大人でも画家はいる、というニュースを聞いた途端、頭の中で何かが爆発して、それからはただ画家になりたいと思うようになった。私にとって画家の人生はコーヒーがたくさんある人生だったんだ。
コーヒーは私が呼ぶ、「アート・ライフ」とつながるようになった。レストランでコーヒーを飲みながら仕事のアイデアを考えるのが大好きだった。コーヒーはなぜか必ず考え事や思いつきを促進する。おまけに、コーヒーの味は美味しい以上に美味しい。
まずいコーヒーだってコーヒーがないよりはましだ。
レストラン以外では、長いこと、インスタントコーヒーを発砲スチロールのカップで飲んでいた。長年、一日に20カップのインスタントを飲んでいたと思う。発砲スチロールからコーヒーを飲んでいて発見したことの一つは、ある不思議なビジュアルトリックだ。コーヒーいっぱいの発砲スチロールのカップを、ある表面の上でゆっくり動かすとコーヒーの表面に波紋が広がる。しかし振動しているカップをもう少し早く動かすと、波紋から個々の水滴が飛び、コーヒーの表面上を踊り始めるんだ。いつもこのエフェクトを映像に捕らえたかったんだが、一度もしなかった。今頃は環境保護主義者たちが発砲スチロールのカップは良くないとか言うから、このトリックを撮影する機会はついになかった。
コーヒーとコーヒー好きは私の映画のいくつかに登場する。中でも特にツイン・ピークスとマルホランド・ドライブだろうか。
何年か前、一緒に働いていた友人のエリックがなぜ自分のコーヒーを作らないのかと質問してきた。それは何ともいいアイデアだと思い、色んな種類のコーヒーを試し始めた。そしてついに一番気に入ったコーヒーを発見した。目隠しをしても必ずこのコーヒーを選んだ。
このコーヒーを製造している会社に連絡して、一緒にハウス、カフェイン抜き、エスプレッソのバリエ−ションに取り組んだ。そしてDavidLynchSignatureCupCoffeeが誕生した。私はこのコーヒーが本当に大好きだ。今日訊ねてきた友人がカフェイン抜きを飲んだが、本当に美味しいと言ってくれた。今、私は毎日大きいカップ7杯飲むが、毎回新しいカップを飲むたびに楽しみにしている。
全てのコーヒー豆にアイデアはないかもしれない。でも私には、多くの良いアイデアがコーヒーに隠れている。
他の人に移るほどエミリー・ディキンソンに熱中していたある教授からアイデアを得た、「オブセッション(病みつき)」という新しい HuffPost Culture シリーズは、有名人、無名人ともに彼らを夢中にさせる特異な情熱を探ります。これらのブログやインタビューはそれがブルージェイズ、ルネサンス・フェア、 ファン・フィクション、あるいはデヴィッド・リンチのようにコーヒー、であろうと、その不可解で、なくては生きていけない物をハイライトします。あなたの 病みつきもぜひ culture@huffingtonpost.com までお知らせください。
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