ついに覚醒したか。DeNA中畑清監督の期待する梶谷隆幸(24)のバットが火を噴き始めた。6日のソフトバンク戦に『6番・遊撃』で先発出場すると、マルチ安打を記録。凡退した打席でも鋭い当たりを見せた。続く8日のオリックス戦では猛打賞。一時は勝ち越しとなるタイムリーも放った。
50mを5秒7で走るなど超人並みの潜在能力を誇る梶谷だが、悪い意味でも"超人"の一面を見せている。時折、信じられない凡ミスをしてしまうのだ。今季、2回も大チョンボを犯している。
一度めは、4月9日の広島戦。
1対4と3点リードされた3回表2死満塁で、9番・大竹が遊ゴロを放つ。ショート・石川雄洋が取って、二塁での封殺を狙うも、なぜかセカンドの梶谷はベースカバーに入らず。石川は仕方なく一塁に送球するも内野安打になり、二者が生還し、6対1。気落ちした先発・ソトは、続く菊池、丸にタイムリーを許し、9対1と勝負が決まってしまった。
【動画】2013-0409 横浜、平凡なショートゴロでランナー2人生還を許す(YouTube)
二度めは、6月3日の日本ハム戦。
1対5と4点を追う6回表無死満塁で4番・ブランコが浅いライトフライを放つ。三塁走者の金城は一瞬タッチアップの動きを見せるが、帰塁。しかし、二塁走者の梶谷は金城の動きに気づかず、三塁へ猛ダッシュしたまま。押し出される形で金城が本塁へ行かざるを得ず、タッチアウトに。押せ押せムードに水を差し、これで勢いを削がれたチームは敗れてしまった。
【動画】第72位:二塁ランナー梶谷がタッチアップしている!(YouTube)
だが、不思議なことに、大チョンボをした後、梶谷は突如として打ち出すのだ。一度めの大チョンボの直後、中畑監督は梶谷に二軍落ちを命じた。二軍で座禅に取り組み、10日間で一軍復帰。4月20日の中日戦、2対2と同点の8回2死満塁に代打で起用されると、見事に勝ち越しタイムリーを放ち、ヒーローになった。
二度めの大チョンボ後の活躍は、冒頭の通りだ。
打撃は覚醒しつつある。ただ、期待される俊足はまだまだ生かせそうにない。6月8日のオリックス戦、8対9と1点リードを許している8回2死1塁の場面で、一塁ランナーの梶谷は盗塁を試みる。だが、二塁ベース手前で明らかなタッチアウト。50mを5秒7で走るとは思えない遅さだった。
モーションを盗んだわけでもなく、塁間でも軌道に乗れない。今季の梶谷はこの失敗を含め、盗塁企図わずか2(成功1)。盗塁は足の速さ以上に、投手のクセを見つける頭の良さが必要になってくる。もしも、この1点差の場面で盗塁を決めていれば、試合はまた違う展開になっていたかもしれない。素材は一級品だけに、この調子を維持し、盗塁技術を身につけ、チョンボをなくせば、鬼に金棒である。
【参照リンク】
・2013-0409 横浜、平凡なショートゴロでランナー2人生還を許す(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=jbjHp6uhos8&feature=youtu.be
・第72位:二塁ランナー梶谷がタッチアップしている!(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=STZ9Jd39JDw&feature=youtu.be
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