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「大変申し訳ございませんでした」はどうして胡散臭いのか?
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「大変申し訳ございませんでした」はどうして胡散臭いのか?

2013-10-20 06:30
    Filed under: 国内, 暮らし・車, カルチャー, デイタイム, トピックス,

    「ご迷惑をおかけし、大変申し訳ございませんでした」

    謝罪会見やマスコミへの謝罪文でお決まりのフレーズですが、最近ではこの文言をテレビや新聞で目にしない日はないほど、行政や企業の不祥事は後を絶ちません。

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    例えば今月1日にも、携帯電話大手のソフトバンクモバイル株式会社が顧客の信用情報を誤登録していた問題が発覚しました。ソフトバンクは分割払いで携帯を購入した一部の顧客に対し、信用情報を管理する際、入金しているにも関わらず「未入金」と誤って登録。加えてこれらの情報は金融機関にも送信しており、中には誤送信された情報でクレジットカードの契約を断られるケースもあったといいます。

    この一件で、同社の社長である孫正義氏が7日に都内で開かれたヤフーの新戦略発表会内で被害者に対し陳謝する場面もありましたが、ユーザーは「シャレにならない」「ドコモかKDDIに乗り換えてしまおうか」と非難ごうごう。国内でいち早くiPhoneの販売を始めた同社でしたが、現在はKDDIに800MHzの周波数帯に対応する基地局数や高速通信サービス・LTEの整備状況に大きく遅れをとっており、激化しているモバイル業界の競争の最中にこの信用情報誤登録問題はかなりの痛手と言っても過言ではないでしょう。

    孫氏の会見を受け、ユーザーの中には「本当に反省しているのか」という意見も見受けられましたが、このように企業のトップが頭を下げる様を見て「実際のところはどう思っているのだろう」と感じたことがある人も少なくないのでは? 心理学者の榎本博明氏は著書『「すみません」の国』の中で「なぜ謝罪会見はおおむね胡散臭いのか」という疑問に対し、この会見が「いわば印象操作の一種である」からだと答えています。

    榎本氏曰く、謝罪会見は「悪い印象をもたれないように、あるいは責任をできるだけ軽減しようとして、『故意にそうしたわけではない』『そうせざるを得なかった』など、意図の否定、自由意思の否定、状況要因の強調などによる弁解が含まれる」ことが多々。加えてこうすることで謝罪した側の悪評も少なからず中和されるのだと言います。

    不祥事を起こした企業が謝罪するときは、単なる印象操作なのか、本当に反省しているのか、消費者は見極めることが大切なようです。

    【書籍データ】
    ・『「すみません」の国』 榎本博明著 日本経済新聞出版社

    【参照リンク】
    ・【これはひどい】今に始まった事じゃなかった! ソフトバンクの入金情報誤入力問題
    http://matome.naver.jp/odai/2138061809129449401

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