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大ヒット! 『ベルリンファイル』リュ・スンワン監督「毎晩悪夢に...」 次回作構想も
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大ヒット! 『ベルリンファイル』リュ・スンワン監督「毎晩悪夢に...」 次回作構想も

2013-07-24 17:00
    Filed under: 国内, カルチャー, 映画, アフター5, トピックス

    キム・ジウン、パク・チャヌク、ポン・ジュノの"花の2003年組"が、続々とハリウッドへ才能を提供している昨今! 韓国本国を拠点に傑作を放ち続けている俊英が、リュ・スンワン監督だ! その最新作『ベルリンファイル』も期待に違わぬ傑作サスペンス・アクションで、スンワン節フルスロットルの骨太作に仕上がっておる。来日した巨星に会った。

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    本国で"映画史上最高の完成度"という最高の評価を得た本作は、東西冷戦時代の象徴たる"陰謀都市"ベルリンを舞台に、ハ・ジョンウ演じる北朝鮮秘密諜報員と、ハン・ソッキュ演じる韓国国家情報員の激烈バトルを描くスパイ活劇! 超絶緻密なプロット、強烈緊迫のアクション、破滅上等のロマンスが話題を集め、ここ日本でも"これこそが韓国映画だ!"という声が続出中の一作だ。前作の『生き残るための3つの取引』(10)に至るまで着実に監督としての手腕を研磨しているスンワン監督だが、すべての意味でスケールアップした本作の制作にあたっては約8キロも体重を落とすほど心労が多かったという。

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    「最大の悩みは製作費のプレッシャーで、大きい作品を撮る時は誰だって直面する問題だと思うわ。どうやって作品を撮るかという悩みが重圧に変わるけれど、住み慣れていない文化圏で映画を撮ることはマジで大変だったな。それは単純に言葉の違いを超えたレベルで、ずっと体調が悪かった。毎晩、現場が狂うという悪夢にもうなされた。自分の経験上は、ダイエットにもっとも効果的な手段は、海外で映画を撮るってことじゃないの(笑)!」。

    冗談を差し込み、苦労話を明るくブチまけるスンワン監督だが、その実、現場では超ナーバスになったことを告白する。「小さな物音にさえ、反応するようになった(笑)。たとえば、何人かが集まって会話していることにも耐えられないってわけ」と控え目にみて重症だ。それもそのはず、"映画史上最高の完成度"との最高評価を得る作品だけに、生みの苦労は全員で分かち合ってほしいじゃないか。「それもあるけどね(笑)。ただ、僕はこれほど苦労しているのに、だ。アイツらは何が楽しくて笑っていやがる、と。僕はね、撮影現場では"もっとも性格が悪い監督"として有名だよ(笑)」と名誉の称号も素敵じゃないか。「他人を大変な目に遭わせてしまうだけでなく、自分自身も体重が落ちてしまう自虐的な監督なわけだからねえ(笑)。"もっとも性格が悪い監督"ということで間違いないね(笑)」。

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    そういえば『生き残るための3つの取引』(10)のインタビューの時に、"自分以外の映画監督は、皆国外へ行ってしまえばいい"とスンワン監督は言い放っていた。「それはさ、上手い映画監督がいなくなってくれればいい、それが正確な意味だよ」と訂正(?)するが、確かに現在キム・ジウン、パク・チャヌク、ポン・ジュノという才能が韓国以外の国で炸裂している。ただ、それでも完全に国外での活動に専念しているわけではない。
    「そう。下手な映画を作る監督はいてくれたほうが、自分が目立っていいよな(笑)。問題は僕以上にいい映画を撮っている監督のことで、だから結論としては全員いなくなればいいのよ(笑)」。

    この毒舌、メジャー監督になっても健在である点が素敵。実際は他人のことなどどうでもよくて、ライバル視する監督もいないわけだ。「以前は気にしたが、最近は考えないね。お互いに作っている映画がまったく違うから。それよりも僕にとってのライバルは僕自身で、怠けることなく面白い映画を作っていけるかが悩み。映画を撮ることはオリンピックで記録を争うことと違って、誰それに勝った、負けた、の話じゃないわけだ。僕にとって最大の課題は、僕自身の個性を探していくことだ。いまだに僕の中では混乱があって、何をすれば面白い映画になるのか、それを模索している最中だよ」。とても謙虚な姿勢である。

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    で、今回の『ベルリンファイル』。これ、相当面白い。模索の必要ない。それに身勝手なファンの要望としては、裏切り、陰謀、不当取引、このテーマをスンワン監督に追い続けてほしいわけで――。
    「確かにデビュー作以降、裏切りというテーマが絶え間なく登場している気はするね(笑)。それがなぜだかは分からないけれど、僕が基本的に他人を信じないからだな(笑)。でも、次の作品は、ちょっと違うカンジになりそうだよ(笑)」。(つづく・・・)

    『ベルリンファイル』は全国大ヒット公開中!

    【参照リンク】
    ・『ベルリンファイル』公式サイト
    http://berlinfile.jp/

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