名優ロバート・デ・ニーロとジョン・トラボルタの初共演も話題となっている、サディスティック・アクション映画『キリングゲーム』。本物のスキルを持った漢同士が本気で殺しあうとき、現場は血に染まる...! ということで、本作の鑑賞前に免疫をつけておく意味もこめて、デ・ニーロ&トラボルタが出演したきた歴代の名作たちを復習しておこう。
まずは今回、見事な訛り演技で狂気の元セルビア兵を演じてみせたトラボルタの代表作。彼のキャリアで最も重要な『サタデー・ナイト・フィーバー』(1977年)『パルプ・フィクション』(1994年)以外から選出してみたぞ。
■『ミッドナイトクロス』(1981年)
ブ ライアン・デ・パルマ監督のカメラワークも秀逸な、今だに映画ファンの間で密かに語られる初期の傑作。映画の音効マンという、現在のガチムチなトラ公には演じられない地味な役も今となっては貴重だが、この設定が最後の最後まで効いていて思わず唸らされる。『ロボコップ』の相棒婦警ことナンシー・アレンも出 てるよ!
■『フェイス/オフ』(1997年)
『パルプ~』以降のトラ公の代表作といえば、やっぱり『バトルフィールド・アース』...じゃなくてニコラス・ケイジと共演した、このアクション映画。2丁拳銃や白い鳩など、いわゆるジョン・ウー節全開なのだが、主演2人があまりに濃厚すぎるので意外と見落としがちだ。FBI捜査官とテロリストが顔面を移植しあうという、色々と無理ありすぎな設定だけでもう勝ちでしょ!
■『ロンリーハート』(2006年)
こ ちらは実在の殺人鬼カップルをモデルにしたサスペンス映画。妖しい雰囲気たっぷりな本作で、トラ公は自慢のフェロモンをあえて封印し、ストイックに犯人を 追う彼らを刑事を好演しており、これまでにない深みのある演技が非常に渋い。しかも相棒役が巨漢ジェームズ・ガンドルフィーニなので、胃もたれしそうな重 量級サスペンスに仕上がっていて最高だ。
さて、続いては御大デ・ニーロの傑作選。とはいえ挙げはじめたらキリがないほどのフィルモグラフィの持ち主なので、中でも激渋な作品に限定してみよう。
■『ディア・ハンター』(1978年)
ベ トナム帰還兵の心的外傷後ストレス障害=PTSDを描いた名作。田舎の若者たちの心と体が戦争によって蝕まれていく姿は、いま観ても超へビーだ。しかも3 時間超の作品ということで、レンタルビデオ屋で手にとりながら2本組みのゴツいVHSの威圧感に借りるのを躊躇...なんて若者が続出した(と思う)。デ・ ニーロの名演はもちろん、クリストファー・ウォーケンの顔面力が最も堪能できる作品でもある。
■『ミッドナイト・ラン』(1988年)
打っ て変わってこちらはデ・ニーロが賞金稼ぎを演じたアクションコメディ。ギャングの金を横領し慈善団体に寄付してしまった会計士、そこにドジっ子ギャングたちも絡んでの、小競り合いあり友情ありなドタバタ・ロードムービーといったところか。しかし時代を越えて映画ファンに支持される、まさにデ・ニーロの隠れた(?)名作だ。
■『容疑者』(2002年)
かなりの確立でスルーされているであろう本作だが、デ・ニーロ、フランシス・マクドーマンド、そして今をときめくジェームズ・フランコが親子というグッと くるキャスティングを聞けば興味が出るのでは? 実際、とある殺人事件を通して親子の絆を描いた感動作でもあるので、ぜひ大事な人と一緒に観てください!
■『ヒート』(1995年)
そして極めつけは、やっぱりこの作品だろう。ハリウッドの"2000万パワーズ"ことデ・ニーロ&パチーノがドンパチやらかす脂の乗りきった渋い姿を拝めば、老後の心配も吹き飛ぶってもの!
元 アメリカ軍人のベンジャミン・フォード(デ・ニーロ)は、ボスニア紛争の凄惨な記憶から退役してから家族とも疎遠になり、アパラチア山脈の大自然に囲まれ ながら独居生活を送っていた。そこに元セルビア兵のコヴァチ(トラボルタ)が現れ、かつて戦場で出会ったベンジャミンに対して容赦のない"人間狩り"を仕 掛けてくる!
映画『キリングゲーム』は1月11日(土)から、新宿バルト9ほか全国ロードショー。
【参照リンク】
・映画『キリングゲーム』オフィシャルサイト
http://www.killing-game.jp/
■関連リンク
【閲覧注意】デニーロVS.トラボルタがガチ殺し合い! 『キリングゲーム』ドS映像
8月17日はデ・ニーロ、70歳の誕生日... でも、まだまだマフィア役で大暴れ!
【動画】『ザ・レイド GOKUDO』は前作から数時間後&ヤクザに潜入捜査 ハードコア度アップ
| Email this | Comments