1月19日午後9時50分すぎ。那覇市寄宮の知事公舎玄関で記者団の取材に応じた県知事の仲井真弘多は、前もって態度を決めていたかのように強気の姿勢を前面に出した。米軍普天間飛行場の移設問題を最大の争点に同日投開票された名護市長選で、仲井真が強く推した移設推進の新人候補が、移設阻止を掲げる現職稲嶺進に敗れることが確実な情勢となっていた。
記者「民意が示されたが、受け止めは」
仲井真「これは優れて名護市の有権者の方々の投票結果だ。まだ(投票差の)数字が出ていないから、生煮えの答えしかできない」
記者「これまでの姿勢を変えることはないのか」
仲井真「有権者の意向は、これはこれとして無論、大きなものがある。だが、それを受けて私が何か今までの(埋め立ての)承認を変えることはできないのではないか。もう、承認しましたからね。今からどうこうというのは」
普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けて既に下した埋め立て承認の判断は、市長選の結果に