ASUS Japanはフラッグシップスマホ「ZenFone 6」の国内でも販売すると発表しました。価格は6GB/128GBモデルが6万9500円(税別)、8GB/256GBモデルが8万2500円(税別)。発売日は8月23日です(8GB/256GBモデル、トワイライトシルバーのみ8月30日)。
ZenFone 6はグローバルでは5月に発表されていた端末。最大の特徴は、フロントカメラを搭載せず、リアカメラが前向きにフリップすることで、セルフィーに対応する点です。このスタイルのため、ディスプレイにはノッチやパンチホールがなく、すっきりとした印象になっています。
ディスプレイは6.4インチ 2340 x 1080ドット(19.5:9)のIPS液晶で、画面占有率92%。DPI-P3を100%カバーするほか、HDR10にも対応。保護ガラスにはゴリラガラス6が採用されています。
▲指紋センサはディスプレイ内蔵式ではなく、背面に
▲正面向かって右側面にボリュームと電源ボタン。そして、上部にはGoogleアシスタントの起動ができるスマートキーがあります
▲正面向かって左側面にはSIMスロット。DSDV対応で、ハイエンドモデルでは珍しい、microSDが独立したトリプルスロット仕様です
▲最近のスマホでは省略されがちな3.5mmイヤホンジャックも底面に搭載。なお、付属のイヤホン「ZenEar Pro」はHi-Res対応
実用的なフリップカメラ
フリップカメラは1300万画素 F2.4 画角125度の超広角と、4800万画素 F1.79 標準のデュアル仕様です。これがそのままフロントカメラとしても利用でき、もちろん顔認証にも対応します。▲フリップカメラはリア、フロントの2か所だけではなく、任意の場所で停止できます
カメラアプリ右下のリアカメラとフロントカメラの切り替えボタンで動作するほか、このボタンを上下にスライドさせると自由な角度で操作可能。また、ボリュームボタンでも開き具合を操作できます。
このギミックを使い、被写体を自動で追跡するモーションキャプチャーにも対応。画面内で被写体を選択すると、その動きに合わせてフリップカメラが自動で動き、常に画面内に収め続けてくれます。
横向きで構えた際、向かって右側にはカメラが動かないので、そこは自分で動く必要があるものの、これまでのスマートフォンにはなかった、面白い使い方ができそうです。
なお、同じくこのギミックを利用して撮影者が手を動かさずともパノラマ撮影が可能です。
Googleアシスタントを起動できるスマートキー
前述の通り本体側面には、Googleアシスタントを起動できるスマートキーがあります。Googleアシスタントの起動と言えばホームボタンの長押しが一般的ですが、専用ボタンが設けられたことでスリープ中からもGoogleアシスタントの起動が可能となっています。また、Googleアシスタントの起動以外にカメラの起動やスクリーンショットなども割り当てられます。ただ、残念ながら好きなアプリの起動するような設定はできません。
パフォーマンスがグンとアガるAIブースト
ZenFone 6のSoCは、今どきのハイエンドらしくSnapdragon 855。RAMとストレージは6GB/128GBと8GB/256GBモデルで、今回お借りしたのは6GB/128GBのほうです。また、前モデルZenFone 5から引き続き、必要に応じてクロック数を引き上げてくれるAIブーストを搭載しているのも特徴です。せっかくなので、AIブーストONとOFFの両方でAnTuTuベンチマークをとってみました。
▲左:AIブーストOFF、右:AIブーストON
AIブーストを使うとおよそ7%増しといったところ。そのぶん余計にバッテリーを消費しそうですが、必要な時にしかクロックアップは行われないので常時ONでも問題はなさそうです。
選ぶ理由がある端末
ZenFone 6の主な仕様を再度まとめると、6.4インチ(2340 x 1080)IPS液晶にSoCはSnapdragon 855、RAM 6GB/8GB、ストレージ128GB/256GB。カメラは48MP(標準)+13MP(広角)のデュアル仕様。バッテリー容量5000mAh。これだけをみると、他社ハイエンドモデルと横並びですが、やはりフリップカメラの存在が大きい印象。単にポップアップするだけではなく、自由な角度調整やモーショントラッキングなどの付加価値を追加したことで、他社にはない魅力となっています。フロントカメラは利用しないというユーザーに対しても、訴求効果はあるでしょう。
そう考えると、SIMフリー端末として、あえて選ぶ理由がある端末と言えそうです。
この記事はEngadget 日本版からの転載です。