ポーランドの南にある町グリウィツェで建設中の道路脇から今月、4体の白骨死体が発見された。それだけでも驚きだが、この遺体、バンパイアじゃないかという説が現地考古学者の間で渦巻いている。
根拠は埋葬の仕方。掘り起こされた遺体は首から上が切断され、両膝もしくは両腕の間に置かれるかたちで埋葬されていたのだ。また宝飾品はもちろん、服もお金類も身に着けておらず、同じ状態の遺体がさらに13体の、その付近から発見されている。
遺体を調べた考古学者らによれば、発見された遺体は15世紀から16世紀のもので、当時東ヨーロッパではバンパイアの存在が信じられ、恐れられていた時代だった。
考古学者のひとりルーカス・オブトゥロヴィッツいわく、今回見つかった遺体の置かれ方は、バンパイアを殺して埋めるときの儀式に似ているとのこと。骸骨の周りを取り囲むように石が置かれていたのも、「バンパイアが復活するのを防ぐ埋葬方法」だという。
とはいえ今回の発見場所は昔絞首台があった近くであるため、遺体はバンパイアではなく、普通の人間が処刑され埋められたという可能性も十分ある。現在までに計43の墓が付近から見つかっており、歴史学者らは当時の裁判所、教会の記録をもとに、これら遺体の身元についてより詳しい研究を行っている。
2012年にはブルガリアで、バンパイアを殺す方法のひとつ=胸に鉄のくいを打たれた遺体が2体発見されている。
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