年度末というわけで、忙しい日々を送っている社会人も多いと思われますが、そんな日本の社会人の忙しさを裏付けるアンケート結果が出ています。
ネットリサーチのマイボイスコムが11,635人にアンケートした結果によると、平日の昼食の所要時間、50.5%が15分以下という結果になりました(10分未満12.8%、10~15分37.7%)。「スローフード」なんていう言葉も一部ではもてはやされておりますが、理想と現実はほど遠いということでしょうか。
逆に昼食を45分以上かけるという人はわずか3.8%(45~60分3.2%、1時間以上0.6%)。会社員のなかには自分の裁量である程度休息時間を調整出来るという人も少なくないようですが、それでも昼食に1時間以上かけるというのは限られた人に与えられた贅沢といったところでしょうか。伝統的に3時間も昼休憩(シエスタ)をとると言われているスペイン人なんかにこの結果を見せると、「エコノミックアニマル~~!」だなんだと言われそうですね。
同調査では、昼食を誰と一緒に食べるかも尋ねていますが、「ひとりで食べる」(52.4%)が「同僚」(23.0%)と食べるを大きく上回っていることも注目したいところです。まあ確かに仕事で顔を合わせている仲間と昼時も顔を合わせているっていうのは、どこか休んでいる気にならないですからね。
そういえば筆者が中学生時代のある春休みの日、オシャレな服が欲しくて自分が住んでいる郊外の町から遠く離れた都会に出かけることがありました。オシャレな服は欲しいが、お金はない。そこで昼食は300円ほどで食べられる庶民的なうどん屋やそば屋ということになる。そういうお店には昼時、必ず常連客っぽいサラリーマンがたくさん居て、中学生の僕は場違いに思い、申し訳なさそうにそーっと食券を渡していたものです。大人になって、お店のおばちゃんに対し「かけうどんちょうだい! 大盛りでネ!」などと自然と威勢よく言えるようになっていて、自分も大人になったんだなーとしみじみしたり。
あのときの中学生の僕が必要以上に場違いな気がしたのは、サラリーマンにとっての昼食の15分の大切さを、子供心に分かっていたからかもしれません。
(梅田カズヒコ/プレスラボ)
(参考リンク)
http://www.news2u.net/releases/109091
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