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企業が新卒採用時に最も重視している要素といえば、「コミュニケーション能力」。日本経団連のここ数年の調査(「新卒採用に関するアンケート調査」)でも常に1位となっており、他の要素を圧倒する結果となっています。


そんなコミュニケーション能力は新社会人のみならず、受け入れる会社側にも必要とされています。東証一部上場企業の人事担当者の71%が、コミュニケーションについて「課題がある」と答えています(NHK放送研修センター・日本語センター)。

実はコミュニケーション能力の向上について、いま「質問力」が注目されつつあります。質問の仕方を変えるだけで、ビジネスの世界でファンを獲得することができるからです。

書籍『ビジネスで一番大切なしつもん』の著者で質問家の松田充弘氏は、「相手のために"しつもん"していますか?」と私たちに投げかけています。質問といえば、自分の知りたいことを相手に聞くことですが、良質な質問をすることこそが「コミュニケーションを育む」というのです。

では、「相手のための質問」とは一体どのようなものでしょう。

私たちが日ごろ使っている質問とは、言わばクイズみたいなもの。クイズには正解があります。しかし、「相手のための質問」は、答えに辿り着くことがゴールではないのです。

「答えは相手の中にあり、人によって内容が変わります。自分で考え、答えを導き出すプロセスで、自分の中の無意識を意識化し、自分なりの答えを出すわけですが、これを繰り返しているうちにさまざまな気づきが生まれ、そのうちに思考方法や行動が変わり、その人を取り巻く人間関係も変わってきます」(松田氏)

つまり、自分の知りたいことを聞き出すのではなく、「相手の思いを引き出す」「相手の行動を引き出す」ことを意識した質問なのです。これらは、聞き上手な人が実践しているスキルともいえます。

コミュニケーションとは相手との関係性の構築。そこで自分のための「質問」「疑問」「尋問」ばかりしていると、相手との良好な関係は築けません。大切なのは「相手のための質問」をすること。これを織り交ぜることで、関係を深めることができます。質問の内容については、今の仕事や環境によって異なります。あなたにしかできない、「相手のための質問」を見出すことができれば、仕事の幅も今よりグッと広がることでしょう。

ちなみに、松田氏が一番大切にしている質問は、「このチームで成し遂げられる奇跡は何か?」。

なんだか意識が引き上げられる質問ですね。あなたも質問力の強化に励んでみてください。

【書籍データ】
・『ビジネスで一番大切なしつもん』 松田充弘著 日経BP社


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