日本で4月26日に公開された映画「アイアンマン3」は、5月20日時点で世界興行収入が10億ドルを突破するなど、シリーズ最高のヒット作となっているが、中国でも5月1日に公開されると、公開初日だけで1億1600万元(約18億7千万円)と公開初日の過去最高記録を更新、5月22日には7億元を突破したことが伝えられた。
■通常版よりも上映時間が3分長い中国版「アイアンマン3」に追加された内容は
実は、中国で公開された「アイアンマン3」は、通常版よりも上映時間が3分長い「サービス版」。中国人女優、范冰冰(ファン・ビンビン)の出演シーンが追加されているためだ。
というのも、「アイアンマン3」は中国の映画製作会社が出資しており、中国資本の入った初のハリウッド大作。「サービス」はハリウッドが中国市場を重視したものではないかという見方もある。
「3分間」の主な内容は、ファン・ビンビンとワン・シュエチーがトニーの胸にある電磁石を摘出するというシーン。しかし、中国人ファンへのサービスであるはずの、この「3分間」は、話の本筋とは関係がない点、国内牛乳ブランドの商品が登場するなどコマーシャル色が強い点、手術シーンの描写が雑な点から、あまり受けはよくないようなのだ。
■中国人が目をつけた腕時計って?
おまけシーン以上に「アイアンマン3」が中国での大きな話題を集めた要素があった。それは、ストーリー中で大きな意味を持つ、米国のアニメキャラクター、Dora The Explorerのレア物腕時計である。映画が公開されると、たちまち中国国内のネット上で「なんだ?あのキャラクターは」と話題になり、Dora The Explorerの中国総代理を務める広東省広州市の企業には「あの時計はどこに行けば買えるのか」などといった問い合わせが殺到したという。
わざわざ中国向けにあつらえたものが空振りに終わり、中国で知名度の低い米国のアニメキャラクターが中国での映画ヒットに貢献し、自身の中国での人気も勝ち取る、というのは何とも皮肉な話。現地メディアは「話の本筋に自然な流れで溶け込んでいたかの違いだ」とし、「3分間」があまりにも「狙いすぎ」と指摘している。
【参考リンク】
http://gz.ifeng.com/jiadianshichang/fushi/detail_2013_05/31/857015_0.shtml
アイアンマン3
http://www.marvel-japan.com/movies/ironman3/
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