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日活ロマンポルノ製作開始45周年記念「ロマンポルノリブートプロジェクト」の一環として、8月2日に『妻たちの性体験 夫の眼の前で、今...』が初ブルーレイ化!初ブルーレイを記念して、主演の風祭ゆきさんのインタビューが到着した。
――ブルーレイ発売への思いをお聞かせください。
とても嬉しいです。自分の出演した作品が、またキレイな映像で観られる。ついこの間、ブルーレイの映像というものを初めてきちんと見たんです。あまりにキレイで感動したばかりなので、自分の昔の映画がそのキレイさで蘇ると思うと本当に嬉しいです。
――本作のクライマックスでの、集団の若い男の子たちに襲われるシーンは名場面です。現場は体育会系だったのではないですか?
当時のロマンポルノはサイレントといって、音と一緒に撮らないで、あとでアフターレコーディングをするんです。だから現場で監督は色々と声に出して指示をしているんです。「もっと右、左に倒れて!」とか、「背中をのけぞらせて!」とか。ただ、あの最後のシーンはそれどころではなくて、まずこっちに引っ張って、次は反対に引っ張られて、前に行って...と、一応の段取りは組んでいましたが、テストの時点から色々なところがぶつかって、痛くって・・・。でも本番ではそういう顔は一切せずに、内心では「痛い~!」と思いながらも、きちんと表情をつくって撮影していました。本当に大変で傷だらけでしたよ。
――あそこまでの人数というのは見ないですよね。
あまりないでしょうね。今回の作品の目玉だと思います。私も久しぶりに見て、「うわ~、すごい!」と思いました。大学生と道で何回かすれ違うシーンも、最後にイメージでもみくちゃにされるんです。あれは公道で撮影したので、全員裸で前張りしながらバスに隠れていて、「本番!」となったらバっと出て行って、パッと撮る。瞬間芸みたいでした(笑)。
――最後はヒロインがキラキラしていますよね。
「わたしは強いのよ!乗り越えたわ!」という感じですね(笑)。小沼勝監督も、「そうだよ、女性は女神だからね」とおっしゃっていました。日活ロマンポルノはまさにそういう作品群だと思います。本作や『闇に抱かれて』を撮っていたころ、女の人に観てもらえるときが来たらいいな、同性として共感できる部分がきっとあるはず、と思っていたんです。
――いまの女性たちは、おそらくブルーレイも抵抗なく借りたり買ったりという世代になっていると思います。
そうですね。この時を待ってました! たとえばアカデミー賞のノミネート作品とか、ラブシーンとか濡れ場のシーンってほかの映画でもあるのに、日活ロマンポルノはノミネートされない。いつも「悔しいな、ちゃんと映画なのに」と思っていました。だから今いろんな方々に観てもらえるのは嬉しいです。
――ロマンポルノへ出演したきっかけが、大島渚監督に薦められたからというのは本当ですか?
はい。裸になったり、濡れ場を演じるというのは、やっぱり恥ずかしい気持ちもありましたが、スタッフ全員がどうすれば私がキレイに映るのか、輝かせることができるのか、必死になって動いている姿を見て、「あぁ、これが主役ってことなんだ」と実感しました。主役が輝かなければ映画が1本死んでしまう。スタッフさんたちの気持ちに応えないと!という気持ちになりました。そして実際に出来上がった作品を観たとき、それはそれはキレイに撮って頂いていて、これが私!?と驚きました(笑)。主役として作品を背負う重みを感じましたね。大島監督のおっしゃる通りでした。
――日活ロマンポルノは映画であるとお話しされました。改めて日活ロマンポルノへの思いは。
みなさん、「ただ濡れ場があるだけじゃなくて、ちゃんと物語があるんだね」とおっしゃるんですが、私としては当たり前じゃない!と思いますね。物語があって、必要な部分として濡れ場も描かれている。私は特にシリアスなものを多くやらせて頂けたのも幸せだったと思っています。女優としてどうしたら魅力的に映るか、照明に当たるかも日活ロマンポルノの現場で教わりました。この作品で、目玉焼きを焼いているシーンがあるんですけど、リハーサルをしたときに、監督から「ちょっと物思いにふけってみて」と言われてやってみたんです。そうしたら「君ね、その顔怖いから。君はそういうときでも、とにかく口角を上げてほほ笑むようにしなさい」と教えてもらいました。その言葉は私の宝物になりましたね。ヒロインはふとした顔にも甘さがなきゃいけない。魅力的じゃないといけない。そこから色々工夫しました。たとえば濡れ場のシーンでも半眼を開けて、照明の光が入るように意識するんです。そうすると、キラっと涙のように見えるんですよ。だからときどきふっと目をあける。私なりの表情を考えるようになりました。
日活ロマンポルノとは?
「日活ロマンポルノ」は、日活が1971年に打ち出した当時の映倫規定における成人映画のレーベル。「10分に1回絡みのシーンを作る、上映時間は70分程度」 などの一定のルールと製作条件を守れば比較的自由に映画を作ることができたため、チャンスを与えられた若手監督たちは限られた条件の中で新しい映画作りを模索し、作品への情熱と、助監督として培ってきた技術と経験で、さまざまな「性」の表現に立ち向い、男と女の生き様を深く美しく描くことを極めてきた。製作終了した1988年までの17 年間に約1,100 本もの作品を継続して公開し続けた結果、映画史において、最もセンセーショナルな作品レーベルとして、現在も国内外で高く評価されている。
『妻たちの性体験 夫の眼の前で、今...』ブルーレイ8月2日発売
発売元:日活 販売元:ハピネット (C)1980 日活株式会社
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RSSブログ情報:http://news.aol.jp/2016/08/02/nikkatsu-romanporno/