凡庸とカイジ
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凡庸とカイジ

2015-05-15 22:15
    昨日書いた「「凡庸」は「普通」じゃない」という記事。
    引っかかるところがあって思い返してみたら「賭博黙示録カイジ」の「電流鉄骨渡り」、
    あれを思い出しました。

    このマンガは、借金に苦しむ主人公たちが一攫千金を目指してギャンブルする話です。
    主人公やその仲間たちは、自堕落な性格で借金を重ね、追い詰められています。
    そんな彼らは「一発で返済可能」という甘言に乗せられ、実は勝つ見込みのない、命をかけたギャンブル(実態は、別のグループのための見世物)に誘われます。
    そして、主催者の目論見どおり、死んでいきます。
    そのとき初めて我に帰って「ギブアップ」と叫んで命乞いをするのですが、彼らを見て主催者側が言い放つ台詞、それをいくつか抜き出してみます。
    =================
    奴らの精神はまるで病人
    ・どんな事態に至ろうと……とことん真剣になれぬ…という病だ
    ・自分の空想と現実をごちゃまぜにする甘ったれだ
    ・自分は悪くない 自分は許される なぜなら 今起こった事態はあくまで「仮」
    ・連中はそれを自分の都合で勝手に勝手にねじ曲げる
    ・都合が悪くなればおりるのだ…根っこが腐っているとしか言いようがない
    ・愚鈍に………寝たいだけ寝て……不機嫌に起き出し……
     半ば眠っているような意識で日々を繰り返す
     退屈を忌み嫌いながら その根本原因病理にはほおかむり
    ・現実(こんなもの)が……自分の本当であるはずがない………奴らはそう思いたいんだ
    =================
    まさに、「凡庸」の性質、「根っこが腐っている」病人であることを言い表した名言です
    これが能力的に「普通の人」の問題ではないことは
    =================
    人は……仮になど生きていないし仮に死ぬこともできぬ 当然だ………
    奴らはそれを初っ端から勘違いしてるから能力以前にダメなのだ………

    =================
    と、これまた明確に言い表しています。

    凡庸さが破滅を招く」ことを、本当に端的に示した名場面だと思います。

    借金を一発で返す大金が手に入る」という"餌"に釣られるカイジたちは、「大阪都構想」で「大阪の問題を一発で解決する」という甘言に乗せられる大衆と同じです。
    これほど明々白々赤裸々に法律で
    一旦、特別区になったら『大阪市』に戻す法律はない
    と示されているのに、「一回やってみたら」と言う「真剣になれない病人たち」。
    「真剣になれない」とは「真剣に考えられない」、つまり、「思考停止」です。
    「特別区」になり、思っていたのと違う!と叫んでも、後の祭りです。

    マンガでは、登場人物の一人は「40歳まで借金でもいい」と後悔します。
    「一発で返す」賭けに乗るより「借金を地道に返す」方が良い、と後悔するのです。
    「大阪都構想」では、「特別区にして問題を解決」するのではなく「地道に改善していく」方が良い、と気付くべきなのです。

    現実社会では、「凡庸な人々」は社会全体を巻き込んで破滅に追いやります。
    マンガより酷い話です。
    是非、思考停止を抜けて、「真剣に」考えてください。

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