観終わった後、また"こいつら"に会いたくなりました!
DC初のポップコーン・ムービー!それが『スーサイド・スクワッド』。以下、極力ネタバレなしのレビューです!
すでにご存知のように、この作品は全米で公開と同時に大ヒットになりました!
と、同時に賛否両論あって、"批評家筋にウケが悪く、観客から支持されている"というパターンになっています。おそらくこの映画がダメという人は、作品の出来というよりも「期待&想像していたものと違う...」ということだったのかもしれません。
"悪を持って悪を制す"というアイデアや、ジョーカー登場で、「狂気とダークな映画」と思いきや、「クレイジーでポップな映画」なのです。
『バットマンVSスーパーマン:ジャスティスの誕生』は、見応えはあったけれど、ポップコーン・ムービー(ポップコーンをほおばりながら気楽に楽しめる娯楽映画)ではなかった、とのレビューがありましたが、今回はポップコーンとコーラが本当によく似合う楽しいアクション映画です。ホットパンツ姿のかわいい女の子がバットで化け物どもを豪快になぎ倒していくなんて、それだけで入場料のモトはとれるでしょう(笑)。
ストーリーはシンプル。
ある邪悪な存在に街が侵略され、そのまま自体が悪化すれば人類絶滅の危機に。しかし、この世にはもう頼みの綱のスーパーマンがいない(ここが『バットマンVSスーパーマン:ジャスティスの誕生』とつながっている)。そこで、悪者だけど高度な戦闘力を持つスーサイド・スクワッドが派遣される。果たして彼らは世界を救えるのか?そもそも、こいつらに世界の運命を託していいのか?
僕の大好きな『ニューヨーク1997』(81)という作品(あれもスーパー極悪囚人が、減刑と引き換えに、巨大な監獄と化したニューヨークに送り込まれるというお話)に似た展開となります。
派手なアクションと、何よりもマーゴット・ロビー演じる"大人になったドキンちゃん"みたいなハーレイ・クインがキュートすぎて元ネタ=DCコミックスのことをあまり知らなくても彼女に魅了されるし、ウィル・スミスが伝説のスナイパー<デッドショット>を楽しそうに演じていて、やっぱりアクション・シーンがビシっとしまる。
"悪人ぞろい"と言いながら"ヒーロー的"に活躍するわけですが、彼らは彼らなりにこの世界を愛しているわけで、だから邪悪な存在に世界が滅ぼされることが許せない、のでしょう。悪党として生きるにしろ、この世界が無ければ始まらないわけですから。サンディエゴ・コミコンでウィル・スミスが「これはグッド(いいもの)VSバッド(ワルもの)の映画じゃなくて、バッド(悪)VSイビル(邪悪)なんだ」とコメントしていましたが、まさにその通りの作品でした。
マーベルはシリアスな『キャプテン・アメリカ:ウィンターソルジャー』(14)の次に、ノリノリの『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(14)を公開して、180度違うテイストのものが同じ世界の中に共存できることをやってのけ、それがマーベル・シネマティック・ユニバースの懐の深さであることを証明しました。『デッドプール』(16)もこれからのX-MEN映画のあり方に大きな刺激を与えてくれました。この『スーサイド・スクワッド』もDCフィルムズの幅を広げてくれる愛すべき作品となるでしょう。
この作品、ハーレイ・クインがフィーチャーされていますが女剣士・カタナ(福原かれんさん演じる)は素直にかっこいい。そして魔女エンチャントレスが無駄に妖艶で(笑)、実は彼女のファンになってしまいました!
合コンの席にバットマンやスーパーマンが来たらちょっと緊張しちゃうけれど、スーサイド・スクワッドのメンバーが来たら楽しいだろうな、そんな気持ちで劇場をあとにできます。
また彼らに会いたい!
写真は、
・今年のサンディエゴ・コミコンで展示されていた『スーサイド・スクワッド』のコスチューム
・ハーレイ・クインのコスプレイヤーたち
【ギャラリー】『スーサイド・スクワッド』コスチューム&コスプレイヤー (10枚)
photo by すぴ
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