南米コロンビアで誕生した、太陽光の活用方法が秀逸だ。
https://www.youtube.com/watch?v=0ZORWOu554Q
冒頭では「コロンビア人の多くにとって、これが仕事からの帰り道です」というナレーションと共に、街灯のない、真っ暗な中を家路へつく様子が映し出される。足元だけでなく目の前もほとんど見えず、決して安全とはいえない。
電力供給源の7割以上が水力で、今年春には発電所のトラブルで電力不足に陥ったという南米コロンビア。しかも、山間部などでは発電施設自体が無いためか、電気の恩恵を受けられない人々もいる。
そんな中でも、太陽の光はさんさんと降り注ぎ、人々はつばが大きめの帽子をかぶって作業を続ける。そこに注目したのが、同国最大の公共企業<EPM>と広告会社<DDB Columbia>。彼らは"Sun Hats(直訳:太陽の帽子)"という帽子を電気の通っていないコミュニティの人々に配った。
帽子は白地に黒の帯と、ごくシンプルなデザイン。だが帯にはソーラーパネルが取り付けられていて、1日8時間ほどの太陽光を蓄えることができる。そうして帰宅時の夕方から夜にかけては"ライト"として行く先を照らすのだ。しかも帽子の真正面には、小さなヘッドライトも取り付けられている。
この"Sun Hat"は、火事の原因にもなりえるロウソクの火の代わりに、授乳や炊事、読書など、家庭でのさまざまな作業のライトとして大活躍。ちなみに帽子の製作費は1点につき40ドル(約4,300円)かかるそうだが、<EPM>の予算で賄われているそうだ。
自然のエネルギーを無駄にせず、夜間だけでなく電力確保が難しい非常時にも役立つであろう"Sun Hat"。日本でも使い道はありそうだ。
【参照リンク】
・Colombia Invents New Source of Solar Energy With Sun Hats - Video - Creativity Online
http://creativity-online.com/work/epm-sun-hats/46754