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プロデューサー&脚本 家が語る『ズートピア』製作の裏話とは?「最初はニックが主人公の物語だったんだ!」
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プロデューサー&脚本 家が語る『ズートピア』製作の裏話とは?「最初はニックが主人公の物語だったんだ!」

2016-05-06 12:30

    ディズニー・アニメーション史上No.1のオープニング興収を記録した『ズートピア』! 日本でも他作品とは違う感想が続々と飛び出していて、GW中公開の作品の中でももっとも観客の反応が強い話題作になったと言っても過言ではない! その傑作臭漂う『ズートピア』について、「僕らはアニメーションを、子どもを持った家族だけのものだとは思っていないよ」と語るクラーク・スペンサー(プロデューサー)とジャレド・ブッシュ(脚本/共同監督)を直撃! 『ズートピア』はディズニー映画史に残るだろう理由がよくわかるはず!


    ――職業にあわせて動物を当てはめているそうですが、銀行員とか公務員とか比較的硬めの職に就いている動物たちを小バカに描いていて楽しかったです!

    ジャレド:ノー(笑)! 小ばかにはしていないよ。動物によって違うと言うか、我々がイメージしているとおりの生態の動物にイメージどおりの職を与えたり、逆のパターンも行った。それは常に観客の期待を裏切りたいという気持ちもあったからで、よく言われることは、ゾウは記憶力があると言われるけれど、そうじゃなくて忘れっぽいゾウにしてみた。ゾウが忘れていることをほかの動物が指摘するシーンもあるよ。


    ――観客の期待をいい意味で裏切り続ける趣向がディズニー・アニメーションでは顕著ですよね。今作でも夢をぼんやりと抱いておしまいではなく、自分と向き合って強く生き抜こうみたいなリアルなメッセージが胸熱でした。

    クラーク:リーダーはジョン・ラセターだが、彼は毎日僕らの背中を押す(笑)。より洗練された映画作りをしようとね。だから映画を手がけている間はカートゥーンではない、映画を作っているという意識を持たされる。ストーリーもそうなって、感動、コメディー、そういうものを含めた映画を皆で作ろうという感覚になる。

    ジャレド:『ズートピア』の製作期間は4~5年で途中、何度もお披露目する機会がある。ラフな段階だけれど、ラセターをはじめ、チームに観てもらうわけだ。その時、できるだけのことをはたしてやれているのか皆の意見を聞くし、それによって大胆な選択をすることもあるよ。

    クラーク:最初はニックが主人公の映画だったからね! そのバージョンを5回ほど披露した。その時、ある程度のレベルには行くだろうが、グレイトにはならないだろうなって言われてね(笑)。だから思い切ってキャラクターを増やしてジュディの物語にして、ニックがやってくるみたいな展開にしたよ。

    ジャレド:そうすることでポテンシャルが見えてきて、大切な要素や良質な物語を作ることができる。ラセターの下では、そういう気持ちでやっているよ。僕らは『アナと雪の女王』、『ベイマックス』、『シュガー・ラッシュ』みたいな良質な作品を送り出さなければという責任を感じているよ。


    ――フロリダにあるマジックキングダム・パークに、ジュディとニックのライブキャラクターが出ますよね。ということは大人気だからですが、子どもたちには誰が人気なんですか???

    ジャレド:僕には3人の子どもがいて、ディニーインフィニティーというゲームをやっているけれど、3人ともジュディが好きかな。

    ――大人はニックじゃないですか?

    クラーク:考えてみれば、映画の冒頭のニックはすごく嫌な奴だ。アイスクリーム屋さんでキャンデイーもらってきて売ってしまうなど、本当にひどいことをやっているわけ(笑)。映画の中でも、ジュデイに平気でひどいことを言うよね。「君がなろうとしているものに一生なれることはない」ってね。でもそんなひどいことを言っていても、彼に対して憎しみがわかない。とても不思議なキャラクターだと僕は思う。

    ジャレド:ディズニーインフィニティーの中でも、彼は巨大なアイスキャンディーを武器として使っているよ!


    ――今日はありがとうございました! 大ヒット確実だと思いますが、日本のファンにあえてのメッセージをお願いいたします!

    クラーク:この映画は大人も子どもも、デートムービーとしてもよくできていて、ユーモアもいろいろなレベルで楽しめる。ナマケモノのフラシュは大人の場合、誰もが役所で官僚主義に触れたことがあるだろうから、カウンター越しに一言言いたいようなね。子どもは未体験だけれど、ナマケモノのルックスやゆっくりとした動作がうけると思う。

    ジャレド:オトナの場合、ミスタービッグの"ゴッドファーザー"だよね! あのマーロン・ブランドだよ。子どもはあのトガリネズミの造型とか「ボスが小さなネズミなんて!」とうけてくれるはずさ。だから、我々はどの世代にもうけるようなシーンをなるべくたくさん入れることを心がけていたよ。

    クラーク:僕らはアニメーションを、子どもを持った家族だけのものだとは思っていないよ。いい仕事をすれば、誰であれどんな年齢であれ、アピールするべきだと思っています。




    映画『ズートピア』は、大ヒット上映中!

    ■参照リンク
    『ズートピア』公式サイト
    http://www.disney.co.jp/movie/zootopia.html/

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