ディズニー映画『ジャングル・ブック』の公開を記念して、来日した本作のプロデューサーのブリガム・テイラー氏を直撃取材! 約20年以上ウォルト・ディズニー・スタジオで務めた大ベテランが、現代の最新テクノロジーを駆使して『ジャングル・ブック』を製作した理由を本誌に生激白! また、上海ディズニーでは自身にゆかりが深い最新アトラクションにライドした感想や、来年公開『美女と野獣』についてまで、余談も大充実ですぞ!


――とても素晴らしい作品だったので、製作の苦労は絶えなかったと思います。今回のプロデューサーの役割として、一番困難だったことは何でしょうか?

僕はエグゼクティブとして複数の作品に関わってきたけれども、プロデューサーとしての肩書は、この映画が初めてでね。その意味でも自分には初体験のことが多くて、いろいろな課題はたくさんあった。これほどのレベルで実写とアニメーションの技術を融合して作り上げた映画は前代未聞だったので、皆で力を合わせて本当に頑張ったよ。

――主演のニール・セディ君以外は全部CGという驚異的なテクノロジーの映画ですが、常に最新技術を用いようとしたウォルト・ディズニーの精神に通じるものがありますね。

それはうれしいね! 僕たちが最初に目指した点がそこで、ウォルトは普遍的なおとぎ話をベースに、それをその時代の観客に向けて、その時に手に入る技術を駆使して届けることを務めていた。だから、その精神を継承したかったわけだが、ウォルトは先駆者でね。今の技術で『ジャングル・ブック』を届けたかったわけだよ。


――テクノロジーと言えばですね、ご自身が手掛けた『トロン:レガシー』(10)は最高でした!

うれしいね。同意見だよ(笑)。

――実は今年の6月にオープンした上海ディズニーリゾートにですね、「トロン・ライトサイクル・パワーラン」というアトラクションがオープンしましたが、これが本当に素晴らしいんですよ!

見せましょう!(と、スマフォの画像と動画)。2日前に(SHDLに)行ってきたよ。

――僕も乗りましたよ! めちゃくちゃ面白いっすよね! ご感想は???

最高だね! 大好きになったよ。実は『トロン:レガシー』(10)は構想から完成まで6~7年経っているので、個人的にも相当想い入れがあるんだ。

――映画を観ているのと観ていないのとでは、アトラクションの楽しみが全然違いますよね!

そうだね(笑)。でも、映画を観ていなくても楽しめると思うけれど、まあ観ておくに越したことはないかな(笑)。


――すみません、話を戻しますが(笑)。ジョン・ファブロー監督。彼のような一流の映画人は、どういう点がほかの人と違いますか?

彼はね、稀有な存在だと思うよ。それは、とてつもない規模の大アクション、とても親密でエモーショナルなキャラクター描写、そして軽妙なユーモア。この3点をパーフェクトなバランスで組み合わせることができる唯一の監督だと思う。それってありそうでないことで、そこが彼の素晴しいところだと思うよ。

――ところで、ディズニー作品の最近の傾向についてですが、たとえばアニメーションでは『アナと雪の女王』(13)や『ズートピア』(16)などタフなヒロイン像が主流になって、実写の世界では『ジャングル・ブック』や『美女と野獣』、それこそ『トロン:レガシー』(10)など、クラシカルな題材を最新の技術で映像化する流れがあると思いますが、今後、実写の分野では、どのような方向に進みそうですか?

とても興味深い質問だね。おっしゃるようにアニメーション・スタジオでは女性の強いヒロインをフィーチャーした映画に傾注しているところがあって、かたや実写映画のほうは皆さんが愛しているクラシカルな名作を実写化していく流れが『マレフィセント』(14)で始まって、『シンデレラ』(15)、そして来年は『美女と野獣』が公開になるけれど、最新の技術を駆使して再創作するということに一番力を入れている。

言ってみれば今は転換期のようなもので、その最善の方法を何本か作っていく過程で模索している最中というか、実験期間のように思う。今後、その流れを経て、オリジナルのストーリーへと戻っていくのではないかと僕は思っているけれどね。

――『美女と野獣』は、日本でも相当な注目を集めていますよ!

僕ではなくて僕の友人が関わっている作品だけれど、かなり順調に、相当いいレベルで仕上がっていると思う。今回の『美女と野獣』はだね、それこそ『マレフィセント』(14)のようにオリジナルに手を加えているのではないと思う。特に音楽など、あまりにも91年のオリジナル版を愛している人が多いので、がっかりしてしまうよね。だから、91年のオリジナル版に忠実になっているはずさ!


映画『ジャングル・ブック』は、大ヒット公開中!

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■『ジャングル・ブック』公式サイト
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