トランスフォーマーのようなロボットが、嵐のまっただ中でがれきに埋もれてしまったあなたを助けるために障害物を乗り越えながら向かってくる。こんなシナリオを頭に思い浮かべてみよう。
今回紹介するビデオでは、アメリカ国防総省の最先端研究プロジェクト機関(DARPA)のロボット研究で、ロボットが見事に障害物を乗り越えている姿が披露されており、ビデオの説明には、スタッフによって以下のコメントが記されている。
「ロボットは障害物を乗り越えるための自主的な意思決定や機敏性、移動性などを練習しています。DARPAのロボット研究では、危険な状況下をシミュレートしたタスクを通じ、これらの能力をテストしています」
DARPAは長年に渡って機敏性の高いロボットの研究を行なっており、昨年は階段を登ることが可能なロボット(PETMAN)を開発、そして今年はDARPAの資金でBoston Dynamicsが開発したロボット(Cheetah)は最速の地上走行スピードを記録している。尚、Boston Dynamicsは重い荷物を運ぶための4足歩行のロボット(AlphaDog)も開発している。
DARPAのロボット研究は、危険な状況での複雑なタスクをこなすためのロボットの研究が目的だが、果たして将来的には人間の代わりに行動することが可能になるのだろうか?
DARPAのプログラムマネージャー、ギル・プラット氏はこれを受けて、「天災と同様、人災は世界共通の問題となっています。DARPAのロボット研究に対する反応を見てみると、世界中のロボット研究のコミュニティがロボット技術を人間のアシスタントとして、そして災害からの救助用として応用したいという共通のゴールを持っていることが分かります。DARPAは研究を通じて、全員がまとまってそのゴールを目指せるようなツールやアイディア、フォーラムを提供していく予定です」とコメントしている。
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