「あきらめたらそこで試合終了」とは、「スラムダンク」の名ゼリフですが、転職に悩むビジネスマンにとっては、「悩んだ時点で答えは出ている」という言葉を胸に刻んだほうが良いかもしれません。
ジャーナリストの津田大介氏の元に、転職にまつわるこんな質問が寄せられました。
いまの仕事は希望通りの職業ではないが、他にやりたいこともないので続けてきた。しかし、最近"ここで働きたい"と直感した企業が見つかり、中途採用の試験を受けた。が、結果は不採用。アルバイト採用もあるようなので、そこから正社員を目指すのも良いかと。ただ、正社員でなくなることに不安があるというのです。
質問者のように、「ここの会社で働きたい」といった明確な転職先がなくても、なんとなく転職を考え、今の会社と比較している人は多いかと思います。
この相談に対する津田氏の回答はシンプルなものでした。
「結論をいうと、いまはまだ転職をしないほうがいいでしょう。だって、ほんとうに自分がやりたいことだったら、社員であろうがバイトであろうが、もうとっくに動いているはずなのですから。ある意味、人に相談している時点で本気じゃない。背中を押してほしいという心理が見えてしまっています」(津田氏)
相談を持ちかけるということは、自分のなかでメリットやデメリットを計算している状態。そんな状態で転職をしたところで、次の職場で、高パフォーマンスを発揮できるかといえば、そうではないのです。
津田氏のまわりで成功している人は、「情熱に衝き動かされて、後先考えずに転職した人がほとんど」とのこと。逆にいうと、それと同じような境遇になった時こそ、転職の絶好のタイミングと言えるのではないでしょうか。
頭のなかで色々と考えてしまっている人は、多くの人に会い、様々な経験をして「何がなんでもやりたいこと」を見つけた方が良いでしょう。
いずれにせよ、転職は「悩んだ時点で答えは出ている」のです。
【書籍データ】
・『ゴミ情報の海から宝石を見つけ出す』 津田大介著 PHPビジネス新書
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