【連載:ジャニヲタに訊け!】SMAP解散――アイドルを看取る時代が来た


2016年12月31日をもって、SMAPが解散する――。

日本に激震が走った1月の解散騒動から7ヵ月、ついに〝正式に〟解散が決まってしまった。しんみりと辛く、切なく、やるせない。
ただ、1月のように「いやだいやだ!」と騒ぐ気にはなれない。
代わって胸を満たしたのは、「アイドルを看取る時代が来たのだ」という、しんしんとした思いだった。

SMAPは今年でデビュー25周年。
四半世紀という途方もない時間を、トップアイドルとして駆け抜けてきた。
テレビを点ければいつもそこにいて、顔も名前も知らない人はいない、国民的な人気者。
そんな彼らに、ファンをないがしろにする気などあろうはずもない。

記念ライブも決まらず、ファンクラブの活動は滞り、歌番組の出演も見送られた。
「大丈夫だよね」と心をなだめつつ、彼らのしんどい悲鳴が聞こえてくるようで、苦しく申し訳なくも思った。

人は、結婚したり別れたり転職したりと〝人生の変化〟を当たり前のようにこなしているけれど、好きなアイドルには「いつもそのままで」と願ってしまう。

でも、今度ばかりはSMAPを引き起こしてライブをやれと詰め寄り、解散を取り消させ、番組の収録もバンバンやってくれなどと息巻くことはない。

感謝して、看取る。
それしかないのだと思った。

誰かに無理矢理〝生かされる〟のでも〝終わらせられる〟のでもなく、メンバーの意思で解散を決めたことに一条の光が見える。

メンバーもまた、SMAPを看取ったのだ。

くしくも、今日〝8月14日〟は、日本中でジャニーズのコンサートが行われている。
関ジャニエイト(エイトは無限大の記号)、Hey! Say! JUMP、Kis-My-Ft2、ジャニーズJr.......。

関ジャニエイトの公演「関ジャニエイト リサイタル 真夏の俺らは罪なヤツ」では、「BANG! BANG! バカンス」、「夜空ノムコウ」などSMAPの名曲も披露された。
SMAPはこれから先も消えることなく、後輩たちを導き、その曲は歌い継がれていくのだと思う。

このうえなくいとしい気持ちで看取るからこそ、SMAPは永遠に輝く。


※【看取る】とは、「人を死期まで見守る」ことを意味します。もちろんSMAPは〝死ぬ〟わけではありません。しかしながら、「ひとつの形を終わらせる彼らを、ファンとして見届ける」という意味でこの言葉を用いました。限りない感謝をこめて。


文/みきーる
ジャニヲタ・エバンジェリスト。女子マインド学研究家。応援歴20年超のジャニーズファン。女心を知って楽しく生きるためのライフハック"女子マインド学"を提唱。著書に『ジャニヲタあるある』(アスペクト)『ひみつのジャニヲタ』(青春出版社)他。 ●Twitterアカウント:@mikiru ●公式ブログ:『俯瞰! ジャニヲタ百景


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