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内藤瑛亮監督が語る映画『ライチ☆光クラブ』、「14歳で感じていた暗い感情から大人になっても解放されない人間もいる。そういう人間に関するお話だと思っています」
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内藤瑛亮監督が語る映画『ライチ☆光クラブ』、「14歳で感じていた暗い感情から大人になっても解放されない人間もいる。そういう人間に関するお話だと思っています」

2016-08-26 22:00

    古屋兎丸によるカルト的人気を誇るコミックを、『先生を流産させる会』(12)などの気鋭監督・内藤瑛亮が実写映画化した『ライチ☆光クラブ』のBD&DVDが発売中だ。「14歳で感じていた暗い感情から、大人になっても解放されない人間もいる。そういう人間に関するお話だと思っています」と監督は説明してくれたが、これぞまさしくAOLニュース読者諸君のための映画じゃねえか、おい! 監督のありがたい熱メッセージもちょうだいしたぞ!


    ●映画化に際しては、原作との距離感が大切になると思いますが、この点はいかがですか?
     
    そうですね。離れすぎても近づきすぎてもよくないですよね。たとえば武器については、原作ではパチンコ玉ですが、これをまま実写化してしまうと絵的にそれほど映えはしないんです。当初の脚本では改造ガス銃みたいなものにする案がありましたが、美術部のスタッフがもっとガチガチに作りこみしましょうということで(笑)、結果的に映画の中のデザインになりました。

    キャラクター毎に微妙にデザインなども変えましたが、それも結果的にライチの世界観と親和するものになったと思っています。


    ●原作者の古屋さんは今回の映画化には、どのようなスタイルで関わっていますか?
     
    ある程度脚本が固まった段階で、一度古屋さんにお会いしました。NGかもしれないという心配もあったので方向性の報告をしたところ、映画として面白ければ大丈夫というスタンスでいて頂いたのでよかったです。反対に作品として面白くなりそうなアイデアも頂いて、それをフィードバックすることもありました。

    銃などのディテールについては特にリクエストはなかったですが、物語の結末について言及をいただきました。最後に少年たちは殺しあうけれども、ライチとの純愛が立ち上がり、少女は生き残っていくということは崩さないでほしいと。だから、陰惨なだけじゃなく、そこには救いや希望がほしいというお話をもらいましたね。


    ●それに、若手俳優たちの健闘が光っていました!
     
    今回9人いて、9人それぞれ演技のアプローチが違うなってことは感じましたね。若手俳優ということで、どうしてもひとくくりにしてしまいがちだけれど、先輩たちの前で自分をもっと出したいという思いもあるのかなと。今回彼らが物語を背負っていくので、それぞれの個性を出していければと思って撮影していました。

    古川さんは特に事前に練ってくるタイプで、バッチリ作り込みをして撮影に入って来る。現場で違う感じも試してみたけれど、持って来てくれたものが最終的にはよかったりして、基本的には古川プランで、ところどころアレンジしました、反対に野村さんは事前の準備はせず、その場で感じたことをやるタイプなんですよね。

    だから野村さんはテイクを重ねることで、彼の感情が突き動かされて仕上がっていくのですが、古川さんはテイクワンの状態でベストに近い。かなり対照的なタイプだから終盤でふたりが対決するシーンの撮影が大変で、ちょうどふたりがいい状態になっているところを逃さないようにするところが大変でした。


    ●今日はありがとうございました! AOLニュースの読者には中二病という言葉が似合う男性も少なくないのですが、そんな愛すべき人たちにメッセージを!
     
    10代の鬱屈した感情って大人になって清算されるかって言うと、必ずしもそうではないというか、なんだかいまだに引きずっているなというところもありますよね。中二病という言葉は、上手く言い当てているなと思いますね。中学校を卒業したからって、中学生的な思考をすぐ捨てられるものではなくて、人間はどこか引きずっているもの。この作品は14歳の悪を20代が演じる異物感も、そういった意図があります。

    14歳で感じていた暗い感情から、大人になっても解放されない人間もいる。そういう人間に関するお話だと思っています。そしてライチとカノンの恋愛がこの物語に希望を示しています。ここはむしろ男とか、おじさんのほうがグッとくると思うんです。ライチの不器用な感じとかね。愛する少女との出会いによって支配者から解放され、自分の意思を獲得して、彼女のために全部を破壊するので、男子的に燃える存在だと思います。



    『ライチ☆光クラブ』 発売中 ※レンタル同時
    【セル】コレクターズ・エディション ブルーレイ ¥6,800(本体)+税
    【セル】コレクターズ・エディション DVD ¥5,800(本体)+税
    【セル】スタンダード・エディション ブルーレイ ¥4,200(本体)+税
    【セル】スタンダード・エディション DVD ¥2,800(本体)+税

    発売・販売元:ポニーキャニオン
    (C) 2016「ライチ☆光クラブ」製作委員会

    ■参照リンク
    http://v.ponycanyon.co.jp/pickup/pcbp53510/
    RSSブログ情報:http://news.aol.jp/2016/08/26/litchi/
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