8月10~11日の国内映画ランキング(全国週末興行成績・興行通信社提供)で、宮崎駿監督の「風立ちぬ」が4週連続首位を守り、好調をつづけているところだが、思わぬところから"物言い"が入った。日本禁煙学会だ。
日本禁煙学会の発表した「要望書」によると、現在、日本を含む177か国以上が批准している「タバコ規制枠組み条約」の13条ではあらゆるメディアによるタバコ広告・宣伝を禁止しているため、「風立ちぬ」は「条約違反」ということになるのだという。
具体的なシーンとしては、
「教室での喫煙場面、職場で上司を含め職員の多くが喫煙している場面、高級リゾートホテルのレストラン内での喫煙場面など、数え上げれば枚挙にいとまがありません」
「特に、肺結核で伏している妻の手を握りながらの喫煙描写は問題です。夫婦間の、それも特に妻の心理を描写する目的があるとはいえ、なぜこの場面でタバコが使われなくてはならなかったのでしょうか。他の方法でも十分表現できたはずです」
「また、学生が『タバコくれ』と友人にタバコをもらう場面などは未成年者の喫煙を助長し、国内法の「未成年者喫煙禁止法」にも抵触するおそれがあります。事実、公開中のこの映画には小学生も含む多くの子どもたちが映画館に足を運んでいます。過去の出来事とはいえ、さまざまな場面での喫煙シーンがこども達に与える影響は無視できません」
等々。苦言を呈したのち、
「このお願いは貴社を誹謗中傷する目的は一切なく、貴社がますます繁栄し今後とも映画ファンが喜ぶ作品の制作に関わられることを心から希望しております。
どうぞその旨をご理解いただき、映画制作にあたってはタバコの扱いについて、特段の留意をされますことを心より要望いたします」
と結んでいる。
これについてTwitter上では
「ばっかじゃねえのw」
「これはピント外れな要望」
「時代物作品を現代の価値観で評価するのは『侍が刀を所持している描写は銃刀法違反だ!』と言ってるようなもの。つまりちょっと落ち着けと」
「風立ちぬが禁煙学会から要望出されたなら、ワンピースにも要望が行くはずではwwwww 銀魂は色んな所から要望きそうwww」
と呆れた声が噴出。同学会は"映画ファンが喜ぶ作品の制作に関わられることを心から希望しております"というが、むしろ「まったくもって的外れ。映画が泣くよ」という声が圧倒的だ。
2ちゃんねるでも、
「時代背景を考えりゃ当然だろ」
「もうなんでもクレームつけた者勝ちだよな」
「禁煙には賛成だが時代描写まで曲げろとは思わん」
など、普段煙草についていい印象を持っているわけではない層からも批判の嵐。「ネトウヨみたいな言い掛かりだな」という声まで出る始末である。
【参照リンク】
・映画「風立ちぬ」でのタバコの扱いについて(要望)
http://www.nosmoke55.jp/action/1308kazetatinu.html
・【映画】喫煙シーンが多い!? ジブリ『風立ちぬ』に日本禁煙学会が要望書・・・タバコの描写について苦言
http://www.logsoku.com/r/mnewsplus/1376459852/
・風立ちぬ(公式)
http://kazetachinu.jp/
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