「カンガルーにヘッドロックされたイヌを救出すべく駆け付けた男。その後カンガルーとの打撃戦となり一発強烈な右をお見舞いする」
ネット上で大きな物議を呼んだ映像に関して、当事者たちが真相を語った。
https://youtu.be/ziCGPRtMtbI
オーストラリアで公開された映像。自分の飼っている猟犬のマックスが、カンガルーにクビを締められて痛めつけられている姿を見た男性は、カンガルーの目の前に立ちはだかる。
これ見たカンガルーは犬から手を離し、今度は飼い主へと攻撃のターゲットを移し臨戦態勢へ。男性は、距離をとりながら先制の右ストレートを放ちカンガルーの顔面へ。呆然と相手をにらみ続けるカンガルーは、その後その場を立ち去る。
この映像はスティーヴン・スチュベンラフというユーザーによって世界中で紹介され、一部では「動物虐待では?」との意見が出るなど、賛否を呼んでいた。この映像が400万再生を記録すると、Facebookでは「過激な描写が含まれる映像」と注意書きが入ることとなった。
この映像の当事者で今や「カンガルー・パンチマン」と呼ばれてるグレッグ・トーンキンスさん。実はタロンガウェスタンプレーンズ動物園で働く動物学者で、カンガルーの生態にも詳しい人物。この撮影の場にいたマシュー・オモーアさんは、地元メディアの取材に対し、「グレッグさんは単にカンガルーを驚かせただけだ」「彼は仲間の中でも一番穏やかな人物だし、彼があのような行動に出たことを、皆笑っていたくらいだ」と語り、巷で言われているような動物虐待者ではないことを強調している。
しかもこの映像は、彼らの友人との想い出がつまったものだという。この日グレッグさんと仲間たちは、末期がんで余命僅かという友人と、ニューサウスウェールズ州コンドボリンで、イノシシ狩りもかねて仲間たちで旅行に行っていた際に、この場面に出くわしたそうだ。先週そのケイレムさんはがんとの闘病の末亡くなり、その想い出となったハプニング映像を皆で共有するつもりが炎上騒ぎに・・・というのがこの話の顛末だという。
基本的にカンガルーはかなり好戦的な生き物で、路上でカンガルー同士のストリートファイトで激しい蹴りあいになることもしばしば。状況的にクビを締められていた犬を救出し追い払うには、興奮するカンガルーを鎮める必要があったという。そして知識のある人間が野生動物に対処した適切な方法だったと改めて強調している。
映像を見ると男性が一方的にカンガルーを殴ったと誤解する人もいるかもしれないが、事実は全く違うようだ。
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