シルヴェスター・スタローン主演による映画化作品(1995年)を完全リブートしたバイオレンスアクション『ジャッジ・ドレッド』。本作で超能力ヒロインのアンダーソンを演じた若手実力派女優、オリヴィア・サールビー(『JUNO』『抱きたいカンケイ』ほか)がインタビューに応えてくれた。
今回の映画出演に伴い比較のために原作コミックを読んだというサールビーだが、「荒涼とした寂しい風景など、すごくダークな世界観をもった作品ね。脚本のアレックス・ガーランドをはじめ、皆がそんな雰囲気をそのままスクリーンで観せたいという思いで努力したの」と、再現度の高さに自信を見せる。
そんな本作には当然、過激な暴力シーンと適度なゴア描写も満載なわけだが、「映画におけるバイオレンスは、必要があれば描くべき。でも血も流れないような、痛みや苦しみの描写が無いようなものは嫌いだわ。どうせやるなら、本作のように暴力が本来持っている不快さも描くべきよ」とのことで、フィクションとはいえ欺瞞は許せない誠実な性格のようだ。
そして、自身が演じる超能力者・アンダーソンの魅力を、女優ならではの視点でアツく語ってくれた。
「確かに書類上ではジャッジとして失格かもしれない。でも"白か黒か"だけじゃない判断基準を持っている彼女は、実は最高の素養を持っているとも言えるんじゃないかな。私は本当にこのキャラクターが大好きだし、感受性も強いけれど肉体的な強さもあるっていう、女性としてはとてもやりがいがある役ね」
『ジャッジ・ドレッド』予告編
さて、本作でカール・アーバン(『ロード・オブ・ザ・リング』『スター・トレック』シリーズほか)が演じるドレッドは超絶クールなうえに、俺サマ映画になってしまったスタローン版と違って"最後までマスクを脱がない"という男前な判断も評価されているが、「彼の演じるドレッドは最高よね(笑)」と言いつつ、アーバンのことは役者として相当にリスペクトしている様子だ。
「普段の彼はとても素敵で柔和な男性なのに、歩き方や喋り方/声の使い方、そしてアクションでもドレッドになりきってるの。どこにも"カール・アーバン"が出ないようにするっていうのは、すごいことだと思う」
さらに「今回マスクを取らなかったのは、ファンのためにもなるべく原作に忠実に作りたいっていう想いがあったから。そもそも原作では一切素顔を見せないし、それには私も賛成だったわ」と、非常に"わかっている"発言で我々を安心させてくれた。
なお、ここ最近"無数の犯罪者たちが占拠しているビルに少人数で乗り込む"という本作に似たプロットの作品が複数公開されていることについて聞いてみたところ、かなり興味深い推論を語ってくれた。
「ロケーションを限定することによってある程度は予算を抑えられるし、節約の一つの方法として考えられるわ。ただ、これは考えすぎかもしれないけど、巨大な人工物の中に囚われた主人公たちがそこから脱出しなければならないっていう状況は、もしかしたら私たちの思うヒロイズムと繋がりのある何らかのメタファーとして、魅力を感じるストーリーなのかもしれないわね」
ここで本作の注目ポイントを尋ねると、「とにかく美しいスローモーションのシークエンス(アカデミー賞を受賞した経歴を持つ撮影監督アンソニー・ドッド・マントルが担当)や、正反対の2人が一緒に闘わなければならないというパートナーシップが生むドラマ、そしてなんと言っても"めちゃくちゃカッコよくて強い私"が出演してるってところよね(笑)」と粋なコメントをカマシてくれたので、最後に思いきって、「日本には、貴女に超能力で"脳内を見透かされたい!"と思っている男性ファンが急増しています!」と伝えてみた。
「アハハ! それすごく可笑しいわね! 嬉しいわ(笑)。日本はすごく好きな国だから、いつか行くのが夢よ」
男性ファンの妄想も笑って受け止める懐の広さを見せたオリヴィア・サールビー。 これまでとは一味違う"アクションスター"としての彼女を目に焼き付けるためにも、何度も繰り返し観るしかない!
『ジャッジ・ドレッド』 5月22日(水)レンタル開始、Blu-ray/DVDは6月26日(水)発売
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