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世界トップクラスの凄腕道化師に直撃!海外公演にクラウン役で参加したノブコブ徳井を「トーリック(徳井)はショーに参加するようになって別人になったよ!」と絶賛
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世界トップクラスの凄腕道化師に直撃!海外公演にクラウン役で参加したノブコブ徳井を「トーリック(徳井)はショーに参加するようになって別人になったよ!」と絶賛

2016-07-06 18:00

    道化師と言うと、サーカスにおけるピエロのようにひょうきんなイメージが先に立つが、匠の技を持つ凄腕クラウンも中には存在する。特に『スラバのスノーショー』に出演する道化師は、動きと表情だけで喜怒哀楽をつぶさに表現し、観客をも巻き込んでいく圧巻のステージ演出で知られ、ローレンス・オリヴィエ賞など国際演劇賞を数々受賞、世界30カ国以上で上演されている。

    このたび2年ぶりの来日公演を記念して、クラウンのVanya Polunin(ヴァーニャ・ポルニン)Alexandre Frish(アレクサンドル・フリッシュ)両氏、そして2015年2月に行われたイタリア公演にクラウンとして参戦したことがある徳井健太(平成ノブシコブシ)を媒介して、話を聞かせてもらった。


    ――『スラバのスノーショー』は台詞がないながら、非常にダイナミックな仕上がりになっていますよね。クラウンは何を意識して日々舞台に立っているんですか?

    アレクサンドル:私たちが一番大事にしていることは、空気を作ることです。お客さんが会場にやってきたときに、音楽や照明に包まれて、まったく違う魔法の国に入ってくるかのように感じることをとても大事にしています。このショーは子供からご高齢まで、どんな年齢の方にでも楽しんでいただけるようになっていますが、私たちは特に大人の方に見ていただきたいんです。なぜなら、子供はすでに心が開いていてファンタジーの中で生きています。大人になるにつれ、その心を閉じ込めてなくしてしまっているので、僕たちが解放してあげることを大切にしています。

    ――心を開くきっかけとして、雪を降らせたり、クラウンが客席にバルーンを投げたり、降りて水をかけたり、触れ合うなどのコミュニケーションをとっているんですか?

    アレクサンドル:おっしゃるように、僕たちが直接お客さんとコンタクトしていくと、お客さんもだんだん慣れてきて心が開きやすくなりますよね。単に見るのではなく参加していただくことがとても大切なので、絡みもとても大事な時間になります。水のない魚と一緒で、お客さんあってのクラウンなので。


    ――ところで、徳井さんはご出演されたことがあるんですよね?

    徳井:そうですね、ふふ。何やかんや言いながら、実は2週間くらい出ていたんですよ。

    ――実際に出演しての印象はいかがでしたか?

    徳井:皆さん、本当にこの通り自由な感じなので、何も教えてくれないんですよ。終わった後もスラバさん(創作者・演出家のスラバ・ポルニン)が誰かにダメだしするとかも一切ないですし。誰かが失敗したからといって、何がどうとかも何もないんです。すげえ難しかったです。

    ――とはいえ、何か指示は受けました?

    徳井:「各々キャラを出さなきゃいけない」とは言われました。遠くから見ていても「こいつはこういうキャラだ」と見せられるくらい、1日を通してずっとそのキャラでやれ、と。本番中はキャラコントをずっとやっている感じだとは思うんですけど...。

    ――その中で、徳井さんはどういう設定で舞台に上がっていかれたんですか?

    徳井:最初はいろいろ考えていたんですけど、中盤からはつらかったので、もう考えるのをやめました(笑)。とにかくうまくいかないので。そうしたら、なぜか知らないんですけど「サムライみたいな感じだね」って言われて。そう見えるならそうしようと思ってやりましたけどね。

    ヴァーニャ:トーリック(徳井)は『スノーショー』に参加するようになって変わりました。別人になりました。ローマに来た当初と出た後ではビフォー・アフターくらい違っているよ。怖いものがなくなったと思います。

    徳井:ああ......!本当にね、すげえ怖いことをずっとされていたんで。何せ、台本がないですからねえ。

    ――まさに見て学べ、ですね。となると、毎公演違うものができるということですね。

    アレクサンドル:毎公演、出演者がシャッフル式で変わるので、直前まで誰がどの役をやるか知らされないんです。本当に公演によって雰囲気が全然違うんですよ。同じ街でも全然違うお客さんが来るから、お客さんが担う要素も大きいですよね。


    ――2年前日本でも公演されましたが、お客さんが大人しい印象はありましたか?

    アレクサンドル:たぶん教育が行き届いているお客さんたちだと思うんですよね。申し上げたいのは、お客さんに(心を)開いていただきたい。もっともっとオープンになって自分の感情を出して反応して楽しんでいいんです。僕たちは役者としてお客さんの中に入る鍵をいつも探しています。お客さんに完全にはじけてもらいたいと思ってるんです。

    ヴァーニャ:日本のお客さんはシャンパンみたいです。大事に大事にコルクを開けて、ゆっくり開いていく、ゆっくり開くシャンパンのようです。

    ――しゃれた例えですねぇ。ちなみに、日本でやってみたいことはありますか?

    ヴァーニャ:個人的に見たいものはチョコレート工場。

    徳井:チョコレート工場!?『チャーリーとチョコレート工場』じゃなくて?

    ヴァーニャ:ロシア人のモロゾフという人が亡命して日本でチョコレートをやって成功したって聞いたんです。だから、神戸にあるモロゾフのチョコレート工場が見てみたいですね。あとは京都の石庭に行きたい。

    アレクサンドル:僕は直島に行きたい。草間彌生さんのオブジェがあるところですよね。

    徳井:なるほどね。っていうか、知ってるねえ、日本のこと(笑)。

    (取材・文・写真:赤山恭子)


    『SLAVA'S SNOWSHOW スラバのスノーショー』公演日程
    ■大阪公演 7月15日(金)~26日(火) 会場:森ノ宮ピロティホール
    ■東京公演 7月30日(土)~8月14日(日) 会場:シアター1010(センジュ)



    ■「スラバのスノーショー」公式サイト
    slavasnowshow.jp

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    RSSブログ情報:http://news.aol.jp/2016/07/06/slavasnowshow/
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