「驚くべき立派な内容」「140万県民を代表して感謝」
県知事仲井真弘多が首相安倍晋三と官邸で会談した昨年12月25日。県のある部長は仲井真の発言や周囲の様子から、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた埋め立てを仲井真が承認すると悟っていた。
「もう絶望的だ。あそこまで議会で(県外移設と)発言して県民を期待させ、後処理をどうするのか分からない」。問題の先行きを案じる言葉がついて出た。
「承認を断り続ければ、国から訴訟を起こされ、厳しい結果になることは必至だ。承認せざるを得ない」。部長はそう考えたこともあったが、仲井真は昨年の6月県議会で埋め立ての可否について「政治的判断は否定、排除されない」と述べるなど、不承認への県民の期待を高めていた。だが最終盤で世論を逆なでするように承認に突き進んだ。その過程に、部長は失望を禁じ得なかった。
「知事は振興と基地は別に考えていたはずだが、