この秋、家族映画が熱い！　家族愛を丁寧に描き出す号泣必至？！の新作映画4選

2016/10/17(月) 21:00

夏の暑さもひき、だんだんと涼しくなってきた10月。人恋しくなるこの秋、身も心も温めてくれる、家族の愛をテーマにした作品が続々公開される。最も身近な存在である家族。母、父、娘、息子、夫、妻...離れていても一生あなたの味方。人生の始まりや人生の終わりには共に寄り添い、喜びも悲しみも分かち合う。いつの間にか空気のような存在になっていく家族への愛を、今一度沸騰させたいけれどどうすればいいか...というあなたに、"家族の愛"を描いた4つの映画をご紹介しよう。

・余命2カ月の母と残される家族。涙と生きる力がほとばしる家族の愛の物語『湯を沸かすほどの熱い愛』

日本を代表する女優・宮沢りえが主演する、自主制作映画『チチを撮りに』で国内外10を超える映画祭で絶賛された中野量太監督の待望の商業デビュー作。主人公は銭湯「幸の湯」を営む幸野家の母・双葉だ。突然、「余命わずか」という宣告を受けた彼女は、家出した夫・一浩（オダギリジョー）を連れ帰り家業の銭湯を再開させる、気が優しすぎる娘・安澄（杉咲花）を独り立ちさせる、など「絶対にやっておくべきこと」を決め実行していく。母の行動は、家族からすべての秘密を取り払い、家族はぶつかり合いながらもより強い絆で結びついていき--。

（C）2016「湯を沸かすほどの熱い愛」製作委員会

こちらの写真が写し出すのは、劇中、双葉娘の安澄を笑顔でぎゅっと抱きしめるシーン。愛情溢れるその姿は心に沁みる...。

親子なら親子の関係性、姉妹なら姉妹の関係性にちゃんと見えるように、撮影前から関係性を持つことを大切にしているという中野監督。今回は、母役の宮沢、娘役の杉咲、伊東蒼に、「今日何があったか」毎日メールをやりとりしてもらったり、一緒にお風呂掃除をやってもらったり、食事をしながら自分たちの家族について話し合ってもらったという。「人と人が演じることなので、その子が愛しいとかの気持ちが出るんです。その関係性を理解してやってくれていたので、そういうところがうまく映っていると思います」と中野監督。曰く、「家族で観てほしい映画」という。お母ちゃん・双葉の大きな愛によって、観終わった観客の心も動かされること間違いなし。10月29日（土）公開（公式サイト：atsui-ai.com）

・離れていても見守っていてくれる母と家族の物語『バースデーカード』

主人公の紀子（橋本愛）のもとに毎年届くバースデーカード。それは、自分の余命を知り、最愛の娘の成長を見守ることができないことを悟った亡き母・芳恵（宮﨑あおい）が書き綴った、未来の娘への"手紙"だった。やがて、20歳を迎える最後の手紙に書かれていた、初めて知る母の真実、そして待ち受けていた世界一幸せなサプライズとは！？いつまでも娘を思う母の姿に驚き、そして自身の母への感謝の気持ちが湧き上がること間違いなし。10月22日（土）公開（公式サイト：birthdaycard-movie.jp）

・自ら人生を終える決意をした92歳の女性と家族の物語『92歳のパリジェンヌ』

「一人でできなくなったことリスト」の項目が増えていることに気づいた主人公のマドレーヌは、92歳の誕生日、家族に「2か月後の10月17日に私は逝きます」と宣言。彼女は、できないことが増えていくもどかしさ、みじめさを、尊厳死という手段で終わらせようと決めたのだ。最初は戸惑い、考えを変えさせようと苦心していた家族も、徐々に心を動かされていくが...。自分らしい人生の終え方を望む母と、強い絆で結ばれた家族の愛を描く本作。自分の美学を貫き、最後まで自分の思うように生きると決めた主人公の信念の強さと、その思いを支える家族の潔さに感服すること間違いなし。10月22日（土）公開（公式サイト：gaga.ne.jp/92parisienne/）

・老舗ワイナリーを営むある家族の再生の物語『ブルゴーニュで会いましょう』

20歳の時にブルゴーニュを離れ、パリで著名なワイン評論家となったシャルリのもとに、ある日、実家のワイナリーが倒産の危機だという話が飛び込んでくる。久しぶりに帰郷し、ワイナリー再建を決意するも、長い間疎遠になっていた父親との溝はなかなか埋まらず衝突してばかり。しかし、ぶつかりながらもいつしか互いに手を取り合い、家族に幸せをもたらす最高のワインを作り出そうとする...。衝突しながらも紡がれていく家族の絆、それにはまるでワインのような深い味わいを感じること間違いなし。11月19日（土）公開（公式サイト：bourgogne-movie.com）