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自動車メーカーのCMといえば、いつの時代も世間に話題を与えるもの。ただ自動車をアピールするだけでなく、練りに練って作られたことを感じさせるCMの数々は、自動車ファンから広告好きまで、多くの人を楽しませてきた。

そんな自動車のCMだが、この2013年、思わず「シンプル!」と叫びたくなるようなCMが好評となっている。そのCMは、HONDAが発売した新型のFIT「FIT3」のテレビCMだ。

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「FIT3」TVCM


9月より放映されているこのFIT3のCMは、デンマーク南部の高速道路をロケ地に、ヘリコプターから空撮されたもの。その要素だけ聞けば、大掛かりで凝ったCMを想像するが、作り自体は非常にシンプルだ。CMの内容は、新型FITが長い一本道をひたすら走り続けているというだけのもの。軽快なBGMがかかっているだけで、ナレーションもFIT3の低燃費な性能を伝えるだけのこれまたシンプルなものとなっている。

しかしながら、このとにかくシンプルな内容が視聴者に好評となっているのだ。同CMについてネット上で見られた声は以下の通り。(以下、ツイッターより引用)

「ホンダ新型FITのCM、いいな。ハイウエイを疾走するブルーのFIT。シンプルな構図にグラフィカルなコピー。ホンダのセンスはいい」
「今の車のCMなら真っ直ぐな道を疾走する青いフィットのCMがいい。シンプルだけど走りたくなる。俺はホンダが好きってのもあるけど」
「新型フィットのCMを見た!やっぱりホンダはクルマのCMというものを分かっている」

そして、次のような声も多々見られる。

「新しいフィットのCM、音楽が好き。すごく楽しい事、すばらしいことが始まりそうでワクワクする」
「半沢直樹見てたら、『なるほど! ザ・ワールド』の音楽が。ワクワクする音楽だな~」

このように、CM内でBGMとして使われている音楽も好評なのだ。その音楽とは、1970年代に結成されたフィラデルフィアのソウルグループ・トランプスが発表したインスト楽曲『Trammps Disco Theme』。イントロから疾走感にあふれており、FIT3の動きを際立たせている。

引用したツイートにある通り、同曲は1980年代から90年代にかけてフジテレビ系で放送された人気番組『なるほど!ザ・ワールド』のオープニングテーマとして使われた楽曲。そのため、30代・40代の世代の人たちにはお馴染みなのだ。

そして、こちらもツイートにある通り、同CMは高視聴率ドラマ『半沢直樹』の途中に流れている。この"早送り時代"にCMにこれだけの注目や評価が集まるのも、"半沢効果"といえるかもしれない。

自動車というのは、言うまでもなく乗って楽しむもの。乗っている時の愛車の姿というのはオーナー自身では見ることができないが、それをシンプルな構成で存分に見せた同CMは、自動車の宣伝において伝えるべきすべてのことを、シンプルながらしっかりと伝えているといえるだろう。

【参照リンク】
・Honda Movie Channel
http://www.honda.co.jp/movie/201309/fit01/
・フィットCM「ロングドライブ」篇(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=O4Si4HKTX-o

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