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ニューヨークのスタテンアイランドのレストランが、ごく普通の"おばあちゃんたち"をシェフとして雇い、全世界から注目を集めている。
https://www.youtube.com/watch?v=F6ncyIwOHZI
アメリカ国内にとどまらず、オーストラリアやイタリア、イングランドからも問い合わせや予約があるというストラン<エノテカ・マリア>。訪れる人々を魅了するおばあちゃんたちの料理とは、一体どんなものなのだろうか?
オーナーのジョディさんがこのアイデアを思いついたのは12年も前のこと。祖母、母、姉を続けて亡くした彼は、悲しみの中で漠然と「こんな時、イタリア系だったおばあちゃんがキッチンにいて、大好きな家庭料理を作ってくれたら......」と思ったのだそう。他の誰よりも、自分自身が懐かしいおばあちゃんの真心こもった家庭料理を食べたかったのだ。
ジョディはそれから実際にレストランの開店に着手し、見切り発車気味に準備をしながら、地元新聞に求人広告を打った。すると「地元料理を調理できるイタリア系主婦求む」と書かれた広告を見たおばあちゃんたちが、リトル・イタリーにあるジョディの自宅に集結。各々が自慢の料理を振る舞い、そこに彼女たちの夫や幼い孫たちも一緒に訪れたそうで、ジョディは「その光景はまるで(フェデリコ・)フェリーニの映画のようだったよ」と振り返る。
そして現在、パレスチナ、チェコ、アルゼンチン、ナイジェリアやアルジェリアなど、なんと30もの国や地域出身のおばあちゃんたちが、同レストランのシェフを務めているという。彼女たちは"nonnas"(イタリア語で"おばあちゃんたち"という意味)と呼ばれ、ニューヨーク各地や隣のニュージャージー州からもやってきて、日替わりで調理を担当している。つまり毎晩異なる地域の家庭料理を楽しむことができるのだが、ジョディはさらに新しいシェフを探しており、来客に店のコンセプトを説明しながら、常時おばあちゃんシェフをリクルートしているのだそう。
そうするうちに、いつの間にかこのレストランは多様性と地域文化の交差点となった。その多様な家庭料理を味わうために、多くの客がわざわざマンハッタンからフェリーに乗ってやってくるのだ。そもそもマンハッタンはグルメの宝庫なのだが、それでも<エノテカ・マリア>で振る舞われるあばあちゃんたちの料理を求めて来てくれることを、ジョディは「誇らしい。自慢さ」と話す。毎晩、閉店後にはおばあちゃんシェフたちへの拍手が巻き起こるそうだ。
https://www.youtube.com/watch?v=7u9UgA1C1-c
「私は彼女たちの作る料理を本当に愛しています。昔からそれぞれの家庭に伝わってきた"秘密のレシピ"をね。でもファストフードや、食べ物が大量に作られては捨てられるこの時代で、人々は家庭料理の味を忘れていきます。だからこそ私は、昔ながらの家庭料理を守っていきたいのです」と語るジョディ。「私は"nonnas"を愛しています。そして、彼女たちも私にたくさんの愛情をくれるのです」
おばあちゃんたちの愛情がこもった料理が味わえる<エノテカ・マリア>。ここは、もしかしたら世界で一番幸福なレストランかもしれない。
■参照リンク
http://www.odditycentral.com/
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