大阪の融和と止揚
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大阪の融和と止揚

2015-06-02 03:33
    先月の住民投票により「大阪都構想」が否決されましたが、「大阪を良くする」方法を安易な「賛成/反対」に歪めてしまった影響は市の政治にも住民たちにも燻っているようです。
    「何を改善すべきか」を曖昧にしたまま「既得権益者」などの仮想敵を作り、感情的な対立を煽った幼稚な手法は、「大阪都構想の否決」=「敵が勝った」という感情的なしこりを残し、反対した側=敵、すなわち「高齢者が悪い」などの感情的な対立に摩り替えられています。
    これは魔女狩りと同じ感情の産物で、論理やデータを示しても消えるものではありません。

    しかし、「大阪をどう発展させるか」という課題は残っており、災害等は待ってくれません。
    本当の戦いはこれからです。大阪の住民は早く団結して未来へむけて進むべきです。
    住民が団結するためには「住民の対立」ではなく「問題と解決策」に意識を向けるべきです。そして、その「問題と解決策」は「二重行政の無駄」などの感情的・抽象的なものではなく、ハッキリ認識できる理性的・具体的な「何が問題で、どう解決する」であるべきです。
    住民が明確に「何をなすべきか」の目標を認識して行動すれば、改善された大阪市の財政を基にして、大阪府やさらに広い範囲で力強い発展が可能になるでしょう。

    幸いなことに、学者たちによる「大阪都構想」に対する理性的な批判および対案「豊かな大阪をつくる」シンポジウムとして実を結びつつあるようです。

    このシンポジウムには、いわゆる「反対派」以外からも参加可能ということです。
    当然です。学問はオープンでなければなりません。(注1
    私は、「推進派」の学者こそ、積極的に参加して欲しいと思います。
    「推進派」の学者が一番「大阪都構想に何を求めていたか」を明確に理解しているはずで、「大阪市の分割が否定された今、目的をどうやって実現するか」を今こそ訴えるべきです。
    「反対派」との表面的な対立ではなく、より深いところで「今こそ、何をなすべきか」という合意を達成し、そのための方法に多様性を提供すべく、協力し合えるはずです。(注2

    「大阪都構想」は否決されました。学者ならば、それに感情的に固執すべきではありません。
    そもそも「解決のためには"都"でなくてはならなかった」などという問題は無いはずです。
    「都」は、あくまで「行政上の形態」でしかありません。「問題と解決策」とは別な話です。(注3
    例えば、高橋洋一教授の言うように「大阪都になれば"格"が上がり、投資を呼びやすくなる
    という話は、「大阪の問題は『投資が足りない』こと」に落とし込むことが出来ます。
    ならば、「大阪に投資を呼び込むためには」という議論が成り立ち、それを進めるべきです。
    そういう議論が出来ないのであれば、それは病気が何か」を知らずに「葛根湯を飲め」と連呼していただけの葛根湯医者だったということで、「学者」の看板を下ろすべきだと思うのです。

    2015.6.2 追記
    注1)ですので、シンポジウム後に要旨集などをネット上で公開していただければと・・・
    注2)今回を第一回とし、7月以降も同様に開催予定ということです。「推進派」からも講演者として参加できるようになれば、さらに議論が深まるでしょう。
    注3)ただし、大阪市が解体されていた場合は行政の主体が消えたわけですから、「市が残る場合」と「市が消える場合」で「市が出来ること」は非対称となります。

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