ロムニーに投票しゾンビ社会の実現を！『アベンジャーズ』監督がエセCMで共和党を推薦!?
ハリウッドの中で、ミートローフ（65）とクリント・イーストウッド（82）ぐらいしか目立つサポーターがいなかった共和党候補のミット・ロムニー氏。ここに来て、世界的に名の通った映画監督の推薦を手に！...したが、おそらく期待していた類いのものではなかった。
ジョス・ウィードン監督は今でこそ映画『アベンジャーズ』の脚本・制作で有名だが、昔からのファンはテレビ番組『バフィー 〜恋する十字架〜』や『エンジェル』、『ファイヤーフライ』などの脚本家兼制作者として知っており、SF・ホラーファンにはカルト的な人気を誇る。
そんなウィードン監督がお茶目なCMを作ってYouTubeに投稿し、今話題になっている。
「たくさんのリベラル派アメリカ人と同じく、私も4年前バラク・オバマが就任した時には期待に胸をふくらませました。しかし今は全く違う世界であり、ミット・ロムニーは全く異なるタイプの候補です。」とビデオの中で言う彼。
大真面目に続けて、「旧態依然の政治をブッタ切る先見と決意を持ち、ついにこの国家を、ゾンビ・アポカリプス（ゾンビによる世界の終末）へ向かう軌道に乗せ直してくれる候補なのです。」と、ゾンビが大量出現する社会のために推薦を表明する。
そしてロムニー氏の予定する政策により、保健制度、教育、社会福祉、生殖の権利などに関し国は一気に後退、貧困、失業、人口過剰などを保証するので伝染病のまん延や暴徒化に一直線！これらはゾンビが溢れかえる悪夢のように荒廃した社会を作るには、欠かせない重要な要素です、とゾンビ・エキスパートとして説明してくれる。
このパロディー推薦CMが進行するにつれウィードン監督は、現在の米経済を牛耳っている階層は、ゾンビの攻撃にあっても（体力的に）生き延びられる強者らにほどなく負けます、と冗談を飛ばしたりもする。
「（エリートの）1パーセントは、すぐに大金持ちではなくなります。...ゾンビにお金の価値は分かりません。それに（ゾンビによる終末は）とても速いですからね」と言うのは、ダニー・ボイル監督のSFホラーの名作『28日後...』を参照しているのだろう。
実はウィードン監督は、今大統領選の選挙キャンペーン期間はずっと、オバマ大統領の熱烈なサポーターとして活動している。個人で3万5000ドル以上（約280万円）、オバマ陣営に寄付しているほどだ。無論、支持候補が変わったということはなく、この"逆"推薦CMは、ロムニー氏を選出したらえらいことになっちゃうね〜、という凝ったおちょくり映像だ。（ゾンビ＋ロムニー＝ゾムニー社会！）
アメリカのSFおたくのヒーローである彼は、最近よくパロディー映像に出演している。偽のロムニー推薦CMの他にも、サンダンス映画祭でNEXT観客賞を受賞したコメディー映画『Sleepwalk With Me 』について作ったビデオの中で、ウィードン監督は「（インディーズで配給先も数える程しかない） 『Sleepwalk With Me 』が見た人の口コミで広まり、（500劇場近く公開中だった）『アベンジャーズ』の売り上げに影響するも知れないので、そんなけしからん映画は見に行かないように」と恐れるふりをしている（下）。
この『Sleepwalk With Me 』パロディー映像は、面白かったので同映画のプロデューサー達にマーケティングに使われ、PRの助けになった。そんな風に友人や支持する者（『Sleepwalk With Me 』製作陣、オバマ）をジョークで"逆"推薦するウィットに富んだところも、ウィードン監督が好かれるゆえんだろう。今回のロムニー・ゾンビー・アポカリプスCMが、SNSなどでどれだけシェアされるか見ものだ。
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記事元：HuffPost Entertainment(1)、HuffPost Entertainment(2)、YouTube(WhedonOnRomney)
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