前回お伝えした通リ、13年もアメコミ映画が盛況なわけですが、早くも14年がすごいことになっています。ここでも注目すべき作品は沢山あるのですが、個人的に興味深いのは、X-MEN映画最新作「X-MEN:デイズ オブ フューチャーパスト」そしてスパイダーマン映画最新作「アメイジング・スパイダーマン2」が封切られることです。スパイダーマンとX-MENの新作を、同じ年に観ることが出来るって、ありそうでなかったんですね。
で、今日は「アメイジング・スパイダーマン2」についてです。今度の「アメイジング・スパイダーマン2」、敵役として電気怪人エレクトロ(演じるのはジェイミー・フォックス!) そしてサイ(あの動物のサイです)型のパワードスーツを着た怪力怪人ライノが登場する、ということで、前作以上にヒーロー活劇になるのでは?と期待されています。どうやら、いま絶賛撮影中らしいのですが、監督のマーク・ウェブが、撮影現場の写真に、気になるコメントをつけて、自身のツイッターで、ガンガンUPしているので、それがファンの間で、話題&憶測を呼び盛り上がる、という構造になっています。
例えば
#happybirthday
というコメントとともに、この写真が
Day 3. #happybirthday twitter.com/MarcW/status/2...
- Marc Webbさん (@MarcW) 2013年2月7日
UPされました。
このロッカー?、、原作コミックで、ヴェノムにまつわる、ある重要な秘密が収納されている格納スペースに酷似している、、だからヴェノムが登場するとの噂がネットを走り、一方 この14という数字は、原作コミック「アメイジング・スパイダーマン14号」で、グリーン・ゴブリンがデビューしたので(だから#happybirthdayというコトバ?)グリーン・ゴブリンへの布石だ!というファンもいます。
そして、最近、さらに話題になったのは、
Day 30. Ravencroft. twitter.com/MarcW/status/3...
- Marc Webbさん (@MarcW) 2013年3月18日
Day 33. Security. twitter.com/MarcW/status/3...
- Marc Webbさん (@MarcW) 2013年3月21日
Day 32. Mr. Feore. twitter.com/MarcW/status/3...
- Marc Webbさん (@MarcW) 2013年3月20日
このRavencroft Institute=レイブンクロフト刑務所というのは、原作コミックでは、 スパイダーマンに登場する凶悪敵役(いわゆるスーパー・ヴィラン)たちが、収容されている、という設定。バットマンのコミック好きの方なら、バットマンにおけるアーカム・アサイラムみたいなものです。
つまり、映画に、この刑務所が登場するということは、この映画の世界観においては(おいても)、"沢山のスーパー悪役たちが存在している世界"というわけですね。特に3枚目の写真は、この男が、原作コミックの方でレイブンクロフト刑務所に収容されているヴァルチャー=怪鳥怪人とよばれる敵に、すごくよく似ている、ということで話題になっています。
さて、 スパイダーマンは、アイアンマンやアベンジャーズ同様マーベル・コミックのヒーローです。
一方、マーベル自身が製作した、映画「アイアンマン(08)」から「アベンジャーズ(12)」は、同じの世界観の中での出来事ということになっており、これは<マーベル・シネマティック・ユニバース>と呼ばれています。
しかし、スパイダーマンの映画化権は、マーベルの映画部門ではなく、ソニー ピクチャーズにあるため、映画スパイダーマン・シリーズの世界観は(いまのとことろ)、この<マーベル・シネマティック・ユニバース>とは、別の世界観ということになっています。
で、「アベンジャーズ」に代表される<マーベル・シネマティック・ユニバース>が、多くのヒーローたちが同時に存在する、ということを具体的に見せていくことで、派手かつ壮大な世界観を作り上げたように、これからのスパイダーマンの映画は、多くの悪役たちが同時に存在する、ということを示唆することで、ヒーローは一人なんだけど、世界観は大きい、みたいなことを狙っているのではないでしょうか?
つまり、ソニー ピクチャーズは、スパイダーマン映画ならではの、
悪役起点のもう一つの<マーベル・シネマティック・ユニバース>を構築しようとしているのでは?ということです。
だから、マーク・ウェブは、エレクトロやライノ以外の怪人の登場を匂わせたり、このレイブンクロフト刑務所をフィーチャーしたのではないでしょうか?
青春映画だった「アメイジング・スパイダーマン」は、2014年の続編で、壮大なヒーロー・エピックになるのでしょうか? 注目です!
(杉山すぴ豊)
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