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YouTubeにオフィシャルチャンネルを持つアーティストやレコード会社が増えた昨今、ネット発で人気に火が点くヒット曲の存在は珍しくない。今年2013年も、ネットで話題になったメジャーシーンの楽曲が複数生まれている。


最初に名前を挙げるべきは、8月にCDリリースされたMAXの『Tacata'』だ。同曲は、まさにネット上で火が点いた曲である。イタリア人アーティスト・Tacabroが2012年に発表したダンスチューンのカバーである同曲。曲中で連呼される"タカタ"というキーワードの使われ方が意味不明で面白いと徐々に評判が広まり、クセになるラテン調のリズムもあいまって、YouTube上で約378万回(12月27日時点)の再生回数を記録した。

このような盛り上がりの結果、テレビでも「ネットで話題の曲」として複数の番組で取り上げられるようになり、MAXのメンバーと過去に一緒に活動していた安室奈美恵がFacebookで同曲の振付をマネしていると思われる写真を投稿するという昔からのファンにとっては嬉しい"事件"も発生。ゲイタウンである新宿2丁目でも爆発的な人気になったという同曲は、「ネット発ヒット曲の教科書」といえるような展開を見せた。



そして、ネット上で歌詞の内容が大きな注目を浴びた楽曲も存在している。まずは、5月に発売された男性ユニット・ソナーポケットのシングル『片想い。~リナリア~』だ。話題になった理由は、「既読になった画面を見ながら...」という歌詞の一部分にある。これはつまり、同曲によってついに、J-POPの歌詞に「LINEの既読機能」が登場したのである。以前から、いつかは歌詞に登場するとネット上で言われていた「LINEの既読機能」。これが実現したことが大きな話題となった。



そして、「誰が既読について歌うのか?」という予想において有力候補となっていたのが、西野カナ。彼女は、10月にリリースした楽曲『さよなら』において、全く別の内容の歌詞で注目を浴びることとなった。

西野といえば、恋人や大切な人に「会えない」ことを歌った曲が多いというイメージが以前から強く、この件については今年8月に『笑っていいとも!』の"テレフォンショッキング"において司会のタモリから指摘されたことも。しかし、この『さよなら』の歌詞では、「十年後も逢えるよ」や「偶然でも逢えるよ」など、「逢える」というフレーズが次々に登場。これによって、発売前から、「西野カナ、ついに会えた」とネット上で話題になったのである。

歌詞をよくよく聴いてみると、「実は会えていない」という可能性も高いのだが、どちらにせよ、「逢える」という言葉が入っただけでネット上ではお祭り状態になったというわけだ。

ネット上で独特な盛り上がり方を見せたこれら3曲。2014年は、どんなアーティストのどんな楽曲がこれらの曲のような話題を巻き起こすことになるだろうか?


【参照リンク】
・MAX / ニューシングル「Tacata'」MV
https://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=DWDCWKFVoJI
・[MV]ソナーポケット「片想い。~リナリア~」(ショート)
https://www.youtube.com/watch?v=_97mLMea8bw

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