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【生活の知識】風邪の症状で選ぶ漢方薬
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【生活の知識】風邪の症状で選ぶ漢方薬

2013-12-31 14:05



     正月間近となった今日この頃、外もめっきり寒くなってまいりました。

     そうなると頻発するのが、やはり風邪。
     特にサービス業等に従事している方々にとって、この時期は一年を通して最も忙しくなる時でもあり、その疲労から体調を崩すことも多々あるかと思います。

     そこで今回は風邪をその症状に分け、それぞれにオススメする漢方薬を、簡単ではありますが紹介しようと思います。

     いずれの漢方薬も、説明書をよく読み、時には売り場の販売員に説明を聞いて、十分注意して使うようにしましょう。


    ※1/2注、扁桃腺とリンパ線を間違えて記述していた部分を修正。


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    寒気がする、喉に違和感を感じる、咳が混ざる等の初期段階における風邪━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

     厚着をしているのに体の芯が冷えている感じがする、くしゃみに混じってゴホゴホという咳が出る、喉に何かがあるような違和感を覚えるなど、風邪の初期段階おける症状。
     このシーンでおすすめするのは、ズバリ葛根湯(かっこんとう)です。



    効能:体力中等度以上のものの諸症状:感冒の初期(汗をかいていない)、鼻かぜ、頭痛、
                      肩こり、筋肉痛等

    成分:葛根、麻黄、甘草、芍薬、大棗、桂皮、生姜

     今や漢方薬の代名詞的な存在であり、風邪のみならず筋肉痛等にも効果を発揮する優秀な薬品です。幅広い年齢層に使用可能なことに加え、非常に手に入れやすいことからも使用した経験がある方も多いのではないでしょうか。

     葛根湯は、「桂皮(ケイヒ/シナモン)」、「生姜(ショウキョウ/しょうが)」の薬効を中心に、体を温め、発汗を促すことを目的とした薬品です。
     つまりその結果として体の免疫力向上、痛みや熱の発散があるわけですね。
     そのため、既に熱が出て汗をかいている状態等では逆効果となり、脱水症状を引き起こしてしまうことも。
     あくまで、葛根湯は「風邪の初期段階」を睨んだものであると認識しましょう。目安としては症状が出てから長くても2,3日程度と考えてください。

     体力的に虚弱な方(虚証)にも胃腸への負担等からおすすめできず、どちらかというと体力的に充実した方(実証)に向いています。
     一般的な体力をお持ちであれば問題ありませんが、あまり体力に自信がなかったり、体力的に衰えていると感じている方には、しょうが入りの葛湯(くずゆ)等がお勧めです。

     注意点として、「麻黄」の主成分であるエフェドリンが交感神経を刺激するアドレナリン作動成分であることが挙げられます。
     そのため、緑内障を患っていたり、高血圧など循環器系に何らかの症状を持っている方は絶対に使用を避けるべきです。

     また、エフェドリン等のアドレナリン作動成分、「甘草」はその他の薬品にもよく配合される成分であり、後者の場合は食品に使用されることもあります。
     どちらも過剰摂取すると著しい副作用の恐れがあるため、他に薬を飲む場合等、併用においては十分に注意して使用するようにしましょう。


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    吐き気や腹痛を伴う、熱とそれに伴う発汗がある、なかなか治らない風邪━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

     風邪を引き始めて何日か経過したがなかなか全快しない、しばらく発熱が続き床に臥せている、ときどき吐き気や腹痛に苛まれる。
     そういった、症状がはっきりと出た風邪や、風邪の中期以降をターゲットとします。
     この場合のオススメはこちら、
    小柴胡湯(しょうさいことう)



    効能
    :体力中等度で、ときに脇腹からみぞおちあたりにかけて苦しく、食欲不信や口の苦味が   あり、舌に白苔がつくものの次の症状:はきけ、胃痛、食欲不振、疲労感、かぜの後期                     の諸症状

    成分:柴胡、黄ごん、人参、甘草、半夏、生姜、大棗

     製品の効果・効能には上記のように脇腹から~と条件説明がつき、店によっては「腹痛を伴うならコレ!」等見出しをしているところも見受けられます。
     が、基本的に風邪の諸症状なら腹痛や吐き気を伴わずとも問題なく使用できる漢方薬です。

     なぜなら、「柴胡(サイコ)」を含む漢方薬はそれをサイコ剤として分類され、それらには体の免疫力を高める作用があるためです。
     小柴胡湯には、それに加えて「人参(ニンジン)」による滋養作用も加わっているため、吐き気や腹痛等がなくても、風邪の中期以降の症状へバッチリ対応できるわけですね。
     
     また、この免疫力の向上は現在の風邪の症状に対してのみならず、そこから生まれる二次感染を予防する意味合いも多く含まれます。
     風邪が治ったあとも、しばらく粘度の高い緑色の鼻水が出るといった経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
     これは風邪によって低下した体に、別のウィルスが入り込むことによって起こる、つまり二次感染によるものであることが多いと言われています。
     風邪の快復後、いち早く体調を万全にするためにもこの漢方薬は非常に有用なものであると言えるでしょう。

     注意点としては、葛根湯と同様に体力的に虚弱な方には向かないということ。
     この場合、体力の低下した方には柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)をおすすめします。

     こちらは小柴胡湯と桂枝湯を合わせた処方のもので、体力中等~虚証と、小柴胡湯とは逆に体力的にやや虚弱な方に向いた漢方薬です。
     それでいて効能は小柴胡湯とほぼ同様のものであるため、ご自身の体力と相談し、どちらを使うか判断すると良いでしょう。




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    とにかく喉が痛い、咳がひどい、扁桃腺が腫れる風邪━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

     私自身も喉からくる風邪が多かったため取り上げさせていただきました。
     唾を飲み込む、食べ物を飲み込むだけで喉がひどく痛む等、辛い喉の痛みを伴う風邪。
     この症状に対応するには、甘草湯(かんぞうとう)が一押しです。



    効能:体力にかかわらず使用可能:激しい咳、咽喉(いんこう)痛の緩和

    成分:甘草

     成分は「甘草」のみという潔さ。市販される漢方薬としては珍しい単味剤のお薬です。
     「甘草」には抗炎症作用があり、それを全面的に押し出した薬なわけですね。

     漢方薬は複数の生薬が配合された場合、それを〇味の薬(生薬8種の場合、八味地黄丸等)などと表現するのですが、これが単味に近くなるほど効能が素早く得られるとも言われます。
     実際のところでは、こむら返り(筋肉がつること)の特効薬として有名な【芍薬甘草湯】などは二味の配合剤で、非常に素早く効能を発揮することからスポーツ用の救急箱に常備されることもあるほどです。

     この甘草湯も優秀な効能を持つため、上記のような症状に悩んでいる方には安心しておすすめできます。

     注意点としては甘草の過剰摂取による偽アルドステロン症
     以前の記事で書いたのでここで詳しくは述べませんが、甘草は様々な薬品、食品に加工される成分です。
     この薬品に限らず、薬や食品の飲み合わせには十分に注意して使用するようにしましょう。

     また、風邪の際みならず喉が痛くて食べ物が喉を通らない、食欲がないといった症状が出た際に、皆さんはどういったもので栄養を摂るようにしているでしょうか。

     ゼリー飲料、栄養剤等、現在では様々な手段があるとは思いますが、時期も時期ですので個人的には甘酒をおすすめします。
     甘酒はブドウ糖を初め各種ビタミン、アミノ酸等を豊富に含み「飲む点滴」とまで言われる総合栄養食です。
     何より温めて飲むことができるのが非常にグッド。
     安価に作りおきができますし、好みによって生姜等を加えてもいいでしょう。牛乳で割って「醍醐」にして飲めば、牛乳のタンパク質、カルシウム等も一緒に取ることができます。

     甘酒の酵素が牛乳の乳糖を分解するため、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする、という方にも飲みやすくなっていますよ。


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    水みたいな鼻水・痰が止まらない風邪、ぜんそく等━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

     意識せずに鼻水が垂れてきてしまう症状、水っ鼻。
     この症状に対応するには小青竜湯(しょうせいりゅうとう)、これです。

     
     

    効能:体力中等度又はやや虚弱で、うすい水様のたんを伴う咳や鼻水が出るものの次の症状
       気管支炎、気管支喘息、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症

    成分:麻黄、桂皮、芍薬、乾姜、五味子、半夏、細辛、甘草


     喘息にも対応する優秀な漢方薬、小青竜湯。
     葛根湯と同様に「桂皮」「乾姜」が含まれ発汗作用があるほか、水分バランスを調整する働きがあるとされており、それが水のように垂れてくる鼻水にフィットするわけですね。

     特にこれから春先にかけては花粉の季節となり、花粉症に悩む方も多くなるかと思われます。小青竜湯はそういったアレルギー性の鼻炎にも効果があると言われ、鼻水で困っている方を大いに助けてくれます。
     しかも非常に幅広い年齢層の方が使用可能。
     かっこいい名前の割に一般的な知名度は低い薬品ですが、病院でもよく処方されたりとその効能は大いに認められるものと言えるでしょう。

     使用における注意点としては、あまりに体力的な低下を伴う場合は体への負担が大きくなるため避けること、葛根湯と同様に発汗の多い方にはあまり向かないということです。

     この薬品にも「麻黄」が含まれているため、緑内障を患っていたり、高血圧等の循環器系に何らかの症状をお持ちの方は使用はしないようにするべきです。

     また、濃く粘度の高い鼻水が出る場合は、水分調整の効能が完全に裏目に出てしまい、鼻の那珂で鼻水が固まってしまう危険があります。
     そういった鼻水が出る場合は、例え花粉症の場合等でもこの薬の使用は避けましょう。
     あくまでも「水様の鼻水・痰を伴う場合」に限定するということを念頭においてください。



    !!漢方薬を飲む際のワンポイント!!

     漢方薬は「食前」又は「食間」、つまりは空腹時に、顆粒状のものはお湯に溶かして飲むのが基本になります。
     特に風邪の洋薬は食後に使用するものが多く、薬慣れしている方でもうっかりしていると忘れてしまうことがあるので注意が必要です。(経験談)
     
     また薬品の常として、長期における服用は避けるべきです。
     しばらく使用しても改善が見られない場合、風邪とは違う病気の可能性もありますので、それまで使用していた薬の箱・説明書を持って、速やかに病院へ相談しましょう。




     いかがだったでしょうか?

     漢方薬は中国の体系医学をそのルーツとし、日本に伝わってから「漢方薬」と名を変えて、そして独自の進化を遂げてきた薬品です。
     洋薬(化学薬品)の対処療法と比較すると、東洋独自の思想に基づいて作られてきた漢方薬はより「治療」に近い薬として、自然に近い成分等のふれこみとともに一躍有名に。

     今では科学的にも効能が認められ、薬局、コンビニ、スーパーの他、ネットでも注文ができる等非常に入手がしやすくなりました。

     これからの季節のため、そして気持ちの良い新年を迎えるため、漢方の力を借りてみるのも一興ではないでしょうか。
     まあ、そもそも使う必要のないことが一番なのですがw



     長くなりましたが、今回はこれにて。

     それでは皆さん良いお年を。



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