われてたんですよ。
    ――さすがスーパースターは分刻みのスケジュールで。
    安保 15分でも時間を割いてくれたこと自体が凄いみたいなんですけど、結局は2時間、ボクシングとかいろんなことを教えてくれました。しかも、会う予定だった政治家さんを待たせて。
    ――まさにVIP待遇!
    安保 あらためて本当に凄い人やなと思いました。だって、ボクがフィリピンに着いた瞬間、空港の職員さんたちが「あ、アンポや!」「アンポ、アンポ」と騒ぐんですよ。空港の検査も全部飛ばしてくれて(笑)。
    ――ハハハハハ! それだけフィリピンの方々も超RIZIN3を観ていたということなんですね。
    安保 パッキャオさんが試合するときはフィリピン国民全員が観るレベルなんです。やっぱり国の英雄だから。現役時代の全盛期なんかは学校なんかを休校してテレビで応援してたりとか。国民で知らない人がいない人物だし、その人と戦った男なんで。
    ――めちゃくちゃいいポジションですね(笑)。ちなみに、SNSに挙げていた写真の豪邸はパッキャオ選手の家ということですよね?
    安保 あれはマニラにあるパッキャオさんの自宅です。100億円くらいするんじゃないですか?
    ――ひゃ、100億円!
    安保 結局、フィリピンには3~4日いたんですけど、人が多いところに行けば、常に「アンポ、アンポ」という状態でした。
    ――いやあー、この試合をやって本当によかったですね。
    安保 自分でも驚いてますよ。
    ――パッキャオ戦が決まったのは鈴木千裕選手がケガしてしまったからですが、そこでチャンスを掴むって凄く持ってますよね。
    安保 ただ、RIZINのプレパレーションでも話したんですけど、五味(隆典)選手と鈴木選手がボクシングルールで試合をしたあとぐらいから「……これ、チェンジあるな」と。ケガしているとは知らなかったですけど、まあ俗にいう格オタたちのSNSの反応を見てたら、そういう雰囲気はありましたよ。
    ――独自の嗅覚で。
    安保 で、実際にチェンジがあると想定したときに、その人物を具体的に考えても、候補になるような人物はみんな超RIZINに出場してる。「あれ? これオレしかおらんな」という。
    ――榊原(信行CEO)さんが会見でも言われてましたけど、パッキャオ選手がRIZINで試合するとなったときに、いち早く手を挙げていたそうですね。
    安保 もちろん。もともとボクシングは好きですし、そんな世界のスーパースターと戦えるなら、手を挙げるのはファイターとして普通の反応ですよ。パッキャオさんってフロイド・メイウェザーとの試合で史上最高額のPPV売り上げを叩き出してるでしょ。そんな選手と戦えるのは凄く光栄なことじゃないですか。
    ――そして、カード変更会見のときの安保選手の表情がこれまたよくて。めちゃくちゃ戦う人の顔をしてました。
    安保 まあ、あのときはスダリオ戦、ストリックランド戦と、ずっと戦って自信がついてましたからね。
    ――大勝負に抜擢されたからこその表情だと思ってましたが。
    安保 まあでも、本当に「うわー、きたー!」みたいな感じじゃなかったですよ。「来たわ」「掴んだわ」みたいな、静かなる炎みたいな感覚ですかね。ボクは基本的にボクシングの練習には力を入れてるんですけど、そっから和歌山で1カ月ずっとこもってました。
    ――そして試合も凄くよくて。RIZINではメイウェザーの“圧勝”を2回も観ているので、今回もまた厳しい戦いになると予想していたんですけど。
    安保 まあ試合に関しても、正直自分がやろうとしてたことの80パーセントくらいは出せましたね。でも、どういう言い方したらいいかな(考え込みながら)……。やってきたことは出せたなという感覚で、特別「よっしゃ! 凄いことをしたぞ!」みたいな感覚はボクの中ではないんですよ。
    ――え、そうなんですか?
    安保 それぐらい中尾剛之先生とパッキャオ選手の映像を穴が開くくらい見て、「こう来たときは、こうする」とか対策を練ってたんで。パッキャオ選手の攻め方にはパターンがあるんですよ。まあ、それはどの選手もパターンはあるんですけど、ボクシングはまず駆け引きから始まる。いきなり右を打って当たるわけがないですし、その右をどのタイミングで、どのポジションで、どの足のタイミングで差し込むか……みたいな練習をずっと繰り返していたんで。
    ――本当に地味な練習をずっとやっていたんですね。
    安保 だから、練習は楽しくなかったです。ワン・ツー・フックをバンバンバン打つみたいな練習は一切してなかったんで。ずっと動くものに対して追いかけていって、細かくでもいいからそこに的確に当てていく。パッキャオ選手の一番の武器はどこかというと、足なんですよ。
    ――フットワークということですよね。
    安保 すぐその場所からいなくなって、すぐ前に入ってくる。ボクもそのスピードについていかないとダメですし、体格差だけを活かして止まって戦ってたら、そういう選手はみんなサンドバックにされてきてたんで。同じことしていたらボクも絶対そうなるじゃないですか。餌食にならない研究をしましたね。相手のしたいことをさせないことがまず第一、その先に自分がやりたいことができてくるんじゃないかなという感じで。
    ――やりたいことで言うと、安保選手のパンチもかなり当たってました。
    安保 そうそう。右を当てていくとか、左を細かく当てていくとか。
    ――逆に、アッパーとかパッキャオ選手の攻撃を被弾したシーンもありましたが、そのへんの圧はどうでした?
    安保 べつに、めちゃくちゃ効いたパンチとかはとくになかったですけど、ひとつ言うならここ(右腕の上腕あたり)。まだ、いまだに青いんですけど。
    ――本当ですね。そんなとこもらってましたっけ?
    安保 いや、たぶんね、これはパッキャオ選手の家に行ったときにトレーナーのブーイさんに教えてもらったんですけど、ここって筋肉じゃないですか。で、試合が終わってからもここが一番痛かったんですよ。腕を下げた状態での生活が3~4日続いて。これパンチ一発ですよ? だからそれも戦略なんですよね。
    ――腕を殺すという戦略。
    安保 そう。そしたら筋線が切れてガードも下がるじゃないですか。そういうことも教えてもらったりしましたね。
    ――試合のネタばらしじゃないですけど、それを聞けたのも有意義な時間ですね。
    安保 最終的には、パッキャオ選手がこれからジェネラル・サントスで世界戦に向けてトレーニングをやっていくみたいなんで、そこで一緒にトレーニングしようみたいに誘われました。1カ月半くらい本当に行こうかなと思ってます。
    ――もはやパッキャオファミリーじゃないですか(笑)。
    安保 なんか気に入ってもらいました。凄く。
    ――観戦していたライアン・ガルシア選手にも気に入ってもらってましたよね?
    安保 ええっと、気に入ってもらってましたっけ?(笑)。
    ――試合後のインタビューとかも「アンポと戦いたい」と言ってたような。
    安保 あれは、たぶん高揚してただけなんじゃないですか? いまは同じこと思ってないと思うんですよ。目の前でああいう試合を見て興奮したら「よっしゃ、オレもここに立ちたい」と思うのがファイターなんで。ライアン・ガルシアって26歳でまだ若いじゃないですか。来日してワーキャーされて気持ちよくなったと思ってるけどね。
    ――リップサービスの一環だったってことですか?
    安保 まあ、ドービングで1年間試合できないし、ライアン・ガルシアが本当にRIZINで試合するかどうかも不確実なんで、あんまりべつにそんな期待しないです。ただ、パッキャオ戦もそうやけど、目の前の戦いを逃げずに本気でこなしてたら……本当はいろんな戦いに対してビビる気持ちもあったけど、それに正面から全力で行ってたら、こういうチャンスを掴めたんじゃないかなと思います。
    ――今回、凄く印象的だったのは安保選手が「こんなに応援してもらえてうれしかった」とコメントされてた部分で。やっぱり今回はいままで感じてきたものと違う感じがありました?
    安保 ありましたね。やっぱ、うれしかったです。オープニングセレモニーの登場シーンで名前呼ばれたときとか、凄い歓声があったりするとめっちゃうれしいなと思って。いままでは「なんか……応援しにくいヤツやな」みたいな感じやったと思うんで(苦笑)。
    ――正直どう応援していいかわからない雰囲気があったりして。
    安保 もちろん、いまもそういう感覚を持ってる人はおると思うんですけど。ただ、自分から「応援してくれ!」というつもりはないです。オレは自分の発言や行動も含めてトータルとして試合が面白い自信があるんで。なんか目が離せないヤツという自信があるんですよ。だから、常識みたいな中で小さくまとまってまで応援されたいとは思わないです。それは自分が幸せじゃないんで。
    ――その振る舞いはいろんな声が飛んでくるSNS時代では難しそうですよね。
    安保 だから、あんま面白くないですよね、日本を見てても。正直、ボクはそう思います。
    ――ところで、安保選手といえばK-1に違約金を払って、現在はRIZINを中心に参戦されてますが、当時はどういう感じで次の舞台を決めていったんですか?
    安保 RIZINを選んだ理由か……。いや、まずね、ボクはK-1をやめてRIZINというよりもブレイキングダウンに出ようと思ったんですよ。実際にブレイキングダウンに出たじゃないですか。
    ――元K-1のシリル・アビディとの階級超えマッチでしたよね。
    安保 そのときの多くのプロファイターってブレイキングダウンを嫌ってたじゃないですか。まあ、いまもたぶん好きな人は少ないと思うんですけど。そこが逆にオレはチャンスやなと思ったんですよ。
    ――へえ~、それはどういうチャンスだと?
    安保 だって、いろんな人が見てたじゃないですか。いまも見てるし。たしかに汚い喧嘩とか罵り合いとか、普段プロファイターがしないようなことをやってますけど、結局それで数字が取れるってことは、人はそれを求めてるし。見たいと思ってるってことですよね。そして最終的には戦う。オレはその戦いに価値があると思ってるんで。結果ストーリー性があって、その試合にそんだけのビューがつくならば、ファイターとして名前を覚えてもらおうという思いでしたね。
    ――知名度を取りに行ったみたいなところがあるんですか。
    安保 存在を知ってもらうために戦ったという感じです。実際、シリル・アビディ選手と戦って得られるものも大きかったし。あの試合もなんか凄く叩かれましたけど、やっぱり自分よりめちゃくちゃデカイ選手で。たぶん35キロぐらい差があったんですよ。
    ――アビディは元K-1ヘビー級の選手ですもんね。
    安保 そんな相手を舐めれるわけないですし、逆にみんなはオレのこと舐めてる。ただ、オレからしたら得るものはバカデカイんで。だから「勝手に舐めとけ」って話なんですよ。
    ――ブレイキングダウンという場に出ることは、得るものがめちゃくちゃ大きかったということなんですね。
    安保 ブレイキングダウンに出ることによって存在は異質になりますからね。ちょっと変なヤツというか。オレは「ワン・オブ・ザ・カインド」なんで。唯一無二なんで。パッキャオ選手にそう言ってもらったんでね。・あのときのK-1では「夢」が語れなかった
    ・スポンサーよりファイトマネー
    ・平本蓮と榊原CEOに騙された?
    ・スダリオに退くわけにはいなかった
    ・名指しされたらスルーできない……12000字インタビューはまだまだ続く


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  • 魔界倶楽部/柴田勝頼K-1参戦■長井満也インタビュー

    2024-09-03 10:09  
    200pt
    UWFやリングス、K-1まで、様々なリングで戦ってきた長井満也インタビューシリーズ第10弾! 今回は魔界倶楽部/柴田勝頼K-1参戦の新日本プロレス編です (聞き手/ジャン斉藤)

    長井満也インタビューシリーズ


    ①「我が青春のスーパータイガージム、シュートボクシング」②地獄の新生UWF新弟子③いつのまにか解散してしまった新生UWF④恐るべきプロレス団体リングスの真実⑤リングス伝説の佐竹雅昭戦とは何だったのか
     ⑥リングスジャパンは仲が悪かったのか?⑦【リングス退団編】俺はそんなことを絶対に言っていない


    ⑧K-1参戦、安生洋二の前田日明襲撃……リングス退団後の長井満也⑨掣圏道SAプロレス、馬場元子さんの思い出■長井満也

     
    ――全日本プロレスにレギュラー参戦していた長井さんは2003年、新日本プロレスの魔界倶楽部入りしますね。
    長井 当時新日本プロレスのブッカー的な役割をされていた上井(文彦)さんがきっかけですね。私が全日本にいたときにリングスの後輩だった成瀬(昌由)が新日本に出ていて。上井さんが成瀬に「長井を紹介してほしい」ということで。でも、前回お話した飯塚(高之)さんの件もあったんで、新日本さんと絡むことないと勝手に思ってたんですよね。
    ――全日本vs新日本の対抗戦でおふたりはシングルマッチで対戦されましたが、試合中のアクシデントで飯塚さんが失神。そのまま1年近く長期欠場になりましたね……。
    長井 成瀬から「上井さんが会いたいと言っています」と連絡があったけど、最初は断ってたんですよ。でも何度か話があったので、成瀬の顔を立てるじゃないですけど、食事しましょうと。それでお会いしたのが一番最初なんですよね。
    ――どんなお話しをしてたんですか?
    長井 もう他愛もないプロレスの話から始まって、上井さんのほうから「いま新日本プロレスで魔界倶楽部をやってるんだけど、魔界5号として加入して、柴田(勝頼)くんと破悧魔王'Zというチームを組んでもらえないか」と。あと因縁も活かして飯塚さんとのシングルマッチもやってもらいたいという話もされました。正直そういう話が来るとも思ってなかったんで、決断するのにけっこう時間かかったんですけど。ちょうどその頃の全日本には新日本から武藤(敬司)さんや小島(聡)さん、カシンさんが移籍されて。全日本の中の雰囲気が変わったんですよね。それまでは川田(利明)さんのパートナーをずっとやらさせてもらってたんですけど、川田さんもヒザのケガで長期欠場中。自分のポジションがけっこう宙ぶらりんな感じになってまして。だったら新日本に行くことでプロレスラーとしてのステージがまたひとつ上がるんじゃないですけど、何か違うことができるチャンスなのかなと思ったんですよね。
    ――武藤さんたちが移籍後、全日本の空気はそこまで変わったんですか?
    長井 いや、全然変わりましたね。それがよかったのか悪かったのかはわからないですよ。
    ・新日本道場にリングスを見た
    ・柴田勝頼K-1参戦衝撃の裏側
    ・暗黒時代・新日本の給料
    ・はぐれもの集団・魔界倶楽部・星野総裁に他のレスラーが嫉妬……会員ページへ続く!
    この続きと齋藤彰俊、長井満也、小川良成、AKIRA、『極悪女王』……などの「プロレス記事9本6万字詰め合わせ」が550円(税込み)が読める詰め合わせセットはコチラhttps://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar2204344この記事の続きだけをお読みになりたい方は下をクリック!1記事200円から購入できます!
     
  • 上谷沙弥のヒールターンは女子プロレスを変えるか

    2024-09-02 00:00  
    200pt

    プロレス格闘技業界のあらゆる情報に精通する事情通Zのコーナー。今回のテーマは「飯伏幸太DDT復帰」「WWE日本公演」「ジュリアWWE」「上谷沙弥とH.A.T.E.」「昭和なスターダム」です!

    【1記事から購入できるバックナンバー】・エル・リンダマンのグレイトなプロフェッショナルインタビュー

    ・GLEATはなぜ「日本プロレスリング連盟」でグレイトさせてもらえないのか■鈴木裕之

    ・掣圏道SAプロレス、馬場元子さんの思い出■長井満也

    ・令和の女子プロ! 小佐野景浩の東京女子プロレス講座
    ――事情通Zさん! ちょっと前の話になっちゃいますが、DDTの両国国技館(7月21日)はどうだったんですか?
    Z なかなか盛り上がったよ。7月はWWE、ノア、マリーゴールドとビッグマッチが続いていたけど、客入りも合格点。枡席は1人1席というわけではなく、2~3人で1席かな。おおむね8割くらいは埋まってる感じだった。
    ――正直開催前はそこまで話題性があったわけじゃないけど……。
    Z 今回のゲストはエル・デスペラード選手、ゼロワンの田中将斗選手ぐらい。アジャ(コング)選手とか恒例のゲストに、サプライズとして飯伏幸太選手が登場したけど、対外的な話題に頼ることもなくDDTの自力で勝負した感じだね。
    ――前もって飯伏幸太登場を匂わせれば集客に繋がったけど、そこはサプライズのほうを選んだと。
    Z あと今大会を最後に高木大社長(現サイバーファイト副社長)が無期限休業。
    ――そうだ、飯伏幸太との再会ドラマで忘れていた!
    Z 無期限休業する理由は赤字続きのサイバーファイトを立て直すために、社長として経営に専念するということだったんですよ。でも、社長が交代しちゃったからね。
    ――即復帰してもおかしくない(笑)。
    Z すごくありえると思うよ(笑)。高木大社長は54歳という年齢だからフル稼働はできない。いい休養になるんじゃないかな。
    ――都電プロレスから吹き上がった政界再進出疑惑の対してメッセージを送ると踏んでいたんですけど、何もなし。
    Z 政界再進出疑惑を焚いていたのはDropkickだけだろ!(笑)。
    ――DropkickのYouTube配信のコメント欄で高木大社長がわざわざ否定コメントをするという(笑)。都電プロレスの一部批評がどうかと思う内容だったからあえて茶化していたんですよ。だって今頃「高木三四郎はかつて出馬していた!」「野心がある!」とかプロレス界隈の人たちが言い出すのはおかしいですし、「猪木さんなら……」なんて比較するのもビックリで。だって猪木さんが過去の都知事選で何をやったのか。そのへんは内田裕也主演映画の怪作「魚からダイオキシン!!」も含めて最高なんですけど、正義の剣として猪木さんを持ち出すのは違うんじゃないかなと。ちなみに「魚からダイオキシン!!」はU-NEXTで見れます!
    「飯伏幸太DDT復帰」「WWE日本公演」「ジュリアWWE」「上谷沙弥とH.A.T.E.」「昭和なスターダム」……まだまだ続く
    この続きと齋藤彰俊、長井満也、小川良成、AKIRA、『極悪女王』……などの「プロレス記事9本6万字詰め合わせ」が550円(税込み)が読める詰め合わせセットはコチラhttps://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar2204344この記事の続きだけをお読みになりたい方は下をクリック!1記事200円から購入できます!