「コカ・コーラ」のCMは、常に日本の広告業界をリードしてきたといって間違いないだろう。
1962年頃からお茶の間に流れた、「コカ・コーラを飲もうよ、コカ・コーラを冷やしてね」という歌詞で始まる"親しみやすいCMソング"の元祖ともいえる"名曲"「コカ・コーラの唄」は、およそ50年経った現代でもリバイバルCM(2006年に放映)などで使用されることがあり、老若男女に親しまれている。
また、1980年代には、「I feel Coke」というキャッチコピーのもと、同名のCMソングが流れるスローモーションの映像のなかで、オシャレな遊びを繰り広げる最先端の若者たちを表現。この「I feel Coke」シリーズの世界観には、当時の多くの若者が憧憬することとなった。
このように、50年という長きに渡り、広告業界だけでなく日本のエンターテイメント業界の中心に居続けてきた「コカ・コーラ」のCM。2013年末の現在、また新たな方向性をもったCMが製作され、ネット上で話題となっている。そのCMは、"門外不出"として都市伝説化しているといっても過言ではない、コカ・コーラのレシピに自ら言及しているCMだ。
テレビでは、12月4日・24日・27日・30日という4日限定で放映されるそのCMは、「ペンバートン 1886 おいしさの秘密」というタイトルのもの。これは、1886年にコカ・コーラを発明したアメリカの薬剤師、ジョン・ペンバートン博士を主人公に、コカ・コーラが作り上げられるまでの誕生秘話をコミカルに描いたCMとなっている。
どの辺りがコミカルかといえば、CMの中には、「Google」や「HIPHOP」、「Facebook」など、19世紀末には絶対に存在しないものの名前が続々登場。このようなギャグが延々続くのかと思いきや、当時存在しないものとして「着色料」や「保存料」といったワードも登場し、コカ・コーラが1886年の誕生以来、「植物由来の香料を使用、保存料は不使用」であることをしっかりとアピールしているのだ。ユーモアの中に最も言いたいポイントを織り交ぜる手法は、さすがの一言である。
そして、気になるレシピ。結論からいえば、やはりCMを見ても肝心な部分は分からないというのが実際のところである。CMでは、ペンバートン博士が港の市場に向かい、最高の香料を作る素材を手に入れる過程は描かれているのだが、その素材が何なのかは秘密。表示されるコカ・コーラのレシピは、「炭酸」「少量のカフェイン」「水と砂糖」「酸味料」「カラメル」、そして、「植物由来の香料の特別ブレンド~秘密のレシピ~」となっている。
結局のところ"秘密"ということで、またまた都市伝説的な憶測を呼んでしまいそうな内容となっているが、CM自体は大好評だ。テレビでは限定放映となっているものの、YouTubeでは12月3日より同CMの60秒バージョンが公開されており、同月23日時点で再生回数は約83万回。コメント欄には、
「このCM最後まで見ちゃう...」
「センスが良いCMですね!」
「このCMはマジで面白いw」
「面白い!思わず全部見てしまった(笑
他のCMもみんなこれくらい面白ければいいのに」
といった声が多く書き込まれており、リピーターも続出しているようだ。
ユーモアあふれる内容で、ネットユーザーたちの注目を集めている同CM。新たな方向性が出てきたことで、今後「コカ・コーラ」からどんなCMが生まれていくのか? コカ・コーラCMのファンとしては、いつまでも注目し続けたいものだ。
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