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先月来日したオバマ米大統領は、安倍晋三首相に招かれ銀座の寿司屋「すきやばし次郎」で会食を行いました。訪れたのは寿司屋だったのですが、店名に「次郎」とあったために、多くのラーメン二郎ファンが反応。「オバマが二郎に?」と、ネットで多くの妄想ネタが集まり、別の意味でオバマ米大統領来日が盛り上がりました。


丼から溢れんばかりの野菜と肉塊、こってりとしたスープ、太い麺が特徴の同店。「ヤサイマシマシ」など店独自のルールもあり、自分好みの一杯を追求するのも楽しいラーメン店です。もし、オバマ米大統領が二郎にハマったら、狭くて脂っこいお店のカウンターに座り、「ヤサイマシマシ」と注文したのでしょうか。想像が膨らみますね。

さて、そんなラーメン二郎ですが、書籍『あれは錯覚か!?超人気グルメのぶっちゃけ解剖学』のなかで、文教大学の准教授・笠岡誠一氏、文教大学の教授・都筑馨介氏、エッセイストの横川潤氏が、その魅力について語っています。

そのなかで気になるのは、「上あごを刺激するラーメン二郎の太麺は、相当に気持ちいいものだ」という内容。大学教授らが語る「気持ちの良いラーメン二郎」とは、一体どういうことなのでしょう。

「太い麺というのは、歯ごたえだけでなく、口腔内の天井部分、上あごの奥のところにある『軟口蓋』に物理的な刺激を与えることで、別のおいしさを感じさせるらしいのです。軟口蓋って、生殖器と同じくらい敏感らしいですよ」

こう語るのは、健康栄養学部管理栄養学科で教える笠岡氏。パスタやうどんなどをズルズルっと食べた時、口の中で麺が跳ねますよね。その跳ねた麺が軟口蓋を刺激することで、新たな旨みとなるのだとか。太麺の方が強い刺激を与えられるということは言うまでもありません。

「東京・虎ノ門にある『そば処港屋』もコシが強くてぶっとい麺が人気で行列ができています」とは食評論家の横川氏。太麺は独特のブレイクをすることが多いと分析しています。

また、この太い麺を食べていると、ある効果があらわれるようです。

「ほどよい刺激は快感になりますし、あまりに強いと痛みを感じるので、それを緩和しようとして脳内にβ-エンドルフィンが放出されます」(笠岡氏)

このβ-エンドルフィンがクセモノ。β-エンドルフィンは、「また食べたい」という欲求につながる効果があるのです。ですので、ラーメン二郎の太麺を食べていると、「太麺が快感 けれども食べすぎて痛くなった β-エンドルフィン放出 それでもまた食べたい」という好循環が生まれるのではと笠岡氏は指摘します。

ラーメン二郎がまた食べたくなるのにはちゃんとした理由があったんですね。「それなら......」と、早速、ラーメンを食べに行ってみますか!

【書籍データ】
・『あれは錯覚か!?超人気グルメのぶっちゃけ解剖学』笠岡 誠一、都築 馨介、 横川 潤著 柴田書店

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